(直結)

コルドバンクス詳細報告
    

           (カウンタは2014.12.20にリセット カウンタをポイントで週間経歴を表示します)

 このページは車両入れ替え済みのため更新を完了しております。

★ 続編はこちらからご覧ください ↓
コルドバンクスV型 中間報告


全体のトップページへ
(更新情報はこちらに掲載されます)

キャンピングカーコーナーのトップ「走るテント!」へ

テラからコルドへ
 テラ改良のページへ
 テラの使い方説明書
 
 ↑旧車の経過説明はこちらからどうぞ

 06年4月に我が家にやってきたコルドバンクス。
 各部の紹介や改良の経過を順不同、思いつくままに掲載してきましたが、

 紹介項目が増えたため、系統ごとに見出しとリンクを設定しましたので
 下表から目的の項目を選択してください。


このHPの管理人から皆様へのお願いがあります。
 各種改良について公開しているのは、皆様のお役に立てることを願ってのことですが、
 同時に自分のオリジナリティの発表の場にもなっています。 
 記載内容を流用して、個人としてのご利用の他に、二次的にHPなどに公表する場合には、
 その出典元を併記の上ご利用ください。
 これは書籍では一般的なことですが、ウェブ上でも当てはまるものです。

ベース車のこと
車外
7 ワイパーの角度と光軸調整 初期修正が必要でした
16 ジャッキポイントとタイヤ交換 スペアの位置と低いポイント
25 ホーンと前照灯の交換 コストと効果のバランスを
27 ショックアブソーバの交換 ピッチング・ローリングの緩和に
27-2 ホイールとトレッドの変更は… 弊害はないのでしょうか
37 死角の解消 フロントアンダーミラーの活用
38 オイル交換 フィルタの位置がわかりますか?
42 冬タイヤへの交換 サイズやホイールキャップ
43 ミラーフードの取り付け 霜や雨滴の付着防止に
48 傾斜調整板 専用の器具はいりません
68 燃料消費率の記録 あなたは何キロ走りますか?
75 非常信号灯の改良 磁石はFRPボディには付きません
84 ドアの冬対策 ドアが車体に張り付いたら・・・
87 タイヤの交換 45000km走った純正タイヤの次は
89 ドッグライトの取り付け 小さく・明るく・安く 夜間の視界確保です。
車内
8 後方視界は フレネルレンズが有効です
8-2 バックモニタの活用 前進時も後ろが見える?
83 車検標章の位置 運転者の視野を妨げない位置とは?
17 運転席は あまり上等ではありませんが
19 ナビ・オーディオセンターの取付 インパネ分解と配線取り出し
19-2 オーディオセンターの更新 CDからソリッドステートオーディオへ
19-3 音源メディアの更新 mp3圧縮でも8GBの容量では不足でした
41 スピーカーの変更 良い音は飽きません
41-2 サブウーファ 運転席の後ろに入ります

架装部外側のこと
各部紹介と開口部
1 外観紹介等 各部の紹介
  2 開口部紹介等  こんなドアがあります
5 外部電源取入れ口の閉塞 無駄な外国規格プラグは不要。
9 雨どいの効果 バーコードの防止は
30 ドアストッパーの取付 助手席ドアと干渉しないように
59 ボディライン 「スタイル」で犠牲になった機能もあります
  3 シリンダーキーの変更 標準→ツイストロック
36 再度荷物室キーの変更 1個だけ標準キーに
3-2 さらに高機能のラッチ錠へ 片手で施錠と開閉可能。これでカンペキ
外装の改良
33 収納力アップ〜室外編 ルーフ上の固定アンカーは
34 収納力アップ〜室外編その2 安くて流線型のルーフボックス
35 エントランスドアの集中ロック化 運転席から解・施錠可能に
51 乗降補助ステップの取り付け 高齢者の下車時に
52 床下改良 その2 後部収納増設 床下デッドスペースの活用
53 床下改良 その3 後部外側に大きな重量物を
56 床下改良 その4 燃料タンク横の活用
67 キーレスエントリー用アンテナの改良 感度を上げるには…
71 年に一度のワックスがけ バーコード防止には…

室内の装備品など
車内装備品
4 メインスイッチ等の移設 使いやすさをイメージして
6 3列目のヘッドレストについて 三点式ベルトが付きます
14 エントランスフロア はじめに防音対策するのが○
15 カーテン類は 純正で仕切りが付いてきます
18 暖房は ガスではなく軽油が燃料です
28 カーテンとクッションカバーの取り付け 視線防止と汚れ予防に
29 上段ベッド跳ね上げ固定 上げたままで留めるには
31 鏡の取付 やはり鏡が必要です
39 補助グリップの取り付け 安全に上段ベッドから降りるには
44 車内のガラクタを説明します 役に立ちそうな用品たち
46 バンクベッドずれ防止 簡単に安全に
50 ルームミラーの増設 死角を少しでも解消
54 水平器の装備 就寝と車体傾斜の調整に
60 タオル掛けなど ごみ袋と手拭きをかけます
63 後部室外スコープ 上段ベッドから後方が見えます
72 キッチンペーパーの活用 半分に切ると使いやすくなります
72-2 ペーパーフォルダ取付方法の変更 もっと取出・入替が簡単にできるように
74 衝突保護モールの取り付け キャンカーの車内は突起物だらけです
室内収納
32 収納力アップ〜室内編 上部空間に網棚を
45 上段ベッド用ラックの取り付け 寝具をじゃまにならないように
55 スリッパラックの取り付け じゃまにならない所に
57 はしごの収納 普段はどこに置きましょうか
57-2 はしごの保温 裸足だと冬は冷たいです
58 シューズボックス上段 スイッチの保護
64 室内物干し竿 ハンガーをかけられます
70 シューズラックの取り付け 3人以上の内履き利用時に
86 クロスカントリースキー板の収納 後部ベッド下はスキー収納に最適です
電装品
10 電子レンジ キャンピングカーでは最高に便利です
11 テレビ 液晶20インチを取り付ける場所は
11-2 車載テレビもデジタル化 地デジ化とBS導入へ
12 インバータ 電子レンジとテレビを使うには
13 電圧計・温度計の設置 バッテリー状態と冷蔵庫温度の把握
20 配電盤は ブレーカと充電器の接続法
20-2 ソーラーパネルについて 本当に役に立つものを装備しましょう
47 リアスピーカーの取り付け 前の音楽を後席にも
61 常夜灯 好きな位置に、簡単に、安く
66 バックモニタステーの修理 効かなくなった吸盤を…
69 バッテリー再生延命装置の取り付け 寿命は2年ではありません
76 室内照明の増設 もっと明るい照明を
77 べバストヒータの遠隔操作 寝床からスイッチを入れるには…
79 冷蔵庫ドアロックの改良 純正のロックをお客さんは操作できますか?
92 冷蔵庫のメンテナンス 燃焼部分の手入れをすると…
水道・ガス
21 ガスボンベ増設と自動切換え器取付 こんなレギュレータがあります
22 給水系統の改良(その1) 滅菌装置・水位計他
23 給水系統の改良(その2) 湯沸かし器と中圧ポンプ
23-2 蛇口の交換 水量調整と自由な場所で使えるように
24 給水系統の改良(その3) 凍結対策の配管方法
24-2 給水配管(ホース)の材質変更 水に臭いがつかないように
40 排水弁の取り付け 冬季は水抜きが必要です
78 ポリタンクの活用 給水タンクには水があるのですが…
マルチルーム
26 マルチルームの改良 取っ手・ハンガー・収納・手洗い
26-2 換気扇の取り付け 常時少量換気が常識です
26-3 カセットトイレの容量 洗浄水・ブラック各タンクは何リットル?
49 トイレ掃除 給水と清掃
62 マルチルームドアの取っ手改良 停車使用時に開けやすく

故障・トラブル等
73 窓の破損 なぜポリカではないのでしょうか
65 配管の修理 凍結で管が割れました
35-2 ガンモータの修理交換 集中ドアロックは便利なので復活させます
81 給水口蓋の故障対策 これも外国製の部品ですが・・・
85 制動灯の交換 当然自分で交換しますが・・
85-2 制動灯・尾灯のLED化 赤レンズの色は褪せて来ます
85-3 後退灯の交換 白熱電球の寿命は大体同じようです
88 ルーフレール取り付け部の修理 リベットが壊れて外れました
90 テーブルの脚を交換 より強度があって安価なものにしました
93 メインバッテリーの交換 6年間使用して電圧低下が出て来ました
94 サブバッテリーの交換 これも6年で新型式と交換となりました

番外編
82 ZIL520の見学 ウチの近くに仲間が増えました
53-2 ナンバーが見えない コピーを貼ればいいのでしょうか?
91 陸上自衛隊の1・1/2t救急車 普通のキャンカーには無い悪路走破性

01
 雑誌に多く紹介されているコルドバンクスですが、我が家のコルディーが他と較べて一目でわかる相違点、それは「CORDE−BUNKS」の文字を入れなかったことです。ホエールラインのステッカーだけは残してもらいました。
 コルドの意味がまだわからないのですが、語感はあまり気に入ったものではないので、ロゴを外しました。キャンピングカー以外では車体に堂々と車名ステッカーを貼っているものは少ないのではないでしょうか。

02
 各開口部の機能は皆さんご存知と思いますが、下段ベッドの右窓や、マルチルーム外部搬入口がある点がレオバンクスと違います。
 はしごはストッパを外すと下へ降りてきます。尾灯などの灯火類は視認性もよさそうでカッコもいいのですが、後部にキャリアを付けて積載物がある場合などは干渉しそうです。実用性からはナンバープレートあたりの高さにした方が好ましいかも。でも後部キャリアを付けると窓やバゲッジドアにもぶつかりそうで、荷物はルーフに載せたほうがいいかも知れません。

03

 注文時に変更をお願いした点をいくつか紹介します。

シリンダーキーの変更
 このドアは車体右側中央下部にあります。 ZILの車体左にある外部収納などでは巨大なスペースがあってうらやましいのですが、それはリアエントリーだからできる構造です。 コルディーでは車体左中央下部にはエントランスとガス収納庫がありますので、そこを外部収納に使うことはできません。
 車体右中央下部には、燃料タンクがあります(ドア開放時をロールオーバー効果で表示)。つまりこのドアは燃料を補給する際に使用するわけです。他にはエンジンのクーラントやベバストヒータの燃料取り出し部がこの中にあって点検できるようになっています。
 展示車両を見た時点で、使用上の煩雑さが予想されましたので、発注時点で変更をお願いしたのがこのキーロックです。つまり燃料を補給するのに、3箇所をバゲッジドア用のキーで開け、そのあと内部の燃料補給キャップをエンジンキーで開けるという手間がかかる構造でしたので、ドア用の3個は全て素手で開けられるように写真のようなものに交換してもらいました。(後に中央の1個はカギ式に復帰)
 早速セルフスタンドで給油してみましたが、大変便利です。これがキーを2種類使って4箇所も操作するとなると、天気の悪い時や寒い季節には負担になりそうです。

03
-2
さらに高機能のラッチ錠へ
 出来上がりの写真からご覧いただきますと左のようになります。開閉の操作性の改良、こじあけ耐久強度の向上、耐腐食性の向上、外部突出による危険性の回避などを目的に納車時のものから改良を施しました。
 ここでこのHPの管理人から皆様へのお願いがあります。各種改良について公開しているのは、皆様のお役に立てることを願ってのことですが、同時に自分のオリジナリティの発表の場にもなっています。 個人としてのご利用の他に、二次的にHPなどに公表されます場合には、その出典元を併記くださいますと嬉しく思います。これは書籍では一般的なことですが、ウェブ上でも当てはまるものです。よろしくお願いします。


 作業はキャンプに出かけない日中の空いた時間を見つけながら行いましたので、全9箇所のキーロックとツイストロックを交換・増設するのに結構時間がかかってしまいました。
 最終日に作業したのは左後部のドアとガス収納庫のドアです。各ドアともカギをかける機能も必要なので、1箇所ずつは施錠できるものを残しておきます。
 元の状態で2箇所にロックが付いていたものは、一つはラッチ錠に交換、もう一つは残しておいて、ラッチ錠はその近くに併設します(RO)。
 これでラッチ錠関連作業は完了ですが、究極的には貨物室ドアもすべて集中ドアロックにできればいいなーなどとモノグサなことを考えてしまいます。
 盗まれる心配のない状況では、すべての施錠を外してラッチ錠だけの操作で開閉できるようにしておくのがよいようです。
 開閉は既述のように片手で簡単にできます。また施錠・開錠はラッチ錠が閉まった状態では片手でキーを回すだけでできます(RO)。純正状態では両手で力いっぱい押して四苦八苦してドアを開閉していたのがうそのようです。
 難点は工作によってドア枠が結構削られますので、開けたときに断面を見ると格好がよくありません。本当は普通の家屋用のドアロックなどが使えれば良いのですが、ドア厚みや出っ張りの関係で流用できませんでした。日本でもキャンピングカー部品が充実して、この分野でも高機能で安価な部品が供給されるようになってほしいものです。

04

メインスイッチ等の移設
 写真はシューズボックス兼テレビ台で、左側の白い部分がエントランスドアです。ロールオーバー画像で一般仕様の状態を見ることが出来ます。ここにあるスイッチは、メイン電源・後部クーラー・後部ヒーター・入り口上のダウンライトです。
 ドアのすぐ近くに寄せてスイッチ類を取り付ける例が多いようです。その理由としては、外出する時に外に出てから操作できたり、入るときも最初に明かりをつけることが出来ます。
 しかしながら私の使い方としては、後部に人を乗せている場合に、温度調節や照明電源を、運転席に座ったまま手を伸ばして操作することが多くありそうです。外から入ってきた場合でもここなら靴をはいたまま手が届きます(ウチでは土足使用の予定ですが)。 また、車を離れる場合に全ての電源を落としたか運転席から確認が出来ます。そのため写真のような場所に移設をお願いしました。
 下の写真の右側は助手席です。間には簡易消火器があります。


05 外部電源取入れ口の閉塞
 純正形状の取り入れ口はここにあるような理由で不要です。このため車体右側の取り入れ口設置場所は塞いで(はじめから穴を開けないで)もらいました。配線は後部トランクルーム内に引き込んでもらいました。将来必要な時には「日本規格」のプラグ(百均にもある)に延長コードをつなぐだけです。

06  

 3列目のヘッドレストについて。
 多分3点式シートベルトを後部に装備した国産キャンピングカーは初めてかと思いますが、展示場にあったヘッドレストの仕様をロールオーバーで見ることが出来ます。写真の明るさが違うのでわかりにくいのですが、左右の枕が独立していて、上部巻取り支点が露出しているので衝突時には危険でした。
 特に変更指示をしたわけではありませんが、納車されたコルディーでは枕は左右一体型となって支柱が覆われていますのでより安全になっています。脱着も可能ですが、ベッドメーキングでもヘッドレストは移動しませんのでそのままで可です。
なおベルトは自動巻取り式で、通常は長さ調節不要です。

07  ベース車の細かい設定について、手を加えた点を説明します。
 助手席側ワイパーの角度
 写真ではわかりにくいのですが、運転席側ではワイパーの停止位置での角度がほぼ水平なのに対し、助手席側は先端が上がった状態で止まっています。もしかすると寒冷地仕様なので雪詰まり対策で持ち上げてあるのかもしれませんが。 これによる支障は雨でワイパーが作動した時に発生しました。 上端まで動いて戻る時に掻き揚げた水溜りが、ほぼ運転席の正面に残るのです。すぐに右側のワイパーが下へ掻き落としてくれるのですが、少しの間でも視界の正面に居座るのは我慢できません。
 ワイパーの回転軸はギザギザのミゾが付いたテーパー軸になっていますので、キャップを外した後、ナットを緩めてギザギザの一山分下へ下げてやりました。作業上の注意点は、ナットを外す際に2点だけに力を加えるスパナではなく、6点に力を加えて回すメガネやソケットレンチを使用しないとナメてしまうくらい固く締まっていることです。
 光軸調整(写真はありません)
 ヘッドライトの照射角度調整が下向き過ぎましたのでほぼ水平近くまで戻しました。首下長さが150ミリ程度あるプラスドライバー(#2?)を差し込んで、壁に向けて照射した状態で調整しますが、右と左ではなぜか減速比が違うようです。カムロードには積載量に応じてヘッドアップになった場合に車内から3段階に光軸を下向き補正する機能も付いています。




08


 後方視界は・・・
 大抵のキャンピングカーは後方の視界がよくありません。リアビューカメラを常時点けておける車もありますが、後退時の障害物把握と、走行時に遠方の車を視界に入れた距離感を両立することは困難です。 コルドバンクスには標準で後退時のみ作動するカラーモニターが付いていますが、後方遠方は視野に入りません。
 ルームミラーを覗くと、後部窓からの視界で真後ろの車は直接視野に入りますが、2〜3台後ろの車より遠くしか見えません。フレネルレンズの広い視野角のものを付けた所、直近の車も見えますのでほぼ死角は無くなりました。 ROでそのレンズ部分の拡大を見ることができますが、直接は見えない至近軽自動車の後ろにバイクがいて、その後に白の普通車が止まっているのが見えます。
 コルドバンクスでは後方視界まで配慮して設計してある・・・のでしょうか。又は偶然でしょうか。
08
-2
バックモニタの改良
 純正のバックモニタは次のような特性です。
1.後退時だけ作動・映し出す
2.画角は上下方向で70度程度
 この特性について改良の余地があると思い、改良の準備を進めることにしました。

1 について〜前進時にも映し出すようにしたい。というのは、後退を始める前に、車体後部が必要な位置まで進んでいるかどうか確認する必要があることがあります。切り返しに余裕がある場合は適当に前進して位置決めしてもいいのですが、ぎりぎりでターンするときは画像を出したままにしたい。 他の例としてスーパーの2列の駐車区画に前進で停める時、車体後部がきちんと自分の区画線内に入った状態まで進んだかどうか確認したいことがあります。後部灯火類の玉切れも確認できますし、排気ガスが黒くならないか監視もできます。

2 について〜以前使用していたものでは、90度強の上下方向視野がありました。この場合車体後部下端と後方遠方(=後続車)の両方を見通すことができます。特に後続車を遠くから確認できることは遠近感がつかみにくいものの、ルームミラーの視界が十分でない場合にはとても有効です。

 この2点の改良のため、とりあえず画角の狭いカメラと仮設モニタで使用状況を検証してゆくことにしました。

 バックモニタの分配器は左写真のごちゃごちゃに埋もれています。純正状態でもケーブル類が錯綜しているところに、テレビアンテナ・GPSアンテナの余った部分を丸めたりしてここに押し込んでありますので、ますますスキマがありません。下手に押し込むと空調操作のワイヤリングに干渉して動きが悪くなりますので注意が必要です。
 さて後方仰角10度位に木目のパネルを引き抜くとお目当ての分配器が現れます。ここには次のような配線が集中しています。
1.バックカメラの映像信号入力と電源出力
2.もう1系統のカメラの映像信号入力と電源出力
3.モニタ画面への映像信号出力と電源出力
4.分配器への電源入力と、後退信号入力
 
 そこでまず手をつけてみたのが、バックカメラを常時作動表示させるための改良です。後退信号を入れっぱなしにすればOK・・・と思ったのですが、なにやら事情があるようでテスターであたってみましたが状況が良くわかりません。場合によっては整流用ダイオードが必要になるかもしれません。
 方針転換して、直接バックカメラとモニタへACC電源から供給を行うこととしました。

 結果はねらいどおり前進中も後方の状態を確認することができてGoodです。
 そして遠出をする時に朝昼夜と状況を試してみました。けっこう暗いところでも役に立ちますし、後続車がどれくらい車間をつめているかがわかります。
 しかし。一つ不具合が発生しました。長時間のカメラ発熱による温度差のせいか、内部に曇りが生じて解像度が落ちてくることが3日間で2回ほどありました。しばらくたつと消えるのですが、防水能力が不足しているのかも知れません。
 それから前述のように真下と水平後方を同時に確認できないこともありますので、防水性が高くて視野がもう少し広いカメラを物色中です。



 平行して、画角の狭いカメラを、ルームミラーの代わりに使うことを検討します。
 使用資材はまずカメラですが、数年前にたしか240円でGetした写真のようなものがありました。電源は12Vで車のバッテリーからそのまま持ってこられます。出力は普通の映像ピンジャックがついています。
 モニタは2100円ほどでGetした液晶テレビ(外部入力端子のあるもの)です。

 問題点は、出力が鏡像ではないことです。普通バックモニタに使う場合には、ルームミラーを見るような感覚で鏡像で出力できるようになっているか、モニタ側で左右を反転させるかのどちらかになっています。
 純正のカメラは鏡像出力で、モニタ側は正像に切り替えた状態でセットされていますので、普通に使用することができます。
 ですが、このカメラと正像のモニタを組み合わせた場合にはどこかで左右を反転させることを考えなければなりません。
 あくまで仮設の稼動試験ですので、形は機能を果たす最低限のもので構成しました。
 画像を反転させるのは小さなステンレス鏡をレンズの直前に45度に取り付けました。場所は車外ではもちませんので、後部の窓の内側にセットしました。フレームはボール紙です。ガムテープで外形を固定して、ビニールテープで車内の「木部」に仮止めしました。ケーブル類は車内をそのまま露出で引いて、フロントガラスの内側に置いたモニタに映し出します。
 その結果が 見出し8-2の2番目の写真です。純正のバックモニタでは後方数メートルの範囲しか見えませんが、これによりルームミラーに近い視野も常時確認できることがわかりました。




 ここで少し横道にそれますが、内装材についてです。上記のカメラ仮固定のために貼り付けたビニールテープ(JIS規格品)をはがした跡が左の写真のようになってしまいました。
 ベッドの横のRを持った木材はきれいな木目が出た無垢材・・・だと思っていたのですが、木目シートを貼り付けてあるだけです。それも樹脂系のシートではなくて、紙ベースのものらしく、簡単にビニールテープのほうにくっついてしまいました。

 補修用の材料も百均にあります。各種の木目シートがありますが、色調の近いものがありました。
 大きめに切って貼り付けた後、ふちの部分をナイフで切り取って整えます。




 出来上がりはご覧のとおりでちょっと見にはわかりませんが、長さがあまり無いので左右方向の継ぎ目はわかります。
 皆様もこの部分の加工には十分ご注意ください。

08
-03
 試験稼動からだいぶ時間が経過しましたが、時間が少し取れましたので続きを始めました。今回の改良のポイントですが、後方遠方をルームミラーを見るように把握したいということと、直近後方を常時監視しようという両立をねらうものです。
 まずモニタの選定です。2つの画像を常時把握するとなると、純正モニタではできません。もうひとつ増設するか、又は2画面・3画面表示が可能なモニタに変更することです。純正のモニタの固定吸盤がやはり不調なので2画面モニタに更新することとしました。
 車載用モニタにも設置できる場所によって種類があります。インダッシュ・オンダッシュ・ヘッドレスト・バイザー・ルームミラーなどです。
 このうち横長で2画面を同時表示するとなると、ルームミラータイプが良いようです。1画面・2画面・3画面の切り替えが可能で、入力は4系統あります。後退信号を検知して表示を切り替える機能もあります。
 しかしミラーの位置につけるには大きくて視野の妨げになりそうです。また純正のミラーもその機能を生かしたいので、あたらしいモニターは運転席前方のダッシュボード上に設置します。(左は7インチのナビモニタ)

 カメラはこのようなものです。小型で安価で防水です。購入時の注意点としては、画角(視野角)があります。用途に応じて、たとえばルームミラーの代わりに使うのであれば視野角はあまり大きくないほうが距離感がつかみやすくなります。
 この製品は左右百数十度の視野角とうたっていたのですが、実際に試してみると70度くらいしかありませんでした。販売店に聞いても、製造は中国らしく、回答も要領を得ません。

 結局、視野角があまり大きくないのでこれを後方の遠方監視用に(ルームミラー用)使うことになりました。




 次はカメラの取り付け位置の検討です。
 最初は本体を純正カメラの横(車外)に並べることを考えましたが、 カメラ本体が小さいので室内に取り付けて、シェル後部に開けた覗き窓から外部を撮影することにしました。
 場所は上段ベッドの後方壁にあるフタをあけると、純正カメラの配線などが現れますので、カメラはそこに付けます。位置決めと下書きを行った後、外側からホールソーで穴を開けます。



 風防ガラスが必要です。最初は市販のサーチライトの前端を切り取って流用しようかと考えましたが、外部に出っ張る必要が無いので、使わなくなった時計の皿をシェル内部に貼り付けて使うことにしました。
 プラスチック製なので、傷が多くなったらまた交換する予定です。シリコンコーキング剤で接着します。



 配線は、信号と電源の2種類が必要です。電源は純正のカメラから分岐します。映像信号線は、車体左側の上部棚の背後を通して、モニタまで引いてきました。

 実際の映り具合です。明るい日中に撮りましたので映りこみでよく見えませんが、肉眼では色具合やコントラストも良く見えます。
 左のようにひとつのモニタで左右に分かれた二つの映像を表示しています。左側は遠方用、右側は直近用です。
 実際に見える大きさは、左画面の遠方車両で較べると、サイドミラーに映った像とほぼ同じ大きさに見えます。
 下の左右の写真も同時に撮影したものですので、二つのカメラの視野範囲が比較できます。
 後方遠方の視野が常時得られることで、仮に後部下段ベッドのブラインドを閉めた状態で走行しても危険性が少なくなりました。
後部の取り付け状況です。純正カメラに較べて目立たない状態で取り付けることができました。

08
-04
 あまり時を経ずして、純正のバックカメラが作動しなくなりました。一応分解して各部の信号を当たってみますが、やはり本体が故障しているようです。

 右が純正のカメラ、左が交換したものです。ある事情で手元にあった、同型のカメラと交換することにしました。映りにさほどの差は見られないのですが、大きさはご覧のとおりかなり小さくて済みます。

 交換カメラの取り付けステーをどのようにするか検討しました。結果的には小型軽量になったので、純正カメラの雨よけカバー状のフタを利用して、接着剤とステンレスの針金で固定することとしました。
 材質が軟弱なため方向の微調整はプライヤーでひねることで可能です。
 結線は前回と同様に、電源と映像信号を純正の回路と入れ替えて接続するだけです。ワンタッチ接続プラグが付いているので、配線作業とカメラ取り付け作業は分けて実施することが出来ます。

← 左上は前回交換の後方遠方監視用カメラ

 最後にカメラ角度の微調整と、視野位置の確認照合を行います。
 地面に置いた紙は、車体後端の角外側に突き合わせてあります。車内のモニタから見ると、どこが車体幅外側に当たるのかわかりにくいのですが・・・
 モニタに目印をつけてあると横方向の余裕を正しく把握することが出来ます。
 これでとりあえず補修は完了ですが、難点は、発熱があること、環境によっては長時間の使用で曇ることがあること、鮮明度がまだ改良の余地がありそうです。
08
-05



 このカメラは15ヶ月ほどの使用で、
起動時にモニタ画面がブルーになり、少し走ると正常表示されるという状態になりました。多分症状は悪くなることはあっても回復はしないと思われます。見た目も発熱のためか充填したエポキシ樹脂接着剤が剥がれたりしています。
 交換のため取り外してみると、ボディへの取り付けベースも錆びかけています。取り外そうとボルトを回してみましたが、ボディ内側のナットが供回りしそうなのと、内側はコーキングしてあるものをはがすのももったいないのと、この次にどのような形での更新になるかわからないので、そのまま残しておくこととしました。

 バックモニタ用カメラの価格もだいぶ下がってきました。製造は上海ですが、メーカーは日本のサンヨーテクニカの製品を送料込み2500円で用意して交換することとしました。
  最近のカメラは暗視用に赤外線LEDの補助光を内蔵していて、暗い所では自動的にモノクロの赤外線画像に切り替わります。

 新しいカメラのベースは、コーキング材とタッピングビスで止めます。室内側の配線は一部だけの更新で、配線貫通穴もそのまま使用します。
 使ってみた感想は、作りは前のものよりしっかりしているようですが、解像度は少し下がったようです。画角はやや広くなりました。バックカメラの画角は、特に海外製品の場合に、表示角と異なることがあります。
 その他の特性として、明暗の変化があった場合に、自動露出の追従対応が完了するまで2〜3秒かかります。ウチの使い方としては、前方へ走行している間も常にバックモニタを表示しています。 このためトンネルへの出入りのたびに、画面が真っ暗になったり真っ白になったりが、少しの間継続します。これまでのものは1秒以下で対応していました。この辺の性能はSPEC上に現れないので使ってみた人の感想に頼るしかありません。今後購入をお考えの方は参考になさってください。
 もっと長時間使って発熱や曇りが出るかどうかなど不都合がありましたら後ほどアップします。現在の所作動良好です
08
-06

 直近下部監視用に使用していたこの製品もそう長くない使用で、やはり熱によると思われる不具合が発生しました。レンズ内部に曇りが生じてさっぱり見えなくなります。
 どうやらこれまでの製品は電源部がカメラ本体のケースに入っているため、私のような常時通電する用途では熱がこもって結露等の異常が発生するようです。
 そこでまたネット上で探すと、対策として電源部を熱対策で分離した製品がありましたのでそれと交換しました。
 ← 左が不具合品。右が更新。赤外線昭光部が無く小型。
   ROで電源部の分離説明書


 やはり、通常の使用ではバックカメラはギアをバックに入れたときだけの通電であるのに対して、バックミラー代わりに使用するような用途では常時通電するために熱対策が必要になるようです。現在の所、相当長時間使っても結露等の異常は発生していません。
 それからもう一つの不具合は後部遠方監視用のカメラも映りがとても悪くなってきたことです。この原因は設置当初から予想が出来ました。ボディ本体に接着していたプラスチック製の「時計皿」が紫外線の影響により曇ってきました。

 
← 取り外した初代のレンズ、プラスチック製
   ROで曇った視界のようす。


 新しい風防レンズ。不具合が生じないガラス製です。これは本物の「時計皿」です。化学の実験のときに使うものです。サイズは各種ありますが今回使用したのはφ60です。購入は地元に理化学機器を取り扱う店があればよいのですが、送料等の負担が必要な事もありますので、通販でも探すことができます。

 これで後方視界はいままでがうそのようにすっきりみえるようになりました。

09 雨どいの効果は
 コルディにはZIL520と同様に雨どいが付いています。キャンピングカーの側面にはどんなワックス(類)を塗っても必ず、ちびまるこちゃんが衝撃を受けた時の表情みたいに、黒い筋状の汚れが着きます。サイドオーニングのある部分には着きませんので、雨だれが伝い落ちなければ良いのですが、標準で雨どいが着いているので助かります。 でも一度雨が降っただけで端の雨粒が落下する部分には写真のように汚れの筋ができます。 RO画像の窓の縁でも同様です。 バンクベッド上のカーブから後部の直線へのつなぎ目の辺りからも溢れる為にやはり付着します。
 酸化チタンが良いらしいのですが、使用方法が難しいようです。 どなかた汚れの着かないケミカル用品をご存知の方がいらっしゃいましたら、教えてください。
 その後の経過ですが、「グローシールド」なる航空機などにも使われるものを塗ったところ、汚れの付き方がだいぶ減って、軽くこするだけで汚れが落ちます。特に塗る前のフロントグリルなどは大変でしたが、9割くらい楽になりました。
金属ボディのキャブ部には、バンクベッド前端から落ちる雫でやはりバーコードが現れます。コーティングをしていないと、水洗いはおろか洗剤でもなかなか落ちません。最終兵器として白色車用ワックス(極細目コンパウンド入り)を使えばきれいにすることができます。コーティングをしてあると水洗いだけで十分落ちます。
 
 FRPのボディ部でも同様です。乾いた状態から指でなでただけで汚れはとれます。しかしカラ拭きを全体に行うのは細かい傷が付きかねませんのでやはり水洗いをするのが基本です。「水はじきが良好なこと」を「ワックスの効き目がある」と勘違いしている方もいますが、水はじき機能は見た目には良いのですがボディ保護の本質ではないので不要です。
(ROでなでた状態)


10 電子レンジの取付
 コルディーには電子レンジ専用スペースが付いています(流し台の上のボックス)。この奥には100Vのコンセントがありますので配線は新規に行う必要はありません。 あとは電子レンジを用意するだけ・・・なのですが、大きな制約があります。 それはこのスペースに収まるサイズであることと、出力切り替えで500W程度の出力があることです。 最近の機種では700Wと解凍だけの出力しか無い機種が多いのですが、電源の負担が大きすぎてバッテリーが弱ってきた場合などは使用不能になるおそれがあります。
 上記の2つの条件を満たす機種を必死に探しましたところ、なんとか見つかりました。しかも価格は送料込みでなんと5000円!もちろん新品で保証つきです。出力は下の写真のように5段階に調節できます。これだとエンジンをかけたり、バッテリーに余力がある場合には700w使用可能で、状況に応じて各出力切り替えが可能です。この取扱説明書は ここ にあります(pdf)。でも、ここだけの話、コレってバンテックのオプション品と同じように見えるのですが、こんなに価格差があるとは・・・。
 タイマーつまみの下にあるステンレスの金具は、レンジが扉側に飛び出して来ないようにするための押さえ板で、スポンジゴムを併用して抑えています。隣の荷室との仕切りモールを一部削りましたが、扉の開閉には支障がありません。

11

テレビの取付
 器具の決定・入手過程についてはこちらにあります。取り付けについてですが、20型の液晶は、スピーカーが左右に付いているタイプだと幅が大きくなりすぎるので、下側に付いているタイプにしたのですが、本来の設置場所(シューズボックスの上)に置いてみたところ、バンクベッドを引き出すと上下方向のサイズがつかえてしまいました。そこで車内を見渡したところ空いているスペースはサイドシート上の壁面でした。 ここですと後部座席の4人がそろって見ることができます。バンクベッドからも可能です。
 取り付けに必要なアダプタを制作しました。強度と大きさに制限がありますので溶接加工で作りました。ROでその形状があります。下部支点は本来テレビに付属するスタンドが当たる部分にクッションゴムとボルトを通して重量を受けます。横ぶれ防止に上部に押さえ板をつけました。 一番気をつけなければならないのがアンカーの位置です。中央部分は薄い合板のみで、骨が入っていません(オプションで窓を付ける関係)。たたいてみながら裏側に強度部材がある場所を慎重に探して、そこに木ねじが立つように設計しました。
 テレビとDVDとオーディオ関係の配線経路は、本来のテレビ台位置から、表面に出ないようにパネル裏に導線を通して電源や信号線を引いてあります。 ダイバーシティアンテナのプラグは4本ありますが、後部へはユニットを通した後の放送信号(往)とビデオ信号(復)だけを通線しました。 
 もう一つこの画面の役割は、ナビ画面を映し出すことで、後部座席の人にも進行状況を見てもらうことができます。当然ナビ本体は映像出力対応の機種を選定する必要がありますが、ポータブルナビにはそのような機能を持ったものがありませんでした。
 音響設備の位置は、DVDレシーバは棚の下にぶら下げて取付。サブウーファは上部収納ボックス内に設置。どちらもタイラップ(商品名。類似品を使用)で留めてあります。スピーカーはボックス型のものを左右に付けました。リモコンは面ファスナーで壁面に留めてあります。ホームシアターのように大画面はできませんが、音響で補っています。
11-2 車載テレビもデジタル化へ
 キャンピングカー用のテレビも、ブラウン管とVHSビデオを使った方式から、液晶画面とDVDを再生するものになってきました。そして2011年にはデジタルに切り替えなければなりません。家庭用のシステムに比べて、車載用ではいくつか困難な点があり、それに対応した機器を慎重に選択してゆかなければなりません。しかもどなたにも共通する最大テーマ・・・あまり費用をかけないで・・・という条件をクリアしなくてはなりません。
 そのほかに検討するための要素をいくつかピックアップしてみます。(概要説明)
1.地デジチューナー〜 必須。ただしチューナー+ディスプレイとするか、内蔵一体式とするか検討要
2.BS(デジタル)チューナー
3.DVDビデオの再生(出来ればブルーレイ、最低でもCPRM対応)
4.アンテナ(地デジとBS)〜 どちらも移動体にとっては指向性をどのように解決するかが問題。地デジでは指向性切り替え・ダイバーシティアンテナの有効度の見極めも必要。原理的にはアンテナを機械的に向きを変える事でも対応可能。BSアンテナについては、自動追尾が有効だが、価格が高い・電力消費が大きいという欠点もある。走行中にBSを見ないのであれば、停車後に手動で方向をセットしても良い。
5.ブースターとダイバーシティアンテナ〜 ダイバーシティユニットの稼動には受信信号のフィードバックが必要。またユニットには従来のアナログ信号用とデジタル信号を扱うものがある(と想像していますが)ので、従来のユニットを生かすにはアナログ映像出力が必要。地デジ対応テレビで出力端子のついたものは無いので、単独チューナーであれば対応可能。
6.テレビの仕様〜 画面サイズ・入力端子の種類・取り付けサイズ(特に厚み)・消費電力・壁面固定への対応状況


 いろいろ考えていても、実証しなければ先に進みませんので、その過程を別項で掲載してゆきます。
 こちらをご覧ください。

12

インバーターの設置
 3列目シートの下にインバーターを設置できるスペースがあけてあります。これも「社外品」ですが、連続で1200wの出力が可能で(短時間ではより大出力)、価格は2万8千円ほどです。擬似サイン波ですが、上記電子レンジと液晶テレビは駆動可能です。そのほか電気ドリルはうまく動きました。家庭用掃除機はパワーが上がらなかったようです。多分電子制御回路を内蔵したもの(電子レンジでもタッチパネル操作のもの)はうまく動かない可能性があります。
 選定上の注意は、50と60Hzの区分を電子レンジと合わせる必要があります。55Hzだとうまく動かないとの情報が多くあります。またメインスイッチが座席の下になりますのでリモコン付きも必須です。ROでリモコン取付位置の様子です。

13

電圧計・温度計の設置
 これも以前のテラと同様ですが、バッテリーの健康状態を把握するのには必須です。温度センサーは冷蔵庫内に入れて庫内温度を監視します。
 取り付けは両面テープで行いましたが、粘着力が強すぎて、はがす時に壁面合板が傷むと困るので、まず布ガムテープを貼ってその上に取り付けました。写真のガムテープ部分はこの後切り取ります。配線経路はシートベルトの支柱に沿わせました。

 設置にあたって加工した点はROで見られますが、電圧降下してもブザーが鳴らないように内部の結線を切断してあります。左下の赤黒の配線がブザーです。警告灯は作動します。 
 この計器を購入する際の注意点を追加します。じつはこのほかに運転席横にも3項目同時表示の計器を設置してあります。こちらは本体が銀色のカーメイトの製品ですが使い勝手があまりよくありません。といいますのは、3項目といっても1項目は時刻表示固定で、残りの2項目を(室内温・室外温・電圧)のうちから切り替え選択します。ところがシガーソケットの電源が落ちるたびに表示項目がリセットされて、必ず室内温と電圧表示になります。私の場合は、路面凍結状況の予測のために室外温をデフォルト表示にしたいのですが、ACC電源が落ちるたびに表示を設定しなおさなければなりません。これはとても不便です。 上の写真のFizzの製品は2項目表示ですが、電源を切っても照明は消えるものの測定は継続されます。その上選択した表示項目は次の操作をするまで変わることがありません。
 温度計・電圧計を購入される際には、自分の使用パターンと相談して使い勝手のよい物を選択されるようオススメします。

14

エントランスステップ
 80歳位までの健常者であればオプションの外部取付ステップを用意しなくても乗降に支障は無いようです。(後日別記のようにやっぱり手動ステップを追加しています)ここの床面にだけパイルカーペットが敷いてありますが、断熱や騒音対策で室内全体の床にも1畳絨毯(0.8×1.7m、970円)を敷き詰めました。約2枚必要ですが、ここの側面やマルチルームにも貼り付けた場合には3枚必要になりそうです。ホームセンターで同色のものを揃えてGETしておくことをオススメします。
 乗り始めに気になったのが、入り口ステップ側面から入ってくる騒音です。緑灰色の部分はFRPの単層構造ですので、エンジンや足回りに近いこともあり、走行時には結構騒音が侵入してきます。
 しばらく乗ると慣れて来ますが、車内騒音を低下させる為に側面にカーペットを貼ったところかなり静かになりました。 繰り返しますが、乗り始めに気になったところはメモしておいて、車に人が合わせるのではなく、車を改善して合わせるということが基本だと思います。ROで、露出やアングルが違うのですが側壁部分にカーペットを貼った状態です。

 路面の段差等を乗り越えたショックで、エントランスドア付近からガチャガチャ「固定不良」的な音が聞こえることがありました。最初はテレビの固定に落ち度があったのかと考えて、なかばあきらめていましたが、後部同乗者に騒音発生源をさがしてもらったところ、なんとサイドオーニング操作用のクランク棒が音の発生源になっていました。取り出しやすさの点ではここはいい場所なので、棒本体から音が出ないように改良予定です。

 冬季の入り口は
 靴底に雪が付きます。ウチでは通常は室内は土足使用ですので、そのまま中に入りますと落ちた雪が融けて床をぬらします。それ以前についていた汚れと混じって悪臭の元になったりしますので、床のカーペットはなるべく乾いた状態で使いたいものです。

 入り口には通常は車の床敷き用マットを置いてありますが、冬はここで靴底の雪を落とせるようにギザギザのついたものを置きます。
人工芝の固めのブロックが百均にありますのでそれを配置します。以前は1枚だけ、逆さまにして使っていましたが、底の粗い突起が効果的でした。今回はそれが行方不明になったので、2枚購入して、内1枚を切って床面の形に近づけました。本当は3枚買えば隙間がなくなります。

 ←裏面の結合部

15

カーテン類は
 バンクベッドをいっぱいに引き出した位置に合わせて、天井のレールから下げたカーテンを引き出すことが出来ます。またその下のキャビンとダイネットを仕切る部分には仕切り壁の左右に2点ずつ計4点で止められるようになっています(RO)。
 エントランスドアのガラス部分も目隠しをする際には同様に車体側にカーテンを止めます。
 このほかの窓には全部コンビロールが付いていますので、カーテンは要らない・・・と思うかも知れませんが、夏の夜に通気と防虫と目隠しを同時にしようとなると、網戸+カーテンの組み合わせが必要になります。ですので将来一部の窓にもカーテンを増設する予定です。この場合のカーテン材質は、遮光で防炎機能を持ったもので選定する必要があります。

 この下部カーテンはバンクベッドがどの位置にあっても付け外しが可能ですが、難点は少し垂れ下がって隙間ができることです。
 最初に試した対応はカーテンの上縁に、ショックコードを通して両端を強く引いてみることです。結果はショックコードの自重で下がるためほとんど隙間を小さくすることができませんでした。左下の写真はコードを通すためにあけた穴です。

 次の対策は垂れ下がり中央部に面ファスナー(いわゆるマジックテープ・ベルクロ)を取り付けて天井に止めることです(下の写真)。
 カーテン側には粘着剤のつかないもの、天井(バンクベッドの下面)には粘着剤付きのものを使用します。粘着剤付きの物をミシンで縫い付けると、針にネバネバが付いたりします。
 結果は外からの視線をほぼ完全に遮ることができました(左上写真RO)。バンクベッドを一杯に引き出した場合にも使えるように、その場所にあわせて粘着付きのテープを配置してあります(左下写真)。
 粘着剤は高温時にははがれる恐れがありますが、カーテンを留めない状態では無負荷ですので、日中に長く使わない限りは大丈夫と思われます。
  

16

タイヤ交換は
 テラの時のようにタイヤハウスに深く覆われているとタイヤ脱着は非常に困難ですが、コルディーの場合はどうでしょうか。冬タイヤから夏タイヤへの変更を機会に、車載ジャッキで交換が完了できるか試してみました。
 その前にスペアタイヤの取出しがうまく出来るかですが、これもテラのエルフの時と同様に吊り上げ用回転軸を差し込む穴が、ナンバープレートの陰にありますので、プレートをパカンと開けて作業することになります(RO)。
 このプレートを固定する金具が、油分が無いと固着したように動きませんので、注油しておくことが必要です。


 ジャッキポイントは
 カムロードでは前後輪とも「バネ下」にジャッキポイントがありますが、そのまま持ち上げてもテラのように取り外し不能になることはありません。ただし前輪は車載ジャッキを目いっぱい短くしてからでないとポイント位置に入りません。もしパンクした場合にはジャッキポイントも低くなっていますのでジャッキをそこへ当てることは出来なくなります。何らかの対策を考えておく必要があります。
 写真は夏タイヤ用に用意したウィンズナー(既述)ですが、光沢系で結構気に入っています。
 その後、ジャッキポイントが低位置しか取れない場合用に、エアジャッキを用意しました。

17 運転席は
 前車エルフのカスタムに採用されていたナントカという会社のシートに較べると、カムロードのものはうすっぺらで表皮の質感も少し落ちてホールド性はあまりよくありませんが、一般的なレベルでしょうか。
 ランバーサポートが付いていますが操作は一つのレバーを何度も動かして、そのうち気に入ったポジションがあったら止める、といった操作のもので、なかなか思い通りの形状に落ち着けるのは困難です。
 よくなったのは、助手席も多少リクライニングするのと、中央席が折りたたみできるので後部へのウォークスルーが楽になりました。夏期にエンジンの熱気が伝わってこないか心配でしたが、ほとんど気にならない程度でした。

18

暖房は・・・
 テラの暖房はトルマのガスヒータでしたので、コルディーのベバスト(軽油)ヒータと較べてみた感想です。 ベバストが勝っているのは、速暖力・配風の自由度・燃費・小ささ です。 トルマが勝っているのは、静かさ・バッテリー消費の少なさ です。といっても変更の余地はありませんが。
 吹き出し口(RO)は風量と風向を調節できるものがダイネット3箇所とマルチルームについています。それから特筆すべきは、温風ダクトが給水タンクに沿って延び、給水ホースにも沿っていることです。冬期は暖房を効かせればその部分の凍結は融かすことができます。 しかし凍結対策の基本は配管内の水抜きですので、純正の水中ポンプ方式では完璧な水抜きは絶対に無理です。この対策は後述します。

19

ナビ・オーディオセンターの取付
 まずパネルをどうやって外すかが、外見だけではわかりません。ネットで調べても無かったのでいろいろ傷つけないように試しました。
 最初は左下(助手席の足元近く)、次に中央下部、最後に木目部分という順番です。まず左下パネルの左側にある、丸いプラスチックの止め具の中央を押し込むと抜けてきます。木ネジで止めてある部分も外して引っ張るとパネルが取れます。中央下部のパネルも同様です。左右の周囲を良く観察して、とめ具やネジを全部取り外してから引っ張ってください。
 木目パネルは他と全く独立して取り外しができます。ネジは無しで、差し込んであるだけですが、結構な力で引っ張らないと抜けてきません。真後ろに引くのではなくやや上方(仰角15度くらい)に引きます。注意点は張り付いているスイッチ類があるので、ケーブルコネクタを外す必要があります。
 ナビ関係の接続に必要な車速センサ信号等は中央下部にコード類が丸めてあります。どの色が何の信号かはバンテックのHPのベース車解説の部分に記載されています。
 3DINのスペースがあるので、2DINオーディオとナビ1DINを収めましたが、ケーブル類のボリュームがかなりあって、押し込むのに苦労しました。ナビのディスプレイケーブル引き出し用の穴を前方に増設しました。
 スピーカーはフロントはトヨタ用一括接続ハーネスで供給できますが、リアはバンテックで布設してある左右のケーブルが丸めてあります。スピーカー側末端は収納棚の奥の板を外すと隠れています。



19-2
ヘッドユニットの交換
 
はじめにこれまで使用していたオーディオセンターについて紹介します。
 昭和40年代までは自動車用の音源はラジオと8トラックのエンドレステープしかありませんでした。8トラックはカラオケなどに多く用いられていましたが、カセットが大きくて不便でした。
 ちなみに皆さんが普通に言う「カセットテープ」はオランダのフィリップス社が開発した「コンパクトカセットテープ」のことで、さらにその前はオープンリール方式のテープレコーダーしかありませんでした。
 昭和50年代になると車にもカセットテープが用いられるようになり、過渡期には8トラのデッキでカセットテープが聞けるアダプタが出回っていたりしました。
 その後「Lカセット」なるものや、平成前後には「DAT」(ディジタルオーディオテープ)が販売されたことがありますが、前者は絶滅、後者は産業機器のデータ記録用などに生き残っているようです。
 自動車用はその後MDとCDが多くなりましたがどちらにしても1枚に収録できる曲は十数曲、MDLPの4倍モードにしてもあまり多くはありません。CDチェンジャー(少ないですがMDにもチェンジャーがありました)を使えば収録数は増えますが、それでも総計200曲程度ですので、長距離ドライブを繰り返していると聞きなれてあきてしまいます。
 そこで現れたのが高圧縮の音楽ソースであるmp3を再生できる機器です。SDなどのメモリーカードはまだ単価が高かったので、CDに記録するのが最も低いランニングコストで済みます。mp3対応のCDチェンジャーというものが発売されていましたので購入利用して数年が経過しました。
 PC無しで録音できるMDも、カセットテープ音源資産からの移行メディアとして何百枚かありますのでそれも再生できるヘッドユニットが必要でした。
 というわけで今までは2DINサイズのMD・CDユニットとmp3対応のCDチェンジャーの組み合わせで利用していたわけです。左の上から2枚目の写真でわかるように、1枚目のCDの80曲目を再生しているという表示です。
 またワイヤレスリモコンで、運転から視線を離さずに操作できるのも気に入っていました。

 交換をすることに決めた理由は、メモリーカードの単価が下がってきたこと、MDを使わなくなったので省スペースの1DINサイズで済むこと、曲名等が漢字表示できないと不便であること、レスポンスが速いこと・・・などです。
 最初はFMトランスミッタ方式で、こちらのようなものを利用する計画で進めてきました。しかしながら、国産ではない(設計が日本以外)の製品の作りこみの甘さは、我慢の限度を超えていました。あきらめて、多少費用は嵩みますが、国産のメインユニットを選ぶことにしました。
 必要な条件は次のような事項です。 @mp3ファイルを再生できる AソースはmicroSD又はUSBメモリが利用可能(最低8GB) Bディスプレイは漢字表示2段以上(フォルダと曲名) Cリモコン付き Dスピーカーは前後に加えてサブウーファ用出力もあること E音源の作成が容易なこと(専用ソフトを使わないと出来ない機種もありますので注意が必要です) F価格があまり高くないこと
 以上から候補に挙がったのはKENWOODですが、選定した機種は、2008年のモデルでI−K7説明書)です。
 このほかに2009年モデルののI−K70、(説明書)も候補でした。わざわざ古い機種を選ぶに至った経過・ポイントは以下です。
 
(左の写真は直接関係ありませんが、交換までの経過のようすです)


 表示機能は、2009年型が4段日本語表示が可能で、2008年型は2段表示です。情報は豊富な方がいいのですが、本体の大きさが同じである以上、たくさんの文字を表示すれば文字は小さくなります。PCであれば我慢のきく範囲ですが、運転中にチラ見するディスプレイについてはいくらでも文字が大きい方が良いのは言うまでもありません。情報量よりも視認性のよさをとりたいところです。
 その他の必要な機能も山ほどあります。2機種の取扱説明書を念のため、私が使っている機能について満足できるものかどうか一つ一つチェックして行きました。
 カーオーディオでよく使う機能にランダム(シャッフルともいう)再生機能があります。これが無いとカセットテープを聞いているのと同じで、曲順が固定しているので聞き飽きやすくなりますし、眠気防止にも次に何が再生されるか不特定な方が良いようです。
 前述の新旧機種についてこの機能の確認をしました。すると2009年型では、USBメモリから読み込むデータをランダム再生することは出来ないようです。ただしiPodと接続して、その中にあるデータをランダム再生することは可能のようです。私はipodを持っていませんし、今後購入する予定もありません。2008年型ではUSBメモリからのランダム再生が可能です。
 この項目に気づかないで新型を購入していたらと思うとぞっとします。購入前に自分の用途に合わせた機能を説明書でチェックしないと、現代の複雑な機能にはまり込んでいく機器の選定では失敗することがありそうです。
 そして、一般に古い機種ほど価格が安いので、旧型を選定することになりました。

 背面にAUXinとUSB/iPodの差込口がありますが、前者は延長コードが付いてきませんので、L型プラグの付いたコードを、前面からも使用できるように取り付けておきます。
 2DINから1DINに変わったことでスペースに余裕が出来ましたので、ボックスを付けてリモコンやメモリ・CDなどを入れることが出来るようになりました。
 現在使用しているのは、マイクロSDカードの8GBのもの(現時点単価約2000円)を、USBアダプタに取り付けたものです。約2000曲かもう少し入りますが、不足した場合には16GB(約5,000円)ポータブルHDDも接続可能です。PCのバックアップ用に以前使用していた40GBのものがあまっていますので(現在は320GBを使用中)それが利用できます。

(この項完)
19-3 音源メモリの交換
 しばらく8GBのマイクロSDカードを音源としてmp3ファイルをたくさん入れて使ってきました。しかしいろいろな曲や、エアチェックした新しい曲を足してゆくうちに、容量が不足してきたようです。プロパティで測ると7.98GBになっていて、動きが変です。
 とりあえずの対策で余っていたポータブルHDD(40GB)を取り付けてみました。多分ですがドライブを回す電力が追いつかずに読み取りエラーになることがたまに、特に寒い朝などに発生します。それからエンジンを始動しなおすと、停止直前まで使用していたラジオなどのモードから、必ずこのHDD音源に切り替わってしまいます。
 そこで、今までと同様のmicroSDで倍の容量の16GBが価格も徐々に下がってきたので送料込み3300円あまりで購入しました。 音楽ソースは自宅PCから8GB余りを20分ほどで全部取り込みます。
 ポータブルHDDでも従来の音源(カセット、CD、MD)よりは容量からするととんでもなく小さいのですが、microSDになるとさらに体積比では1000分の1くらいに小さくなります。左上写真の白い箱がHDD、その上のUSB中継コネクタから少しはみ出ているのがUSBアダプタに差し込んだmicroSDです。
 これでまたしばらく使えそうです。次は音源の元データをより充実させてゆくことを目指します。8GB、数千曲あってもすべて聞いたことのある曲ですので、新しいデータを収集します。

20 配電盤は
 3列目座席の下にあります。配電盤とならんでサブバッテリーがありますが、朝夕に電子レンジ使用と夜にテレビ・DVDを見るという使い方の実績からバッテリーはダブルにする必要がありました。 配電盤は左側が蝶番で止められていて、持ち上げると100V系のブレーカと充電器が現れます。
 下の写真の左側にあるブレーカーへは、外部電源取り入れ口から接続されていて、ブレーカ直後のコンセントには充電器のプラグを差し込み、さらに車内の3箇所のコンセントに供給されるようになっています。
 私はキャンプ地でガーガー鳴る発電機(低騒音型でも静寂な山奥には不似合い)を夜通し使うことはしませんので、車内で100V系の電装品を使う時はインバータ使用になります。
 このためブレーカの一次側は外部入力ではなく、インバータ出力に差し込んでいます。当然充電器の1次プラグはコンセントから抜いておく必要があります。あとで手動または自動で入力と負荷を切り替えるようにする予定です。(下記※へ)
 充電器はオプションで大容量のものにしたのですが、理解不足の為、走行充電の容量のことかと思っていたのですが、外部100V電源での充電容量アップのオプションでした。でもこれは発電機で充電を早く済ますのに役立ちました。
※外部100V電源の接続ですが、切り替え方式はやめてAC電源充電器への入力のみとし、直接車内のコンセントへは供給しないこととしました。理由は外部電源の容量です。電子レンジには10A程度は必要ですが、それだけの大きさの発電機は持ち合わせていません。キャンプ地でAC電源つきのキャンプサイトには絶対泊まりません。 連泊時にバッテリーの消耗を抑えるために発電機で補充電することはあります。つまり充電器とバッテリーとインバーターをクッションにして、消耗したエネルギーの補充だけを外部電源で行うという方法にしました。
 せっかく自動や手動の切り替え器をつけても、外部電源が電子レンジを駆動できるだけの容量を持っていなければ意味がありません。

20
-2
ソーラーパネルについて
 キャンピングカーに乗り始めると、サブバッテリーの充電不足から必要に迫られて、又は何となく付けるべきものという感覚で太陽光充電装置を取り付ける例が多いようです。私は今のところ付ける予定はありません。また発電機搭載についても常設のものは組み付け運用予定はありません。検討結果は下記のようになります。(一部既述と重複します)
 ソーラーパネルの取り付けが必要になるのは、 @走行する時間が少なくて「走行充電」が放置期間に放電した容量を挽回するのに必要なくらい行われず、次第に残容量が低下してゆく場合。 A連泊してやはり走行充電が出来ないまま、電装品を使用し、出発するまでに電圧が下がって使えなくなる場合・・・の2つだと思います。
 @については、ソーラーパネルは有効だと思います。特に駐車場所でACからの充電が出来ない環境ではとても役に立ちそうです。 ウチの場合には1週間以上乗らない…ということはありません。通勤にも週に2〜3日は使用します。ですので容量が低下して困ることは今のところありません。 それからこのような場合にはメインバッテリーについても注意する必要がありますので、ソーラーの出力を切り替えるか、2系統準備する必要があります。
 Aの連泊については、ソーラーパネル専門ショップの説明を見ますと、70wパネルの1日平均発電量は200Whくらいのようです。140Wパネルでは400Whです。110AHのバッテリーの全容量は計算上では12×110=1,320Whです。2個では2,640Whになります。 つまりツインのバッテリーの容量が半分になったのでそれを140wのパネルで復活させようとした場合の所要日数は簡易的に次の計算式になります。
  2,640÷2÷400=3.3日(晴れの日中充電の場合)。
 連泊する場合では、1日使ったらあとの3日は電力を一切使わない…といったことは現実的ではありません。曇りや雨の日もありますし、一般的には夜間に電力を多く使います。
 といったわけで、投資額の割合にはあまり役に立ちそうも無いので採用しませんでした。私が連泊する場合のバッテリー対策はポータブル発電機です。こちらに使用例がありますが、この「外部電源」で日中2〜3時間の充電でほぼバッテリー容量は回復します。でも下記のように発電機は周囲に注意して使う必要があります。連泊しないときは発電機は積んでいません。
 バンテックでも大容量発電機が積載できる装置を発売したようですが、エアコンを回すくらいに大容量のものを、就寝時に点けっぱなしにすることは私にはできません。Pキャン中に、わざわざウチの近くに停めて、一晩中発電機を回されたことがありますが、エアコンのONーOFFに伴って低いうなりが周期的に変わるのに耐えられず、夜中に離れた場所に移動させていただきました。
 停泊中も夜通し発電機をまわすとなりますと、ベース車のエンジンをかけっぱなしにするのと大差がないと思います。ベース車のエンジンが回っていれば冷暖房を行うことも可能です。百キロ近い発電機を後軸より後ろに常時積載して置いて、就寝中も枕の下にある発電機のうなりを聞きながら寝るとなると、燃費の差がどれくらいかになるかわかりませんが、増設発電機ではなく「遠くにある」ベース車のエンジンを回しておいたほうが静かで初期投資ゼロでよろしいかとも思います。


21

ガスボンベ増設と自動切換え器取付
 ガスレンジと、冷蔵庫と、瞬間湯沸かし器(後述)に使用するためにガス設備のオプションを付けました。しかしボンベが1本では当然なくなったときにすぐに対応できませんのでもう1本増設しました。ボンベだけの増設だと、夜間に切り替えが必要になった場合など作業性も悪く大変ですので、自動切換えの減圧弁も取り付けてあります。この件の詳細はこちらに記載してあります。

←ROで増設前の状態

22


給水系統の改良(その1)
 2列目座席の下にある給水タンクですが、バンテックでは、内部の清掃がしにくいことから飲料水には後部に別に設置してある飲料水タンクの使用を推奨しています。しかしこちらの大容量タンクで長期間水を積んでも傷まないような対策が取れれば後部のタンクは不要です。また後部のタンクからは給湯することもできません。 テラの時と同様に様々な改良を施しました。(1枚目写真は改良前のタンク。こんな形です)

1.紫外線滅菌装置の設置〜詳細はこちら 3枚目の写真ROの下部で青く光っているのが紫外線ランプです。4Wのランプと汎用蛍光灯をを使用していましたが、気温の高い時期に照射する間隔が延びるとランプから遠い部分に若干雑菌が繁殖したことがありましたので、出力アップを図りました。 点灯用の回路は当初汎用の車載蛍光灯(4W×2灯、RO画像)を流用していましたが、これを機会に12V、10W用の物に変えています。基盤と部品が丸出しなので、書類ケースを加工して通気性のあるカバーを取り付けました。
2.給水ポンプを中圧系に〜詳細はこちら ただし今回使用したポンプは最近発売された小型のもの(高さが60o)で、タンクと座席クッションの間に収まります。当初あった水中ポンプは撤去して吸い込みホースだけを残してあります。その先端にはストレーナ代わりに網戸用の網をくくりつけました。
3.水位計の設置〜詳細はこちら 3枚目写真の中央にあるチューブが水位計です。上端はあふれ出ることがないようにオーバーフロー管に接続しました。

(2枚目は改良後のタンク)
 また、メンテナンス用ハッチを増設して紫外線ランプや水位計接続口の交換も可能にしています。
 これらの改良により、水は積みっぱなし、ガス瞬間湯沸かし器が使用可能になり、水の残量が無電源で常時監視できるようになりました。
 また寒冷地での使用では重要なことですが、配管内の水を空気で押し出して完全に水抜きすることが出来るポンプの採用で、東北地区で冬期長期間放置後でも充水するだけで給水系を使用できます。 コルディーでは給水ホースに沿って暖房ダクトが配置されていますが、一部では離れているところもあり、冬期にそのままでは役に立たないことが容易に想像できます。




22-2


滅菌タイマーの取り付け
 読者の皆様からこの滅菌装置についてお尋ねをいただくことがたまにありますが、実行に移されて、詳細な報告と完成写真をいただくこともあります。工夫がこらされていて工作も上手で感心しましたが、一番の改良点は、タイマーを用いて定期的に一定時間紫外線を照射するというものでした。
 私もあまり間隔をあけずに照射することの重要性はわかっていたのですが、週に何度かの通勤時に通電すればよいだろうということで、アクセサリ電源に直結していました。滅菌必要時間の目安としては一日20分間程度ということですので、長時間走行する際などには不必要に長く照射することになります。またできれば毎日照射したいのでバイクで出勤した日などは照射しないことになります。
 これらの問題を解決するのがタイマーです。お送りいただいた写真から松下電工(現Panasonic電工)のDC12V駆動のタイマーを利用されたことがわかりましたので、私もどのようなものが入手可能か調べました。すると個人の方で電子工作の成果品を安価にお分けして下さっている方が見つかりました。メールでお尋ねして選定購入し、左上写真のようなタイマーを取り付けしましたので、その経過を報告します。なお左上写真ROの取り付け状態は見栄えに改良の余地がありますので後に化粧板を取り付け予定です。

 完成品の箱入りではなくて、完成基盤ですので収納や取り付けは自分で工夫する必要があります。選定条件は、直流12Vで駆動できること、接点容量は2A程度以上、操作によって通電・自動・切が出来ること くらいでしょうか。 この「製品」は一日に6組のON・OFFが設定できる電子式24hタイマーです。電源回路と出力接点は完全に独立しています。現在時刻・設定時刻・出力状態表示・各種設定などが4個のボタン操作でできます。
 電源の極性を間違えると故障するとのことで、外付けの間違い防止用ダイオードを付けていただきました。2枚目写真とそのROで結線状況がわかりますが、左の2点は負荷側入出力接点です。右の2点はタイマー作動電源です。ですので左から、
 1.負荷接点出力(プラス)
 2.負荷接点入力・電源ダイオード入力
 3.タイマー作動電源と負荷電源(マイナス)
 4.タイマー作動電源(プラス・ダイオードから)
 という順番になります。
 ハンダ付けはあまり得意ではないのですが、電線の動きによって付けた箇所がはがれないように、基盤に電線保持用の穴を開けて、そこを通してからハンダ付けしました。(4枚目の写真)







 車体への取り付けです。RO写真のように、パネルをくりぬいて裏側からあてがって見ます。この部分のパネルは薄い板2枚になっていますが、厚みがちょうど本体の表示部と基盤の高低差と同じくらいです。基盤には薄いコーティングがなされていますが接触事故が起きないようにこのあとプラスチックのカバーをかけます。材料はウォッシャー液のボトルを四角くくりぬいたものです。
 電線類はこのあとらせん状の結束カバーを利用してまとめて、ヒータ出口ダクトに干渉しないように気をつけます。



 一応の取り付け完了状況です。前述のようにアップで見ると表示部のまわりの仕上げが良くないので、化粧板を施す予定です。
 右側にあった滅菌灯(蛍光灯)点灯用インバータは上の写真のように内部に移設しました。

 価格は、3500円+郵送料です。他のものにも応用できそうです。購入はこちらの「ガレージショップ」でできます(リンク承諾いただいています)。興味のある方は問い合わせてみてください。 ★下記注意!

 ★上記タイマーはその後、事情により現在は販売を中止しておられるようです。次善の策をご紹介します。Panasonic電工の制御回路用タイマー TB2012K です。この分野のほとんどのものは100〜200Vの電源ですが、このタイマーだけ12V対応です。「インターバル機能を使えば、一分単位で一日の制御回数を設定できるようです。
 先のタイマーに比べての欠点は、価格が高い、寸法がやや大きいこと、そしてタイマー自体の消費電力が大きいことです。0.5wがどの程度サブバッテリーに影響するのか検討が必要です。
 様々なプラント設備制御用の機器の中にはより高機能で適したものがあると思われますが、価格の面で適合するかどうかわかりません。現在のものが使用できなくなったら本気で探す予定です。(お役に立てずすみません)
   




 電源部の取出しです。滅菌は無人駐車中にも行う必要があるので、ACCやメインスイッチの下からは取ることができません。説明書の一部にある配線系統図を見ますとベバストヒーターはメインスイッチとは別系統になっているのがわかります。
 靴入れの下のパネルを外しますとベバストヒータが現れますが、その奥に端子台があります。結線を外してテスターで当たると下が2次側であるのがわかります。そこにヒーターと並列に接続します。当然ヒューズボックスも経由させます。

 付帯事項です。ヒータ収納部は4本の木ネジを外さないと点検できないのでめったにあけることがありません。この木ネジは溝が深くて芯が細く、長さはあります。蓋側には下穴があけてありませんので、電動ドライバが無い場合には結構な回数回す必要があって疲れます。他の部分にも言えるのですが、蓋側は大きめの下穴を開けておけばドライバを回す回数が半分くらいで済みます。 ただしここに限っていえば、補助シートを出した際の荷重を木ネジの剪断力で受ける構造になっていますので、下部の吸気スリット機能にも配慮して留める位置を考えて加工をお願いします。
 中にはけっこうほこりが溜まっていました。特に空気吸い込み口の金網には繊維状のものが巻きついていましたので清掃しました。たまに点検されることをオススメします。






 化粧板を取り付けました。
 薄いベニヤ板をくりぬいたままの断面が見えていましたので、木製で質感の良いコンセントカバーを取り付けました。これもダイソーにあります。原産地は北欧で加工が中国のようです。操作はもともとピンを小穴に差し込んで行いますので接触する危険はありませんが、液晶パネルにぶつかる危険も少なくなりました。

23


給水系統の改良(その2)
 ポンプを低圧の水中ポンプから、容積式のダイアフラムポンプ(シャフロー等)に変えた理由は、凍結防止の水抜きを完全に行う他、ガス瞬間湯沸かし器の使用が出来るようになることです。ビルダー標準の湯沸かし器はコチラのようなわけで難点だらけです。 もちろんガス瞬間湯沸かし器にも難点はありまして、100%自己責任で取り付けることが前提になります。
 テラの時には先止め式でしたが、今回は元止め式にしました。理由は @シャワーは使わないのでお湯はシンクだけで十分。A出湯管の耐熱を考えなくて良いので、熱湯も出せるため湯茶やカップ麺もそのままできる。B先止め式より値段が安い ということです。
 取り付けは後部ベッドとの境目に取り付け板をネジ止めしてその上に付けます。心配なのは熱による火災ですが、湯沸かし器を使用しながら上部に手を20秒間かざしてみました(RO)。結果は「まだ我慢できる」程度でした。
 冬期の水抜き等も考えて直前に給水元弁をつけてあります。ガス元弁もオプションで付いてきた場所からシンク寄りに移設してあります。ガス元弁を閉めておけば指先を使わないでワンプッシュで水を出すといった使い方も出来ます。
 下の写真はタンクの排水口です。標準状態では水を抜くのにはタンク内に手を入れて栓を抜き取る必要がありましたので、床下外部にコックを取り付けてあげました。雑用水にも使えます。右の2本はホース内排水と、オーバーフロー管兼給気口です。

 換気について補完します。ガス湯沸かし器やガスコンロを使用した場合には酸欠の危険や調理に伴う臭気の発生がありますので、換気の必要があります。夏季で方々の窓を開けた状態であればあまり必要が無いのですが、オプションのキッチン部換気扇をつけなかった状態での効率的な換気は、キッチン部の窓を開けて、天井の換気扇をIN方向で回します。すると湯気も臭気も燃焼ガスも面白いように窓から室外に流れ出てゆきます。冬季は少し寒いのですが、換気の鉄則は「出口と入り口の確保」ですので、例えキッチン換気扇を回したとしてもどこからか外気を取り入れる必要がありますので、同じことです。

23
-2




蛇口の交換
 発注時のオプションによって、付属するフォーセット(蛇口)の形態と個数が違います。ウチでは70Lの給水タンク付きで、ボイラーは無しでしたので、給水用が2個付いてきました。これらは純正のポンプと組み合わせて使うためにポンプの起動スイッチを内蔵しています。

 重量は軽くできているのですが、その他の点では次のように使い勝手が良くありません。
@スイングが縦方向だけですので当然思うような場所に水を出すことはできません。
A微妙な吐出量調整が困難です。また絞ったシャワー状なので、飛びはねます。
Bレバーが小さくて低い位置にあるために、手を洗ったあとで止めるときなどにレバーや周りをぬらして汚してしまいます。

 「飲料水タンク」からの蛇口は1年半乗ってみて使いませんでしたので撤去しました(滅菌装置の項参照)。もう一方を更新しました。
 上記の欠点を無くすために様々な形状の水栓金具を検討、組み合わせを考えて、実物をあてながら取り回しを試しました。その結果選定されたのが写真のようなものです。蛇口本体は普通の台所等に使われる自在水栓(中古)です。その先にフレキ管(@2500)を取り付けます。新品製品でもこの組み合わせのものがあります。ハンドルは百均にあるもの(今回はダイソー系ではなく、Cando系)を付けました。また注意点として車の振動で蛇口が開かないように「レバーを下げると閉まる」方向であることが必要です。
 
 1/2Bサイズのソケットが通るくらいまで、天板ボードの穴を拡大します。道具は木工用丸やすりの先にドリル刃が付いたようなものを使用します。面白いように穴が広がります。水栓を固定するために、つばの部分に木ねじ用の穴を4個あけて、ぐらつかないようにボードに固定します。

 結果は出口高さと左右の位置が自由に調整できるようになり、開閉は手の甲で行え、吐出量も微調整可能なものになりました。また、窓から外への給水も可能です。

写真説明
1枚目 使用材料。ROで取り付け途中
2枚目 組み立て途中のようす。取り付けひねり角度の選定。ガス元栓は純正取り付け位置から、ガス湯沸かし器のために移動してあります。
3枚目
 取り付け完了後の配置。ROで正面から。角度は使いやすさを考慮して微妙にひねってあります。
4枚目 ぴったりサイズのかごを使用して果物の洗浄や水切りもできます。




24 給水系統の改良(その3)
 シンクボウルを取り外した純正の状態ですが、オプションの給湯が取付できるように片方の蛇口には2本のホースが接続されています。純正状態の各所のホースには上下のうねりが多く、凍結対策で水抜きする際には大きな障害になりますので、全て片方向の傾斜になるようにホース経路は張り替えてやります。また純正ボイラーは付けませんので、取付予定部分の不要な迂回部分はショートカットします。
 
マルチルーム内の配管は3本が立ち上がっていて系統がわからなかったのですが、下図のような結論に達しました。水抜きの為には最高点から空気を吸わせて、最低部から水を排出させるようにします。そのため吸気弁を兼ねた水栓と排水コックを設置しました。
 ↓改良の給水系統
 ポンプは水中ポンプで、ボイラーは取り付けませんでしたが、つけた場合の構成は下図のようになります。

 ↓改良の給水系統
   ポンプは容積式で、空気も押し出し可能なものに交換。給湯はガス瞬間湯沸かし器に
   配管低部に水抜き弁取付

↓実態に近い配管経路図 〜車体右前方向から透視したところ

24
-2




給水配管(ホース)の材質変更
 第22項などで水タンクと滅菌関係の改良を記載していますが、ウチでは「増設タンク」(2ndシート下)で飲料水から洗顔までまかなっており、リアベッド下のタンクは廃止してあります。
 タンク内の水そのものは腐敗や臭気が気になることはありませんが、これはある操作をした場合です。それは「ホース内に滞留した水を流し出した後に使用」する場合です。 家庭の上水道においてもしばらく滞留した場合には捨ててから使うことが推奨されますので、当然といえば当然です。  ・・・しかし、キャンカーにおいて水は貴重品なので捨てる量も少なくしたいものです。
 そこで水に臭気の移らない材質のホースに交換をしました。この類のやや特殊なホースは理化学機器カタログなどに載っていますので探してみました・・・が、特殊=需要が少ない→値段が高い ということで、1mあたり千円から数千円ものが普通です。またウチではポンプを中圧系(ダイアフラム式)に換装してありますので耐圧性にも配慮して網で補強したものが必要です。(純正のミニ水中ポンプで使用している限りはその必要はありません)
 プロフレックス等も探しましたが単価も含めた条件に合うものがありませんでした。ホース製造メーカーサイトで、TOYOXのエコロンホースがほぼ条件に合いましたので採用しました。
 比較項目は上記を含めて次のようなものです。 
・単価があまり高くない
・臭気が残りにくい(塩ビ系の多くは残る)
・適合サイズ(9*15)がラインアップされている
・耐圧が0.1Mpa程度以上ある(→網入り)
 新車から2年を経過してもまだ臭いが残ります。臭いがしなくなるのはホースが脆化して車の寿命も近くなったころかも知れません。
 購入は市内の建設資材取扱店からで、10m購入して取り寄せ送料込みで5000円弱でした。実際に使用した長さは6.5mでした。








m 


 ホースの交換は、比較的作業がやりやすい場所から始めます。というのは、徐々に要領がわかって作業に慣れて来ることが予想されるため、困難な場所に立ち向かうための練習から手をつけます。
 困難な場所とはマルチルーム周りの表面上ホースが見えないところで、そこの既設ホースの通過経路や固定方法はどうなっているのかまったくわかりません。

 写真は蛇口の下部です。純正のものと違って金属のタケノコ(ホース継ぎ手)を使用しています。上方がシンクです



 ホース継ぎ手のところはバンドで固定してありますが、硬くなって抜けないのが普通です。十分に力を入れられる場所であれは力任せで引き抜くのですが、ほとんどの継ぎ手は手を伸ばした先にありますので、今回はホースの入れ替えでもあり、写真のように途中でちょん切って、継ぎ手の部分は切り裂くことにしました。
 プラスチックの継ぎ手では無理にこじって引き抜こうとすると折れてしまいますので注意が必要です。



 流しの下が完了したら、次はいよいよマルチルームの周辺に取り掛かります。シンクまわりから遡って来ると、後部荷室内に来ます。ここには低部排水用のコックが既に取り付けてありますが、写真の左右に走っているのが給水ホースです。この他にボイラーからマルチルームへ戻る(将来増設用)ホースがありますが、そちらは使用予定が無いので手をつけません。
 黒いホースカバーが付いていますが、ヒータホースに沿ってホースは配置されていますので、耐熱が従来の70度から60度に下がることもあり、カバーは再取り付けするのが良いと思われます。
 この部分は実は最後の段階で接続します。というのは他の部分の加工で長さのやりくりを行って、最後のしわよせ調整をここで行うことになります。



 後部荷室内のホース位置を確認したら、次はマルチルームの前側にあるホースの確認です。3rdシート下のインバーター取り付けスペースの下を走っているようです。(ROで台を外したところ)



 太い方がヒーターダクトです。その下に沿って給水ホースが伸びています。




 マルチルームの配管調査です。メンテナンス用のフタを外すと手が入るのですが、内部の様子までは観察できません。鏡を使うか、デジカメを突っ込んで撮っては再生するという繰り返しになります。
 
 以上3箇所の調査で、それぞれのアプローチからホースを引いたり押したりしてみましたがどうやら動かないようです。手の入らないところで固定されている可能性が大です。

 作業の支障になるクーラーダクトなどは一時結束を外して移動します。給水管がバンドで固定されているのは3列目座席右後ろのあたりで、壁の裏側です。手探りでバンド固定ネジを探し当て、短いラチェットドライバーを片手で操って固定を外し、ホースを引き出します。
 固定を外さないで切断することもできますが、見えない部分でカッターを使うと、他の物まで切ってしまうおそれがあります。また怪我をする危険も増します。
 前かがみの窮屈な作業ですので、おなかの部分が自分でつかえてしまいそうな方はどなたかそうでない人に頼むのが良いかもしれません。

 立ち上がりホースを引き出して、その端部に新しいホースを針金でつないで「導線」として使います。マルチルームのパイプダクトから、前・後・下方向に対してそれぞれ導線を使って新しいホースを敷設します。
 左写真の手前が古いもの、奥が新しいものです。
 いままでマルチルーム内の分岐は、立ち上がった部分にありましたが、低いところで分けるように付け替えました。これにより冬季水抜きがよりスムーズにできます。
 左は後部荷室からマルチルームの下方向をのぞいたところです。導線を使わないと新しい管を押し込むのは困難です。新しい管にも保護用の黒いカバーを取り付けてから敷設します。
 作業スペースが一番小さいのがタンク横の排水コック付近(左写真)です。床面への固定バンドを外して、上部に引っ張り上げてから交換しますが、3rdシート側のホースにやや余裕を持たせておいてから取り掛からないと上に伸びてきません。

 そして最後に交換したのはポンプの吸い込み管です。左写真の下側の赤い継ぎ手とその右に繋がる部分、タンクの内部に下がる吸い込みホースです。タンクの内壁自体には異常ありませんでしたが、水に浸かる塩ビホース外表面には結構汚れが沈着していました。ホース内部には見受けられませんでしたので、ホースの内外では仕上げが違うのかもしれません。今度のエコロンに期待したいところです。
 継ぎ手やバンドの取り付け順序のやりくりを良く考えて実行しないとやり直しになりますので良く考えてからとりかかります。
 
 これで一通りのホース交換が完了しました。このホースは塩ビ製ホースよりも伸縮性が無く、硬いので継ぎ手への差込取り付け時には大きな力が必要になります。怪我や破損が無いように気をつけて行います。ライターであぶるとやや作業性が良くなります。普通のライターではなく点火用の細長いものが便利です。
 結果は当然ながら塩ビ特有の臭いがほとんどしなくなり、生水を口に含んでも異臭を感じなくなりました。

25


電装品の交換
 シャシー部のクラクションの音は小学校の理科の実験で作ったブザーのような音です。音量もバイク並みの感じです。カーショップで2千円台のものを買って交換しました。滅多には使わないものですが、比較的少ない費用で劇的に変わるのが警音器です。(ROで交換前)
 前照灯もノーマルよりも同出力でより明るいものに交換しました。材料費はやはり3000円弱。HIDの採用との比較ですが、投資費用と効果の比率からすると多分こちらのほうが優れているかと思います。
 どちらも効果は満足です。

26 マルチルームの改良
 極限まで容積効率を追求しているコルディーですのでマルチルームは最小限です。左奥の四角い出っ張りはパイプスペースで、中には給水・給湯ホースのほかエアコンダクトと底部にはヒータダクトも通っています
 本当はカセットトイレC200はつけない予定でいました。理由は、水タンク部分の占める奥行きが大きく着座部が高くて結構前に出てくるので室内が狭くなることと、固定式のため簡単に取り外して収納優先で使ったり大きなものを外部扉から搬入することが出来なくなる為です。 ポータブルトイレですと使い心地はイマイチで、後始末がやや大変なのですがスペース使用効率は良くなります。ところがある理由でC200を付けることになりました。この状態で室内の有効利用を考えます。
 天井部には手すり兼用でハンガーをかけたりできるイレクターパイプ、窓の上にはスイング式のタオルハンガーを取り付けました。
 窓の下には洗面・歯磨き・コンタクト用品や鏡を収納するDVDケースを付けました。サイズがぴったりで、蓋が簡単に脱着できます。蓋が無い状態でタオル等をしまっておくと室内の臭いが付きますし、歯ブラシもほこりをかぶります。
 その下には蛇口を付けました。やはりこの室内でも手を洗ったりすることがしたくなります。ハンドル部は手の甲で回せるレバー(105円)を付けて、洗剤の付いた手でも回しやすくしました。排水受けとホースも設置しました。排水ホースは全自動洗濯機の給水ホースの中古で、床面周囲の溝を回して排水口まで引いてあります。
 左手前の壁には手すりを付けました。室内で体を回す時や着座姿勢から立ち上がる時につかまると楽です(我が家では高齢者も乗ります)。材質はイレクターパイプで強度もあります。その下に手ふき用タオルかけ、右には吸盤式のタオルホルダーを流用したペーパーホルダーを付けました。片側が開いているタイプのホルダーはトイレットペーパーを取り付けるのにぴったりです。
 今後の予定では自然換気のできるルーバーを取り付けようと考えています。外気は入ってこないで、室内から排気だけが通るように、逆止め弁を付ける予定です。屋上に穴をあける物ではなく、壁面に付けるタイプがホームセンターで580円で売っていました。余談ですが単一店舗としては世界最大の売り上げを誇るJOYFUL本田ひたちなか店では見つけられませんでしたが地元の小さな店にありました。
26
-2







マルチルームの改良(…つづき)
 換気ルーバーを取り付けました。段階がありますので写真が多くなりましたがご了承ください。

 既述のように屋上ではなく壁面への取り付けを目指します。理由は屋上には荷物を積む時に邪魔になることと、雨漏りがあった場合に影響が広範に及ぶ為です。
 照明を外して、予想中心位置にまず試掘坑をあけます。道具は木工用ホールソー。一発であけないのは、内部に切断してはいけないものが在るか調べる為です。予想通り、多分バックカメラのケーブルがありました。
 ケーブルを移動させた後、予定区域に沿ってさらにホールソーで開け、引き回し鋸で形を整えます。(RO)ジグソーを使わないのは、内壁に機械が当たって回しきれないおそれがあるのと、ジグソーのストロークが合うかどうかわからない為です。

 内側の穴が大体できたら中心に外壁を貫通する穴を目印に開けて車外に回ります。開口予定部分の周りに広めにガムテープを貼ります。これはマーキングしやすくするのと、ジグソーでボディが傷つくのを防止する為です。ルーバーそのものをあてがって型を取り、切り抜き予定ラインを描きます。カットアンドトライでなるべく小さい穴で収まるように微調整して、最後はシリコーンコーキングでシールして、木ネジで押さえます。
←外部完成と加工中(RO)



 再び室内に戻って、ファン等をつけます。使用したのは皆さんもよくお使いになるPC用冷却ファンで、12cm、約2wのものです。直接付けては乱流部分が多くなるので、9ミリ厚の合板でスペーサを入れました。この上にファン、その上に百均のタッパの底を抜いたものををネジ止めします。(RO)

 タッパーをかませるのは、ここに逆流防止のフラップを取り付けるためです。トイレ使用時に外気が流入してきては室内に臭気が入りますので、外向きにだけ流れるようにします。 タッパーの蓋をくりぬいて、まずプラスチックの網を取り付けます。取り付け方法は針と糸を使って縫い合わせました。その網に適度な柔軟性のあるフィルムをやはり縫い付けました。フィルムは2段に分ける必要があります。1枚では、なびいた時に横移動してファンと干渉します。(左下RO)
 
 このあと照明器具から分けた電源にスイッチをはさんで完了です。試運転の結果ではちょうどよい感じで排風されます。毎分約1.6立方メートル程度です。消費電力も2w程度だったら一晩中つけっぱなしでもさほど負担にはなりません。見た目があまりよくないのですが、外部はまあまあと思っています。
 冬期など密閉して置きいたいときのために、タッパーの蓋をもう一個用意しておくといいようです。



 換気についての補完です。ベース車の換気については、よくガラスが曇ってしょうがないという方の中に、切り替えレバーを内気循環にしている場合が多くありますが、もちろん外気導入の位置にしておくのが基本であることは言うまでもありません。
 後部居住空間においても、アクリル二重窓が装着されている場合には窓枠部分に小さい隙間が並んでいて、ある程度の通気性が確保されているようです。それでも問題が発生する場合がありそうです。
 寒い季節の場合には、天井のベンチレーターも閉めたままにしますが、2人程度だとあまり問題ないようですが、3人以上が就寝する場合、無風だと酸素が足りなくなるような気がします。CO2測定器を持ち込んだことは無いのですが、なんとなく息苦しくなって窓を開けたくなることがあるのです。おそらく換気量が不足するためと思われます。酸欠事故は燃焼器具の不適切使用以外では聞いたことが無いのですが、何らかの対策を採る必要がありそうです。
 解決策は、最近の新築住宅に義務付けられている強制常時少量換気システムに倣うことです。上記の換気ファンをお出かけ中は常時回したままにしておきます。消費電力は2wですので、消し忘れて長期間放置しない限り影響はほとんどありません。寒い季節でも過剰に外気が流れ込むことも無く、ベース車の吸気口から吸い込んでトイレから排出しますのでほぼ車内全体を計画換気することができます。もちろんニオイがこもるのを防止する役割もあります。

26
-3



カセットトイレの容量
 使用中のカセットトイレ C200の容量について説明します。使用説明書は全文外国語(英語だけではない)で書かれていますが、「17L」という容量だけは大きく書かれているのでわかります。はたして17Lはどのような部分の容量でしょうか。
1.まず最初に背もたれ部分にある洗浄水タンクの容量を測定します。タンクを一度空にしたあと、定量容器に入れた水を何度か補給しましたところ、7Lでいっぱいになりました。
2.次に手動ポンプの1回あたりの吐出し量を量ります。満タンにした洗浄水タンクが、何回のポンピングで空になったかをみました。90回と少しでしたので、1回あたりでは78ccです。
3.最後にブラックタンクの容量です。180回のポンピングで警告灯が点きましたので14Lです。
 ということは説明書にあった17Lは、14Lに3Lの余裕を持たせた値だと思われます。

 では実際にトイレを使用できる回数はどれくらいでしょうか。成人が一日に排出する し尿(大と小)の量を「し尿原単位」と呼び、汚水処理設備の設計根拠などに使われますが、平成17〜13年の5年間平均で2.4Lです。外部のトイレをまったく使用しないで、ポンピングは1日1人10回したとすると・・・ 2人で使うと2日余りで警告灯が点く計算です。日中に外部のトイレが使えるときはなるべくそちらを利用したほうが安心です。

27 足回りの改良
 乗ってみてから判断しようと考えていた足回りの改良ですが、やはり横揺れの収まりやピッチング・ヨーイングに不安を感じましたので改良を考えました。
 いじることが出来るのは、スプリング・ショックアブソーバ・タイヤとホイール、又はこれらの組み合わせです。振動を構成する要素には、質量・変位量・変位の速度・加速度に対し、弾性抵抗・粘性抵抗・乾性抵抗の組み合わせで挙動が決まります。
 バンテックにも問い合わせてみたのですが、高速時の対策としては車体のアンダーカバーもあるということでしたが、低速時の不安の方が大きいので、他の対策にしました。
 外径は変えずに、タイヤの幅を20ミリほど増やすことは可能ですが、ホイールや組み換え費用も含めるとかなりの出費になります。ここでも費用対効果の比率を考えると、タイヤは次回(消耗が進んでから交換時に実施)の対策にしました。
 残るのはスプリングとショックですが、ローリングの収まりなどに対してはショックアブソーバが有効であろうと考えて定番のランチョ9000Xに交換しました。ビルダーの方のオススメとしてはガスショックでしたが、結構高額のようです。 9000Xですが、KDY280に適合するという型番がありません。LY280用のものを購入して試したところ、後部用の下部ブシュ幅を若干削るだけで取付可能でした。
 効果はかなり改善されます。調整を強くしすぎると路面の細かい凸凹を拾って車体が身震いするような振動が来ることがあるようです。現在は前後ともLEVEL7で使用しているところです。
 ヨーイング(用語はここを参照)はおそらく、前後のトレッドに違いがあるために路面の轍の拾い具合が違って発生するもので、解決は困難と思われます。






 その後だいぶ経過して、10万km・6年走行後の報告です。点検の際にショックアブソーバの前2本からオイル漏れがあるとの報告をいただきました。私の認識不足で、ショックの寿命はそう長くは無く2万キロていどでだめになる場合もあるということを知りました。
 しばらくそのまま乗っていましたが、以前よりなんとなく乗り心地が悪くなったような気がします。
 ガスショックは前回の交換時から勧められていたのですが、価格面も選択要素のひとつですので見送っていました。今回はだいぶこなれたものが流通していましたので採用してみました。

 購入したのはPROCOMP ES9000という製品です。価格は4本で2万5000円ほど。これに取り付け工賃がかかります。ブシュとカラー部分はKDY280のカムロードに合わせたものが付属してきます。
 以下は取扱店からの受け売りです。

「プロコンプ ES9000は窒素ガスを高圧で封入し、特に重い車や積載重量の多い車の為に開発されました。低速では柔らかく、高速になるほど硬くなるプログレッシブ型を代表するショックですので、オン/オフを問わず活躍します。」
 まだ整備工場からの帰途しか走っていませんが、「低速ではやわらかく」のとおり滑らかになりました。あとは「高速ではしっかりと」という謳い文句通りに活躍してくれて、長持ちもしてくれることを期待しています。 
 関連してシャシーの動力性能についてです。2004年にカムロードのディーゼル車は3Lの自然吸気から、2.5Lのターボチャージャー付きにエンジンが変わりました。カムロードには初めて乗りましたので以前の車がどのようなものかわからないのですが、皆さんのHPなどの様子から推測するに、エルフの3.1Lとほぼ同様ではないかと推測します。テラ(旧)と較べると、坂を登るスピードは時速で20kmほどアップしました。急な峠越えでは40→60kmに、55kmだった所では80kmに、高速道の登坂車線でも80→100、平坦路では105→130以上といった感じです(いずれも4WD)。 乗用車のようにとはいきませんが、東北道の坂道では90km/hを下回ることはありませんでした。また時速120kmで走っているときでも回転は3200min-1で、レッドゾーンまで1000回転位余裕があります。テラの時にはほとんどレッドゾーンすれすれで走っていましたので、大変な余裕です。無理をしないで高速道を走ることができるということは、故障報告の項で述べたような故障の防止に重要なことと思います。

27-2 ホイールとトレッドの変更は…
 キャンピングカーの運動性能や安定性は、もともとがトラックベースで荷物を高く満載したようなものですので、良いはずがありません。乗用車だけを乗り継いできた方々には「欠陥車」に映り、「問題にならないうちにビルダーは改善するべき」…との意見があがるのも無理はないかも知れません。 
 例えば横風に弱いのは確かです。しかし以前に乗っていた軽のワンボックス、ハイルーフ車と比べれば、まだカムロードの方がましに思われます。いくつかの改良の余地があるのはしかたないのですが私の場合は適当なところで割り切って乗っています。
 タイヤサイズの変更は、扁平率とタイヤ幅を調整すれば横剛性が高くなって、ローリング等には強くなることが予想されますが、前述のとおり今使っているタイヤが消耗してから考え
予定です。
 横方向の安定性を高めるその他の方法として、トレッド(輪距=左右のタイヤの間隔)を広げることが考えられます。 カムロードのトレッドははダイナ(=トヨエース≒デュトロ)の後ろ軸を幅広にしたものです。これをさらに広げようとする場合、車軸そのものの延長に加えて懸架装置(バネ)の支点も広げる必要があります。メーカーの設計計算や製造ラインからやり直しとなりますので実車完成までには億単位の費用が予想されます。 さらなるワイドトレッド化の簡単な方法としては、ボルト穴数とPCDが同一のホイールで、オフセットが純正より小さいものを装着すれば、軸・軸受・ハブ(図の黒いコの字の部分)までは手を加えずにトレッドを広げることは可能です。
 でも。何か問題はないのでしょうか。2つの模式図を並べましたが、上が純正状態です。タイヤに加わった力(緑矢印)はホイール・ハブを通して2列のベアリングの中心付近に加わります。ベアリングの容量はこれを基準に選定・製造されているものと思われます。これに対して下の図のようにオフセットを変える(この場合小さくする)と力の中心は基本設計の位置から外側へ移動することになります。偏った、設計外の荷重がベアリングに加わります。前輪の場合にはホイールアライメントも変わってきます。 安全率はいくらかとってはいるでしょうが、あまり車体に無理をかけたくない・寿命を延ばしたい…と思う人はこの方法は避けたほうが無難だと思います。
 図はあくまで模式的なものです。またオフセットがはじめから小さく、あるいはマイナス側にとってある構造の車も多くありますが、それらは最初からその荷重に見合った軸受け構造・強度になっています。

28


カーテンとクッションカバーの取付
 各窓にはロールアップブラインドと網戸が付いていますが、カーテンが必要な状況もあります。
1.まぶしさを和らげて、外を見たい。
2.網戸にして風通しを良くして就寝したいが外から見えないようにしたい。
 カーテンレールをダブルにしてレースと遮光の2層にすればカンペキなのですが、スペース的にも、衝突時の安全配慮から突起物を少なくする面からも、経済的にも困難です。
 なんとか1層で用の足りるものを探しました。レースのカーテンでも、中の様子が透けて見えにくいものがありましたのでそれにしました。選定上の重要事項は「防炎」であることです。
 ホームセンターで売っているカーテンで大き目のもの(100×190cm×2枚で2500円)を購入して、ダイネットには上部を切って使用。他の部分には残りから仕立てました。縫製には透明ミシン糸を使用しましたが、ウチのミシンでは引っかかって切れやすいので多少手間がかかりました。 縫製上の注意点は、裾の部分の折り返しをある程度大きくしないとねじれたシワになりやすく、見た目もよくないことです。よほど残り生地が少ない場合を除いて、多めに折り返すようにします。
 関連用品は例によって百均で揃えました。レールはダイネットの窓には157円、他は105円のもので長さ調節して合わせられます。ランナーは20個入りで105円で、小窓(幅50cm)だと6から7個使えば隙間が出来ないでつるせます。(写真)。仕立てて作った部分にはフックも必要です。



 このほかに座席以外のクッションのカバーも自分で縫製しました。注意点は生地には必ずニット地で伸縮性のあるものを選定することと、裏表で包むように作る為に多く生地を使うことです。ダブル幅でも10m程必要です。座席部分はバスタオルを敷いてカバー代わりにしています。

← 上が純正状態のクッション(各ベッド部)、下がカバーをかけた後。ROで作業中のようす。どのように裁断するかで一番アタマを使います。純正状態では多分吸湿性が良くないので、綿ニット地で伸縮性と吸湿性を確保。汚れた場合に純正でもカバーを外せますがより簡単に着脱できます。

29


上段ベッド跳ね上げ固定
(←RO)
 後部2段ベッドは大変使い勝手がよいのですが、場合によっては上段の床パネルをあげた状態で止めておきたいことがあります。
 上段ベッド床板下面に丸フックをねじ込んで紐を通します。跳ね上げ終わった位置の車体側には「?」型のフックを付けておいて、それに紐を引っ掛けます。
 大きなものを収納する場合や、下段に腰掛けたい時に役に立ちます。


30


ドアストッパーの取付
 エントランスドアは、開けたまま固定するためのストッパが付いています。しかし固定しない状態で全開位置まで開くと、助手席のドアと干渉します(RO)。 知らない人が助手席ドアを閉めようとすると、衝突して変形してしまいます。
 対策には全開位置を、もう少し手前にしておくためのバンパーを取り付けます。これも百均にL字型の全ゴム製の床用ドアストッパがあったので採用の準備をしていたのですが、分解した機械の部品から再利用できそうなものを探したところ、ぴったりのものがありました。これで干渉に気を使わなくても大丈夫です。

31 鏡の取付
 マルチルームのドアに鏡を取り付けました。本体はだいぶ前に用意してあったのですが、取付方法で悩んでおりました。浴室の鏡などのように4箇所にガイドを取り付けて上から差し込みます。がたつかないように背面に隙間テープを貼ってあります。
 ガイドは鴨居にかけるフックの適当なサイズを探して引っかかり部分を削り落として、木ねじ用の穴を開けます。


32


収納力アップ〜室内編
 走行時の収納力は十分にあります。通常の収納場所の他にバンクベッドや後部ベッド部分にたっぷり置くことが出来ます。
 しかし、5〜6人が就寝する場合はどうなるでしょうか。着替えやバッグやみやげ物などを置く場所が無くなります。 普通の車ですと、室内の絶対的な容量が足りませんのでどうしようもありませんが、キャンカーには室内の高さに余裕があります。戸棚の内部にフックを付けて、網棚をこしらえました。使用しないときにはもちろん小さく丸めてしまっておくことができます。網の材料は工事現場から拾ってきた転落防止用ネット。外枠はいつもの百均の荷物固定バンド2本で、張りを調整できます。フックはワイヤラック用のもので4個で105円。合計315円で出来ました。(フック部RO)
33


収納力アップ〜室外編
 室外収納といっても、別欄で述べましたように、後部のヒッチボールを延長して箱を取り付け、ナンバーが全く見えなくしたり、箱に勝手にナンバーを移設するなどの、悪質な改造はしたくありませんので、ルーフへの積載の準備をしました。
 ルーフレールがありますが、どのようにこのレールに固定するか悩むところです。ROのようにステーに穴を開け、丈夫な紐を通してフックやテープをかけられるようにしました。数十リットルの箱等を積むことを考えて、ゴムネットが随所に固定できるようなアンカーを作りました。山型鋼を短く切って穴を開け、5ミリの木ねじにコーキング剤を塗って止め、やはり紐を通しておきます。屋上には凹凸がありますので、低い部分にのみアンカーを設置します。
 紐をアンカーにする方法は、以前ワンボックスカーのキャリアに使っていた方法で、フックの大きさを選ばず随所に設置でき、不要な時は取り外すこともできるます。カヤックをよく積んでいましたし、事故に遭った自転車を運んであげたりしたこともあり、柔軟に対応できますので便利です。

34



 収納力アップ〜室外編その2
 2段ベッド下には巨大なトランクルームがあり、ほとんどのものは呑み込んでしまいます。ですが、臭いの出るものを入れると上に寝ている人に漂っていきます。蕗を採ったものを入れておいたときは、蕗の香りは薬用にも使うこともあるのでまあまあなのですが、ごみを入れたときはやはり遮りたいものです。 ごみの収納には後部ラダーにごみ入れをくくりつける方法が多く取られていますが、コルディーの場合はラダーが折りたたみ式で、下げて箱を固定しては後部灯火が見えなくなります。第一ラダーが塞がるということは、屋上キャリアに荷物を積んだ場合に困ります。
 「トランクボックス」がフィアマなどから出ていますが、値段が高い。また流線型をしていないので空気抵抗が大きいなど欠点があります。身近に市販されているルーフボックスを取り付けることにしました。
 大物を他に積む場合を考えて、幅は900ミリ以下、長さは屋上フラット部分に収まり、上り下りするのに邪魔にならない1400ミリ以下。スキー板は下部トランクに横に入るので長さは必要ありません。このサイズだと大きい折りたたみ椅子も入ります。選んだ製品はスーリーのOCEAN80で容量は320Lあります。同100という製品もありますが現行型ではリアエントリーは80型だけです。(旧型のPOLARでは80と100の2機種でリアエントリー)
 取り付けにはアダプタを4個制作しました。ボックス内部の固定はROにあるように山型鋼を渡して集中荷重を防いでいます。
 取り付けた外観は、親鯨の上に子鯨が乗った感じで違和感がありません。(左面RO)




35 後部ドアの集中ロック化
 日常使用で不便に感じる点ですが、エントランスドアの鍵が運転席/助手席用とは別である為、常に2種類の鍵を使用しなければならないことでした。特に困るのが、急に人を乗せなければならなくなった時に、後部ドアの施錠を外す為に運転席から降りて開けに行かなければならないことです。
 はじめに、運転席から開錠だけ出来ないかと考えて、自転車のブレーキワイヤを使用してロックピンを引くことを計画しました。1本105円で購入してあてがってみましたが、ドアを開閉した際に意外に延長が変化しなければ対応できないことがわかり、計画変更しました。
 コルディーのベース車カムロードは標準でキーレスエントリーと集中ドアロック(運転席と助手席のみ)が付いていますので、後部ドア用の開閉装置を取り付けて連動させればよいわけです。この方法については諸先輩のHPに記載がありますので基本事項は省略して、失敗した点と工夫した点を中心に記載します。

 動力源(ガンモータ電源)の取り出しはグローブボックスを取り外した陰にある、キーレス受信機のコネクターから取り出します。写真の左端にある白い細長い箱が受信機です。受信機本体を取り外さなくても奥側(車体の前方)のコネクターはロック爪を押しながら前方に引くと抜けます(左手があまり大きくなくて腕時計を外した人の場合)。
 黒地に黄色と黒地に茶色の線から分岐します。ジャバラのケーブルカバーを、ケーブル固定留め具のあたりまで切り取ると楽に作業ができます。ここに、ドアに取り付けたガンモータからの配線を繋ぎこみます。配線経路はシューズボックス内部から助手席後ろに穴を開け、助手席左脇のカーペットの下を這わせただけです。
 次にドアのスライドピン側の加工です。
 写真はモリブデン入りの黒っぽいグリースを塗布したあとの為にとてもわかりにくいのですが、 スライドピンにあけるM4用の穴の位置を上方にずらして、ピンとコネクタが直線状に並ぶようにするとすっきり収まります。 注:「M4」は「メートル並目ねじの4ミリ」をさします。


 ガンモータの取り付けです。
 本体を入れる穴をドアの内壁に開けますが、予め塞ぐためのプレートを用意して、それにあわせた穴をあけ、そこに入れるようにしたほうがよいようです。私の場合にはガンモータの投影面をほとんどくりぬいてしまったため、プレート1枚で覆い隠すことが困難になってしまいました。
 本体を固定するのに長穴のあいた細長いプレートが付いてきます。このプレートとドアをどのように緊密に固定するか考えました。2箇所よりは4箇所に荷重分散してドア内壁の負担を減らすことにしました。問題は内側のナットをどのように締め付け固定するかです。プレート単体だけを取り付けるのであれば手を入れて締め付けできますが、ガンモータを入れた後に長プレートを取り付けますので、工夫をしました。 ナットの代わりに2個ずつのビス幅をカバーできるくらいの薄鉄板(2ミリくらい)を用意し、それにM5のメネジを2箇所あけておきます。長板と鉄板をビニルテープでくっつけておいてから、ガンモータとドア内壁の間に差し込み、ビスをねじ込んで締め付けます。これだと裏のナットは押さえていなくても締め付け可能です。
 ROで開けすぎた穴を見ることが出来ます。なお右端の灰色の四角は、我が家では網戸を外して使っていますのでそのヒンジに保護カバー代わりの広幅隙間テープを貼ったところです。





35-2


ガンモータの交換修理
 
後部ドアの遠隔開閉(集中ドアロック)がうまくいかないことがたまに発生するようになりました。そのうち頻度が高まり、動かなくなってしまいました。車を離れる時には施錠しないわけには行かず、戻ってくれば当然ながら鍵で開ける必要が出てきます。今までは改良の成果で運転席ドアと連動したキーレス開閉をしていましたので、この症状は非常に不便です。

 ここでまた少し話がそれてしまいますが、新型のZIL520等では集中ドアロックが標準になっているようです。でもこれって遅いというかユーザー各氏の改良をメーカーが真似しているだけなのではないでしょうか。バゲッジドアの固定ロック機構も、片手で操作できる、さび付きの無いものに早急に改良して欲しいものです。

 さて、関係のありそうな部品を順番にチェックしてゆきます。メカok、電源okでしたのでやはりガンモータに原因がありそうです。少しの間直接電圧をかけ続けたら、作動はせずに焦げ臭いニオイがしてきましたので、あきらめて内部機構の勉強をするため、外殻を切り取ってみました。
 当初購入時はたしか一個3000円ほどしたと思いますが、ネット上で探しますと、なんと!460円でした。定形外送料を入れても700円です。(振り込み手数料は月5回まで無料の銀行利用中)
 新旧を並べてみましたが、細部の成型は違うものの主要取り付けサイズは同じです。
 以下の交換作業は新規取り付けとほぼ同様ですが、各部のねじを増し締めしたり、給油をするのは言うまでもありません。数十分の作業でまた便利な集中ドアロック機能が復活しました。






36


再度荷物室キーの変更
 バンテックへの発注時に既述のように燃料補給用ドアの錠は3個全て素手で開閉できるものに変更して、燃料補給時にはメインキーを使ってタンクキャップを開閉していました。納車時に「使用しなくなった」シリンダーキーが3個部品として付いてきました。
 再度真ん中の1個だけをキーによる開閉とし、内部のタンクキャップはメインキーをその都度使わなくてもよいように解錠したままの状態で使用するようにしました。
 取外した手回し錠は、後部荷物室に2個付いている錠の片側と交換しました。比較的頻繁に開閉する時は、施錠しないで片側の手回し錠だけで止めておくこともできます。(RO)
 でもこの錠は引き剥がし強度が無さそうなので、いつか全部を交換しようと考えています。

37



死角の解消
 教習所で習いますが、サイドミラーの視野と直視側方視野の間に死角があります。左後方のこの死角は、「後席左窓」が殆ど無いキャンカーではとても重大な問題です。実際にY字型の交差点で左後方から来る車に気がつかなかったり、高速道のジャンクションの合流・車線変更で気がつかないで怖い思いをしたことがあるのは私だけではないと思います。
 死角解消のために室内に吸盤の補助ミラーを取り付けたり、室外にも自転車用のミラーを付けてみたりしましたが、数が多くなるだけでなかなか有効な視野を連続的に得ることは困難でした。
 何かいい材料は無いかな、ホームセンターで売っている車庫出口用ミラーはどうかな・・・寝ながらふと思いつきました。 高さのある車には左前下に子供が隠されたりしないようにフロントアンダーミラーがついています。その初期設定角度は殆どの車で左写真のようなものですが、よく見ると必要の無い右前方の視野が大きくとってあります。これを少し左上に捻ってRO画像のようにしてあげると、なんと真横直視視界と重なる視野まで得ることができるではありませんか。横にある軽トラックの荷台部分までがミラーの中で確認することができるようになりました。
 もちろん本来目的の直前視界の確保を犠牲にしない範囲で設定する必要があります。

←ROで改良後

38


オイル交換
 タイヤ交換(冬と夏)とオイル交換くらいは自分でやろうと心がけています。前車のエルフでは底が高いのでジャッキアップ無しでもぐりこんで、寝返りも楽にできたのですが、カムロードではやや低く寝返りは困難です。ちなみにもぐり込む時の用具は小屋の屋根などに使うポリカの中古波板を使ってます。冬も冷たくないしすべりも良いです。
 納車から半年で8,400kmになりましたので2回目のオイル交換をしました。まずオイルとフィルタを購入します。近くのHCでオイルはCFで4L980円を2缶、フィルタは970円でした。オイルはAPI(米国石油協会規格?)で格付けされていますので、価格やメーカーで選ぶ方もいますが根拠がありませんので、私はこの規格で選定します。S−はガソリン車用、C−はディーゼル車用で、20年ほど前まではCDが最上級だったのですが、CE、CFとだんだん性能もアップしたものが出ています。後半の文字が進むほどグレードが上がります。
 カムロードにはエンジンアンダーカバーが付いていますので(左写真RO)、はずす作業からです。5本のボルトを二面幅12oのラチェットレンチ(普通のレンチでは大変非効率)で外します。太目のかたは奥のボルトに手が伸びないおそれがありますので、タイヤを踏み台の上に載せる等して作業スペースを大きくとることをオススメします。ドレンプラグは二面幅が14oですが、固いことが多いので、メガネやコンビレンチでボルトの頭6箇所に力のかかるもので回す必要があります。テコの力が必要となりますので、私は17oのメガネレンチを継ぎ足して回しました。もちろん終了時の締め過ぎでオイルパンをやっつけると大変なので注意が必要です。排出油はごみ袋で受けて縛っておき、しかるべき所で処理します。
 オイルフィルタの位置はとてもわかりにくくて前後左右上下から探したところ、写真のレベルゲージの黄色い取っ手から右下の部品の陰にありました。RO写真の矢印の先で、助手席のお尻尾てい骨の下あたりです。これも固いと素手では脱着ができないので、口径に合ったレンチが必要です。無い場合は外すだけならドライバを突き刺しても回せます。取り付けは滑らなければ手で締めた位でも良いそうです。オイルは約6L入ります。入れすぎは不足より良くないそうなので注意です。
 費用についてですが、お任せ外注をしますとオイル1Lで1,000円×6、フィルタ2,800円、作業費2,000円で計1万円以上かかる計算です。自主作業ですと3,000円の材料費なので7,000円の労務費ということになるでしょうか。 この作業には素人としては結構努力が必要ですが、たまに下回りに潜って構造の勉強をするのもよいかと思います。







39


補助グリップの取り付け
 後部2段ベッドへの上り下りは、両脇の壁につかまりながら、さほど難しくなくできるのですが、人によっては専用の手すりがあったほうが楽です。 寝返りをうつときも、胃の検診時に両脇のグリップにつかまって方向を変えるのと同じように、楽にできます。
 設置場所は2箇所。下りるときにはまず奥のグリップをつかんで、足が下段ベッドに届くまでさがります。その後右手前のグリップに変えて(RO)床まで下ります。
 材料は、本物の階段手すり等だと太くて出っ張りも大きく、値段も張るので、木製のタオルかけのやや丈夫そうなものを奥に、手前には短い普通の手すりを使用しました。

40



排水弁の取り付け
 
標準状態の配管の排水弁は、2ndシート下のタンクの横にあります。新たに別の排水弁を取り付ける場所は、後部ベッドの下の荷室内です。
 ここに排水弁が必要な理由は、冬季の凍結対策で、配管(ホース)内に水を残さないためです。配管の勾配が全区間で一方向であれば、タンク側の排水弁を開けるだけで排水は可能なのですが、そうはなっていません。アップダウンのある配管内の水を排水するには、低い部分に排水弁が必要になります。
 しかしポンプ本体が純正の物では空気を押し出すことができませんので、この弁が役に立つのは容積式のポンプに交換した場合のみです。
 使用した材料は上図のような継ぎ手です。これが無くて市販の材料で同機能のものを組み上げるとなると、「T1個、ホースニップル2個、六角ニップル1個にシールテープ」が必要です。(ROでその一部)ホースニップルの径で適合するものが用意できない場合にはこれにブッシング2個が加わります。
 取り付けは後部荷室内の床に最小限の穴をあけて排水口のエルボを入れ、元はホースの一部を切って接続します。ホースは差込にくいので、ドライヤーとかライターで十分暖めてから作業する必要があります。

41 スピーカーの変更
 純正標準品で付属するスピーカーは、AMラジオ音声を聞く程度であればよいのですが、FMや好みの音楽を聴くには頼りないので、交換を行いました。
 純正の取り付け場所はドア下部で、口径は10cm、取り付け穴は3つで汎用SPが取り付け可能かは不明です。 サブウーファで低音部は補強できるので、すでにコンパクトサブウーファを増設してあります。
 高音部は低い位置にあるのでよほど指向性に優れたものでないと良い働きができません。スーパートゥイータを高い位置に設置して、向きを調整すればある程度解決することはできます。
 中音部(ヴォーカルなど)は、意外と目立たないのですが、スピーカの基本的な能力が露呈する部分で、代替品による補強ができませんので、結局スコーカを含んだ2〜3ウェイのユニットを入れ替えることになります。
 ユニットを選定する良い方法は、カーショップのスピーカー売り場に行って、好みのジャンルの曲を流しながら、スピーカーを切り替えて聞き比べてみることです。意外と高いものより安価なほうがくっきりと聞こえたりします。でもたいていのお店ではメーカー別にコーナーが分けてあるので、何社かの物を同時に聞き比べるのは困難なことが多いようです。以前トヨタオート系のカーショップで各社の物を聞き比べた際の経験からPIONEERでグリル付きのものを購入しました。
 取り付け場所は、ドア下部では前述のように指向性で不利ですし、大きさに制限があります。乗用車のようにリアウィンドウからの反射などは期待できませんので、耳の近くに設置できる空きスペースということで、頭上のバンクベッド下にしました。金具を加工して半ボックス状の板を取り付けました。もちろんベッドの引き出しに支障が無いようにします。
 ケーブルは天井内張りの中を通してサンバイザー付近から引き出します(2枚目の写真で露出しているケーブルはこのあと収納済)。3枚目ROで組み付け途中。
 結果は、それ自体の低音はボックスの不完全さ(密閉性・材質・容量)から十分ではありませんが、サブウーファがあるので中低域はうまくつながっています。中高音は本当にはっきりと聞こえるようになりました。アタマに近すぎるので左右どちらかの音しか聞こえにくいのですが、音場補正(DSO)で広がりを持つようにすると自然に聞こえます。 音が悪いと長距離ドライブで飽きてしまいますが、今度は大丈夫そうです。



41-2


サブウーファの設置
 bS1の改良で中高音については説明しましたが、低音の増強についてです。キャンピングカーにサブウーファを取り付けるとなると意外に使えるスペースがありません。居室の一部を圧迫したくないので運転席周りを探すと、運転席のすぐ後ろのマガジンラック横が使えそうです。ここにコンパクトサブウーファを設置しました。最近のものはコントローラが付いているようですが、これはセンターからだけのコントロールになります。センター側からの操作ではターンオーバー周波数やレベルを細かく設定できますので音場と嗜好に応じた補正が可能です。もう少し強力なものがほしいのですが、電源容量と大きさと価格のバランスがうまく取れたら更新予定です。


42 冬タイヤへの交換
 寒冷地では冬季間はスタッドレスタイヤで過ごすのが普通です。タイヤはすでに用意してありますが、サイズ選定にあたって、私の経験からすると、幅が狭いタイヤのほうが滑りにくいような気がします。
 仮に違うサイズに変更をする場合、荷重指数を下げる方向には変更したくありません。外径の近いものを選ぶと 215/65/15 あたりになります。195/70/15とは適用ホイールの幅が違いますので購入の際には十分な検討が必要です。許容範囲外のサイズで組んだ場合について、某メーカーに問い合わせたところ、1.車検に通らない可能性 2.技術的には走行安定性と外れやすくなる危険が増す  とのことでした。
 冬用ホイールも軽合金製のものにしたいのですが、とりあえずは今ある純正の鉄ホイールを利用することにしました。外見を向上させるのにキャップを装着しました。純正ホイールは銀色ですので、キャップの中で目立ちます。黒色に塗ると目立たなくなります。
 以前は市販ホイールキャップのサイズは12・13くらいしかなかったのですが、最近はホームセンターでも14・15インチまで売っているようになりました。ですが汎用品は装着精度に難があるものが多いので、メーカー純正品(中古)から選びました。写真はbB用ですが、前輪中心部のハブキャップがつかえましたので、キャップ中心部にホルソーでφ44位の穴をあけて装着しました。また背面バネリングがきついので若干の折り曲げ縮小加工が必要でした。この車種には無いタイプのデザインなのでちょっと離れてみるとなかなかイケるかな?




43


ミラーフードの取り付け
 この鏡は何と言うのでしょうか?ドアミラーでもないしフェンダーミラーでもないので、サイドミラーでしょうか。
 夜露・霜・雨粒が付いて見にくくなることが多いので、庇を取り付けてみました。一般の車でもこの事象はよく発生するのですが、縦長ミラーでやや上を向いている車では特に影響を受けやすいようです。
 材料はまた百均で数ヶ月探した結果、家具転倒防止用ライナーで透明な物がありました。厚み・幅・形状・柔軟性ともぴったりで、木ネジで止めました。縁はカットしてあります。
←取り付け前とROで材料



 効果は絶大・・・といいたかったのですが、霜はやはり付いてしまいますし、雨だれもよほどいい角度から降ってくれないと思ったより効き目は無いようです。あとは雪の季節に効果があるかな?と思っております。

44 車内のガラクタを説明します
 ごちゃごちゃしていてますが、どうしても雑用品が増えてきますので、私が必要で積んでいる物の説明です。場所は前席中央のすぐ後ろ、入れ物は百均のA4判トレーです。 写真の左上から・・・
1.ペットの消臭スプレー〜わんこを乗せてのキャンプもしょっちゅうですので、土足マットを敷くのですが、我が家のわんこは外飼いでして、好きなだけ水・土・草と遊びますのでいつもきれいにしているというわけにはいきません。基本的にはマットにスプレーしますが、ペットの体に直接かかっても大丈夫な製品を選んであります。
2.キッチン除菌スプレー(黄色ネック)〜食器等にも使えますが、ウチの用途は冷蔵庫内の消臭に使用します。冷蔵庫は内部にわずかでも有機物が残ると、密閉状態なので悪臭が充満します。使用のつどきれいに掃除すればよいのですが、除菌消臭だけであれば、使用後これをスプレーして閉めておくだけで済みます。
3.アルコールスプレー〜写真のガムテープのすぐ右にあるピンクのキャップが付いたボトルです。中身はドラッグストアで売っている消毒用アルコール、入れ物はまた百均の化粧品詰め替え用スプレーボトルで各種サイズがあります。用途は手指の消毒です。わんこに触った時など、わざわざ水を出して手を洗うまでもない時に、さっと取り出して手のひらにすり込みます。入れ物の説明にはアルコールはダメと書いてありますが、実用上差し支えないようです。山歩きのときには、さらに小さい容器に分けて持参します。山小屋泊などでは用足しの後で手を洗いに行ける場所ばかりではありません。殺菌しておけば不衛生になりがちなアウトドアで食中毒の心配が減ります。
4.ウェットティッシュ〜主に運転・助手席周りのほこりをふき取ったりするのに使います。ここにはボトル型の薄めのものですが、後席には厚手の物を用意して食事等の際に使用します。
5.虫対策用品〜(左端上のオレンジキャップ、その下の白地の紙箱、その下のオレンジの大きめキャップ)夏季以外は積む必要が少ないのですが、家の延長で常備薬にしています。種類は虫が寄り付かないようにするものが手押しポンプスプレーとガススプレーの2種類、刺された後に塗るかゆみ止め消炎剤です。
6.非常脱出用ハンマー〜自動車ガラスを割って脱出するためのハンマーに、シートベルトカッターも内蔵された物です。この車では後部窓はポリカなので使えませんが、前部と他の車の非常時に手伝うときに使えます。
7.非常信号灯〜発炎筒の常備が義務付けられていますが、あれはすぐに燃え尽きてしまいます。長時間の点灯が可能なLED点滅式の物をおいてあります。ほんとうは発炎筒収納部に収まればいいのですが、うまく取り付けられないのでここにあります。今後の改良点としては、FRPボディにもうまく設置できるように吸盤取り付け方式にする予定です。
8.ガムテープ〜雑多な用途がありますが、床や布地に詰まったごみを取るときにも使えます。
9.目薬〜私はドライアイではないのですが、運転時に目が疲れた時に使用します。
10.ライト3種類〜どれもバッテリーは単三で共通化しています。一つめは一番光量があるランタン型で置いて使用できます。二つ目はヘッドライト(ペツルマイクロ)で、作業時に使用します。ハイキングやテントキャンプではもっと軽いLEDとリチウム電池の物を使用しています。三つ目は常夜灯に使うもので、百均にある自転車の後部につけるものですが、赤色LED3灯を交換改造して白色3灯にしてあります。状態に応じて室内のどこにでもおけます。また電池寿命も100時間以上は持ちますので室内照明内蔵のものより使い勝手がいいとおもいます。 予備電池数本も積んであります。
11.レザーマンツール〜わざわざ工具箱を引っ張り出すほどでもない作業用途や車を離れて何か作業をするときに携帯します。


45


上段ベッド用ラックの取り付け

 車中泊には寝具が必要になりますが、そのつど積み込むのはけっこう大変ですので、ある程度の物は常備しています。下段ベッドの車体右側には棚があります(RO)ので、毛布・寝袋等を入れてありますが、上段には何も無いので簡単な収納を考えました。

 最初は例によって百均でつっぱり棒2本と金網ラック2個を組み合わせて(計400円)構成してみましたが、突っ張り棒は振動で緩むのと、合板の壁面の裏側に強度部材が入っていない部分が多いので、使用に耐える状態にはなりませんでした。
 本体強度が十分の突っ張り専用のラックを用意しましたが、ずれ落ちないようにするためにはかなりの予圧をかける必要があります。 しかしあまり大きな「ツッパリ力」を壁面に与えることは好ましくないので、ずれ落ち防止に支持板で支えています。
 容量は冬用シーツ・タオルケット・羽毛かけふとん・封筒型シュラフ・クッション が載りますので、冬季でも一人分の寝具としては十分です。
 取り付け高さをうまく設定すれば、車体右が高くなる場合でも何とか棚の下に寝られる高さです。




46
m


バンクベッドずれ防止
 スライド式バンクベッドはスペース活用にとても有効です。走行時には「収納」状態にしておく方が多いとおもいます。分割マットを全部はずして目一杯前に設定した場合には、移動防止金具が付いていますのでそこで固定できます。
 分割マットのはさみ方によって写真のように前後の仕切り壁付近に止めておくことが我が家ではほとんどです。この場合の固定方法がありませんので、金具は使用せずにソフトに留める方法を考えました。面ファスナー(マジックテープとかベルクロということが多い、片方が粘着、もう一方は粘着なし)を使用すると、突起物や挟み込みもなく機能します。(ROで固定時)

47 リアスピーカーの取り付け
 後席でも前席と同じ音楽を聴きたいという要望が出ることがありますので、スピーカーを取り付けました。
 配線はコルディーでは最初から敷設されています。アンプ側はダッシュボードの中です。スピーカー側は、右後ろは上部棚の後方、左後ろは三箇所ある蓋付棚のうち中央の中に配線が来ています。
 天井部分に下向きに取り付けている方も見受けますので、天井段差部分の仕切り板を取り外して内部を観察しましたが、うまく取り付けられるスペースが確保できるか不明でしたので、配線が近くに来ている収納部に取り付けることにしました。
 スピーカーの選定にあたっては、低音部はサブウーファがあるので最初からあきらめて、10-13センチ口径で取り付け場所に納まるもの、マグネットの大きそうなものを選びました。そして最も重視した選定項目は、スピーカーグリルが付属する必要があることです。(たいていのスピーカーはドアなどの内蔵用なのでグリルは付属しません)
 取り付けは各パネルに穴を開けて木ネジで止めますが、例によってパネルには中骨がある部分と無い部分がありますので、位置をよく確認してから穴を開けます。ROで内側ですが、配線や端子がショートしたり屈曲繰り返しで破損しないようにサポートをとってあげます。
 前席と後席で別の音楽ソースを聞く場合にはDVDレシーバ(CD・mp3対応)とシアターセットがダイネットにありますのでそちらを使用します。




48


傾斜調整板
 Pキャン等で、傾斜のある場所に停める際には就寝の方向を考える必要があります。というのは、アタマが足より低くなるような向きでは寝苦しいからです。
 バンクベッドは前部の天井が低くなっていますので縦方向に寝る場合には車体前方に足を向けて寝る必要があります。
 またリア2段ベッドは基本的に車体左にアタマが来るようにしないと右側には収納がありますので圧迫されます。
 このため停車方向は車体の前を低く、右を低くする必要があります。 ところが駐車場所の状況によっては希望の向きにできないことが結構ありますので、車体各部の高さを調整することになります。ジャッキ状スビライザを装備した車もありますが、重量・費用・使用頻度・誤発進の危険などを考えると傾斜修正板をタイヤの下に挟み込むのがお手軽です。
 専用のプラスチック製の三角断面のものや、木製でも数段に重ねてあらかじめ専用に作ったものもあるようですが、私が使用しているのはただの木片を数種類用意しておいて、重ねるサイズと数量で調整する方法です。バラバラの木片でも4WDのかいもあって、難無く乗り上げて調整が可能です。
 上の写真は右後ろで計3個を敷いたところ、ROで左後ろ車輪です。下の写真のように、そのままでは右前があがった状態になる駐車スペースでも、修正したおかげで安眠できました。
 それからこの木片方式の利点はこちらのようなジャッキアップ作業へも応用が出来ることです。

49  トイレ掃除
 マルチルームの床には人工芝のマットを敷いて、スリッパを履いてトイレを使用していますが、ず〜っと掃除をしたことが無かったので(もちろんブラックタンクの排出清掃はしますが)、マットを取って掃除をしました。
 トイレ掃除は拭き掃除ではなく水を流して行いたいので、普段使用している手洗い用の蛇口にホースを差し込んで、ブラシと洗剤でこすったあとの流したいところにかけます。結構ほこり等がたまっていました。小さな子供の使用などだとひっかけた部分はやはり水洗いしたほうがきれいになります。
 シャワーはウチでは付けていません。理由は積載の水量では十分な使用が出来ないこと、日本には各地に入浴施設や温泉があること、せまくて十分な洗浄ができないこと、サーフィン等はしないし、汗かきでもないこと・・・などです。以前に乗っていたマンボウで温水を沸かして石鹸とシャワーで髪も含めた全身洗浄をしてみたことはありますが、お風呂屋さんに行ったほうがはるかに快適です。 逆に入浴施設に何日もたどりつくことが困難な場合等には必要な設備かも知れません。
 下の写真は手洗いの排水受けから繋いだホースを排水口に差し込んだところです。



トイレ掃除その2
 ブラックタンクの取り外しと洗浄水の補給は外部ドアを開けないとできません。
 次にいつでかけるかわからないので、利用後には洗浄水を補給しておきます。わざわざ外部の水を汲んできて入れるのではなく、車体の給水タンクに残った水を室内の蛇口につないだホースから給水口に補給をします。
 できれば使用途中で洗浄水が無くなった場合のために、室内側からドアを開けずに給水したいのですが困難です。

←ROで給水中の様子
 カセットトイレのC200は、給水口の蓋にカギが付いていて、素手での開閉はできません。この蓋は水密性があるので、適当に止めるわけにもいかないのでやはり鍵を使用して閉めることになります。
 鍵束に入れておくこともできますが、どうせここでしかつかわないので、写真のようにフックを付けてぶら下げてあります。

50
ルームミラーの増設
 08項でも触れましたが、後方視界のワイド化のためにフレネルレンズを貼っていますが、同レンズを通さない部分の視野の方向をよく見ますと、やや左で上方に偏っているのが気になります。特に右カーブ等では後方の車が見えなくなります。
 そこで純正ミラーの左上に写真のような吸盤式の補助ミラーを付けました。視野は下の写真のように改善されます(左上が増設ミラー、右下が純正ミラー)。
 難点は吸盤1個での取付のためぶれやすいことです。できれば純正ミラーを移設したいのですが、純正品は衝突時の脱落性能などで基準を満たしているはずなので良い方法を思案中です。

51



乗降補助ステップの取り付け
 部品として販売されている物もあるようですが、各部の寸法や構造がよくわからないので、自分で採寸・設計・製造してみました。
 注意する点は高さで、車体下部ステップと地面の距離の中間付近に設定できればよいのですが、上下のスイング機構を持たないため、あまり低くして最低地上高に影響が出るようではまずいので中間よりもやや高めに設定しました。
 材質は受け枠部分は鋼材、本体は合板です。厚い合板を調達できなかったので、コンパネを使用して中央部を2枚重ねとして強度を確保してありますが、ややたわむので別の素材を検討中です。表面には床用ビニルシートを貼ってあります。






51-2


変更しました
 使う機会が少ないと、引き出し方式では動きが悪くなってきました。引っ張り出すのも意外とたいへんですので、おりたたみ式の踏み台を用意しました。
 観光バスの乗降時に、バスガイドさんが踏み台を出してくれたりしますが、あの感覚です。高さは車体と地面のちょうど中間点くらいです。
 電動ですと乗降者自身が操作できるのですが、ほとんどの場合ステップが必要な人は「お客さん」ですので同乗者か私が準備をしてあげます。

 折り畳みが出来ますので内部ステップの脇に置いても邪魔になりません。写真の位置で、急加速をしない私の運転で300kmくらい走っても倒れませんでした。でも、フック又は面ファスナーで留めておくのがよさそうです。耐荷重は150kgです。ホームセンターの脚立や踏み台のコーナーを5周くらいしましたがみつからず、カラーボックスや小物家具のあるところに、箱に入った状態で売られていました。価格は1280円(だったかな?)です。通販だともっと安いようですが送料など考えると現物確認で買ったほうがよさそうです。


52 床下改良その2 後部収納増設
 床下にもぐってみられたことのある方はご存知と思いますが、左後部隅にかなりの空き場所があります。 用途によっては発電機等の積載も可能と思いますが、ここまで大きい発電機導入予定はありませんので、手軽にできる有効利用を考えました。
 重量物を収納するのでなければ、床板に穴を開けて既成のコンテナボックスを埋め込むのが最も簡単そうです。床板は化粧合板で結構厚みと強度があり、それを支える角パイプのフレームに載っているのですが、当然ながらフレームには当たらないように設置する必要があります。
 最重要事項はコンテナの大きさの選定です。床を切り抜く穴の大きさはMAXでも500*450くらい、深さは300ミリ程度までが良いようです。長さがこれ以上になるとフレームとの干渉の他に、リアリーフスプリング台座に当たりそうになります。
 加工はまずコンテナの大きさにぴったり合わせた穴をくりぬきます。3辺はジグソーが入りますが、前側の1辺はのこぎりでの手作業になります。 コンテナは側面の各所にある補強リブを、上端水平面だけを残して切り落とします。穴の微調整をしてコンテナを落とし込んだら、上辺の周りをコーキングし、さらに歪んで脱落しないように何箇所かを木ネジ止めします。
 ←ROで完成時。 

 中に入れている物は今のところ、黄色いブルーシート(?)と青いブルーシート、レインウェア、エア(排気)ジャッキなどあまり重くないものですが、まだ余裕がありますので、床下改良第3弾の収納とあわせて収納物の配分を考慮中です。
 この収納によって、収納部床面がほとんど平らな状態で使用できるようになりましたので、折りたたみ自転車2台をさほど苦労無しに入れることができます。
 本来この場所に有るのは飲料水タンクのはずですが、私の場合には給水系を改造して70Lタンクで飲料水を含んだ全ての水をまかなうようにしてありますので、不都合はありません。




53 m


床下改良その3
 
積載能力の改善を図りました。キャンピングカーはワンボックスカーなどに較べると室内容積は大きいのですが、搬入口の幅がとても小さいため、幅が大きいものを室内に積載することができません。屋上に載せることは出来ますが、重いものは引き上げや固定が困難ですし、重心が高くなり、場合によっては3.8mの制限高を超えることも考えられます。
 中古の衣類乾燥機を買ったときのことです。エントランスドアの幅には5ミリ程の余裕しかありませんでした。洗濯機などは入りません。つまり引越しにはあまり役に立たないということになります。
 そこで後部にある程度の積載荷重能力を持ったキャリアを設置しました。構造はROのとおり、パイプフレームを引き出し出来るようになっています。耐荷重は安全率を見ても100kg程度はあります。これに取り付けるアタッチメントは今後充実させてゆく予定です。
 市販のキャリアに較べての利点は、折りたたみ時に小さくなること、低く積めること、耐荷重が大きいこと、材料費が安いこと(工賃は除く)など。


 さて基本構造を床下に潜って考えました。シャシーフレームの上に架装部フレームが載っています。そのフレームに写真のようなアングルを加工して作ったスライドパイプ受けを左右各2箇所取り付け、その穴にΦ48.6のめっきパイプ(いわゆる足場パイプ)を通します。外部は同パイプ専用の継ぎ手を、ひたちなかに行った際にジョイ本で購入してきました。(通販でも購入可能ですが、送料と、実物で各種比較して見たかったため)
 フレームへの固定はM10×80のボルトを使用しましたが、相手は角パイプですので締めるだけ歪みますので、固定はダブルナットをかけて緩まないようにしてあります。他の室内部分の改良などと違って、結構シビアな加工精度が必要になります。そうでないとパイプが動かなくなったり、ナンバープレートより上に設置するのが困難になったりします。それから作業環境がきびしく、体力的にもけっこう大変です。首のまわりに異常のある人は発症するおそれがありますのでお気をつけください。
  
↓現物で取り付け位置をマークしてから穴をあけます






53
-2



 制作上の留意点は、ナンバーが見えない位置に来ないことが第一です。ヒッチキャリアにベランダボックス等を載せて、完全にナンバーの後方を塞いでいる車を見たことがあります。ご丁寧にもその車はナンバープレートをペラペラのベランダボックスの後方に移設してありました。ナンバープレートの移設には取り外しが必要になります。通常は取り外しは勝手に出来ないように封印がして有ります。この封印は運輸支局等でないとできないのは言うまでもありません。 キャンピングカーを改良する作業は楽しいのですが、厳密に言うと重量変更等に該当する改良がほとんどだと思います。監督官庁としては些細な事を全て取りしまることはしないと思いますが、ことナンバープレートを隠したり移設となると話は違うのではないかと私は考えます。 
 左の例でも後方からナンバーを見たくてもまったく見ることができません。左上では発電機を積んでいるようですが固定はゴムひもで、走行中に脱落の危険もあります。左下はヒッチメンバーに固定するもので、強度はややありそうですが、やはりナンバーの後方に設置される構造です。「改造は自己責任なので個人の勝手」と言われそうですが、このことから波及して8ナンバーに対する全般的な規制が強化される可能性が十分にあります。「8ナンバーキット」などを積んだ節税(脱税?)目的で本来3・5ナンバーの車が氾濫したおかげで、正規8ナンバー車の自動車税額が上昇したのは記憶に新しいところです。
 こちらは09年5月に、関東のある道の駅で見かけた例です。ナンバー後方にはボックスが数個あってナンバーは見えませんし、全長も相当延長されています。交差点で曲がるのを見送りましたが1m程度は長いようです。ちょうちんも付いています。純正の制動灯や方向指示灯もまったく見えません。
 黄緑で着色した部分にナンバープレートがどの角度からでも見えるように2箇所に移設?されています。よく見るとこれはカラーコピーしたもののようです。上記のように、封印したプレート以外は当然無効です。同乗の某メーカーディーラー勤務者は、どこで車検を通すのかな?と心配してあげていました。
 同型車のコルドバンクスでも最近(2010.8)見かけました。ナンバープレートに密着して荷物が積載してありますので、どう観察しても後部プレートは確認できません。これではナンバーを付けないで走っているのと同じです。また車体全長の1割以内の積載物はみ出しという枠にも抵触しそうです。
 この記事をお読みの皆様はぜひ、「8ナンバーはどんな改造も可」といった誤った常識の修正にご協力をお願いします。

 この「ナンバープレートの移設」について
、法令を引用して解釈する方は多いのですが、その解釈が間違っていてはいけないので、運輸関係の官公署に問い合わせをしてみました。その結果は次の通りです。(あえて問い合わせ先や日時は掲載しません。)
 要約しますと既述の通り、「元のナンバーが見えなければ、コピーではダメ。移設も禁止。灯火類は保安基準に合ったものでないといけない」 ということになります。たまに路上で行われる、警察と運輸局の検問点検などがあれば指導対象になるのは間違いなさそうです。

(以下は回答内容原文)
 道路を走行する際の積載方法等につきましては、道路交通法の適用を受けると思われますので、警察署へご確認をお願いいたします。
 ナンバープレートの表示につきましては、道路運送車両法第19条において、以下のとおり規定されています。
 
(自動車登録番号標等の表示の義務)
第十九条  自動車は、国土交通省令で定めるところにより、
第十一条第一項(同条第二項及び第十四条第二項において準用する場合を含む。)
の規定により
国土交通大臣又は第二十五条の自動車登録番号標交付代行者から
交付を受けた自動車登録番号標及びこれに記載された自動車登録番号を
見やすいように表示しなければ、運行の用に供してはならない。

 
そのため、ナンバープレートを見やすいように表示しなければ、運行の用に供してはならないこととなっています。また、ナンバープレートが見えにくい場合に、後方から確認できるよう別途同一の番号を表示していたとしても、それが、国土交通大臣又は自動車登録番号標交付代行者から交付を受けたナンバープレート以外であれば、運行の用に供してはならないこととなっています。
  
また、道路運送車両法第11条第4項において以下のとおり規定されています。
 
(自動車登録番号標の封印等)
 何人も、国土交通大臣若しくは封印取付受託者が取付けをした封印又は
これらの者が封印の取付けをした自動車登録番号標は、これを取り外してはならない。

ただし、整備のため特に必要があるときその他の国土交通省令で定めるやむを得ない事由に該当するときは、この限りでない。
 
そのため、封印又は封印の取付をしたナンバープレートを取り外してはならないこととなっています。
 
なお、自動車後面への灯火類の追加については、道路運送車両の保安基準に合致させる必要があります。

54



水平器の装備
 就寝時に気になる車体の傾きを検出するために、水平器を用意しました。車体の何処かに常時取り付けられればいいのですが、適当な場所が無いので取り出して使うことにしました。(ROで拡大) 一見ほぼ平かなと思ったのですが写真のように右が相当下がっていました。


55


 スリッパラックの取り付け
 靴箱の中には工具や手袋、かさ等であまり余裕が無いのでドアの外に2人分のソフトラック(百均製)を取り付けました。(ROで使用状態)
 取り付け方法は裏側に木ネジを立ててそこに吊り紐の長さを調整してかけます。表側も本体がたわまないように面ファスナーで中央部を扉に貼り付けてあります。
 あとは外履きの収納をドア内面を利用して作成予定です。


56


床下改良 その4
 これまでに行った床下関係の改良は、
@乗降補助ステップ(引き出し式)
A床下収納(左後部荷室内)
B大物重量物積載用ラック(引き出し式)
 でしたが、
その4は他の方々も行っておられる、燃料タンク横の空きスペースを、収納場所に改良する作業です。
 左写真は組み立て途中。この後フタの取り付けで完了。ROで取り付け前の状態です。
 材料はチップを圧縮した合板です。構造用部材としてはこれが一番安いのですが、屋外や濡れる場所に使用した場合には、吸湿してダメになる可能性大ですので、材料割をした後にシリコンコーキングして全面を防水加工しておきます。

 下部ステーは未加工ですと左下写真のようにタンク後ろ側のサポートで車体ボディと結んだだけですので、同ROのようにアングルを加工して前側にも取り付けます。
 あまり広い場所での作業ではないので、組み立て後に取り付けることは出来ません。十分に採寸して素材をカットし、中で組み立てることになります。
 中には傾斜調整版、鋼製スノーヘルパー、ブースターケーブルを入れてあります。




57


はしごの収納
 バンクベッドに上がる時に、ベッドを引き出していない状態であればテレビ台などを踏み台にしてはしごなしで上れるのですが、引き出した状態でははしごが無いと鉄棒に下からまたがるような体力と技術が必要になります。そのはしごを置くのに、ベッドの奥の方に横向きにおいておくと、引き出してしまったあとに、届かなくて困るということがあります。
 私の収納場所はご覧のように側面に立ててあります。倒れないように上から吊っています。(RO)これだと引き出した後でも楽に使用ができます。
57
-2






はしごの保温
 冬季バンクベッド寝るときには、夜寝る前には温まった状態ですので裸足で上がってもあまり感じないのですが、朝になって暖房を入れる前には、アルミ製のはしごは熱伝導率も高く、十分に冷えています。



 そこで、あまり厚くなくて粘着性のあるものを巻きつけてみました。最初はビニールレザー風の壁紙を使用してみたのですが、ベースが紙ですのではがす時に残ってしまう状態でした。少し厚みのあるクッション粘着シートにしたところ、弾力性と断熱性と滑り止め効果があってgoodです。
 
 関連して布団から出ないでべバストヒータをONする方法を検討中です。

58


シューズボックス上段
 
ウチでは既述のようにサブバッテリー電源スイッチやヒーター・クーラーなどのスイッチの位置を、運転席からも操作できるようにボックスの右前に移動して取り付けてもらいました。スイッチの裏側はむき出しで取り付けパネルから出っ張っています。
 標準の取り付け位置ですと問題にならないのですが、この位置だとROのように物を入れた場合に、奥につかえてスイッチにあたることがあります。ひどいときには端子にあたって配線が外れ、停電状態になってしまったことがありました。
 そのため現在はプラダンボールでカバーを作って取り付けてあり、事故は発生しなくなりました。

59 ボディライン
 コルディーのバンクベッドとボディ形状についてです。
 購入前に、仙台展示場(現ハイマージャパン)に現車を見学に行きました。その時にバンクベッドにも横になってみましたが、縦方向に寝た場合、身長170cmの私が仰向けに寝ると、つま先が天井前端に当たりました。うつ伏せだと大丈夫でした。
 これはボディ形状のデザイン上の都合で下の写真の黄色の部分がカットしてあるために室内の使い勝手が犠牲になったものと思われました。
 ほかの総合的な車の完成度から見て、致命的な欠陥ではないのでそのまま契約はしたのですが、できたら黄色の部分はショートカットしないで室内スペースを優先してほしかったところです。
 他車ではこの部分の処理を「でこっぱち」にして立ち上がりが大きい形状になっているものがよくあります。前に乗っていたテラもその部類でしたが、私の好みとしてはスペース確保を優先したほうがよかったものと思います。これから検討される方で、この部分に身長の大きな人が寝る場合には要チェックです。


60


タオル掛けなど
 炊事・洗面等を行う設備があれば、当然手を拭くタオル掛けが必要になります。また調理に伴って包装材や生ごみも出ますのでごみ入れも必要です。
 まずタオル掛けですが、車内の動線に沿って設置した場合に、でっぱりが大きいと危険ですので、写真のような折り畳みのできる吸盤取り付け式の物にしました。タオルを通すときは起こして、通常は下向きに倒しておくと出っ張りがほとんど無いので邪魔になりません。場所は冷蔵庫のドアです。
 ごみ入れです。箱を床に置いたのでは邪魔ですし、走行時に倒れます。こちらは冷蔵庫表面よりも少し引っ込んでいる収納庫の扉に、やや出っ張りのある固定式のものを取り付けました。そこにROのようにフックやら洗濯ばさみでレジ袋を止めます。フックは吸盤のものもあわせて5個あるので、ごみの種類ごとに2〜3袋を使い分けできます。ごみがたまってきたら、ガス収納庫のすきまやリアベッド下に、大きな袋に入れて移動、さらに長期の大量発生の時には屋上のルーフボックス(320L)に移すことになります。ラダーに取り付けるボックスは使用しません。
 この他に食事中にもごみが発生するので、テーブルの裏側に跳ね上げて仮止めする紐をつけるフックと並んで、ごみ袋用のフックを付けて使用しています。



61


常夜灯
 
皆様も就寝時の照明にはいろいろ工夫しておられるようですが、多くの方は車両のサブバッテリーからの電源で、既設照明器具の中にLEDで設置しておられるようです。
 ウチで使ったのは皆様も通っておられる百均にある自転車の後部マーカー灯です。標準色は赤ですが、LEDを白色の(高輝度でない)ものに交換しました。レンズが赤いのでその部分を強引に切り抜いてあります。ROで点灯時。明るさは天井に向けておくと間接照明でちょうど良いくらいです。4本で69円のアルカリ電池(トライアルブランド)を使用していますが、10泊以上しても暗くなる気配はありません。実はこの前にも別の同様商品を使っていたのですが、
品質にやや難があって、これは2代目になります。電池の受け部がこわれたのでした。
 良い点は、懐中電灯代わりにもなること(自動点滅も可)、大事なサブバッテリーに負担をかけないこと、設置場所が自由であること、適度な明るさなこと、照明器具改造に比べれば工作が楽なこと・・・などでしょうか。欠点は電池代がかかることですが、約35円の電池代で100時間以上は楽勝で持ちそうなので欠点にはあたらないかもしれません。 LEDの定格電圧に対して、電池2本で使用しますのであまり電流は多く流れないためだと思います。
62
マルチルームドアの取っ手改良
 ロック機構の原理は、上下で留めるようになっているので良いのですが、開閉に力が要るのと、つかむところが小さくて操作しにくいので、内外を少し変えました。
 まず外側には写真のような取っ手を取り付けてあります。
 また内部のロックボタンは引いて操作するようになっていますが、これも引くときにかなり指先に力が必要ですので、つまみに細いロープを結び付けてあります。(写真はありません)
 この内部ボタンはネジがゆるむことがあり、万一中に入っているときにつまみが取れてしまったりすると脱出不能になるおそれがありますので、停車中にはいちいちロックしなくても良いように磁石による一時固定が出来るようにしました。ただし磁石だけの固定で走行すると、振動や横Gで開いてしまうことがあります。





63



 後部室外スコープ
 写真は上部ベッドの左後方です。照明の左はステンレスの鏡、その下の点がスコープです。上下の2段ベッドには各2箇所に窓がありますが、上段は左右に、下段は後方と右にあります。当然、窓の無い方向は見通すことが出来ません。寝るだけだから見えなくても良いというふうにも思えますが、視界がほしいときもあります。
 たとえば、Pキャンで、他の車の動向(出発した車があるかどうか)が知りたいとか、日の出の写真を撮りたいが、日の出の方角が見えない方向に停めてあり、明るさや天候の状態を知りたい・・・といった場合などです。使用材料はドアスコープです。
 ROのように、後方視界も160度程度確保できました。







64



室内物干し竿
 2×5mサイズの、バンクスでない車種の場合には小さなクローゼット状の収納スペースがあって、上着等はハンガーにかけておくことが出来る場合が多いようですが、バンクス系には専用の場所がありません。
 マルチルームに吊るすことはできますが、夜間トイレを使用する場合などはじゃまになります。また香料等のニオイが写る心配もあります。
 また、室内にそのままハンガーをかけたい場合でも適当な場所がありませんので、邪魔にならない場所に突っ張り棒でパイプを設置しました。パイプの径は通常の物干し竿より細いので、クリップ式のハンガーには太い輪ゴムを巻いてずれないようにして使っています。
 ←ROでハンガーをかけた状態



ハンガーのその後です

 
 ふだんはマルチルームにハンガーをかけておいて、タオルや濡れた衣類などを干すのに使います。
 上記のように、輪ゴムを巻いて使っていましたが、2年あまりの利用でゴムが劣化して切れてきました。太目の輪ゴムが百均で見つかりましたので早速交換しました。挟み込む力の補助と、内径を小さくするのと、摩擦を増大させるという3つの目的はうまく復活できました。




65


配管の修理
 修理といいましても、後付の配管の一部が凍結によって破損したのでその部分の交換です。
 湯沸かし器を含む水回りは、冬季には水抜きをして凍結に備えていますが、今回はうまく水が抜けない部分で凍結が起こり、エルボにひびが入り水漏れが発生しました。左写真のROでその部分の拡大ですが、ひびと水滴が付いているのが見えます。
 水抜き方法はポンプから空気を送り込んで行います。この湯沸かし器部分だけは元のコック(赤いハンドル)を閉めて、器具の水抜き口から抜いておいたのですが、器具内部はうまく抜けたものの、コックから器具に立ち上がる部分に残った水が凍結膨張してエルボの横腹が破れてしまったのでした。
 修理手順は、接続ホースを外し、器具も取り外して行います。必要な工具はスパナとパイプレンチ。材料はシールテープです。ついでにストレーナ(左下写真)の掃除も行います。
 注意点は器具に負担をかけないように、管用テーパネジを回す際には必ず両側に工具をかけて回すこと。それからシールテープを巻きつける際には十分な張力を与えてねじ山の谷間にもテープが食い込むようにすることです。うまく巻けたかどうかは、仕上がり後にテープがまくれ上がっていないことでわかります。再度分解してみて、ねじ山の谷に筋状に半透明になったテープが残っていれば合格です。水であれば多少漏れても重大事態にはなりませんが、ガスでは致命的ですので要注意です。

66 バックモニタステーの修理

 2006年4月納車の、うちのコルディのバックモニタはフロントガラスに吸盤で取り付けるようになっています。
 最近吸着力が弱くなって、いくら押し付けながら再取り付けしてもコロンと落ちてしまうようになっていました。
 この吸盤は強力な吸着力を得るために、レバーで吸盤中央を引っ込ませることにより真空力を増大させる仕組みになっています。
 うちの場合には左2段目の写真のように、多分吸盤が変形して予圧のためのストローク分の隙間ができてしまったために、レバーを動かしても効き目がなくなってしまったようです。ROで締め付け状態ですがそれでもわずかに隙間が開いていて、真空力の増大に役立っていないのがわかります。

 内蔵したネジによる調整ができないものか、ひねってみたり分解してみようとも思いましたが、回すところは無いようです。少し見栄えはよくないのですが、遊びができた隙間に、ゴムシートをドーナツ形状に切ったものを2枚入れてみましたところ、完璧に復活しました。

 加工はゴムシートを平らな所に置いて、現物で丸く型をとり、はさみで切り抜きます。内側の穴の大きさは、透明吸盤の引き込みがうまくなされるように適度に切り抜きます。


 この方式でフロントガラスに物を取り付けることは、その後法令の改正でできなくなったということです。新型にはどのような方法で取り付けられているのかわかりませんが、これを機会に法の趣旨を尊重して変更するのもよいかもしれません。


←左3枚目の写真は修正後(ROで締め付け状態)

(その後最終的にはこのモニタは取り外して使用しなくなりました。)
m






67


キーレスエントリー用アンテナの改良
 カムロードベースのキャブコンをご利用の型はご存知と思いますが、同受信用のアンテナは、伸ばすとバンクベッド下部にあたります。伸ばさないで使用すると感度が低くて、運転席を(キーレスで)開けるのに助手席に回らなければならないようなことが起こります。
 このことはバンテック仙台(当時)の店長が車両引渡しのときに説明してくれて、「お客さんの中にはこうやっている方も多いようです」というのが左の写真ROのように、曲げながら引き出す方法でした。
 折れてしまわないかな?というのが触ってみる前の感想ですが、ラジオアンテナを含めて殆どの引き伸ばし式アンテナにおいて、先端の1段目はパイプではなく「中実丸棒」で出来ています。これはパイプのように曲げ応力によって座屈する(簡単に言うと「折れる」)ことはまれで、なんとか引き出すことができます。 しかもこのアンテナの場合には弾性限界(≒降伏点)以下の変形量ですので、また元に戻すことができます。
 でも見た目に無理してるといいますか、車にストレスをかけ続けているというのがよくありません。そこで下の写真のようにまっすぐに伸ばして天井に当たった状態のアンテナに針金をくくりつけて「伸ばして」みました。ぶれないようにベージュの幅広ビニルテープでおさえてあります。
 結果は… 見た目半分、効果も半分といったところでしょうか。使用電波の周波数に対してアンテナのλをきちんと合わせないとだめなのかもしれません。




67
-2
 その後、皆様のHPを参考に見させていただいていたところ、「キャンピングカー マイジルホームページ」※ に逆転案が載っていましたので、まねをさせていただきました。
 原理は左上写真のように、伸ばした部分を上から下に向けて取り付けるというものです。取り外してみてわかったのですが、全部伸ばしても1段だけで、写真が全長にあたります。最近の車はアンテナがフロントピラーの中に埋め込んであって、引っ張り出さないと感度が出ません。昔の車は縮小した状態でピラーの外側に貼り付けてあるものが多かったような気がします。これだと全然伸ばさなくてもある程度の感度が得られてよいのですが、おそらく風切音や、対歩行者衝突時の突起物減少のために埋め込み方式に変わったものと思われます。

 また話がそれますが、オーストラリアなどで使用されるカンガルーなどとの接触から車体を保護する、フロントグリル前の格子状のパイプを、ただ装飾のためだけにつけている車がありますが、やはり対歩行者の衝突では相手に致命傷を与えるおそれがあるとのことです。私も知らなかった時はクロカン4WDに取り付けていたのですが今考えると、ぶつからなくて良かったと思います。

 さて、工作上の注意点などですが、アンテナの「基台」にくっついているのは、ケーブルともう一本の透明な筒です。この筒はアンテナから伝わって入る水滴を、ピラーの下部まで導いて排水するもののようです。ケーブルのほうは何とか曲げて取り付け可能ですが、筒は折れ曲がって穴が開くことを覚悟しなければなりません。もっともアンテナが下向きになれば水はほとんど入ってきませんのでパイプは無くても済むということになります。
 アンテナの先端が宙ぶらりんになりますので、留めておかないと草の枝がかみこんだりする可能性があります。タッピングビスで留められればいいのですがとりあえずビニールテープで押さえました。ROは同じ要領で留めてある車外温センサーです。

※こちらのHPはリンクフリーとはあるのですが、一応お断りをさせていただこうと、連絡先や掲示板やブログなどを探したのですが見つけられませんでした。もし繋がる方がいましたら教えていただければ幸いです。結構丁寧に作りこんであるHPです。







68 燃料消費率の記録
 これからキャンピングカーの購入を考えている方も、既にお乗りの方も、どれくらいの燃費なのか気になることと思います。購入以来満タン法で毎回の走行距離と給油量を記録してきましたのでグラフに整理してみました。
 左目盛りは燃料使用効率(燃費)、つまり軽油1Lで何km走るかです。下の数字は給油回数です。購入以来80回程度給油しています。さらにその下は、時期(年月)です。
 青の折れ線は給油一回ごとの効率、赤い折れ線は前後5回分を平均した効率です。この算出式は例えば次のようになります。
  「11回目の平均効率」=(13回目の距離計−8回目の距離計)÷(9から13回までの給油量合計)
 青の線は結構上下が激しくなっています。これは、満タン法で計測した場合、その時によってしっかり満タンになる場合と、まだ時間をかければ入るけれど途中でやめた場合があるためです。カムロードは補給口に軽油の泡が上がって来やすいので、溢れないように泡の消滅を待ちながら少しずつ入れないと満タンになりません。自動で止まったところから本当の満タンまでに約10Lが入ります。セルフですと給油時間が4分間を超えると給油が止まりますので時間切れで満タンにならない場合もあります。
 結果は全期間平均で8.39kmでした。 他の方の燃費がどれくらいかわからないのですが、3tの巨体を4WD、オートマで動かしているにしてはまあまあではないでしょうか。ただしこの値は運転方法によって大きく変わります。私の場合には極力消費量をおさえるよう努めています。20秒以上の停車が予想される場合にはアイドリングを止めます。加速時には、タコメータをみながら、なるべく1800min-1を超えないように、あげても2000までにしています。 また暖機運転はしません。ゆっくりと走り始めます。冬季に乗車20分も前から暖房のためだけにリモコンエンジンスタータを使う人がいますが、私にはできません。 ただしいきなり全開運転になる高速道Pキャンだけは十分な暖機運転をします。
 赤のグラフは大きく見ると上下のうねりがあります。これは、冬は悪く、夏は良くなっていることを示しています。運転のしかたや行動パターンにあまり変化はないので、原因は気温の高低にあると思われます。冬は潤滑油の粘度がまして、例えば加速時のオートマのシフトアップタイミングも冷えた状態では高めの速度まで低いギアで引っ張るようになります。 もう一つ大きな要因は、スタッドレスタイヤに変わることです。転がり抵抗が大きくなって燃費が悪化します。この観点からすると、暖かい地域にお住まいの方々は私より燃費が良くなっているものと思います。
 ちなみに現在のカムロードディーゼルは皆様もご存知かと思いますが、2007年9月から値段は大幅にアップ(35万余)していますが、出力も106から136psに大幅パワーアップしています。長期規制対応ということで排ガスはさらにクリーンになっているようです。一方燃費はどうかというと、現行型は10.2kmと掲載されています。旧型のデータは掲載のサイトが見つかりませんでしたが、記憶ですとたしか2〜3割良かったと思います。 排ガスのきれいさも必要ですが、燃費が悪くなったのではCO2抑制の流れに反します。 いまさら以前の短期排ガス規制車の購入は無理ですが、中古車を狙っている人は一つの判断基準になるかと思います。
 正直なところこれらのデータの記録・整理には結構手間がかかりました。でも、データは要領よく整理して視覚化し、活用しないと収集の意味がありません。皆様も記録をとって活用することをお勧めします。

69 m


バッテリー再生延命装置の取り付け
 カーショップや通販のカー用品を見ますと、ほんとうにキキメがあるのかどうか怪しいものがたくさんあります。燃料消費率の向上に関するものは特にも種類が多く、何十年も前から現れては消えています。つい先日公取委の指摘があって、多くの製造業者は改めたようですが、対抗する業者もいるようです。
 キキメがあるかどうかは原因と結果の間の関係を統計的に処理して、外乱要因を排除した上で結論を出す必要があります。話はそれますが、農業関係の生育にかかる要因と収穫の因果関係をうまく導き出すというような必要に迫られて統計学は発達してきたのだそうです。日本人は活字に弱いので、マスコミ関係者も含めて乗せられてしまうことがあります。○○菌などというものが10年ほど前に流行り、今でも時々地方紙などでみかけることがあります。 さて脱線が暴走特急にならないうちに話を本題に戻してみます。
 この製品についても思いっきり怪しいフレーズの「売り文句」を信じて私が使用してみた結果を報告するというものですので、統計的な結果ではもちろんありません。
 (08年2月記載)コルドバンクスも05年の発売から2年以上が経過し、我が家でも22ヶ月めとなりました。サブバッテリーは基本的に消耗品ということで、その状態には気をつける必要があります。本来はパソコンのバッテリーメーターのように充電サイクルや入出力の電流、電圧を総合処理して残容量を管理できればいいのですが、またお金と手間がかかりそうな話なので、簡単に管理できるものとしては電圧計をこまめにチェックすることになります。
 走った日の翌朝までサブバッテリーは使用しない状態で電圧を見ると、購入当初の12.3V前後から次第に下がって最近は11.6ボルト程度になってきていました。またレンジやテレビをみているとやはり早めに電圧が下がってくるようになったようです(統計処理はしていません)。
 バッテリーの劣化はサルフェーションによるものということは定説のようですのでその除去にかかる製品を探して購入取り付けしてみました。12V用でも、始動用と深放電対応用のものの2種類があるようで、後者を取り付けました。結果は2週間ほど装着使用して、翌朝の電圧はまた当初の値程度には戻ったようです。ただしその後の実負荷運転の結果についてはまだ十分試していません。良い結果がでましたら報告予定です。
 3ヶ月ほど使用しての結果です。この間に十数泊してみましたが、バッテリー性能はほぼ新車時に戻ったような感じです。ただし電子レンジをほぼ連続で、内容物を取り替えながら15分ほど回すと、電圧低下で一度保護回路?が働いて電源が落ちます。以前ですとこの状態からはエンジンをかけて充電補助しないと以後使えませんでしたが、今回は数分待っていると自然に電圧が回復してまた使えるようになりました。現在のところ、投資したかいがあったようです。
 (09年10月)その後さらに20ヶ月ほど経過しました。バッテリーの状態はナノパルサーを取り付けて改善した時点から変わりが無いように感じます。以前に乗っていたテラでもやはりサブバッテリーは更新してから2年ほど経過すると、電子レンジの使用+夜間のテレビ・DVD視聴2時間以上という使用形態には耐えられなくなっていました。そのペースからすると一般にキャンカーのバッテリーは通常の使用状態(年間20〜30泊、通勤で週5日使用)ですと2年前後で使用に支障を来たすくらい性能が低下するようです。これをナノパルサーで2年間(以上)延長できるとなれば、コストパフォーマンスは十分と考えられます。サブバッテリーが2個で仮に2万円として、この器具は8千円前後です。普通乗用車や軽自動車では元のバッテリーが数千円以下ですし、寿命も数年持つ場合が多いのでメリットは少ないかもしれません。
 この器具が本当に良いものならバッテリーメーカーや自動車用品店で扱うはず・・・というお話もあります。販売店の受け売りではないのですが、これが普及してバッテリーの売り上げが減少すると、それで成り立っている業界が困るというのもあるのかもしれません。ともあれケチでコストパフォーマンスを重視する私から見てこの製品の使用結果は◎でした。

(2010年9月追記)
 他の方のサイト(ブログ)で一時話題になって、結果が良くなかった例もあるようです。 ともあれその後もウチではサブバッテリーの交換はしていません。使用期間は4年半近くになります。新品の性能からは下がってきているようですが、まだ電子レンジやテレビを見るには支障がありません。走行充電後に、使用しない状態で翌朝の電圧は12.0ボルト程度です。

 最終的にバッテリーがだめになるのがどの時点なのか、又その時点で報告させていただきます。

 バッテリーの状態監視用に電流を測定できるものを探したのですが、ほとんどは分流器の取り付けが必要なものでした。産業用設備では、大電流の測定にはCT(CurrentTransformer=電流変換機、非接触で測定)を用いるので、直流用にもそのようなものあるのか探したところクランプメーター(やはり非接触測定)の中には直流対応のものがありました。表示部との組み合わせ等、今ひとつよくわかりませんので これも適切なものがないか引き続き探してゆく予定です。

70


シューズラックの取り付け
 本来のシューズボックスは、中に工具・来客用スリッパ、手袋類、給水継ぎ手、雨傘などをいれてありますし、出入りのたびに蓋を開閉して靴を奥まで出し入れするのは結構面倒です。
 入り口の「土間に置くことができるのは2人か、無理に立てておいても3人分です。
 あいているスペースと壁面を考えて、ドアの内側にシューズラックを取り付けました。




 構造と材質の検討を6ヶ月間くらい行いましたが、最終的に決定したのがプラダンとモールの組み合わせです。それに極細のショックコード(ゴム入り編み紐)を使用します。前2者はホームセンターで売っていますが、コードはアウトドアショップのようなところで売っています。


 ←このあとあまった紐を切断
 本体構成は、モールにコード用と取り付けねじ用の穴をあけて、両面テープを貼ってプラダンにはめ込みます。曲がる部分のプラダンは2層の片面を切り裂きます。
 ドアへの取り付け高さは、写真の位置で抑えます。というのは、補助シートを出す場合に、あまり上だと干渉してしまうからです。
 出し入れが簡単で、場所もとらず、大きい靴から女性用サンダルまでうまく収納できます。4〜5人が土足禁止で使用する場合に便利です。



71


年に一度のワックスがけ

 ごくたまに「ワックス」をかけます。皆様もFRPボディ外壁に垂れ下がるバーコード状の汚れには頭を痛めていると思いますが、これは屋上の汚れを取り除くことである程度軽減できるようです。
 ワックスをかけておかないと、このバーコードは水洗いだけでは落ちにくくなりますが、手当てをしておくと、乾いた状態でも指で撫でただけで汚れが落ちるようになります。
 まずは屋根の上に登って屋上を水洗いします。普段の洗車では側面と前後しか洗いませんので、一年も経つと結構汚れがついています。柄長の洗車ブラシでこすると、前回のワックスの効果もあって簡単に汚れが落ちます。
 午前中は洗車と乾燥で終わりになります。
 午後からは脚立を駆使してFRPボディの全体に「ワックス」をかけます。私が使用しているのは左のものです。以前はテレビショッピングに出ていたそうですが、今は絶版になっていて、たまにヤフオクに出るのをgetします。



 宣伝文句ではありませんが、濡れたようなつやが戻ります。樹脂窓もこすり傷で無くなっていた艶が、鏡面のように戻りました。ウィンカーレンズや、もちろんボディそのものにも効きます。
 油分で水をはじき、すぐにはがれる普通のワックスは年に数回かけなおさなければなりませんが、これだと水はそう長期間ははじきませんが、つやと汚れ落ちの良さが継続しますので、かけるのは1年に1回程度で済みます。



 それからリアのラダーですが、結構メッキ部の表面に錆びが進んできますので、普通のワックスをかける要領で塗って少し多めにこすり、ふき取りをするとつやが復活します。
 水洗いだけだと左写真ですが、処置後はROのようになります。

72  キッチンペーパーの活用

 
車内で使用する消耗紙には、ティッシュペーパー・トイレットペーパーなどがありますが、食器や流し台周りの手入れにはエンボス加工がされた専用のキッチン用ペーパータオルが便利です。

 そのままですと横幅が大きくて保管場所に苦労しますので半分の幅に切ります。
 方法はご覧のように刃を折るタイプのカッターで、まだ新しい状態(良く切れる)で、刃が長く残っているものを使います。 刃が短いか切れにくいとうまくいきません。中心の穴まで突き刺したあと、少しずつまわしてゆきます。
 切り方は簡単のようですが、一周して戻ったときに元の切り口と同じところに来ないとササクレたり紙くずが多く出てしまいます。
 半分になったペーパーはトイレットペーパーと同じくらいのサイズになりますので、これも片側の開いたタオルホルダーに通してすぐに引き出して使えるようにします。
 ミシン目が入っているので片手で好きなところで切ることができます。写真は流しの上に取り付けたところです。



 近接して、
ティッシュペーパーも箱ごとホルダーに入れてぶら下げていたのですが、ティッシュぺーパーの箱は同じように見えていても実は少しずつ大きさが違います。中身が無くなった時には箱は古いものを使って入れ替えをしていたのですが、結構手間がかかります。
 そこで箱ごと、多少違うサイズもののでも簡単に交換ができるように、取り付け方式を変更しました。




 シンクの上面天井という場所はそのままで、ゴムひもで留めることにします。普段この上には電子レンジが載っていますが、一度取り出して、ゴムひもが通るくらいの穴を開けて、ROの図のように結びます。もっとゴムひもの使用量を小さくすることもできますが、十分な伸び代を取っておかないと、箱に強い力が加わって変形したり、紐の寿命が短くなったりします。




 キッチンペーパーも、ロール型のものではなく、箱詰めのものにしました。これも同様の方法で固定します。用途によって2種類のペーパーを手早く取り出し、交換も簡単になりました。


73


窓の破損
 写真はバンクベッド左側面の窓です。ROで破損状況拡大です。
 フリップアウトする窓はたまに開けたまま閉めるのを忘れて走ることがあり、木立に接触して破損した・・・のではなくて次のような事情によるものです。

 破損部分は外縁の角で、パッキンが当たる位置より外側ですので実用上の機能を損ねるわけではありませんが、本体にもひびが少し入りました。
 前段階として、中間開度で止めておくためのロッド状のストッパの作動不良が発生しました。スプリングで何段階かに止められるように作ってあるのですが、これが動かなくなってしまいました。何らかの部品が噛みこんでしまったものと思います。整備性まで考えた構造にはなっていないようなので、ラッチ部分を壊してそのまま使用していました。ストッパが無いので開閉量の制限が無くなった状態です。
 今回は使用時に窓を大きく開きすぎてしまいました。窓の構造を良く理解していなかったのですが、水平よりも上まで開くと(もちろんストッパがあればそんなには開きません)、窓本体が、窓枠から外れる構造になっています。それを知らなかったので少し勢いをつけて開いたらそのまま外れて車外の路面にたたきつけられてしまいました。あわてて拾ってみましたがすでに前述のように壊れてしまっていました。
 
 車はキャンピングカーを含めて「道具」ですので、実用上使用に支障が無ければあまり気にすることはないというのが私の考えですが、材質を含めて製作に改良の余地がありそうなので少し述べます。
 キャンピングカーの部品はいまだに多くが高価な外国製の部品を随所に使用しています。窓については「アクリル2重窓」が多く採用されています。この材質はどうでしょうか。ホームセンターの売り場を見ると価格は安い順に塩ビ・アクリル・ポリカーボネートですが、強靭さは当然その逆順になります。以前私の携わる某設備で投石による窓の破損が相次ぎましたが、ガラス板をポリカ板で厚みのあるものに変えただけで以後の破損はなくなりました。石を投げても無駄なので止めたようです。 今回壊れた窓本体もポリカ製であれば衝撃に強いので割れなかったものと思います。 
 同様に窓内側のブラインド・網戸の構造操作性はどうでしょうか。使い慣れない人が開閉しようとするとたいていレールから外れて復旧に困る状態になります。ウィンドウファスナー(黒い取っ手)もお客さんに操作をさせようとしてすんなり出来たためしがありません。ヒューマンインターフェイスにも難がありそうです。作りこみが甘いといわざるを得ません。
 ですが国内ではキャンピングカーに使える部品が供給されていないために欧米で流通しているものを高額でも購入して取り付けるしかありません。

 窓もストッパもブラインドも国内の標準的な技術開発力のある会社で、十分な検討と試作と試用結果のフィードバックを経て製作すればこのような結果にはならないと思います。キャンピングカーの部品はあれだけ高額なのですから、国内生産をしてもモトがとれる金額なのではないでしょうか。 他の工業製品と同様に、物まねの時代から抜け出して優秀で適正な価格の国内製品が普及することを期待しているしだいです。



m


73-2
窓の脱落防止ワイヤー取り付け

  その後の新車キャンピングカーにおいては、、アクリルのフリップアウト式窓に脱落防止のためかどうか、ワイヤーで止め具がついています。もしかして私のように正規のプラスチック製ストッパーが不具合を起こした際に、開けすぎて窓本体が外れて地面に叩き付けられたりすることが無いように、予防策として付けられたのかも知れません。

m


 適当な材料をまた百均で探しました。本当は1.6ミリ程度のステンレスワイヤーで留めたいところですが、長さが固定されたものしかないようです。ホームセンターですと各種選択可能ですが、左上写真のようなものがありましたので、耐荷重4kgとのことでこれで間に合わせることとしました。




 工作には、うまくループを小さくするために要領があって、なれるまで少しかかりますが、ニッパーとラジオペンチがあれば作業可能です。はみ出した部分はニッパーで簡単に切れます。
 注意点はペンチでカシメる際に、強く挟まないとするりと抜けてしまうことがあることです。私は止め具の上と下で挟む方向を90度ずらしてつぶしましたので、思いっきり引っ張っても抜けないように固定できました。あと、ブラインドや網戸に干渉しないように取り回す事も必要です。
 開いた際に、本来のストッパーが効きそうな位置で、ワイヤーも全伸長になるような長さにすると良いようです。間違って少し短くすると大きく開いた位置で固定できなくなりますので要注意です。
 これで失敗を予め予防することができそうです。

74


衝突保護モールの取り付け
 乗用車の車内を見ると、突起物が少ないのと、内装が柔らかく出来ているか、ぶつかっても壊れて脱落する仕組みになっているのがわかります。ルームミラーはネジで強固に止まっているように見えますが、根元の部分を弱く作ってあるか、ネジをプラスチックにして強い力が加わると壊れて外れるようになっています。
 キャンピングカーの車内について見ますと、車の内装というよりは家具をそのまま組み付けたといった方が近い状態です。わずかに角の部分に柔らかい材料が使ってありますが、乗用車のそれと比べるレベルではありません。
 衝突時には車はすごい勢いで停止したり回転したりしますので、乗員は一瞬車内を浮遊してどこに飛んでゆくかわからない状態になります。ベルトをしていれば確立は低くなりますが、サイドシートにはベルトはありません(横向きの座席には他の車でも無いのが普通です)。
 飛んでいってぶつかった先は、少しでも柔らかく、Rが大きいほうが損傷を受ける可能性が少なくなります。
 対策として写真のような角に貼り付ける保護材を貼り付けました。場所はバンクベッドの下縁と、リア上段ベッドの下縁です。何種類か試しましたが、折り曲げて貼り付けるタイプはまっすぐに戻ろうとして、粘着テープがはがれてしまいます。最初からL字型に成型されたものである必要があります。ダイソー系には以前はあったのですが現在は無いようです。




75


 非常灯の改良
 現行法では故障時などの表示をどのようにしなければならないのか良くわからないのですが、現実的に役に立ちそうなものとして LEDが点滅する信号灯がありますので積んであります。
 炎が燃えて知らせるタイプは持続時間が短いので、何時間か現場に車を置かなければならない場合には役に立ちません。
 反射式の物は光が来た方向に反射光を返すので物の本によると大型車から見た場合には前照灯と運転者が離れているので良く見えないのだそうです。
 LEDのものは、明るさの点ではイマイチですが、自分で光って長時間持続するのでよさそうです。しかしキャンピングカーに使う場合に一つ問題があります。それはボディがたいていFRPで出来ているため車体に固定する場合に信号灯の磁石が役に立たないことです。車体後部のある程度高いところに取り付けて使用したいのですがどうしたらよいでしょうか。
 吸盤による取り付けが出来るようにしました。フックの付いた吸盤を分解してフックを外し、横穴にバンドを通します(はじめからフックの無いものも売られています)。
 それから保管期間が長いと電池の液漏れが起こることがありますので時々点検することをオススメします。


76


 室内照明の改良 (電球型蛍光灯編)
 最初に純正の天井照明(左の写真)と増設した照明(その下)の写真です。純正の室内照明(天井部)は「8Wの蛍光管2本」で、改良は「12wの蛍光管1個」(後に10wに変更)です。

 明るさやホワイトバランスの感じ方は、人間の目の慣れも大きく影響しますので、惑わされないようにカメラの撮影条件を固定しました。左とその下の写真と各ROの4枚は全てシャッタースピードは1/10で、絞りは3.5で撮影されています。ホワイトバランスについてはROしない状態が太陽光基準で、RO後は自動補正後の色です。



 規格上は純正品が16W、増設は12Wですので規定どおりの性能が出ていれば16Wのほうが明るいはずですが、結果はご覧のとおりです。
 取り付け過程で消費電流を測定しました。DC測定可能なクランプメータが手元にありませんので、仕方なく一度切断して直流電流計をはさんで測定しました。結果は純正品が 0.96Aで、11.52W  増設は1.4Aで16.8W でした。増設品はインバーターと、電球型蛍光灯の組み合わせですので12Wに損失約5Wが付加されています。

   
下左が純正、同右が増設。




 仮設で測定している状態です。点灯直後はやや暗くてだんだん明るくなりますが、電流値も少しずつ上がって1.4Aくらいで落ち着きました。
 電球を繋がない時の電流も測定します。0.09Aでしたので、この小型インバータを使っている時は約1Wが、何も使わなくても損失します。
 LED照明が脚光を浴びています。キャンカーの改良も皆さんLED一辺倒という感じです。ですが、現在の技術水準では同一消費電力で比較すると、LEDの高効率のものと、蛍光灯では同程度なのだそうです。何でも新しくて高価なものが良いとは限らないのかも知れません。



 天井についていた「純正」蛍光灯の蛍光管です。この器具では管の取り外しができます。これを国産の管に変えただけでも少しは明るくなるかもしれません。
 テーブル上にも類似の蛍光灯器具が付いているのですが、そちらは管の端子に半田付けで配線されています。しかも2本の管は直列に接続されています。また薄く仕上げるために、取り付ける天井側が開放状態になっていて、管周の4割程が光の行き場が無くて無駄に電気を消費する構造になっています。




 取り付け場所は換気部の後方です。ランプシェードの代わりに縦長の食品コンテナを用意しました。台座にはふたの方を一緒に固定します。ソケット部は、将来の切り替えを考慮して数百円高くなるのですがスイッチつきのものを採用しました。




 ランプシェートは普通の家庭用照明器具でも良いかもしれませんが、重いのと、振動に耐えるかどうかわかりません。
 採用したのは耐熱が130度くらいのものです。白熱電球よりは発熱量が少ないのですが、蛍光灯型電球もある程度熱くなりますので熱対策が必要です。上方には排熱用の穴を開けます。そして側面にも空気が循環するように吸気用の穴を開けます。



 上方へ逃げる光を無駄なく反射して下方に流し、熱にも強い素材で覆いたいので、流し台の隅などに貼る粘着テープ(ステンレス?)を利用しました。排熱口を残して貼り付けます。指を切る危険がありますので皮手袋をして作業します。
 またランプが万一振動で壊れた場合も想定して、破片が落ちてこないようにランプシェードの下面には穴を開けませんでした。



 電球型蛍光灯は各社から発売されていて値段も下がってきました。採用したのはわかりにくいのですがソフトクリームのような形状をしたオーム電気製のものです。メーカー・形状・製品によって消費電力に開きがあります。この製品の価格は2個で600円弱です。1個は家の白熱灯と入れ替えました。
 最近のランプコーナーやハンディライトコーナーには様々な新開発商品があるのであきません。LEDで十分な明るさのものが出ればいいのですが、まだ室内全体を照らし出す程度のものは高額すぎるようです。


 電球型蛍光灯は色が3種類ほどありますが、ほっとくつろげるのは電球色ではないでしょうか。 電源部に使用したのは150W程度のインバーターです。電子レンジ等に使用する大きいほうのインバーターより、待機時の電流がだいぶ少なくて済みます。価格は3,000円弱でした。もっと安く買えるところもあるようですが、手間と時間のほうを節約したのでこの価格となりました。

 インバーターの設置場所はエントランスの上です。この電源はどこからとったかといいますと、やはりエントランスの上にあるダウンライト(白熱灯)です。インバータにはシガーソケット用のプラグが付いていましたが、切断して、ダウンライト用の供給ラインも切断して接続換えしました。
 このダウンライトは非常に熱くなります。照射面にガードがありませんので、熱い状態で不用意に触れてやけどをさせてしまったことがあります。要注意です。ほんの短時間以外にはバッテリーの負担が大きくて使いませんでしたので、電源を横取りしました。スイッチもそのまま使えます。




 少しでも消費電力量を抑えるために、電球の交換をしました。電球型蛍光灯の60W相当、色は電球色、差込ソケットはE26という条件で探しますと、今まで使用してきた消費電力が12Wの他に、10Wから13Wまで幅のあることがわかりました。
 外観形状には電球のように全体を丸いガラスで覆ったものと、ソフトクリーム状になったものがありますが、光線の放射面積からすると後者のほうが良さそうなのと、何となくおもしろい形をしているので選択しました。
 
 交換前のものと較べると似たような格好をしているのですがやや小さくなっています。全長では8割くらいでしょうか。ランプシェードも最初からこの大きさに合わせればもっと小さくてすんだかも知れません。価格は1個1,180円でした。今まで使っていたものは、家のまだ置き換えが済んでいない部分の電球に利用します。 これでバッテリーの負担を少しでも減らせるといいです。

(追記)電球のLED化が流行しています。6.5wのもので20W相当の電球色LED電球がありました。電球型蛍光灯との比較ではどうでしょうか。私が車内照明に使っているものは蛍光灯で10Wで60W相当の明るさです。寿命の差はありますが、効率比較も必要です。流行だけでなく自分で判断しましょう

76
-2
室内照明の改良(LED利用編)

 これも最初に結果の比較写真から掲示します。後部ベッドの上段(左の写真)は純正の白熱球(21w)と、下段(左下写真)にはLEDで比較しました。撮影条件(カメラの露出)は同じです。
 下段はピントが甘かったのですが明るさの比較にはなるかと思います。明らかに純正のほうが明るいようです。それでは消費電力のバランスはどうでしょうか。

 LEDは散光型の「6wで12Vを直接接続できるもの」ということで購入したのですが、例によって電流を測定してみました。電流値は0.06Aでしたので電力にすると0.72wにしかなりません。
 消費電力は1/30で、明るさは感覚的には1/3くらいに感じます。ということは消費効率からすると10倍くらいLEDのほうが良いのですが、ある程度以上の明るさがないと使えませんので現状では白熱球という選択になります。



 
 電球を外して取り付けた状態。ROで仮設配線の状況です。戻られるようにギボシ端子で繋ぎかえられるようにして取り掛かりました。




 2個用意しましたので、1個は運転席のルームランプに取り付けてみました。こちらは元が10Wの白熱球でしたが、交換したところではやや明るくなった感じがします。

 ベッド部の照明にこのLEDユニットを数個取り付けられれば良いのですが、現在の単価では1箇所に数千円近くかけないと満足のできる結果は得られません。価格が下がるのを待つのがよさそうです。

 その後光源が30個ほどあるものが比較的安価に入手できるようになりましたので、ベッド部の照明にはそれを使用しています。運転席は明るすぎないように6個のままです。

77



ヒーターの遠隔操作

 べバストヒータではオプションでタイマーやサーモスタット機能内蔵のスイッチに交換することができます。冬には起床時間の少し前にセットしておけば、布団を出るときには室内が暖まっている・・・というわけです。



 取扱説明書は各種外国語で書かれていますが、回路図はなんとなく理解できる範囲です。左図のS1の太線囲いは純正のスイッチ部分と思われます。上のツマミを回すと、枠内の上のほうのスイッチが繋がるとともに、ひねり具合に応じてサーモスタットの設定値が変わるようになっているようです。
 ただしこの場合の温度センサーはヒータの空気取り入れ口ですので、室内の任意の点の温度によってON・OFFする必要がある場合にはオプションを使うことになります。



 タイマーで起動するように改造するには、既述の滅菌タイマーのようなものを設置すればよさそうですが・・・。
 眠りから覚めた時点でヒータの電源を、寝たまま届く所にあるスイッチで入れて、温まり具合を確認してから起きたい・・・といった使い方をめざします。
 そのためには回路図の3と13の間に開閉スイッチを入れて、メインスイッチは入れたままにしておくことでできるのではないだろうか・・・ということで調査にとりかかります。まずコントロールスイッチを外してみます。

 (ウチでは既述のようにスイッチ系は助手席の後ろにあります。下から2番目のスイッチが純正のヒータ操作ツマミ、写真の右側は助手席の後方に設置してあるマガジンボックスです)
 ここで一般的な注意事項とお願いです。改造は全て自己責任ですので、ご覧の皆様がこのHPを参考にされて生じたいかなる事態も、皆様の責任において対処をお願いします。特に燃焼機器に関しては多くのメーカーが責任が波及するのを恐れて改造はおろか分解も禁止しているのが普通です。



 スイッチ部の取り外しは、外観上からは取り付く場所がありませんが、たいていのスイッチと同様、ツマミを引き抜くのが第一歩です。
 素手では力が入りませんので、ペンチで壊れない程度にはさんで垂直に引き抜きます。
 



 ツマミの中にナットが現れますのでそれもペンチで回すことで外すことができます。各所の穴には切り欠きや凸部があって回り止めになっていますので、無理な力をかけて機能を損なわないように注意します。
 ツマミ中央の点灯する三角部分は、透光製の軸棒の一部であって、ツマミとは離れるようになっています。 



 シューズボックス内部にあったスイッチ本体が外れました。ボックス側木部の座ぐりは、メーカー指定の深さに正確に合わせて加工してあります。もし移設を考える場合にはパネルが中空でない部分に、正確な深さで取り付ける必要があります。
 スイッチとの接続は4芯のコネクタになっていますがこれを外して該当するラインを確認します。親切にスイッチ側には番号が付いていて、上記配線図とあっているようです。
 ROのように、テスターをコネクタの側面検知部に当てて確認します。




 配線図のbRが赤で、bSが黒でしたので、赤を切断してその間にリモートスイッチを増設すればよいということになります。
 スイッチを実際に増設する前に、繋いだり離したりして希望通りに作動するか数回燃焼作動テストを繰り返します。
 結果は思い通りでうまくいきましたので、ここにオスとメスのコネクタを取り付けて短絡し(もともとの状態と同じ)、この後の作業はスイッチを仕入れてからにします。
なお、コネクタを引き抜くだけで加工ができそうな場合にはスイッチを取り外す必要はありません。



 スイッチの種類を検討しました。壁に埋め込む家庭用の照明等に使うスイッチが、単価も安くてスッキリ収まりそうで良いかと思っていたのですが、車の内装に大きく穴を開けることになるのと、シーソー型の作動なので誤接触によって誤作動が起こりやすいと思われます。
 コードの先にスライドスイッチをつける方法にしました。



 配線経路ですが、すでにアンテナ等を経由させるルートは満杯でしたので、新たにシューズボックス側面から直上方へ伸びるルートを選びました。バンクベッドのマットをよけるとスキマが下まで通っています。
 コードを長めにしておくことで、バンクベッドの中央近くに寝ていても手が届きます。
 このあとは後部ベッドでも同様の機能を利用できるように増設を図る予定です。

 その後の後部ベッドへのスイッチ増設です。家の中で使っていなかったスイッチを見つけました。買えば200〜300円程度ですが、なるべく再利用できるものを使うようにします。




 先に配線してあったコードの先端にこのスイッチを取り付けます。
 使い方はバンクベッドと同じですが、結線方法としては全てのスイッチを直列に繋がないと機能を発揮しません。



 左写真はすきまから延ばして後部下段ベッドに移動させたところです。どちらに寝ていても操作可能です。
 右の板は湯沸かし器を取り付けてある板です。


78 ポリタンクの活用
 
コルドバンクス純正の給水系統はポリタンクですので、何をいまさらと思われるかもしれません。
 既述のようにウチでは後部荷室内にある飲料水用のポリタンクは廃止してあります。2ndシート下にある70Lのタンクに紫外線滅菌機能を強化して飲料水を含めて全ての水をまかなっています。何ヶ月かに一度全部抜いて入れ替えることはありますが、冬季を含めてずっとこのタンクには水を入れたままにしてあります。ですのでこの小さなポリタンクが活躍するのは次のような場面に限定されます。
 北東北の冬には、車内も氷点下になりますので配管やポンプは完全に水抜きをする必要があります。配管といってもホースですので破損はしないのですが、氷が詰まった状態では給水できません。また蛇口・ポンプ・湯沸かし器は凍結すると破損します。
 タンク内は完全に凍ることはないので冬季でも水抜きはしません。スイッチを入れさえすればすぐにいつでも給水系統の使用はできるのですが、使用したあとはまた水抜き操作をする必要があります。
 この状態でデイキャンプをする場合などに、ポリタンクを利用します。つまり使用水量があまり多くない場合に水抜き操作が面倒なのでポリタンクで間に合わすということになります。
 容量は5Lで流し台の槽に入ります。特殊コックが付いています。反対側のキャップを開けなくてもこのコックをひねるだけで空気がタンク内に入るので、途切れずに水を使用することができます。

79


冷蔵庫ドアロックの改良

 家庭用冷蔵庫のドアは、ゴムパッキンの内部に可撓性のある磁石が入っていてぴったりとくっつくようになっています。
 キャンカーのそれは磁石だけでは振動やカーブでの遠心力によって開くことがありますので、ピンを押し込む方式の留め具が付いています。たまにこのロックを忘れて走ると、急なカーブを左折をした時などに冷蔵庫の中身が飛び出してしまう・・・という失敗をしたかたも多いのではないでしょうか。
 ところがこのロック、お客さんなどに操作させるとうまく開けることができません。閉めるのもできないことがあります。ピンにかかる剪断力による摩擦が大きく、緑の解除レバーが小さいこととあいまってうまく操作できません。

 改良案は、蝶番状の金具でドアを繋ぎとめるというもの。普通の蝶番では短くて使えませんので、写真のような家具転倒防止用の金具を流用しました。
 






 閉めておく時には自重で押さえます。開けたときは磁石で上部に付いたままにする・・・予定でした。ですが下げた状態で間違えてドアを閉めようとしたりすると被害が甚大の可能性があります。



 そこでまた考えついたのは、「ソフトロック」です。バンクベッドの固定にも使用した面ファスナーを利用します。
 例によって粘着剤の付いたものと付かないものを使い分けます。最初に掴みやすいようにループ状にミシンで閉じます。



 冷蔵庫への取り付けは、場所を吟味しないとうまくいきません。灰色の部分は多分アルミのパネルで、幅がないこともあって強度的に不十分です。
 その上の合板部分を利用しました。留め木ネジの配置も試してみて決めました。実は失敗してやり直した部分もありますので、同様の工作をされる方はお気をつけください。


80


DVDプレイヤーの設置
 
11項で記載のように、車内でDVDを鑑賞するのには、アンプ内蔵の「DVDレシーバ」を利用してきました。ところが世の中は地デジで騒いでいます。アナログ放送を録画したDVDや、市販ソフト等は従来の機器で観ることができますが、デジタル放送はCPRM対応ディスクに録画し、さらにCPRM再生対応のプレーヤでなければ見ることができません。
 レシーバの更新は値段が高いのと、今後の機器進歩の方向がブルーレイになるのか、より高圧縮のメモリやHDDに記録することになるのかわかりませんので悩むところです。またCPRMのDVDはハイビジョンレベルの映像は記録できません。それにテレビもこのサイズ(20型)でハイビジョンに変えたとして、大きな違いが認められるのか・・など、まだ総合的に検討してみる必要のある項目が残っています。
 とりあえずの対応策として、価格があまり高くないプレーヤだけを設置することとしました。プラスアルファの機能として、CPRM記録された内容を普通のDVDにダビングできる信号として出力できる機能があります。ただしダビングは等倍速ですので時間がかかります。
 本体は意外と奥行きがあって扉付きの収納内部に設置・保管できませんでしたので、使わないときはどこかに仮置きすることにしました。その場所を探しましたが、上部棚と天井のスキマがあります。車体左のこの場所には照明用のインバータを設置してあります。その反対側があいていましたので利用しました。写真のような結構大きなスペースが未利用で残っています。
 落下しないようにするだけなので、フックのアンカーをねじ込んで、ショックコードで止めることにしました。
 この近くにはダウンライトの配線等がありますが干渉しないように注意します。
 用いた材料は最細サイズのショックコード(ゴム入り編紐)です。登山用品店で入手したものです。

 しかしながら今後の実際の利用形態がどのようになるのかわかりませんので仮運用ということで、また情勢に変化がありましたら報告します。







81



給水口の補修改良
 飲み水以外でも顔や手や食器を洗ったりするとなると相当量の水を消費しますので、ウチでは当初からオプションの大容量の給水タンクを設置使用しています。飲料水としても利用するために紫外線滅菌装置を設置して長期保存と安全確保を両立させています。また前述のように後部ベッド下のタンクは逆に密閉性に難があり、衛生管理や取扱が難しいので廃止してあります。(詳細は別項にあります)
 この大容量タンクへの給水口蓋は、助手席ドアの後方側面にありますが、例によってその品質が中途半端です。「キャンピングカー先進国の部品」をそのまま流用して取り付けてあります。この部品の長所とすれば軽いこととキーが一体型なのでコンパクトになっているということでしょうか。
 このキャップは右カーブなどでタンク内の水が軽いウォーターハンマー状になって給水ホース内を逆流した場合に、あふれて出てくることがあります。内圧の異常上昇を逃がす機能を持たせているためか、シールはスプリングでゴムパッキンを押さえつけてあります。
 私の考えでは、タンク本体に外部と内圧を同じくするための通気ホースを設けてありますし、通気量を上回るほどの体積膨張要因があるとは想定できませんので、キャップは完全密閉で良いのではないかと思います。




 キャップの大事な機能として、いたずらや悪意による異物の注入を防ぐということがあります。これはキャンカーに限らず、世の中のすべての給水設備において注意しなければならないことですし、規模が大きくなると保健所による定期検査があります。このため施錠は必須事項です。
 さて、この施錠の仕組みに不具合が発生しました。キーを操作しても、キャップは固定できません。はじめのうちは何度かやっているうちに施錠できましたが、ついにまったくできなくなってしまいました。

(左写真は給水口の車内側、上の写真のベバストヒータのあるところを開けた内部です) 



 補修の方針をいろいろと半年あまり考えました。キーとキャップをセットで購入すれば済むのですが、一度故障したものと同じものは使う気がしませんし、金額もバンテックパーツセンターで送料を含めて3500円強かかります。
 車体外部に給水口を覆う程度のキーつきカバードアを付けようかと考えて探しましたが、サイズの合うものがありません。
 工作を始める前に内部の清掃をします。滅菌電源取り出し工作のときにも掃除しましたが、また結構埃がたまっています。特にヒータの吸気口にたまると火災になる危険が増しますので気をつけます。
 選定した工法は次のようなものです。キャップの上に細いワイヤーロープを張り渡して、普段は取り外すこと出来無いようにしておきます。あける必要があるときは何らかの方法でワイヤーロープを緩めます。
 材料は店舗などの装飾品吊り下げなどに使うステンレス製のもので、太さは各種ありますが、直径が1.5ミリのものを使用します。玉付きというのは、片方の端に鋼の玉が取り付けられていて、固定加工が楽にできます。この固定に使うための受け具も売られています。もう片方の固定や長さ調節が出来るように、自在調節金具も必要です。
 ボディにワイヤーロープを通す穴を開けます。雨水の浸入が気になるところですが、外殻と内装部品の間に隙間があるのと、ワイヤーロープを張る勾配を調整することで、浸水による影響は無くできます。径は2ミリです。

 まず玉付きの方の端を室内の壁に取り付けます。金具はネジ止め固定ですが、玉の方は引っ掛けるだけなので、逆方向に引っ張れば取り外しも出来ます。

 玉の付いていないほうのワイヤーロープの端を、あけた穴から外に出し、給水口キャップの上をまたいで、もう一方の穴から再度車内に通します。
 



 車内に通した端は、固定部に引っ掛けて留めるように細工をします。木部の厚みのある部分にアイボルトを立てます。そこに外れ止めの付いたフックを引っ掛けるようにして留めます。ROでフック部拡大です。

 適度な「張り」を持たせて、素手で取り外しが容易に出来る状態にするには、微妙な長さ調節が必要になります。
 ホームセンターから三点セットを購入したうちの一つ、長さ調節器具です。折り返して戻ってきたワイヤーを通し、インジケータのようなピンで緩めたり固定したりすることで微調節としっかりした固定が可能になります。

 これでキャップの施錠機能を復活させることが出来ました。今までの純正状態では、施錠のために専用のキーを管理保管取り出ししなければなりませんが、このやり方ですと、車体ドアが施錠されていればこの蓋も取り外しできませんし、車内で素手でフックを外すだけで取り外しが出来るようになります。キャンピングカー特有の鈴なりのキーを管理する手間をまた一つ減らすことが出来ました。

 それにしても高品質な国産キャンピングカー部品が出回るようになってほしいものです。

82 ZIL520の見学
 なんと!ウチの近くにZIL520が現れました。4月ころに現れたのですが、なかなか都合が付かず、つい先日やっと見学をさせてもらってきました。
 場所はウチのコルディーがいるところから道のりでは300m足らずですが、回り道をしない直線距離ではたった50m位のところです。
 個人特定できないように写真を掲載することで了解をいただきましたので紹介します。
 どうしても個人的な感想が入ってしまうのですが、差し引いてお読みください。
 各部についてはバンテックのホームページを見れば結構詳しく載っていて重複になるのですが、気が付いたところを記載します。
 コルドバンクスは、最低限の設備が装着された車体に、オプションで購入時に積み上げてゆく方式ですが、ZIL系はほとんどフル装備の状態の価格設定になっているようです。
 床下の可動補助ステップも標準で付いているそうです。軽い力でよい動きをします。車内段差の側面がやはりFRPに着色コートしたままの状態ですが、ここに吸音材を貼れば車内騒音がより少なくなると思われます。
 つい最近オールシーズン系のタイヤと、ホイールを交換したそうです。カムロードにお乗りの方はご存知のように、ローリングの抑止にタイヤ幅の拡大が効果ありのようです。純正の195から215への変更です。
 まだショック系は変えていないとのことです。それぞれの効果を数値的に比較できればいいのですが、今のところ各ユーザの「体感報告」による判断しかないようです。
 室内のレイアウトが変更されています。入り口が少し後方に移動し、シューズボックスがなくなっています。その部分には横がけのシートが設置されていて、2列目の後ろ向きシートと合わせて隙間を埋めると、横方向に長いベッドを構成することが出来ます。このためテーブルはそのままで、体を伸ばして寝転がることがかのうになりました。楽ちんそうです。
 また「1階」部分にテーブル操作無しで寝られる人が一人増えます。高齢者が2人寝る場合に、後部下段ベッドと、ここの2箇所で、テーブルもそのままということが可能になります。



 シューズボックスが無くなったことで、助手席のリクライニングが大きく取れるようになっています。
 運転席側は2列目シートの背もたれがありますので、従来と同様大きなリクライニングは出来ません。




 エントランスが従来より後方へ移動して、サイドシートが前に移動しましたので、キッチンのすぐ横から出入りすることになります。補助テーブルを張り出した場合には出入りが困難になるのではないか・・・というのが、カタログ写真を見たときの感想でした。
 ところが実車を見ると補助テーブルはあまり大きくなくて、アタマをぶつけないように気をつければ十分に出入り可能な構造になっています。(ROで張り出し時の状態)




 照明では、LEDのダウンライトが多数埋め込まれています。明るさは実際につけて比較してみないとわからないのですが、白熱灯だと熱に変化するエネルギーが多いので、それに触れてやけどする危険はなくなっています。
 

 電気器具ではエアコンと電子レンジは標準で作り付けのようです。特にエアコンはウィンドウ取り付け式(一体型)ではなく、セパレート型です。走行中など、ベース車のエンジンで発電(充電)できている状態で使用可能とのことです。オーナーのお話ではサブバッテリーだけでも短時間ならまわったそうですが、電子レンジと併用したら即ダウンしたとのことでした。

 別項で述べましたが、エアコンをキャンカーで使うには、回せるぐらいの発電機(Eu16クラス?)を搭載するか、AC電源サイトを利用するか、ベース車のエンジンを回しておくか・・・という三択になりそうな気がします。
 発電機は、一見静かそうに見えるガソリン発電機も、静かなキャンプサイトで夜通しまわすとなると、だれもいないところか、場所を選びそうです。 AC付きのサイトは普通の駐車場などでは場所が極端に少ないのでキャンカーの利点を生かせません。道路の騒音が周囲にある場所でのPキャンなら車体のエンジンを回すことで、対応できるのですが、出来ない場所もあります。何か良い方法はないものでしょうか。
 こちらは水量計です。3段階LED表示などの水量計は見かけますが、これは燃料計のように連続表示アナログ指針が付いているので、役に立ちそうです。
 懸念事項は価格への跳ね返りと、燃料計でもたまに起こる測定系の故障が発生したときの対応と修理費です。国産だといいのですが。
 サイホン管又はマノメータ様の測定管をタンクの外に付ければ済むと思うのですが、なかなか実行するビルダーは居ないようです。

 電子レンジもオプションではなく最初から組み込まれているようです。フタはありません。飛び出さないように固定されていればフタの必要は無いのでこのほうが合理的です。どの車種にも言えるのですが、収納スペースに限りがあるのに対し、市販の電子レンジ(単機能)のサイズは、庫内容量を拡大する傾向にありますので、取り付け可能な機種は少なくなって来ているようです。
 故障した場合に交換できるものがあるかどうか少し心配です。
m


 マルチルームは天井に窓があって明るくなっています。ROで下部の様子で、トイレ・シャワーも標準で付いています。物品収納棚もあります。
 左の写真は、後部上段ベッドで車体右側の窓、左下の写真は下段ベッドの同、下の写真は下段ベッドの車体左側の窓です。
 このほかに下段ベッドには後方に窓があります。(車体外部写真参照)
 ということで、下段ベッドには3方向に窓がありますが、上段ベッドには1方向にしかありません。この1方向も照明の無い足元方向にありますので、通り抜け換気をするにはもう一箇所ほしいような気がします。車外から見ると「520」の文字のあたりになります。多分特注で取り付けは可能なのではないでしょうか。

 再び車体外側です。左後ろ側面は、下段ベッドの窓がありますので、その下にトランクルームへのアクセスドアがあります。
 コルディーではこの窓が無い代わりに、バゲッジドアは上下方向に大きく、トランクルームと下段ベッドまで通して開くことができます。このことによりあまり大きなものでなければ自転車を立てたまま車内に積載する事もできます。(V社カタログによる)

 同じく後部トランクルームの右側と背面です。ボディ背面は上部が少し傾いています。背面の貨物ドアは幅があまり無いので、この中に折りたたみ自転車を2台積もうという時などには大変かもしれません。計らなかったのですが、高さはありそうです。

 そして、皆さん羨望の後部引き出し収納(本当の名称はわかりませんが)です。
 私が注目したのはこの部分の固定方法です。押し込むだけでパチッと固定されます。開けるときは、つまみを軽くひねるだけでロックが解除されます。この仕組みは既述の3-2項で私がすでに各ドアの改良に使っていたのと同じ原理です。NewZIL520では、もしかして他のドアもロック機構が改良されたのでは!?と期待して見ましたが、他は従来型のようでした。引き剥がし強度が小さく、片手での開閉や施解錠はとても困難です。
 新規に国内で開発したと思われるこの引き出しはよく出来ているではありませんか。以前からこの欄には記入しているのですが、キャンカーの部品も早く品質の優れた国産部品が供給されるようにならないものでしょうか。

 ともあれ、V社の中で改良が進んでゆく様子をよく見学させてもらいました。価格の面で折り合いが付けばほぼベストチョイスだと思います。

83 検査標章を貼る位置は?
 車検のたびに交換されるステッカー「検査標章」は、皆さんの車ではどこに貼ってあるでしょうか? 
 以前の記憶では「後写鏡前方の運転者の視野を妨げない位置に・・・」という記載もあったと思うのですが、今回ウチの某車に用意されたステッカーの裏には、左のような記載がありました。
 この「視野を妨げない位置」というのは具体的にはどこを指すのでしょうか?ほとんどの車ではフロントガラス中央上端にはってあるようです。
 中央上端に張ると下の写真のようになり、少しですが見えます。ということはこの部分だけ「運転者の視野を妨げている」ことになります。
 私なりに解釈した「運転者の視野を妨げない位置」は、下の写真の場所になります。この位置ですと、ルームミラーの陰になりますので、視野に影響はありません。
 もう一度確認ですが、下の写真では横から覗くと見えますが、運転者からは通常見えません。
 車屋さんに任せておくと上端に貼られるので、車検の際には注意して「妨げない位置」に来るようにしています。左はウチのコルドバンクスの貼り付け位置です。もうじき2回目の車検がやってきます。

84 冬のドア周り対策



 冬に備えた車の対策は、まず第一にタイヤを冬用にすることです。それからウォッシャー液の濃度を上げて凍結温度を低くすることでしょうか。でも補給頻度はあまり高くないので結局年間を通して原液のまま(約-30度前後対応)で使用することになります。それでも凍結したフロントガラスに噴射した場合、気温が低いと溶かすどころかますます視界が悪くなるので要注意です。
 
 それから私が毎冬に実施するのが、ドアの凍結張り付き予防です。鍵穴の氷漬け対策もします。
 左は助手席の鍵穴にCRCを注入して、潤滑兼氷付着防止を図るところです。 
m


 CRC(と言っても種類がありますが)はゴムに悪影響は無いようですので、ドアのシールゴム(パッキン)にさっとスプレーした後、ティッシュで均一に塗り広げておきます。このことにより、雨や洗車のあと急に冷え込んでも、ドアが凍結して張り付き、開けることが出来なくなる・・・などということが少なくなります。
 東北地方では冬季間は最低気温がマイナスの状態がずっと続きますので、無対策だと大変なことになります。

 各所のバゲッジドアにも給油します。左写真は車体左側面、最後部のドアです。スプレーしているのは純正の鍵穴です。
 その下は、片手で開閉から施錠解錠が出来るように改良した開閉ハンドルです。(03項参照)このドアにはもう一個このハンドルがあります。
 各種の冬対策をしたあとは冬道の外出ですが、路面状況を逐一適切に判断して、グリップを失わないタイプの道ではそれなりの速度で走ります。凍結も湿雪もずっと同じペースで走るということはしません。靴で外を歩くのと同じで、路面によって歩き方を変える必要があります。
 とは言っても自信の無い人はゆっくり走るかと思いますが、他の車の動向にも注意を払うくらいの余裕を持ってほしいものです。





85 制動灯の交換
 制動灯は日本語ですが、一般にはブレーキランプです。もうすぐ4歳ということで、消耗部品の交換もやや増えてきた感じがします。
 初期型コルディーの制動灯/尾灯にはダブルの電球が1個ずつ(左右)使われています。なんとなく構造からして車内下段ベッド側の点検口をあけて電球交換しそうに思っていたのですが、外部にプラスドライバーが入るビス頭がありましたので、それをまわして交換に入りました。
 2本のビスを取るだけですが、手がかりが無いため、ゴムパッキンの密着により取り外すことが出来ません。仕方なくマイナスドライバで赤レンズ外周部を少しこじって浮き上がらせることができました。
 ですが慎重に作業をしないと、もしレンズを割ってしまったりすると、大手自動車メーカーの部品とは違って、取り寄せに相当時間がかかりそうです。ホームセンターの駐車場で取り外して、ピン位置やワット数を確認してから購入しました。言うまでもありませんが、ベース車はトラックなのですが、店の棚の「トラック用24Vのバルブ」を買わないように気をつけます。23Wと25wの微妙な違いはご容赦いただいて、近いものを購入して取り付けました。ただし、もう片方も近いうちに切れる可能性があるかもしれないのと、車検等で微妙な明るさの左右の違いに対してクレームが付くことに備えて、2個入りのものを購入して、もう一個は予備にしておきます。
 それから反射鏡外周のゴムパッキンは、内外から外周フランジを挟むようになっていますので、接合面をきちんと合わせて、取り付け時にプラスチック部品に無理かかかったまま締め付けないように気をつけます。
 玉切れの確認と、修理完了の確認は、室内からバックカメラの映像により出来ます。


 左下写真はパッキンがずれたところ。下はきちんと合わせたところです。

85
-2
制動灯・尾灯のLED化
 新車購入から4年半を経過して細かい変化が出てきます。後続車の同僚からの指摘で、制動灯・尾灯(ブレーキ・テールランプ)が色あせして来ていて、遠くから見ると赤と認識するのに違和感がある状態になってきているとのことでした。近くのLED赤信号と同じ画面に映った写真を見ると、確かに信号より赤の鮮やかさがありません。
 赤レンズを外してみると、向こうが透けて見える部分が増えています。



 最初に色あせたレンズを交換することを考えて、バンテックのパーツセンターに問い合わせてみましたが、レンズだけの販売はなく、ユニット交換になるとのことです。ユニット交換してもまた4年後に交換となるのではもったいないので、長持ちする方法を考えました。
 世の中LED時代ですので、明るさが十分で、あまり高価でない、汎用の代用電球が普及してきました。
 これを利用して復旧をめざします。

 電球にも各種あります。3葉や5葉のスパイダータイプは今までに無いおもしろい形状です。
 しかし制動灯・尾灯は、後方の広い範囲からの視認性が必用です。 純正の反射板とレンズは十分な被視野角と発光面積が得られるようにつくられています。
 これに対してスパイダータイプは反射板を経ずに直接後方へ発光します。この場合の被視野角等の性能が不明です。
 このためスパイダータイプはやめて左写真のような赤LEDバルブで対応することとしました。左はレンズを外して反射板のみの効果を試した所です。うまい具合に光が拡散しています。



 交換の効果を見るために、右側だけを交換して、従来の左側と比較しました(下の写真)。 カメラのホワイトバランスや露出は同じ値に設定して撮り比べました。結果、写真ではわかりにくいのですが、右(LED)の方が赤みが深く全体の光量も多いように見えます。
 言うまでもなく消費電力が小さいことと、寿命が長く、通常は交換の必要性がないという利点があるため、総合的に見て千数百円の出費はとても有効なものと思います。
↑白熱電球による尾灯発光 ↑LED赤電球による尾灯発光

85
-3
後退灯の電球交換



 冬の期間は帰宅時に駐車場で後退する時刻にはまわりは暗くなっていますので、バックモニタで後退灯の点灯状況が確認できます。
 片方が切れていましたのでホームセンターで購入・交換しました。制動・尾灯と同様、寿命が両方ともさほど違わないで来ることが考えられますので2個いりのパックで購入して左右両方交換する事としました。
 こちらのレンズもやはりゴムパッキンが固着していますので気をつけて外します。切れている方の球は左写真ROのように黒くなっていました。




 切れていた方のレンズの内側には水滴が付いていましたのでそれが原因で切れた可能性もあります。とりあえずふき取っておきます。本当はパッキン周りを吟味改良すればよいのかもしれませんが、無理にビスを締め付けるとプラスチックのレンズが損傷するおそれもあります。数年に1回の電球交換で済むのであればそのまま使用することとしました。


86 クロスカントリースキー板の積載



 キャンピングカーにスキー板を積み込むのは、アルペンの板だとマルチルームに立てて置いたりするのですが、クロカンの板は一般にもっと長いので立てておくことができません。
 いわゆる2×5mサイズで、リア2段ベッド方式のキャンピングカーでは、後部床下収納庫が横方向に長いので、横向きに入れてみました。一番長い、私の使用する板が195センチですが、少し両端が当たるものの、無理なく収納できます。


 板やらポールやらスノーシューやらブーツでこみ入っていますが、容量的にはまだ積み込むことが出来ます。
 ただし、右写真の手前部分に飲料水タンクが純正で設置されている状態ではこのような積み方は困難です。また車種によっては側面の収納庫ドアがこのように開かないことがあります。もしここにスキー板を積むつもりで車種を選ぶ場合には吟味が必要です。




87 タイヤの交換
 夏タイヤがある程度減って来ました。走行キロ数は6万8千km程度ですが、冬タイヤの期間も入っています。年間4ヶ月くらいはスタッドレスで走りますので、概ね3分の2の、4万5千kmほどを夏タイヤで走ったことになります。
 当初の計画では、新車付属で着いて来たBSのRD613を、スリップサインが出るまで使用する予定でした。
 理由は、国産トップメーカーの貨物車用タイヤを信頼していることと、業務用貨物車の多くは、キャンカーに匹敵又は上回る過酷な使用条件のもとで、スリップサインが出るまで使用されるのが普通であることです。
 ほかに、タイヤを製造するために使ったエネルギーと資源を無駄にするのは抵抗があること、金銭的にももったいないことから、減るのを待っていました。

 ← まだスリップサインは出ていない状態 
 しかしバンテックのHPでは3年程度での交換を推奨していますし、キャンピングカーの事故例がことさら大きく取り上げられます。
 私的には他の貨物車と、きちんと統計処理した事故率が、公正な方法でまとめられなければ納得できません。

 そんな中で、この夏に岐阜と長野へ出かけました。相当区間の高速道を走行して、路肩で救援を待つ車と2回遭遇しました。
 その2回(2台)がどちらもキャンピングカーでした。うち一台はタイヤトラブルが原因のようでした。
 これはやはりキャンピングカーのタイヤは問題になりやすいということの表れでしょうか。

 迷ったのですが更新に踏み切りました。選定に当たっての条件は重要な順に次のようになります。
@15インチ A耐荷重が指数106以上 B外径が現状と大きく違わないこと Cグリップのよさ(Wet&Dry) D耐磨耗性 E低価格
15インチについては、ホイールを変えないことによります。 このほか外径が合えば該当は少ないのですが車体に接触しないというのも条件になります。荷重指数を上げるとなると、サイズは215/65/15 110になります。
 外径を変更するという選択をする方もいますが、加速・登攀能力が変化しますし、メータ誤差や、最低地上高、傾斜安定度も変わってきます。私にはそのような選択をする勇気はありません。
 選定サイズで選べる銘柄はあまり多くありません。BSだとR202、YOKOHAMAだとTY285、ダンロップだとSP-LT33ということになります。
 価格的には最低価格で比較すると上記が高い→安いの順になります。
 結局、TY285を選択して組み換えバランスと廃棄料税込みで総額73,000円ほどになりました。
  このタイヤは荷重指数が高い割りに珍しくオールシーズンタイヤです。たまに未舗装路や奥地、草地も入りますので適しています。

 その後数百キロ程度走行しての感想です。
 以前の純正タイヤに比べて次のような違いがあります。
1.外径が少し大きく、幅(トレッド)も大きい
2.溝が幅広く深い
3.ゴムが柔らかい

4.許容荷重が大きい
 走ってみての感想は、感じ方に個人の差がありますので参考程度ですが次のようなことがあげられます。
1.外径やトレッドの差は、あまり感じません。コーナーリングの限界を試すような走り方はしないし、加速の差も感じません。
2.溝形状が複雑なのとゴムが柔らかいために、砂利道やダートでの騒音や乗り心地はとても良くなりました。舗装路でもブロックパターンでありながら、ピッチに工夫を凝らしたということで騒音は気になりません。
3.舗装路面が消耗して生じた、断面がW型の轍にハンドルを取られる割合が純正タイヤより大きくなりました。油断すると勝手に左右に振られます。でもこれも程度問題でして、慣れれば対応できます。車にはそれぞれ特性がありますので、あわせるしかないのです。例えばスポーツカーに乗って視界が悪いとかタイヤが硬いとか酷評するようなものです。
4.横風対応は今のところこのタイヤでは経験していませんのでわかりません。
5.溝が深いために左の一連の写真のように、溝の間に小石をかみこむことがあります。それが数十キロ走っても外れないでカチカチと音が続くことがあります。我慢できないときはドライバーで取り除くことになります。これくらいの石でした。


いまのところ合格点ですが、この後減る速度や、溝が浅くなった状態での各種特性が気になるところです。

88 ルーフレールの取り付け部修理



 某所で駐車場にバックで入れたところ、低い所(といっても普通乗用車よりは高い位置)に仮設で張ってあったケーブル(多分アンテナ用)を切ってしまいました。
 ケーブルを切るだけならいいのですが、ルーフレールの固定部3箇所のうち、一つの固定が外れてしまいました。固定方式はタコ足型のリベット留めです。
 他の2箇所も変形しているおそれがありますので、全部取り付けし直すこととしました。



 まず古いリベットの取り外しから行います。リベットと同径のドリルを押し込むとアタマの部分が外れます。内部の蛸足は取り出しが困難なので残します。ROでたまたま取り出しが出来たものです。
 



 次にベース部と車体ルーフを接着しているコーキング材をカッターを使って取り外します。
 写りこんでいる紐は、荷物固定用に取り付けてあるもので、屋上に載せた荷物にかけたロープフックをここにかけるものです。

 復活の方法は、最初の案では同一の穴を利用して、径を5ミリから6ミリのタッピングビスに大きくして使用することで試しました。フット部の穴を6ミリに大きくし、車体側はそのまま再利用します。実際に取り付けてみたところ、6ミリのビスに対して5ミリの下穴では緩くて、ナメてしまいました。方針変更です。



 次の手段です。フットの別の場所に5ミリの取り付け穴を開けなおします。
 古いほうの穴を利用してレールを車体に仮止めします。レールに新しく開けた穴を位置決めに使って、車体に3ミリの下穴を開けます。
 一度レールを外してから、古い穴を塞ぐとともに、新しいビス穴の防水と、接着のためにコーキング剤を塗ります。あとは5ミリのトラス型タッピングビスをねじ込んで完了です。リベットと違って、中央部分には貫通穴は開いていないので防水のためのコーキング剤を塗りこむ必用はありません。見栄えはあまりよくありませんが、普段目に触れない場所なので実用上はOKです。

89 ドッグライトの取り付け



 以前から日の短い季節になると、帰宅時刻に路地を曲がったり、堤防上の狭い道でのすれ違いの時などに、左後輪周辺の照明が必要だなと感じてきました。でも我慢しているうちにまた夏となって・・・を繰り返すうちに数年が経過してしまいました。

 照明器具の手配の前に電源取り出しを一部完了していました。場所はライセンスプレートランプ(ナンバー灯)の裏側です。そこから延長して後輪の前の車体までケーブルを引っ張ってきます。



 数年前には単三電池一本で作動する500円程度のポケットライトを取り付けることを考えて、12Vから1.5Vに降圧させるアダプタなどを用意してみたのですが、照射角や光量がやや不足のような気がして、3年ほどが経過してしまいました。
 この度見つかったのが左のようなもので、防水で小型で照射範囲も広そうです。ROで取り付けたところです。



 配線ルートも難関です。はじめはシャーシフレームに沿って、床板の下にビス止めして延長しようかと思いましたが、下にもぐってあちこち眺めていると、タイヤハウスの折り返し部分に配線スペースがありました。天井から吊ると、吊り具やケーブルに負担がかかりますが、ここだと折り返しの上に載せて、横ズレ防止に固定するだけで、各部の負担は最小限で済みそうです。
 というわけで、固定はフェンダーに小さな穴を2個ずつ開けて、ステンレスの細い針金でケーブルを固定することとしました。ROでその針金の一部です。




 取り付け結果です。トワイライトの時刻に撮影したのですが、少し暗くなりすぎていて良くわかりません。後方が日没直後の空で左のライトは全部車幅灯です。今回取り付けたドッグライトの照射範囲はは右下です。
 ROでは、運転席から見た左ミラーです。下のほうに照射範囲が見えます。写真ですと良くわかりませんが、実用上異物の確認に支障はありません。

 こちらはカメラの設定を変えて、スローシャッターで上の写真と同じところを撮ってみました。スモールランプの赤がこれだけ明るく映るくらいなので、かなりの増感になっています。 明るすぎず、必用十分な光量でうまく完了できました。

 材料費はライトが850円、ケーブルは在庫品、コネクタは100円(の一部)でした。


90 テーブルの足を交換



 使用目的によって位置を変えることの出来るテーブルはとても便利です。片側にある足も伸ばすことと畳むことがかんたんに変更できます。支点が小さいにもかかわらず、無理な偏った荷重にも結構耐えてくれます。
 でもやはり4年以上を経過してストッパーが効かなくなってきましたので更新を検討しました。



 このような場合にフレキシブルに対応できる素材としていつも使うイレクターパイプの継ぎ手から使えそうなものを選択します。
 テーブルへの取り付け部には、素手ではめ込みと取り外しができる、片側開放の受け台を利用しました。また写真のような3次元T字のベース部品を使用することによって、外側に必要以上に開かないようにストッパとして利用することができます。この継ぎ手には横方向が「通し」のものと、



 足の先端にはアジャスターを付けました。そしてテーブルを跳ね上げたりベッドにした場合には畳んだ状態で保持できるように受けを同様部材で取り付けてあります。(RO)
 前述のように、純正品では基部支点の間隔が小さくて十分な強度が期待できませんでしたが、今回の改良で強度は大幅に向上したものと思います。


91 参考事例 陸自の救急車
 2011年3月の東日本大震災のあと、救援に来ている自衛隊の車両を多く目にします。ここにも機能美があふれています。三沢の航空祭でもキャンピングカーに流用できそうな車両がいくつか公開されていたのですが、個人的に使用するにはやや大きいものでした。
 左写真は通勤途上でよく見かける1・1/2t救急車というものです。一般的な2*5mのキャンピングカーより1まわり大きいのですが、最大の特徴はその悪路走破性でしょうか。後部の写真をみてわかるとおり、リジッドアクスルではないため、中央のディファレンシャルギアが垂れ下がってはいません。これならかなりの障害物を跨いで通過できます。轍が深くても腹が着くことはありません。
 接近する機会がありましたので中を見せてもらいました。内部(左下写真RO)には前後方向の2段ベッドが両側にあり、ベッド定員は4人、上部ベッドを折りたたんだ場合の座席定員は8人とのことです。医療用具も備え付けられています。
もちろん前後にウォークスルー出来る開口部があります。普通のキャンカーには無い悪路走破性とあいまって、すばらしいです。
 ・・・でも燃費は悪そうですね。

全長

6.035m

全幅

2.220m

全高

2.885m

車両重量

4,160kg

積載量

370kg(11人)

最高速度

115km/h

出力

125kw

製作

トヨタ自動車

m



92 冷蔵庫のメンテナンス
 キャンカーの冷蔵庫には、エネルギー源をバッテリー等の電気から取るものと、プロパンガスから取るものがあります。
 ただでさえバッテリーの負担を減らしたいのに、夜通し電気を使うことはとても大変ということで、ガス式のものが有効なのですが、価格が高いのに加えて、冷え具合がどうも電気(コンプレッサ)式よりも弱いことが多いのと、さらに最新のコルドバンクスにはガス式の冷蔵庫のオプション設定がなくなりました。
 でもメンテナンスをきちんとすれば、ガス式で夏でも内容物が傷まない程度に冷やすことはできます。
←庫内隅にある燃焼監視窓
 冷えが悪い対策に、ラジエターの強制空気循環などもよく行われますが、基本はガスの燃焼規模と燃焼後高温ガスからの熱交換がきちんと行われていることに気をつける必要があります。
 これらのメンテナンス方法は先人のHPに詳しくあるのですが、私なりに困ったところなどを加えながら説明に入ることにします。
 まずはガス燃焼のバーナー部分で、炎が正常な大きさに出ているかを見ます。(左2枚上の写真)といってもどれくらいが正常かは判断できかねるので、とりあえず燃えているかどうか見ます。燃えていなければ別の所に原因があるのでそちらを先に直してからになります。
 バーナー部の点検整備には、車体外側からの作業スペースが必要になります。通気パネルを外しただけでは分解等が出来ませんので、冷蔵庫本体を室内側にずらして場所を確保します。

 冷蔵庫を車体に止めているネジは4本あります。ドアに近い内面側壁の上下に2本ずつです。ネジのカバーを外して(左2枚上の写真)、手前に引き出しますが、上下方向に揺さぶりをかけながら車内側に引き出すことになります。その際操作パネル(薄いアルミ板製)をいためることがあるので、特に取り付け復旧の際には気をつけるか、一度取り外してから収めます。






 それでは作業
スペースができた所で燃焼ガスの出口側から見てみます。 冷蔵庫の車外側には上下に外部との通気口があります。横メッシュのプラスチック蓋ですが、ウィンターカバーの下にあります。ウチではウィンターカバーは常時取り外してあります。コインで止め具を壊さないように回して上下のカバーを外す所から始めます。

 燃焼ガス排気出口の煙突カバーを外すと中にT字パイプがありますのでそれもネジを緩めて外します。すると中に針金でぶらさがった短冊のようなものがあります。針金から外れないように注意しながら上に引き抜きます。
 これにはねじりが入っていて、上昇する燃焼ガスを周りの熱交換パイプと効率よく接触させて熱伝達(流体と個体の間の熱の移動)を助けるためにあるようです。




 表面の汚れや煤はあまりないようですが、針金がだいぶ痩せて脆くなっているようですので、ステンレス製の針金で同じ形状のものを作って交換しました。これも外れないように開口部を閉じておきます。




 元のところに収めて、T字管との切欠き位置関係も注意してネジ止めします。
 この燃焼筒の中や短冊の表面が汚れると熱伝達が悪くなるのでコンプレッサーで空気を吹きかけるなどして清掃しておきます。コンプレッサーは一気に数リットルの圧縮空気を放射できる、タンク付きのものが必要です。タイヤ空気入れだけの小さいものだと圧力は出ても流量が足りませんので役に立ちません。






 次にバーナー部分の掃除です。ブリキのカバーがありますが、このカバーを外すために冒頭の冷蔵庫本体を内側にずらす必要があります。
 



 燃焼筒は、ノズルと着火装置がセットされていますが、位置が狂うと面倒なのでそのまま清掃します。



 穴の中に見えるのが燃焼ガス量を制御しているオリフィスです。これを取り外して清掃します。と言っても穴本体をあまり広げたりすると空気との混合比が狂ってしまうおそれがありますので、鋭利でないもので掃除して、オリフィスを取り外した状態で生ガスを少し出して配管内にあるごみを排出し、周辺を空気で吹き払って完了です。



 このオリフィスを止めているネジが固着していますので外すのに苦労しました。ぴったりあったサイズのスパナを2本かけて、腕力ではなく2本を片手で握った握力で回してやると効果的です。
 あとは元通り組み付けて完了です。この清掃によって、外気温マイナス20度くらいを保てるように復活しました。

93 メインバッテリーの交換
 新車からほぼ6年を経過して、メインバッテリーが弱ってきました。なぜそのように判断できたかというと、寒い朝に始動する際に電圧を見ます。ディーゼル車ですので予熱をしますが、その際の電圧が以前に比べて下がって、10.5Vくらいになってきました。クランキングもいくらか遅くなったような気がします。またルームランプを点けた状態でセルを回して、その暗くなり具合を見るとけっこう負担が大きくなっていることがわかりました。
 交換後は電圧も11.9Vと、だいぶ上昇しました。以下に交換の顛末を記載します。



 まず新しいバッテリーを選定します。規格が同じものであることが必要なのはもちろんです。2006年(H18)のカムロードディーゼル4WDは、85D26Lが並列の2個装着で、12V仕様です。
 ブランドによって価格差は3倍近くありますが、以前に使ったことがあってネット上での評価も悪くない アトラスバッテリー(韓国製)にしました。価格は6800円×2=13,600円です。取り外した古いバッテリーを、指定運送会社が無料で受け取りに来るサービスのあるお店から買いました。



 床下にあるバッテリーは、めったに点検しません。久々に床下収納を兼ねた蓋をあけて、さらにバッテリーカバーを開けてみると、ほこりだけならまだしも錆がだいぶ進んでいます。

←カバーを外したところです。写真左が車体前方。
 ROでバッテリーターミナル止めねじ部分ですが、けっこう錆びています。



 バッテリー本体を固定するフックボルトも赤錆色になっていたので、CRC556をたっぷりふりかけておきます・・・・。
 しばらくたってからコンビネーションレンチの6点支持側で回すと・・・かなり力を入れても少しずつしか回りません。15分くらい格闘しましたがきりが無いのでハンドルを延長して輪軸の原理で強制的に回転させました。結果はボルトがねじ切れてしまいました。2本とも同じ状態です。
 ここでやめるわけにはいきませんので、急遽近くのホームセンターに駆け込んで、代わりになりそうなものを探します。



見立てた部品はM8の全ねじ長ボルトです。ナットはさび付き防止でステンレスのものを選びました。ステンレスでも同材質の(例えばSUS304)ボルトとナットだと癒着を起こして外れなくなる例がまれにあります。今回はめっきボルトとSUS304ナットの組み合わせです。
 自宅での加工ですので万力などありません。フック部分を曲げる加工はレンチの穴を2つROの写真のように合わせて行いました。余った部分を切り落として完了です。

 下の写真は交換後のバッテリーとフックボルトです。

94 サブバッテリーの交換 準備編
 サブバッテリーの充電方式には各種ありますが、バンテック標準はリレー方式です。エンジンキーをイグニッション位置にすると、直ちに走行充電リレーが働いてメインとサブのバッテリーは直結されるようになっています。利点としては損失が少なくて済むことです。
 ただしサブが消耗している状態では、メインからサブに、始動前に電流が結構流れてゆきます。ということはエンジン始動に失敗する確率が高くなります。
 メインとサブのどちらが大事かといえば、もちろんメインです。走行が出来なくなってしまっては、キャンピングカーではなくただの箱になってしまいます。始動時にそのメインを保護するために加工を施しました。

 加工内容は、キー位置がイグニッションになってから、サブと接続するまでに遅延時間を入れます。電子回路を組む知識はありませんので、例によってネット上で使えそうなものを探します。
オークション > 自動車、オートバイ > パーツ > 電装品 > その他
の中で、遅延タイマーを探しますとありました。
 取り付け位置は左回路図です。青い四画が増設したタイマーです。図の左下の赤が、イグニッションONで生きる線です。黄色と黒がタイマーの作動電源、緑がタイマーで導通する箇所です。
 遅延時間は最大値がいくつかあって、その中から注文時に指定します。私は最大60秒の仕様として、調整で30秒位に設定して使用しています。

 結果です。エンジン予熱を始めても、サブ充電回路には電流を取られませんので、メインの負担は少なくて済みます。寒いときに2回ぐらい予熱をかけて始動しても、30秒くらいあればエンジンは始動できますので、その後に充電回路をつなぐことができます。

 左写真は工作途中で発生したトラブルです。イグニッションからの信号線に取り付けられていた圧着端子ですが、たいして力を入れたわけではないのですが抜けてしまいました。通常使用時にこんなトラブルが生じたらすごく焦ります。回路図とテスターは常備しておいたほうがよさそうです。
サブバッテリーの交換 本体編
 サブバッテリーのこれまでの経過は…といいましても、新車納入以来6年間無交換で、2年目にバッテリー延命装置を取り付けた以外は特別なことは行ってきませんでした。バッテリーの種類はバンテック標準のジェネシスのままです。
 まずどのメーカーのものが最適かを検討しました。諸先輩の報告によると、充電に必要な電圧があまり高くなくて、標準の充電系統でも満充電に近い状態に持っていけるのは、やはり純正のジェネシスしかないようです。しかし値段は他の3倍近くします。
 ウチでは走行充電がほとんどで、充電系統に大きな変化は見込まれないことから、やむをえずジェネシスで購入先を探し始めました。ところがいろいろ調べているうちに、
 POWER SONIC  PS-121000
というバッテリーが、ジェネシスと互換性が高く、充電電圧も他社より低いことがわかりました。価格も1万円ほど低くなっています。そしてバンテックのパーツセンターを見ても、ジェネシスはすでに掲載されておらず、世代交代が進んでいることもわかりました。
 次は購入先の比較選定です。米国本土の通販も検索すると多くヒットしますが、たまに日本への送料記載があっても、送料見積もりをすると2個で7万円などという金額なのであきらめました。国内の各店を回ると、27,300円で送料と代引き手数料含みというところがありましたので、2個合計54600円でGETしました。






左上写真にあるラベルは、上側が取り外したジェネシスに貼り付けられていたもの、下側が今回購入したパワーソニックに付属してきたラベルです。ほとんど同じです。後者はバンテックではない所から購入しましたので、店でラベルをつけているのでは無いようです。側面を見ると容量は10Ahほどアップしているようです。ちなみにパワーソニックの製造国は中国でした。

←交換前後の比較です。
 



 まず古いバッテリーを取り外します。基本としてアース側の端子から取り外して、結線を全部外した後、本体を持ち上げます。バッテリー1個で30kgくらいありますのが、取っ手が付いているので普通の腕力のある人であれば着脱可能です。

 車体の振動などでずれないように合板でストッパが付いていますので、上方では2箇所の2個を取り外します(左写真RO)。

 



 ジェネシスと互換性が高いとは言っても、すっかり同じわけではなく微妙な違いがあります。
 ひとつは幅が少し大きいこと(左写真)、もうひとつは端子取り付け穴とボルトがジェネシスのφ6ミリに対してこちらはφ8ミリとなっていることです(下の写真)。
  横ずれ防止用の枠は木ねじ留めですので本体にあわせて付け替えます(左下写真)。
 ターミナル留めねじも、本当は大径のものに交換したいのですが、既設の圧着端子の穴が6ミリになっていますので、古いボルト(下写真の左のもの)を再利用しました。



 端子の取り付けは、プラス側を先に行います。車体後方側に置いたバッテリーには、電装品中で最も大きな電流が流れるインバータ(2000W)と、もう一個のサブと並列にする連絡ケーブルをつなぎます。
 車体前側に置いたほうには、連絡ケーブルと、各電装機器に供給するための端子をつなぎこみます。黒い細いものはバッテリー再生延命装置につなぐものです。バッテリーを置く方向は、当初は「背中合わせ」だったのですが、今回は同方向としました。理由は壁寄りの狭いところで接続しなくても良くなるように改良することです。幸いケーブルの取り回し長さには余裕がありましたので加工はいりませんでした。
サブバッテリーの交換 充電改良編
 バンテック標準で、外部から100V電源が取れる場合の充電器が付いてきます。未来舎の 「スグレモノ充電器」です。供給容量は12V系では12Aと25Aの二種類があります。その中で充電電圧でみると、高圧と低圧の2タイプがあり、またさらにそれぞれ本体に切り替えスイッチが付いていて、高低を切り替えできます。つまり12V系の充電電圧は合計4種類あります。
 オプションで大容量の25Aの方を新車納入時に取り付けてありました。電圧は4段階のうち一番低い機種と設定になっています。
 車体購入当時の認識不足だったのですが、充電器は走行充電時(エンジンが回っている時)のものかと思っていました。 しかし前述のようにAC100Vを与える環境が無いとこの充電器は作動しません。
 つまりエンジンを回すことによる充電は、メインバッテリーと並列にサブバッテリーを繋いで、オルタネーターの直圧で行うしか方法がありません。この電圧はあまり高くないため、ジェネシス以外のバッテリーでは満充電に近いところまで持ってゆくことが出来ないようです。 特性の違う2種類のバッテリーを単純に並列に繋いではベストの結果を導き出すことが困難となります。
  後に使う可能性のある、充電器の電圧切り替えについて、簡単に確認・切り替えが出来るように、3rdシートの横に穴を開けました。というよりもこの穴を通して別のケーブルを引き回します。

 次は各種情報を探しているときに見つけた重要事項です。オルタネーターからの電力を、いったんインバーターで100Vに変換し、それを外部充電器に繋いでやれば、サブバッテリーの特性に合った充電が出来る…という記載がありました。
 原理的には良さそうなのですが、何か支障はないのでしょうか。バンテックに見積もりを依頼しながら尋ねてみました。答えは「支障は無いが効率は悪い」ということでした。 機器の効率を見るとインバーターでは80%以上、充電器もそれくらいあるようですので、0.8*0.8=0.64、 64%の効率ということになります。 多少効率が下がっても、各種制御が付いた充電器で充電するほうが安心だと考えました。
 パワーソニックの充電時に、充電器の設定は、電圧をスイッチで切り替えて14.4Vにするのがよいとのバンテックからのアドバイスがありましたのでそのように設定します。
 そのような経過で、インバーターを調達して取り付けてみました。容量は300W、瞬間最大600Wくらいが適当のようです。正弦波のもので4000円弱のものがありましたので購入し、仮組付けで回したところ、ラジオの聞き取りが困難な位のノイズが発生しました。AMはもちろん、FMまで影響が及ぶようです。
 気を取り直して、国内メーカー製のもので安価な矩形波の製品と交換してみたところ、充電器に拒絶されることも無く作動は良好のようです。



 実際の取り付け場所についてです。写真の左側から来る太いケーブルは、オルタネータ=メインバッテリーからのものです。通常であれば下の端子台に留められているのですが、取り外してインバーターの電源とします。絶縁テープで巻いておきます。端子台は空いたままになります。 マイナス側も余裕のある端子台につなぎます。



 先に記載したメインバッテリーとの接続遅延回路を通して、このインバーターに供給します。
 右上に見える100vのプラグは、充電器の電源です。発電機等を使って外部から100V電源が使えるときには、このプラグをそちらに差し替えることで充電ができます。
 
 理想的な機器構成としては、DC−DCの昇圧回路があればよいのかも知れません。探しましたが適切な電圧と電流を供給できる製品(個人制作も含めて)が見つかりませんでした。 また見つかったとしても充電器としてのまさにスグレた制御回路を持っていないと不安です。
 つまりDC−DC昇圧回路を内蔵したスグレモノ充電器があれば最高かなと思います。 このような用途は需要があまり多くないかもしれませんが、製品化すれば、キャンピングカーにおいて、より安価なサブバッテリーを積載して、存分に充電できるようになるのではないでしょうか。

 ←走行翌日朝に電圧を見ると、バッテリー交換前は11.9V程度でしたが、交換後は13V以上あります。電子レンジを10分以上回しても余裕です。



●その後の途中変更経過です。
 充電はうまくは行くのですが、インバーターがほぼ能力いっぱいでしばらく回り、熱くなったり、ごくたまに落ちるということがありました。このためインバーターとスグレモノ充電器を経由しない、純正と同様のオルタネーター直結での充電方式に戻して様子を見ました。その結果電圧計で計った判断では、インバーター経由と充電状況に差が出ないことがわかりました。ですので現在は上記の変更は使用していません。

 残容量の目安として電圧計測がありますが、バッテリーのラベルに表示されているのを見ると、今までの11.9Vはほとんど残容量がゼロだったことになります。(その割にはけっこう使えていましたが)
 今後どのような経過をとるのか、また6年以上使えるのか、観察を続けたいと思います。

この項完了

アクセス数増加ツール 最終確認☆SEO(byオークション便利ツール)