テラの使い方説明書

           
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 購入または借用ではじめてキャンピングカーに乗られる方や、これから購入を検討してお
られる方のために、取り扱い詳細を少しずつ紹介します。
VANTECHの説明書と重複する部分はなるべく省略しています。

01 キーは
 キャンピングカーにはたくさんのキーがあります。うまく整理して使い分けましょう。
1ベースカー用
 大抵のキャンピングカーは元がトラックです。エンジンキーと運転席と助手席のドア、燃料補給口に使用します。
.2.キャビンドア用
 居室入り口用で、ウチのテラの場合には交換増設してマルチルームと共用にしてあります。
3.各収納庫扉用
 テラの場合は、ガスボンベ・外部収納3箇所の計4箇所がこのキーで開きます。以上の3個を常時キーホルダーに束ねて持ち歩いています。
4.カセットトイレ用
 洗浄液の補充や、ブラックタンクの取り出し取り付け時に開錠できますが、ウチの場合にはここは普段は施錠しません。(汚物を盗む人もいないと思うので)
5.給水タンク用
 滅多にあけないので車内某所にしまってあります。ここはいたずらで飲料水が汚染されたりする危険があるので常時施錠してあります。
6.キャリア用
 後部サイクルキャリアにカーゴボックスを載せた場合、本体の施錠と、ボックス上部にスキーキャリアが付いていますのでその施錠用に2種類あります。このキーも常時は車内に保管してあります。
02 運転操作
1.車体の大きさと重さ
 普通の小型トラックを運転したことのある方にはさほど違和感は無いと思いますが、キャブオーバー車に乗りなれない方は内輪差に注意が必要です。
 大きさは、全長は5mですので大抵のスーパーの駐車場等には何とか入ります。 幅が一般的な小型車の1.69mに比べて30センチ程度大きいので、駐車場の幅に余裕の無いところでは隣の車のドア開閉に支障が出ないか慎重に確認する必要があります。
 ほとんどのキャブコンに言えることですが、ベース車のトレッドに比べて車体が大きく左右外側にはみでていますので、旋回時の安定性はよくありません。タイヤのプロフィールも扁平率が100%ですので、コーナーリングでは極端にグリップが悪いものとして進入する必要があります。
 ぬかるみや砂利道等では車体重量が3.2tもあることが災いして、2輪駆動では簡単にスタックします。4駆ではまあまあですが、路面が崩れて溝に滑り込んだりすると対角線上で車輪が浮いて4駆も役に立たなくなります。
 いずれにしても普通の車の走行性能のつもりで運転してはとんでもないことになりかねません。自動車にはそれぞれに適した「用途」というものがあり、すべての面で満足できる車というものは存在しません。特性を十分理解したうえで運転しましょう。
2.ディーゼルエンジン
 始動には予熱が必要です。排気量は3100ccですので乗用車等に比べるとストローク・ボアとも大きくて慣性が大きいため、レッドゾーンは4000回転と低めです。
3.四輪駆動
 パートタイム方式ですので、切り替えが必要です。4Hと2Hの間の切り替えは押しボタンスイッチで行い、フリーハブが「LOCK」状態にあれば、走行中でも切り替え可能です。 
 4Hと4Lの切り替えはハンドル左にあるレバーを上下させることで行います。こちらはシンクロの無いギアの切り替えですので、停車状態で行う必要があります。
4.フリーハブ
 フリーハブが前輪に装着されています。フリーハブとは、前車軸と前2輪のホイールの間にあるクラッチで、切ることで無駄な駆動系統の回転を停止し、燃費と動力の若干の向上を図る設備です。FREEとLOCKの切り替えは停車時に車外で行う必要があります。2輪駆動しか必要の無い状況では「FREE」側にしておくと燃費が約1割程度(実績値)向上します。
 特に注意が必要なのは「FREE」で走行中に4H切り替えボタンを絶対に押してはいけないことです。同期しないままギアを噛み合わせようとしますので破損のおそれがあります。
5.排気ブレーキ
 ある程度の大きさの貨物車や大型車では、エンジンからの排気を絞ってエンジンブレーキを強力に効かせることができる排気ブレーキが装着されています。テラでも急な下り坂などで3.2tの車体を効率的に減速させたい時に使用します。 それにしても上り坂よりも下り坂でスピードを出す人が多いですね。急には止まれない下り坂は安全のため、エンジンブレーキを使用しながら、フットブレーキの性能を温存させて下りてくるのが基本です。
 またマニュアル車についてだけ言えることですが、ダブルクラッチを使ったシフトダウンもできるようになっておいたほうがいいと思います。(できればヒール&トゥもこなせればカンペキ)
6.タイヤ交換
 改造関係のページでも紹介していますが、スペアタイヤの取り出し方と、ジャッキやタイヤレンチ等の工具の収納位置や使用方法を知っておくことは、借りた車であっても運転する際の必須事項です。 
 この型のエルフのスペアタイヤは後部床下にチェーンで吊り下げてあります。チェーンを緩めるにはハンドルの付いた棒を操作部の受けに合わせて回す必要があります。棒は後部ナンバープレートをパカンと開けて、そこから差し込むようになっています。一連の作業には結構熟練が要りますので、事前に練習をしておく必要があります。 JAFが来てくれるような場所での故障ばかりとは限りません。 ジャッキアップとタイヤ交換の作業要領については改良のページをご覧ください。
7.空調
 走行中の冷暖房は、キャブ部は通常の操作ですが、ダイネット部分では独立したエアコンがあります。3rdシート下のレバーで切り替えて暖房も出来ます。停車時にはガスを使ったトルマヒーターで暖房しますが、走行中は強風で立ち消えますのでエアコン暖房になります。 よく「キャブ部のエアコンスイッチが入っていないと後部のエアコンは効かない」といった説明をしているのを見かけますが、そのようなことはありません。前部が暖房だけの時でも独立して作動します

03 サブバッテリー
1.電圧管理
 キャンピングカーには、ベース車の走行や通常の電装品に関わるメインバッテリーと、キャンプ用装備の使用に関わるサブバッテリーの2種類が装着されています。 充電状態や消耗(放電)度合いを判断するために、各々に電圧計を装着してあります(装着していない車はぜひ装着することをお勧めします)。 シガーソケットに差し込むだけで設置できます。
2.充電状態
 エンジンを回している間に充電するのですが、冬の雨の夜にアイドリングで停車していたりすると、ライト・ヒータファン・ワイパー・デフォッガなどの大きな電流の流れる機器が目白押しでバッテリーは充電されず、逆にどんどん消耗が進みます。 このようなときに電圧は12Vを下回っています。対策としては消費電流を少なくするか、アイドリング回転数を上げてやります。
3.放電を抑えるには
 バッテリーは停泊時には消耗一方となります。11.5Vになると市販の電圧計では警報表示され、10.5V程度になると大抵の機器は使用不能になります。消費電力の大きそうな順に並べてみると、
1.電子レンジ 2.給水ポンプ 3.冷蔵庫(12V運転時) 4.テレビ 5.照明器具 6.ファン類 7.音響機器 8.アンテナブースター 9.インバータ1500W無負荷状態 10.ガス元電磁スイッチ 11.冷蔵庫(ガス運転時) 12.電源リレー(サブバッテリーのメイン) 13..ガスもれ警報機 
・・といったところでしょうか。特に電子レンジはインバータを介して大電流を使用しますので、バッテリーを2個並列で繋いであります。最近はビルダーの純正オプションでもツインバッテリーが多くなっているようです。

 停泊中は常に電圧に注意して、無駄な電力は極力無くします。消し忘れが多いのはテレビアンテナのブースターでしょうか。
04 電源系統
1.メインスイッチで動く機器
 ウチのテラちゃんはメインスイッチの位置を移設して、助手席後方の収納スペース壁に取り付けてあります。運転席からも、居室内からも、バンクベッドからも手が届きます。 ほとんどの電装品はこのスイッチが元になっています。 
照明器具全部(バンクベッド・居室メイン・居室棚下・居室後部・キッチン上・マルチルーム)、ガスの元電磁弁、給水ポンプ、冷蔵庫、暖房用送気ファン、アンテナブースター、給排水タンクレベル警報スイッチ、レンジファン、カセットトイレ洗浄ポンプ 
2.エンジンスイッチに連動する機器
 当然走行時主体の使用になります。 後部エアコン、給水タンク滅菌灯(切り替えでメインスイッチからの給電も可)、冷蔵庫(エンジンスイッチ連動系統使用時)
3.増設スイッチによる機器
 メインスイッチの上方に、電圧降下が起こらないようにバッテリーから直接ケーブルを敷設して増設したスイッチです。これからは、液晶テレビ(12V駆動)、ルーフベント用ファン(2個独立操作)、DVDプレーヤ(12V駆動)、シガーソケット型給電コンセント(3連)です。
4.インバータによる機器
 当然100Vでの機器はこの系統になります。 電子レンジ、音響アンプ(サブウーファ付き)のほか、電気ドリルや家庭用掃除機、はんだゴテ等を車内で使用するときにスイッチを入れます。 このスイッチもメインスイッチのすぐ上でリモコン操作できます。
05 ガス系統
1.ガスボンベ
 5kgボンベ2本ですが、本体にそれぞれ元栓があります。 安定器は1個で優先するボンベを自動切換えできるようになっていますので、特性を理解して使いこなす必要があります。
2.元電磁スイッチ
 減圧後のガスをON・OFFする弁で、操作は後部のコントロールパネルにある2連のスイッチで行います。左側のスイッチを下げるとパイロットランプが点いてスタンバイ、さらに右側のスイッチを下げるとカチンと音がしてガスが流れます。
3.冷蔵庫
 3ウェイ冷蔵庫はガス燃焼による作動もできます。100Vや12Vによる駆動よりもガスの方が強力です。 右上にあるオレンジ色のガス用のスイッチを入れると点火スパークに連動してパイロットランプが点滅します。次にその左にあるガスコックを押し回しして、着火後数秒してから離します。着火がうまくいくとパイロットランプは消えます。立ち消えるとまた点滅します。火力(冷却力)は3段階調整できます。
 走行時や、停車時に後方からの風が強い場合には立ち消えることがあります。煙突部を改良してT型管を取り付けたのでよほどのことが無ければ立ち消えは無くなりましたが、この状態が長く続く場合は、ガスが無くなっている可能性がありますので、ボンベの切り替えをします。
4.暖房機
 走行中は後部の暖房はエアコンによって行いますが、停車時の暖房にはガスによるFFヒータが付いています。車内では開放型の暖房機を使用することは自殺行為ですので、必ず燃焼ガスは車外に排出されるものでなければなりません。キャンピングカーで多く使用される燃焼式の器具には、この他にベバスト等の車両用燃料を共用するものがありますが、バッテリー消費量の少なさと静かさではガス暖房機(トルマ製)が優れています。
 使用方法は、まず本体の右に付いているつまみを押しながら左回転させます。すると乾電池によるスパークが飛びますので、着火したら数秒待って離し、燃焼が継続していることをのぞき窓から確認します。温度は1〜10の目盛りで調整しますが、暖かくなると自動的に待機状態になるようです。
 強風時には排気筒から逆風が入って炎が立ち消えることがありますが、自動的に再スパークして着火します。
 忘れてはならないのが送風ファンを回して器具周辺に熱がこもらないようにすることです。忘れると上部が異常に熱くなり、ファンも溶けてしまう危険があります。
5.湯沸かし器
 改良の項で記載のように、温水器は純正の貯湯式のものから、家庭にもあるような瞬間湯沸かし器に交換してあります。
 まずガス調整ダイアルが元スイッチを兼ねているので、切から小の位置まで回します。大まで回すと湯温が高くなりすぎて配管のホースなどが故障する恐れがあります。
 次に湯温(水量に反比例)を調整します。水の量が限られているのであまり多く出すことはためらわれます。スパークは乾電池で起きますので弱くなったら交換が必要です。
 お湯を出すには、器具が「先止め式」ですので、蛇口の開閉で自動的に着火と消化します。流し用の蛇口はワンレバーの混合水栓が付いていますので、湯と水の混合比や水量を好きなところに合わせます。ビルダー純正の蛇口と給湯システムではこのような使い勝手はできません。
 シャワーの湯温調整は壁にある湯水混合比つまみで行いますが、出る量はノズルの上にあるつまみを回して調整します。洗面台の蛇口は残念ながら水専用です。
6.コンロ
 2口コンロが付いていますが、着火の圧電スイッチが故障していまして、修理できませんでしたので、コンロ用のガスライターで点火します。 つまみは多く回すと逆に火力が小さくなるタイプです。使用時には窓を開けたり、レンジファンを回す必要があります。
06 お出かけ前の準備
いよいよ実際に出かける場合の説明に入ります。
1.ベース車の準備
 普通のドライブに出かける場合と同じですが、違うのが燃料補給口です。トラックではタンクのキャップがむき出しですが、テラでは右の側板中央下部にネジ式のキャップがありますので、まずそれを外します。奥に本来のキャップがあるのですが、キーを差し込んで回さないと開きません。ところがここには片手しか入らないので、ばねの付いたカバーを押し開けてキーを差し込んで回し、キャップをあけるということになります。慣れないと結構手間取ります。セルフのスタンドで練習しておくのがいいかもしれません。
2.清水の補給
 テラにはメインタンクに70Lほど入ります。ここに家から散水ホースを伸ばして水道水を入れます。他にサブタンクとして20Lの飲料水ポリタンクがありますが、改良の項で説明のように、メインタンクの水を飲用にも使用しますので、このポリタンクの場所には予備に2Lペットボトルを数本置いています。
 まずタンクの排水コックが冬季で水抜き中のこともありますので、閉まっていることを確認します。 補給するには、補給口の蓋を専用キーで開けます。ホース内に溜まっている水が劣化していると良くないので、十分流しだしてから補給口に差込みます。 走行時の揺れで波立たないようになるべく満タンにしますが、難しいのは満タンをどのように把握するかです。ウチのように水位計をつけていない場合には十分な注意が必要です。あふれさせてしまうと室内の床面ばビショビショになります。
 排水タンクも確認します。出かける前には空にしておきます。そして排出コックはもちろん閉めます。テラには連結された2つのタンクがありますが、それぞれにコックがあるので両方を閉めます。
3.トイレ洗浄水
 カセットトイレは、いわば簡易水洗ですので少量の水を使用します。 オールシーズン凍結しないで使えるように私の場合はウィンドウォッシャー液を入れてあります。 この残量があまり無いときは入れておいた方が安心です。 また、便器のシャッターの上に少量の洗浄水を貯めておくと、シャッター板が固着しないので、いざ使用するときにあせらないで済みます。
4.ガス
 ガスボンベの補給はLPガススタンドのある所だと即充填してくれます。(待ち時間2分くらい)近くにない場合には燃料店に事前に頼んでおきます。 2本収納されていますが、通常は片方のバルブを開け、安定器の切り替えコックはその開いた方に合わせておきます。無くなったら切り替えます。 しかし冬季の暖房や冷蔵庫等で、就寝中に切れると困る場合には、2本ともバルブは開けておいて、自動的に予備ボンベに切り替わるようにしておきます。
5.寝具
 デイキャンプの場合でも、何かかぶるものはあった方がいいです。ましてウィンターキャンプの場合には、万一の暖房機不調に備えて氷点下でも安眠できる装備が必要です。かといって押入れの中身をみーんなもって行くわけには行きませんので、予備寝具として寝袋を何個か積んでおくのがベストです。シーツは夏と冬で変えると快適です。ちなみにバンクベッド・ファスプシートともクッション性は快適ですので敷き布団は使いません。断熱性も十分です。 あとは好みに応じてmy枕やバスタオルを持ち込みます。
6.食料品
 キャンプや山登りの時にどのような食事の計画を立てるかは、その人の好みによるのですが、大きく分けると A.手をかけておいしい食事を作ってその過程も楽しむ B.食事はあまり手をかけずに本来の目的(自然を楽しむ等)に重点を置く。  我が家ではどちらかというとBなので、スーパーで大体出来上がった惣菜を購入して行きます。 でもキャンピングカーには調理できる用具がそろっているのでその気になればいろんなことが出来ます。冷蔵庫は3ウェイ方式であるため常温のものをどんどん冷やす能力はないので、事前に家の冷蔵庫で冷やしたものを入れたり、購入した食料品も温くなる前に入れておきます。
 調味料は、醗酵した調味料(みそ・しょうゆ)は長持ちしませんので、小さめのパックを時々補充します。そのほかの砂糖・塩・ソース・食用油等は割合長持ちします。

7.遊び道具
 行った先で何か行動を起こす場合は当然その用具を積み込みます。一番荷物が多くなるのはスキーでしょうか。他に大勢でテントを使ったキャンプをする場合も荷物が増えます。
 スキーでは靴や板を積載しますが、板はマルチルームに入れます。但し190cm以上の板だと入らないので、通路に置くか、リアにカーゴボックスを取り付け、その上にスキーキャリアがありますのでそこへ積載します。衣類などはバンクベッドに置きます。

07 水を使うには
 オリジナルの状態から、結構改造を加えていますので変更点と凍結期を前提の説明をします。給水系統がどのようになっているのかを理解して使用するのが理想的なのですが、とりあえず操作だけを記載します。
1.水抜きの解除
 車外後部床下にある排水タンクの排出弁を閉めたあと室内での操作をします。凍結期でない場合にはこの項の操作は不要です。 
@ポンプの吸い込み管途中にある真空破壊弁を閉めます(レバーを横に倒す)。 Aシンクの下にある水抜き弁2個(水系統とお湯系統)を閉めます。 Bガス湯沸し器の排水栓2個を閉めます。 C蛇口(ワンレバー混合水栓)を閉めます。 Dマルチルームのシャワーと洗面台の蛇口も閉めます。 
2.ポンプの電源
 メインスイッチを入れた後、配電盤にある「pumpe」と書いたスイッチの下側を押して赤いパイロットランプが点き、ポンプがカタカタと作動するのを確認します。 厳冬期には水抜きが不完全だとポンプ本体が凍結してダイアフラムが動かないことがあります。その時はすぐにスイッチを切って、室内を暖めて溶かすようにします。
 ただし凍結しない時期で水抜きをしていない場合には、残っている圧力でポンプが全く動かないこともあります。それからポンプのメンテナンス用に、ポンプのすぐそばにもう一つ電源スイッチがありますので、間違って切ってある場合には入れなおす必要があります。
3.お湯と水の使用
 お湯も使用する場合にはまずガス瞬間湯沸かし器の設定をします。2個あるつまみのうちガス能力の切り替えを「切」から「弱」に、温度調整側のつまみはやや高温側にします。あとは好みの湯温にすればよいのですが、給湯配管(ホース)の耐熱が70度ですので、決して「ガス能力が大で湯温が高」にはしないように。
 家庭のワンレバー混合栓と同じように、水量も温度調整も自由に調整できます。これが純正だと水量は一定で温度調整は思うようにはできません。 当然ながら車載の水は70Lしかありませんので残量を水位計で確認しながら無駄の無いように使用します。
4.使用後の水抜き
 凍結の心配が無い時期ですと、蛇口を閉めてポンプのスイッチを切るだけです。 問題は凍結のおそれがある場合です。経験上丸3日間の平均気温が0度以下にならないような状況であれば、走行や車内暖房を一切しない状態でも、給水タンクには水を入れたまま配管内とポンプの水抜きをきちんと行った状態で放置できます。配管内水抜きの手順は次のとおりです。
@ポンプの吸い込み側にある真空破壊弁を開ける A蛇口を開けて水が出なくなり空気が出る状態でしばらく待つ。お湯側と水側の両方の系統に切り替えて十分に排水する Bマルチルームの出口へも切り替えながら同様に排水する Cシンクの下の排水コック2個を開けてさらに管内の水を排出する Dガス湯沸かし器の排水栓2個をゆるめて排水 E以上を組み合わせて、各系統内に水が残っていない状態になったらポンプのスイッチを切る
 文章で読むと複雑で大変そうですが、系統を理解していれば難しいことではありません。とにかく配管内に水を残さないのが基本です。 純正の低圧水中ポンプ方式では空気の押し出しはできないので、配管に少しでもたまりがあると対処できません。またポンプ内の逆止め弁のおかげで吐き出し側の立ち上がりは凍結してしまいます。