テラちゃん改良のページ
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     もっと使いやすく、もっと快適に、もっと安全に、もっとステキに・・・
       日々の改良もキャンピングカーの楽しみの一つです。

改良点

採点は5点満点

















概算材料費 工作日数
(人・日)
01 (ドア)キーの統一 10,000円 2
28  (ドア)閉め忘れ防止ブザー 210円 0.3
02 (水周り)水量計 250円 0.5
03 (水周り)ポンプと蛇口の交換 25,000円 2
04 (水周り)水抜き 1,200円 1
19 (水周り)滅菌装置 15,000円
05 シートカバーの縫製 12,000円 3
06 サブバッテリーとインバータ 40,000円 2
07 収納扉つまみの交換 1,800円 1
08 スイッチカバー 800円 0.2
09 ダッシュボード配置変更 50円 1.5
10 タイヤの変更 135,000円
11 メインスイッチ移設 600円 1
12 排水タンク、ドレンコックの修理 0円 0.1
13 液晶テレビ・DVDの設置 60,000円 2
14 照明器具の交換 9,000円 1.5
15 ガス瞬間湯沸し器の取り付け 19,000円 2
16 ショックアブソーバ(前)の交換 20,000円 ←外注費込
17 外部電源取入れ口の交換改良 3 100円 0.2
18 ルーフベントの改良 9,500円 1.5
20 煙突キャップの風対策 100円 0.01
21 バッテリーの交換 9,100円 0.2
22 消火器の交換と増設 2,200円 0.05
23 タイヤハウス(フェンダー)の改良 100円 0.4
29 タイヤ交換は大変です 労力のみ 0.2
24 後部エアコンスイッチの移設 (廃材利用) 0.5
25 (番外編)VHSテープ復活大作戦 工具のみ 0.05
26 ガスボンベ自動切換器内蔵調整器 6000円 0.08
27 外部収納と収納物 15,000円 0.5
30 これが非常脱出用具です 12,000円
















概算材料費 工作日数
(人・日)

01 キーの統一


 キャンピングカーには数多くのキーが付いてきます。
ベース車両・エントランス・外部収納数箇所・給水口・キャリアなど、種類は9種類なんてのも普通です。しかも1個ずつではなく予備もあるとその総数は20本近くなります。一つのキーホルダーに収めようものならジャラジャラと大変です。
 そこで少ないキーで用が足りるように錠の共通化をするために荷物室用シリンダ錠の交換や各ドアに共通のラッチ錠の増設をしました。その結果普段は2〜3本のキーでほとんどの用が足りるようになりました。
 キャンピングカー専門店のパーツコーナーにもありますが、やや高いので、私はタキゲンというメーカーから直接通販購入しました。ただし若干の改造工作は必要になってきます。

上が左エントランスに増設したラッチ錠、
下は同じドアを外から見たところ。黒い大きい部分が純正のドアハンドルです。ドアの開閉はこのつまみを使用しますが、施錠は右下ラッチ錠で行います。左下はストッパです。
 エントランスドアを全開したままだと、キャビン助手席ドアの開閉と干渉します。そこでストッパをかけてぶつからない位置までで止めて置くようにします。これもタキゲン製です。全プラスチック製の輸入品も使ったことがありますがほぼ同じ価格で、つくりが全くちがい、丈夫です。

28 ドア閉め忘れ防止ブザー


 運転席と助手席はめったなことでは閉め忘れたまま発車することは無いのですが、後部ドアは慣れない人が乗ることも多く、半ドアになってしまうことがよくあります。 走り始めたらドアが開いてしまって慌てて停車して閉めなおす・・・ということが何度かありました。
 とても危険なので予防に半ドア警告ブザーを取り付けてみました。とはいってもドアを開いている間はずっとなりっぱなしなのが欠点ではあるのですが。
 材料は百円均一で売っている防犯ブザーです。電池は別売りなので計210円の費用です。磁石と、磁力で作動するスイッチが近づくと音が鳴らなくなる構造です。不要なときは切っておくスイッチがついてます。ドアとドア枠の位置関係からびみょーな設定が必要です。


 下の写真はブザー内部の改造です。ろうそくの芯みたいに出ているのはビニル電線です。この中に発音体があるのですが、うるさすぎるので詰め物をして音量を調整します。 その右は電池収納部ですが、純正では3個のLR44を使用するようになっています。「防犯ブザー」だけあってすごい音がします。なので1個だけで鳴らすようにゴムスポンジのスペーサをいれて電源電圧を抑えてここでも音を小さくすることにしました。


02 水周りの改良〜水量計
←写真だとわかりにくいのですがホース内に水
 面が見えます
 キャンピングカーにとって、いや人間の生活にとって水は必需品です。その貴重な水があとどれくらいあるのか常に正確に把握したいですね。 ところが「標準仕様」では電極で残量が4分の1位になったときにランプが点くだけです。これではマンタンに給水するときもあふれるまで待っていなくてはならないし、ボイラーにどれくらいの水が回っているかなど、ほとんどわかりません。そこでタンクと排水コックの間から分岐してビニールホースの液面計をつけました。無電源で常時正確に監視できます。
 ホース・継ぎ手・バルブ等の材料はホームセンターでは品揃えに限度がありますので、プロフレックスから取り寄せました。着払いですぐに送ってくれます。値段もHCの半額近くです。 水面計に使用する透明ホースの内径は余り細いと泡が抜けきれませんのでΦ5以上をお勧めします。通常のラインのホースはΦ10×16(内径×外形)位です。それに適当な太さのホースを1〜2段で塩ビ接着剤で繋いで希望の太さにあわせます。


03 水周りの改良〜給水ポンプと蛇口の交換

 交換前の水中ポンプ(左写真。2段直列で使用)と、ダイアフラムポンプ(中央写真白丸の部分)。 その下の吸い込みホースの途中に付いているのが真空破壊弁(この後操作しやすい上部に移設済み)。 ピンクの箱はおかず入れを使った電源スイッチボックス。  車体後部の収納スペースに収めました。
  

 標準では水中ポンプ2台を直列に使用した給水系になっていました。これはシャフロー等のポンプに換装することをお勧めします。理由は次の2つです。

1.水抜きがうまく出来ず寒冷地では役に立たない。
2.お湯と水の量を好きな量に調整できない。


 キャンピングカー関係のHPを多く見させていただいていますが、給水系統を吟味しているものが少ないので、「水商売」をしている立場から以下に少し述べます。

 水や空気などの流体を送る機械には大きく分けて、「流れ型(=ターボ型)流体要素」と「容積型同」があります。前者は船のスクリューや扇風機などのように、傾けた羽根を流体中で動かすことによって、流体の慣性と分力を利用して斜め方向に逃がしてやることで、流体を送ろうとするものです。 容積型流体要素は、流体を区切りのある箱に入れて押し出すものです。たとえばトコロテンを押し出す用具とか、ピストン式の空気圧縮機とかがその例です。
 上記水中ポンプは「流れ型」で、他によく使われる「シャフロー(メーカー名)」はダイヤフラムを使った「容積型」です。キャンピングカーに使用した場合の大きな違いは、水面より上に設置して呼び水無しで自吸できるかどうか、また水だけではなく空気も押し出すことができるか、です。
 水中ポンプは自吸ができないため水槽内に水没させて設置し、さらにそれ自体には逆流防止機能が無いため、吸い込み口に逆止め弁が付いています。凍結防止のために蛇口を全開にして配管部水抜き弁を開け、、さらに水槽内の水を抜いて空にしても、ポンプの吐き出し側ホース立ちあがり部分とポンプ本体の中には水が残ったままになり凍ります。おまけにフィルタボックスが途中にがついている場合には氷の膨張で容易に破損します。(私の所にテラちゃんが来たときもここが破損して水漏れしている状態でした)
 また吐出管途中の低い部分で水抜きをした場合、水槽内に水を残したい場合でも、サイホン管となったポンプを通り抜けて、水槽の水もみんな捨てられてしまいます。
 「容積式」のダイアフラムポンプの場合には本体を水槽より上に設置しても、呼び水無しで下の水槽から水を吸い上げることが出来ます。水抜きをしたい場合には、水面とポンプの間に付けた吸気弁兼真空破壊弁を開きます。これにより吸水管内の水は水槽内に落ち、出口側はこの弁から吸い込んだ空気を排水弁や蛇口から排出することで、ほぼ完全に水抜きすることができます。 凍結しにくい水槽の中には水を残したまま、ポンプや管内の水抜きを効果的に行うことができます。夜間に室温が下がるおそれがある場合(旅館に泊まる時など)は有効です。その後当地の厳冬期もタンクに水を残したまま、吐出管の水抜きだけで氷点下の朝も普通に使用開始することができました。ただし週間昼夜の平均気温が氷点下になるような環境ですとタンク内部も凍結すると思われます。
                 (わかりにくいので下に図をアップしました)

 2の水量調節についてです。ポンプの起動はこの形式の水中ポンプの場合、圧力を利用したスイッチの入切が出来ないため蛇口に内蔵の電源スイッチで行っています。しかも1つのノブで混合比の調整も兼ねていますので水量の調節は出来なくなっています。これは水を少しでも節約したいキャンピングカーにとっては大きな痛手です。アメリカ製キャンピングカーのように巨大な水槽を積んでいる場合の発想ではないでしょうか。
 シャフローポンプのON・OFFはポンプ出口側の内蔵圧力スイッチで自動で行われます。ですので蛇口は家庭用の物を設置することができ、混合比・水量調整・位置調整とも使い勝手は最高です。

 そのようなわけでダイアフラムポンプ(シャフロー等)をお勧めします。じつは私の使用しているものは10年ほど前にCampingWorldから輸入したもので、雑用(畑の水撒き)やしばらく倉庫保管していたのですが、調子よく動いています。耐久性も良いようです。
 
 交換する蛇口には、レバー式の混合水栓で床面から立ち上げるタイプが適しています。少し型の古いものなどがヤフオクで出ていることがあります。元から付いていた蛇口の3分の1くらいの価格で入手できます。寒冷地用でない場合には下部には逆止め弁が付いていますが水抜き時の障害になりますので取り付けません。取り外すほうの蛇口にはスイッチが内蔵されていますので、シャフローポンプ電源のためにリード線を短絡させておく必要があります。 既設のホースとの接続は、ホース内径がちょうど新蛇口の銅管がはまるサイズですので、差し込んでバンドでしめつけるだけです。
                                            右は改良後の台所用蛇口
左は改良前のスイッチ内蔵蛇口。右横は飲料水用蛇口。         左は移設した飲料水用蛇口

        ↓給水系統図(改良
        ↓給水系統図(改良

04 水周りの改良〜水抜き
 ※この後ボイラーの交換等を行っていますので、一部現状と変わっています。
 給水・給湯のホースが縦横に張り巡らされている流し台の下ですが、幾つか欠点があります。
1.「勾配」がうまくついていない
 低い部分に水がたまって抜けきれない部分がある。当然凍結の危険があります。
2.ボイラーへ必ず水が送られるようになっている。
 場合によっては使わない部分に24Lの水を無駄にストックすることになります。
 壁に丁寧にホースを固定してありますが、水抜きの障害になる部分は、水抜き弁に向かって下り坂になるように配管経路を変更します。またボイラーへの給水を独立して停止できるように弁をつけました。

19 水周りの改良〜滅菌装置
 キャンピングカーを利用する時に負担に感じる作業は何でしょうか。その一つに水の補充があります。長く積んだままにしておきますと雑菌が繁殖して食中毒の原因になるおそれがあります。そのため出かけるたびに水を積み込んで、帰ってくると排水するという作業が必要になります。煮沸して使用すれば大丈夫という考えもありますが、菌の種類によっては生成した毒素が煮沸後も残りますので危険です。また、水が動いていても菌の繁殖は抑えられません。
 キャンピングカーという特殊な環境において安全な飲料水を確保することは結構面倒なため、いままで皆さんあまり手をつけたことが無いように見受けられましたので実践例を紹介します。
 中央の丸い穴は給水タンクの点検・作業口です。中の赤い部分はタンク内の排水口、その右に見えるホースは給水ポンプの吸い上げ管、左下の赤白のコードは今は不要となった水量低下警報用電極です。
 黒いプラグキャップがついていて、槽内に発光部先端が見えているのが今回取り付けた紫外線殺菌ランプです。下の写真がカタログから取った水中用殺菌ランプの全体図です。このランプの詳細につきましては三共電気鰍フHPに詳しくありますのでご覧下さい。
 さて、水の中にいる大腸菌をはじめとした菌を死滅させるには、一般的には塩素系薬品による滅菌と、最近増えてきた紫外線による滅菌の2つの方法が取られています。前者はブリーチやハイター(商品名)といった薬品で知られるような、次亜塩素酸ナトリウムを主成分としたものです。 上水道分野においては水道法の規定により、「蛇口から出る時点で残留塩素が検出されること」となっていますので前者による方法になります。 アウトドア分野ではオーヤラックスという会社から携帯用の滅菌薬剤(主成分はやはり次亜塩素酸ナトリウム)としてピューラックスという製品を小梱包したものが販売されているようです。 また屋外イベント等で水道の無い所では給水車を持ち込むことになるわけですが、残留塩素は次第に薄れて行きますので本来は時折滅菌剤の補充が必要になります。
 これに対して下水道分野で放流水中の雑菌を死滅させるために最近主流となりつつあるのが、紫外線を用いた滅菌です。紫外線にも波長で区分して、UV-A、UV-B,UV-Cとあり、殺菌用にはUV-Cが用いられていますが、発生源の固有波長から253.7nm(ナノメートル)の光源が用いられています。横道に反れますが、虹の7色を思い浮かべてください。外側の端が赤色で、内側の縁は紫色になっています。その紫よりももっと内側にも紫外線という電磁波が存在して、色々な働きをしているわけです。日焼けもそのためですし、洗濯物を日に当てて干すのも紫外線による殺菌効果をねらってのことです。
 上水道では配水池から各家庭までの道のりが長いためその間にも滅菌効果が持続するように薬品を用いた殺菌方法が取られていますが、下水道では放流時点で滅菌が完了していればよしとしますのでこのような滅菌方法の違いになっているものと思われます。 
 さてキャンピングカーにおける滅菌方法はどちらが良いか考えてみました。薬品は設備費がほとんどかからずに滅菌ができますが、夏場はほぼ毎日薬品の補給が必要になります。あまり薬品を入れすぎるとにおいがしますし、適正濃度を把握するには専用の試薬が必要になります。結構手間がかかるわけです。 これに対して、紫外線は設備費は当初かかる(約2万円)ものの、キャンピングカーの特徴である「電源が使える」ということをいかして、時々一定時間通電してやるだけで作業は完了します。この「面倒じゃなくて機能を発揮できる」という点が重要です。

 取付までの経過です。殺菌灯は多く出回っています。たとえばトイレの手の乾燥機とか、水虫の治療器とか。また観賞魚の水槽用にも各種出ているようです。鑑賞魚用は魚に直接当たらないに光遮蔽したケース内に循環させるようになっていて動力費が大きくなります。殺菌用の蛍光管を直接水中に入れるのは事故の確率が高くなるので、何らかの透明ケースに入れて使用することで検討しました。当初はガラスとかアクリルとか透明塩化ビニルのケースを考えましたが、これらはUV-Cを透過させることができませんでした。結局「石英ガラス」しか使えるものがありません。ということで多少割高でもメーカーで最初から水没用に開発・販売しているものを使用することにしました。ランプの容量は諸資料を調べたところ、4Wの蛍光管で十分のようです。
 また蛍光灯の点灯には中学校の技術家庭科で習うような安定器と点灯管を使った回路、又はインバータ点灯回路が必要になります。この部分でコストダウンを出来ないかと考えた所、カー用品コーナーで売っている、車載用蛍光灯(4W×2灯)の流用を思いつきました。この蛍光管を1本外してリード線を引き出し、殺菌灯に接続したところ、うまく点灯しました。殺菌灯は見えない所に設置しますので、球が切れたことを確認できることが必要ですが、この2灯式の1灯目に接続しておけば、球切れの確認時に2灯点灯の操作を行い、点かなければ1灯目も切れているということになります。


 ●実際の使用結果報告です。水道水をマンタンに注入して19日間経過後の大腸菌群数(基準=検出されないこと)と、一般細菌数(基準=100個以下/1mL)を測定しました。平均温度は約15度。滅菌時間は朝夕それぞれ15分くらいずつ(通勤時間です。エンジンスイッチと連動した電源で滅菌しているため)。出かけたときも走行中は滅菌スイッチオンのまま。
 測定結果はどちらもゼロ個です。一般細菌は水道法の基準で100個程度まではよいのですが、それも0でクリアしました。予想通りキャンピングカーにおける滅菌法として有効なことが確認できました。
 そしてこの滅菌装置の二次的な効果として、槽内の水に付くニオイがほとんどなくなりました。キャンピングカーも数年を経過するとタンク内に入っていた水には独特のタンク臭が付いてしまうのですが、それがなくなりました。やはり臭気にも細菌の生成物が関与しているものと思われます。この面でも有効でした。今後この方式を採用するのが主流になるんじゃないかな?なんて思っているのですが…。

その後の使用経過報告です
 04年の5月から1年以上このシステムを使用してきましたが、トラブルは皆無です。3日に一度、約30分間の走行と、土日には90分ほど走行するというパターンが主ですが、約1ヶ月に一度減った水道水を補充または入れ替えをするだけで、キャンプにはそのまま出かけて使用します。歯磨きや炊事に水を使いますが、以前にあった水のタンク臭も無く、容積式ポンプの吐出特性とあいまって、普通の水道の感覚です。
 紫外線でタンクが傷まないかとのご心配が寄せられますが、4w程度の出力では、太陽光線と大差ありませんので今のところ傷みはみられません。 
 タンク以外のホース内での水質劣化については、どの方法でも発生の懸念はあります。 例えば家庭の上水道でさえも、朝一番には管内面から溶出した成分を十分に流し去ってから使用するのが無難です。 滞留が長期間だった場合にはその分を流し去ってから使用するのが基本です。
 余談ですが、キャンプ場や屋外レクリエーション施設には、水道設備のあるところが多いのですが、皆様その水を生で飲んだりうがいしたりすることはないでしょうか? これらの施設は大抵山奥などの人里はなれたところにあるため、公営の水道設備とは別に、その地域独自に沢水や井戸水を利用した水道が設置されています。このような場合でも水道水中には塩素が残留して滅菌をした状態で蛇口から出てくる必要があるのですが、実際にはどうでしょうか。 類似施設をしばらく管理した経験からすると、小規模な施設では滅菌が徹底されない場合がよくあります。ですからそこの水道水を飲むよりは、myキャンピングカーの水を飲むほうが安全なのです。(車の水がきちんと殺菌されていればの話ですが)
 逆に出先で車載の水が減少してきて補給する場合、たとえばきれいに見える沢水を汲んでタンクに入れた場合でも、車両側に滅菌を積極的に行う能力があれば安心して車内で水を使うことができます。


05 シートカバーの縫製


 同じテラでも、ネット上で他車を見ますと、シート形状が固定式で背もたれが直角なものもあるようですが、ウチのテラちゃんはファスプシートとか言って、2列・4人分のシートの、座面・背もたれ部をそれぞれ独立して角度調整することにより、
 A.4人とも前向き、 B.2人ずつ対面、 C.全面フルフラットのベッド に調整できます。
 写真で見ると素敵な柄に見えるシート地ですが、そこは中古車ですのである程度のシミが付いていたりします。生地の張替えは余りにも大変なのでシートカバーをかぶせることにしました。
 生地はニット地が適しています。(伸縮性がないとぴったり合わせたり、着脱するのがうまくいきません)
 生地屋さんを回りましたが、大抵の生地は服を作るためのもので、キャンピングカーのシート全体をカバーできる程長さが揃ったものがなかなか見当たりません。当初予定より若干暗い色になりましたが、やっと探し当てました.以前の経験により、車のシートは日焼けに配慮しないと1年程で白っぽくなったりします。
 製作する上で最大の難関は、どのように裁断して、出来上がりのかぶせ方をどうするかです。なんとかチエを絞って、ファスナー(1m100円、スライダー4個付き)を駆使して、ヘッドレストの差込棒や、回転機構部をうまく避けて包み込み、ファスプシートの機能を損なわないままカバーで覆うことに成功しました。
 生地選定・裁断・採寸・形状決定・縫製・加工・取付までこれもリビパパとリビママの全て手製です。

写真上〜カバー装着前。 
写真中〜ヘッドレスト棒とカバーの干渉部をファスナースライダで挟み込むことで処理。
写真下〜カバーを装着した状態

 
 

06 バッテリーとインバータ
 横向きのベンチシートの下には配電設備とサブバッテリーがあります。電圧と温度を常時監視できるメータは、多くの方々が設置しているようですので、私も付けてみましたところ、やはりサブバッテリーが弱っていましたので交換しました。
 ←左がインバータ、中央がサブバッテリー
 当然ディープサイクルバッテリーなのですが、市場で大きなシェアを持っているアメリカ?製のバッテリーは安くて良さそうなのですが、一部の情報によると不良品の率が多く、また充電が専用充電器を使用しないとマンタンになりにくいということでした。あるキャンピングカー関係のお店で前者から取扱を変更してグローバルユアサ製の物を扱って以来クレームが無くなったということでしたので、購入して取り付けました。通常の走行ですぐにマンタンになるようです。今のところ作動良好です。値段も少し安いくらいです。

 インバータは用途が電子レンジです。電子レンジは1000w以上の容量が必要ですので連続使用定格1200wのものをヤフオクで購入しました。輸入品で波形は正弦波とはいきませんが、価格は納得の2万円台。電気ドリル等も使えますが、波形の関係でレンジは電子回路を搭載した(残り時間がディジタル表示)ものはうまく動かないことが多いため、古いダイアル式のレンジを手に入れて、良好に作動しています。
 ←インバータのパネルはサイドシート側面

07 収納扉つまみ交換
 純正のツマミは、指ではさんで引っ張るタイプで、かなり力を入れないと開けないのと、ハンガーなど何か物を引っ掛けておくことが出来ない不自由がありました。また万一の衝突時に少しでも鋭角の突起物を減らしたいので、百円均一のつまみで写真のようなものを合計13個交換しました

08 スイッチガード
 ガスの元、ボイラー、給排水タンク、各ブレーカ、給水ポンプなどのスイッチがありますが、通路に面しているためたまにお尻でスイッチを入れたりしていました。一個ずつカバーを付けるのではなく、手すりを兼ねたφ13のステンレスパイプを取り付けました。

09 ダッシュボード配置変更


 バックモニタ・カセットステレオ・インダッシュのDVDナビが付いた状態で我が家にやってきましたが、ナビ画面位置が下で角度もドライバーからはかなり斜めとなり視認角度が良くないことと、2DINのMD/CDを付けたいためレイアウトを変更しました。次の手順です。
 1.バックモニタを中央から左寄りへ  2.ナビをボード上へ  3.1DIN×2段の仕切り部を切断して中間にあったカップホルダを下へ移動  4.確保された2DINスペースにMD/CDを取り付け
 ナビは面ファスナー(一般にはマジックテープと呼ばれる)での固定で少しドライバーに向けて斜めにしました。操作のほとんどはリモコンでしか行えないため、どこかにリモコンを固定したいのですがキャビンは3人掛けのためいい場所がありません。逆に画面と操作部の視線異動が少ないようにモニターのすぐ下に取り付けることにしました。ポリタンクの切れ端を切断熱整形して作ったリモコンホルダ(黒)に面ファスナーで固定してあります。
上:全体レイアウト変更後
左下:カップホルダを移設して機能復活
右下:コンパクトサブウーファとシフトノブ脇に取り付けたワイヤレスリモコン

10 タイヤの変更


 ベース車の車両形式はNHS69EAで1.5トン積の4WDです。大方のキャンピングカー(キャブコン)に言えることですが、横風にはめっぽう弱いのはしかたありません。でも、少しでも弱点をカバーしようということで考えました。
 以前に乗っていたマンボウではタイヤのワイドトレッド化で多大な効果がありましたので、同じ路線で行こうと調べたのですが、やっと近いサイズをみつけました。

 
       純正     代替案
 サイズ  6.5R16-10PR  205/85/16-111L
 扁平率    100%、      85%
 幅      184o      202o
 外径     φ760      φ761
 許容荷重  1010kg     1090kg
 ホイールサイズ  5.5-16-6穴    同左
       PCDφ170     同左
 ホイールオフセット  +91       +85
 ホイール形式  リング付      チューブレス
 気密形式  チューブ使用    チューブレス

 ネットキャンパーの掲示板にお尋ねで載せたことがありますが、有効なお応えが無かったので仕方なく私が実験台になりました。まず効果ですが、かなりの突風横風でもナントカ対応できるようになりました。以前1m横に振られたとすると、70cm位で収まるという感じでしょうか。
タイヤのトレッドが若干増えるのと、ホイールオフセットが若干ワイドトレッド側に寄りますのでその効果かと思います。
 スペーサーをいれて車体のトレッドを広げるのは無理がかかるとのHPもありましたのでやめておきました。その他にタイヤ・ホイール関係のことを記します。
 この型のエルフには他にホイールの選択の余地は無いようです。かといって、真っ黒なホイールですとさすがに見た目が良くないので、クリーム色に塗りました。ナットも何とかしたいのですが、ナットキャップをさがしているところです。
 最大の問題点は費用です。タイヤを変えると、チューブレスになりますのでホイールも買い換えなければなりません。4本のバランス込み合計費用は各社見積を取ってみましたが、塗装費除きで税込み12万円を割るのは困難ですので参考まで。それでも安全には替えられないということで奮発しました。でも春になると今度は夏タイヤをどうにかしなければ…ということで画策中です。
 冬タイヤの交換に踏み切ったのにはもう一つ理由があります。装着されていたスタッドレスはO社のものでしたが、氷の上では全く効きませんでした。(夏タイヤと同じくらいの感覚) 業界ナンバー1のBSに変えたところやはり止まり方が違います。
 もう1点。「ダブルタイヤは安定性が良い」と信じて疑わない方が多いのですが、見た目で判断はできません。ほとんどのトラックはリーフスプリングを使用していると思いますが、ダブルタイヤだとリーフの左右間隔が狭くなります。スプリングの左右間隔についてみますと、シングルタイヤの方が広いので、支点間隔が広く取れるわけです。
私の場合はシングルタイヤの横剛性が足りないため交換したわけですが、もしこれがダブルタイヤの車であればまずスタビライザや、バネを補完するショック等の対応を先に行ったかもしれませんお金があれば両方対策するのがいいのでしょうが。ただしどんどん強化すればいいかというと、乗り心地が悪くなる部分もあるのではないでしょうか。


11 メインスイッチの移設
 テラのメインスイッチは車体左入り口ドアを開けるとすぐ右のサイドベンチ側面にあります。この位置では当然運転席からの制御はできません。 これを助手席後部の収納キャビネット側面に移設しました。3本のコードを左上部の収納内部を通して引っ張ってきました。この場所だと運転席からも操作できます。
 例えば操作方法を知らない人を後部に乗せて夜間照明を入り切りする時、また後部から前部に移乗したがメインスイッチを切り忘れた場合、さらにはバンクベッド上からも操作できますので、就寝前に全電源を落とすことも可能です。
 いっしょにインバータのリモコンスイッチもここにしました。1200wインバータの無負荷電流は0.6Aですが、リモコン待機電流は0.01Aですので普段はリモコンで切ってあります。

12 排水タンク、ドレンコックの改良(修理)
 図のようなコックを閉めたつもりでも少しずつ漏れてきていました。「弁座」に傷や変形もありません。左下の「弁体」にあるゴムのOリングは真下に出る水を抑えるためのもので、これにも異常はありません。残る原因は弁体の上端がきちんと弁座に届いていないということになります。
 そこで届かない原因はねじ部分の下端が長すぎて弁体のメネジにつかえていると推定して、一山分切り取りました。(右下のリングが切断片)
 結果は推定どおりピタリと水漏れは止まりました。ねじ山切断の影響はまだ5〜6山残っていますのでありません。


13 液晶テレビとDVDの設置




  キャンピングカーではテレビ一体型ビデオや同DVDが一般的です。しかし一体型はブラウン管式が多いので奥行きがあって重いため、移動が困難で設置場所も大きくとります。
 液晶テレビでもブラウン管式より明るいものが出て来ました。20型を目指したのですが、価格が加速度的に高くなるので妥協して15型を4万円台前半でgetしました。設置は図のとおりバンクベッドの上り口のあたりにイレクターパイプで床から支柱を立てて設置しました。
 (←ロールオーバー効果)
 これだと2、3列目のシートから前向きに見ることが出来ます。可動部が多い機構にしてありますので、バンクベッド上に向けることもできますし、元の支柱から回して、バンクベッド、2・3列目シートの全部の位置から見える角度に設定することも可能です。上下角度も調整して反射の映り込みを抑えられます。

 冬の長い夜は普段忙しくてじっくり見ることの出来ない映画など、録りためた作品を見るのにちょうど良いのです。家にいると必ず何か用事が割り込んできますが、キャンピングカーの夜は何かに専念できます。
 (04.10改良)〜映画ソフトなどを見る時の迫力は画面の大きさときれいさと共に、音響効果も大きな割合を占めます。そこで2.1chのアンプとサブウーファ、それに昔使っていたカーステレオのスピーカーをツゥイーターとスコーカに使います。左端から12V用DVDプレーヤ、サブウーファ、2.1chアンプ。その上は中高域のスピーカです。 効果は絶大。 ロードオブザリングなどの重低域の迫力がちがいます。

14 照明器具の交換
 純正で付属する照明器具はコストとの兼ね合いもあって、明るさが不十分で、電力消費量が大きいのが普通です。
 まず居室中央の照明は白熱灯10w×3が同時に点灯するもので、スイッチの切り替えでカラー電球になりますが消費電流は同じです。
 そこで冷陰極管を使用した光源(9w、12v駆動)に交換しました。冬はちょっと冷たい色ですが、同等以上の明るさで消費電力は3分の1です。


 
テーブル上の照明は8w×2灯の蛍光灯が付いていましたが、なんとも暗いんですね。そこで流し元灯の20wの明るさが思い浮かんだので早速取り付けてみました。電源は小型インバータです…が、シングルバッテリーなので他の機器の消費電流が多いと電圧降下を起こし、インバータの警報が鳴って消灯することがあります。
 改善策として内蔵式の蛍光灯点灯用のインバータを安定器のところに付け替えて、12v直接駆動としたところ、点灯が安定して以前より明るくなりました。管の色も電球色に交換していい感じです。でも元の器具の中身で残ったのは外枠とスイッチと管ソケットくらいでしょうか。部品集めにかかった費用を考えるとまあまあといったところでしょうか。


15 ガス瞬間湯沸し器の取り付け
 気温の低い時は手や食器を洗うのに、お湯を使いたくなりますし、調理のお湯を沸かすのにも予めボイラーで暖めたものを使用するのが便利です。
 ご多分に漏れずキャンピングカーの本場で多く使用されているアメリカ製の貯湯式湯沸し器が装備されています。使ってみた感想は…良くありません。貯湯量は24Lということですが、必ずボイラーの中に24Lを満タンに貯めないと使用できません(空焚き禁止)。そして元タンクに水が無くなると、残った24Lのお湯は取り出すことができず、捨てなければなりません。適温のお湯を沸かすのに、必ず24L全量を30分以上かけて沸かさないと使えません。つまり、「遅い」「無駄が多い」という欠点の上に、「装置が高い」というおまけが付きます。
 話は変わりますが、アメリカの家庭で給湯装置を見た人が、「さすがアメリカでは巨大な貯湯槽にたっぷりのお湯を貯めてふんだんにシャワーを浴びたりすることが出来る。豊かで進んでいる」という感想を持ったそうです。反対にアメリカから日本に来て、家庭の流しに設置されているガス瞬間湯沸し器を見た人は、「こんな小さな器械から際限なく、熱くも温くも自由にお湯が出て、しかも価格が安いなんて夢のような器具だ」と驚いたそうです。どちらの感想が的を得ているでしょうか。
 この器具に交換するためにいくつかクリアしなければならない問題があります。1つ目は元の水圧がある程度高くないと湯沸し器が作動しないので、03の項目で記載のようにダイアフラムポンプに交換する必要があります。 2つ目は、LPガス器具の建築物への取り付けには法的資格の制約があるようで、キャンピングカーへの取り付けがどのような扱いになるのかグレイゾーンのようです。ビルダー各社が踏み切らないのはもしかするとこの問題がクリア出来ないからかも知れません。 3つ目は継ぎ手です。以前は普通のゴムのガスホースで湯沸し器に直接繋げることのできる継ぎ手がありましたが、現在は都市ガス用にはあるものの、LPガス用には販売されていません。このため器具に接する部分には強化ガスホースを接続し、その先は鋼管等のねじ継ぎ手で配管することとなります。
 さて、肝腎の使い勝手はどうかといいますと、最高です。上記の貯湯式の欠点は全てクリアされます。使いたい時にすぐにお湯が出ます。温度調整も自在です(ただし70度以上はホース材質の限界を超えます)。占用スペースもずっと小さくて済みます。取り外したボイラーのスペースにはバッゲジドアを付けて大きな収納となり、サブバッテリーのツイン化収納場所や、発電機もしまうことが出来ます。
 排ガスの中毒の心配ですが、ガス湯沸し器にはどの機種にも不完全燃焼防止装置が付いていて、過去にこれが原因の事故は起こったことがないということです。出来れば換気扇と連動させられればいいのですが、この機種には接点出力がありません。パロマ製にはあるという情報です。
 機種選定で注意することは、「先止め」式のものが使い道が多くなります。というのは、シャワー用などと複数箇所で使用するには、それぞれの給水器具出口で開閉する必要があります。逆に、流しでしか使わないのであれば、元止め式で可です。値段もさらに安くなります。

16 ショックアブソーバの交換
 多くのキャブコンはトラックベースにフル積載に近い状態となりますので、バウンドを抑えるショックアブソーバの容量が不足しています。結果ピッチングが大きくなります。
 ここでまた基礎知識を少々。車体の挙動・回転振動にはその動きの方向で分類すると3種類があります。三次元の座標を思い浮かべてください。クルマが進む方向をX軸とすると左右はY軸、上下方向はZ軸です。
 車体の右が上がって左が下がる、その逆の方向に戻る・・・といった挙動はX軸周りの往復振動で、ローリングと言います。 車体前部が上がって後部が下がる、その逆の繰り返しはY軸周りの往復振動でピッチングと言います。 そして残りのZ軸周りはヨーイングです。
 ヨーイングは自動車ではあまり「体験」できませんが列車が減速中に感じたりすることがあります。
 さて、キャンピングカーの多くは路面のうねりを過大に拾って、ピッチングの振幅が大きくなったり、減衰が遅れて2から3回のバウンドを繰り返したりします。また横風に対する「傾く速度」が早く、ハンドルを大きく取られるような状態になります。写真は当初装着されていたものですが、手に持って伸縮させるのが割合に楽にできます。
 そこでバンテックのパーツセンターからエルフ150、4WDフロント用の強化ショックアブソーバを購入しました。これは中東あたりに輸出するためのいすゞ純正部品のようです。一般のいすゞ販売店では取り寄せは出来ませんでした。また価格は1本5400円でしたが、標準のものを取り寄せると1本8400円とのことです。かえってこの「強化ショック」の方が安いのがちょっと不思議です。減衰力は2倍程とのことで、実際手で伸縮してみると圧縮方向はあまり強くありませんが伸張方向はかなり強くなっているのがわかります。ランチョのように減衰度の調整はできません。
 実際のキキメの方はどうかといいますと、効果絶大でした。ピッチングがぴたりと収まります。かといって路面の凸部でもさほど大きな衝撃は来ません。(ピッチングは伸張時で吸収するため) そしてローリングも劇的に収まります。例えばワダチの大きな国道に左折する場合など、以前だと車内の荷物が落っこちるほど左右に揺られたりしましたが、ほとんど乗用車のようにすんなりと曲がりきることが出来ます。この分だと横風に対しても強くなっているかも知れませんが、まだそのような状況に遭っていないのでわかりません。
 あとは後軸も交換するかどうか迷っているところです。それからフロントは素人には作業が困難とのことで最初から整備工場に依頼しました。チルトキャブに出来ないので、シート脱着からはじまって結構手数がかかるようです。


17 外部電源供給口の改良(?)
 キャンピンクカーの外部電源(100〜115V)取入れ口は、なぜか特殊形状の3芯プラグとジャックの組み合わせになっています。そしてこのジャックから日本の標準的な100Vプラグに変換するコードが付いてきます。だったら最初から車体の取り出し口も普通のプラグ・ジャックにしてはどうでしょうか。そうすればホームセンターで売っている延長コードが直接接続できます。
 アメリカへ車両を輸送して現地の規格で外部電源を取り込むというのでしたら話は別ですが、多分そんな人はいないでしょう。
 私のクルマはそこのカバーが破損しましたのであれこれ探し回った結果、ご覧のような防水性と経済性抜群の百円均一で買った「タッパー」にしました。ついでにプラグも普通のものと交換しました。
 でもやっぱり格好が良くありません。あまり高価でなくて機能が良いものを探しているところです。

18 ルーフベントの改良

 私のところに来たテラには、屋根にコールマン製のエアコンが付いていました。ですがエアコンは電気を多く使いますので100V電源が必要です。オートキャンプ場で電源を供給できるサイトに泊まるか、発電機を持参するしかありません。前者には絶対泊まりません。後者は冷房だけのために発電機を点けっぱなしにするのは抵抗があります。エアコンよりも自然換気のできるルーフベントが私の形態には適しているようです。

 エアコンは取り外して他の方にお譲りすることにして、ファン無しのベントを購入して取り付けました。取り付け穴の大きさは14インチ角で同じです。緑色の点線は防虫網です。通常は自然換気ですが、強制換気もできるようにPCケース用のファンを2個取り付けました。
 このファンにも各種ありまして、羽根の直径、回転速度が決まりますと、電流値・騒音・換気量が決まります。ヤフオクでΦ12センチ、0.7Aの物を2個500円でget。ややうるさいのですが、換気にはこれくらいは必要です。2個ともアルミの型材で台座を作って取り付け角度が変えられるようにしました。ひっくり返せば給排気の方向が変えられます。冬期の暖房時にはサーキュレーターとして、また夏の扇風機代わりにも使えるように約270度の回転角度を持たせてあります。左右別々にON/OFFと角度調整ができます。写真は完成直前の状態です。

 もう一つ。皆さん冬の冷気侵入防止には室内側にカバーを取り付けるようですが、つけると暗くなります。またいちいち着脱の必要がありますし、収納場所も確保しなければなりません。それよりも左上図の青色部分、ドーム本体の内側に半透明の断熱板(左下図)を入れてあげれば夏も冬も付けっぱなしで、開閉やファンの動作にも影響がありません。この材料費は1×2mで(そんなにいらないのですが)552円です。

20 煙突キャップの風対策
 燃焼式のトルマヒーターは冬の夜も静かに快適に過ごすためにとても役立ちます。FF式ですから当然排気は外に出す構造で、屋上に排気口があります。キャップ部が行方不明になりましたので一度は自作部品で補修したのですが、緩み対策をしていなかった為にまた無くなってしまい、結局あまり高価でもないのでリペア部品を取り付け、回転して緩まないように針金を貫通させて固定しました。
 しかしながら強風時に立ち消えることがあるため、改良策を思案しました。必要な条件は、十分な通気性、瞬間的な強風はさえぎる適度な抵抗、、取り付けが容易(十分な伸縮性)、緩みにくさ、耐熱性、耐錆、そして安価。これらすべての条件を満たすものがありました。ステンレス製の金属タワシです。百均にあります。同心円状になっていますので真ん中を拡げてかぶせるだけです。

21 (メイン)バッテリーの交換  
規格

容量

外形寸法

重量
 Kg
20H
(5H)率
総高 高さ 長さ
120E
41 R
110(88) 228 206 172 402 28.3
中身は普通の白黒のデザインです。
 この夏は暑かったのでバッテリーにも負担がかかったのでしょうか、出張で1週間乗らないでいましたらエンジンがかからなくなってしまいました。 といってもそれ以前から前兆はありました。警報つきの電圧計・内外温度計が、予熱時やアイドリング時に電圧低下で警報音を鳴らすことが多くなってきました。 車内にはこの他に冷蔵庫内温度とサブバッテリー監視用の同種計器が取り付けてありますが、こちらは電圧低下でも鳴るとうるさいので警報用の配線を内部で切ってあります。
  バッテリーのキャップを外して中を点検すると、局板が変形していて減液がありましたので補充したところますますセルは回りません(あたりまえ)。
 この大きさのバッテリーになると脱着を一人で行うのは大変なので、車載状態での充電を考えました。 サブバッテリーを積んであり、外部電源取入れ口もあるキャンピングカーですので、発電機から電源供給し、サブとメインをブースターケーブルで繋いでしばらく充電した所、何とかエンジンがかかるようになりました。
 しかしこの方法が山奥で補助者がいない状態で使えるかというと、発電機持参でないと使えないので、やはり早めにバッテリーを交換するのが良いと思われます。

 さて、まずはバッテリーの購入手配からですが、 いすゞエルフ1.5tベースでは寒冷地仕様かどうかによって、電装は12Vと24Vがあるようです。キャンピングカーに取り付ける各種のオプションを考慮して12Vをベースに選ぶ場合が多いようです。 12V車の標準は120E41Rです。 市内外の大手ホームセンターに問い合わせても、取り扱いはDサイズまでとのことでE以上は一般用では無いようです。 市内には車両電装品専門店がありますのでそこにも問い合わせてみました。さすがにこちらでは在庫を置いているようです。あとは価格が折り合うかどうかです。国内トップブランド(ユアサとGSが合併)で25,000円とのこと。通販の日立バッテリーでは15,000円台、韓国製のアトラスだとやはり通販で8,500円でした。あとでわかったのですが、今まで使用していたものもアトラスバッテリーでした。あまりの値段の安さに負けて納期が多少かかりましたが送料込み9,100円のこちらにしました。

 次は脱着ですが、送られて来るまでの間にうまく交換作業ができるかやってみる必要があります。 その結果取り付けボルトの片側とターミナル締め付けボルトが錆付いており、回して折損してしまいました。取り付けボルトは片側がフックになっていますので、市販の近似サイズのUボルトを加工折り曲げして作成しました。
 キャンピングカーでもバッテリーは当然交換できるように製作されているのですが、狭くて大変なことが多いようなので危急時に備えて状況を把握しておく必要があります。
 
 

22 消火器の取り付け
 テラには当初から消火器が助手席の後ろに取り付けられています。年数がたってキキメが怪しいのと、火気は後部で使うことが多いので2本購入して交換・取り付けしました。
 はじめは後部の棚の上に載せてだけ置いたのですが、車がバウンドすると転げ落ちたりしていましたので壁面に面ファスナー(ベルクロ)で固定します。粘着剤の付かない裁縫用のものを購入して、壁面に木ねじで止めます。下にずれないようにストッパもつけます。(このストッパはボイラーの架台を取り外したものからの再利用です)
 

23 タイヤハウス(フェンダー)の改良
 皆さんはキャンピングカーのタイヤ交換をどのようにされていますか?寒冷地ですと春と,冬直前の年2回、夏タイヤと冬タイヤを履き替えますので、何らかの形で苦労をすることになります。 簡単なのは業者さんに頼むことなのですが、普段はそのようにしていても、いざというときに備えて自分でも交換ができるかどうか一度は試しておく必要があります。

 (2段目は改良前)
 今年の春に自分で交換をしてみました。ジャッキはガレージジャッキと呼ばれる、揚程が十分あるタイプです。そうでないとバネ上にジャッキポイントをとりたい場合などはタイヤの地切りができません。 それにもかかわらず、特に後輪の取り外しには難儀しました。どういうことかというと、フェンダーが深くかぶさっているため、ボルトを外しても、そのままタイヤを外側に取り出すことができないのです。少し上げては、タイヤを抱えて斜めにずらす・・・という作業を数回繰り返して(一人なので往復して、タイヤを抱え出します)やっと外すことができました。 取り付けも同様に相当困難です。重さも1輪で35kgほどありますので体力も必要です。原因はフェンダーが垂れ下がっていることと、折り返しが内側に食い込んでいることです。
 対策としてフェンダーを大きくくり貫きました。マスキングテープで切り抜き線をマークして、あとはジグソーであっという間に切り抜き。角をグラインダーで落とします。
 右後輪のフェンダーが初めからブラブラしていましたので、ステーを取り付けてがっちり抑えることに成功しました。左後輪はエントランスドアや下部収納庫に隣接しているため、支点が取れていてぐらつくことはありません。
←右後輪の前部。斜めの棒がステンレス製のカーテンレールを加工して作ったステー。後ろ側も同様に補強してあります。

29 キャンピングカーのタイヤ交換は大変です
 上記でフェンダーを切り取った後にタイヤ交換を実行してみました。車載工具のジャッキだけで作業を完結できるか確認するのが主目的です。安全のためガレージジャッキも待機させて置いた状態で作業しました。
 結果は
以前よりはマシになりましたが、まだタイヤを外す際に、上方が架装部のフレームに当るため、斜め下にずらしながら外さなければなりません。
 後輪の場合はジャッキポイントが「バネ下」であるため、少しのジャッキアップでタイヤは宙に浮くのですが、同時に上方の干渉部の隙間は小さくなって行きます。リジッドアクスルであるため車軸が斜めに持ち上がって行きますので、ジャッキをかけて取り外したい側のタイヤは、ますます外しにくくなってしまいます。

 この解決策としては手数がかかるのですが次のような手順の作業をおこないました。 まず交換したい側(今回は左)と反対側のタイヤを浮かせて固定します。(今回は右ジャッキアップの後に図のような木のブロックを重ねて支持) そうすると車軸は左が下がった状態になります。 次に左にジャッキを移動して少しだけ上げてタイヤを浮かせます。車軸はまだ左が若干下がった状態にありますのですんなりと取り外すことができました。
 とにかく「セルフレスキュー」ができることが人里離れた場所で活動する際の基本ですので、皆さんも一度タイヤ交換に挑戦されてはいかがでしょうか。きっといろんな問題点が出てきますよ。  この木製ブロックはいろいろ使い道がありそうです。

24 後部エアコンスイッチの移設
移設前の位置と移設後の位置(ロールオーバー)
 後部用エアコン(冷暖房切り替え可)が3列目座席の下についています。冷房の方は04は猛暑だったこともあって、キキメがイマイチなのですが、暖房はスキーなどに行った時でもセーターが要らないくらい効きます。 写真は3列目ファスプシートを跳ね上げたところです。
 この操作(ファン3段階)スイッチは矢印のところに付いていますが、これが通路側の低いところにあるため、歩き回っていて靴の先でスイッチを入れてしまうことがありました。 
 後部に乗っている人に、走行中にスイッチの位置を説明して理解・操作してもらうのはなかなか大変です。 また、後部に誰も乗っていなくて、スイッチが入りっぱなしなことに気が付いたときも、停車するまで暑いのを我慢していなければなりません。 
移設後のスイッチと裏側取り付け部
 メインスイッチやインバータのリモコンスイッチは、既に運転席から手が届いて後部からもアクセスが楽な位置に移設済です。
 スイッチの移設で困るのは電材が意外と高価なことと、配線経路です。4芯の□1.25ケーブルを3列目座席下から目立たないように右床の隅を転がして、クーラント点検口からキャブ部分に貫通し、運転席後ろに出します。ケーブル立ち上がりはちょっと格好悪いのですが陰で見えない部分ですので我慢できる範囲です。
26 ガスボンベ自動切換器内蔵減圧弁取り付け

 テラには5kg入りのプロパンガスボンベが積載されています。車内でのLPガスの用途は、調理用ガスレンジ、暖房用FFヒーター、ガス瞬間湯沸かし器、3ウェイ冷蔵庫と、4種類もありまして意外と活躍しています。

 使用していて困ることは、いつ無くなるか分からないということではないでしょうか。確実な対処方法としてはまずボンベを1本増やして予備を常に用意しておくことです。無くなったら切り替えればいいのですが・・・。
 それが冬の夜だったりすると、外に出てスパナを使って調整器をボンベから外して付け替えている間に風邪をひきそうです。暖房をかけて就寝している時に切れた場合にもとても困ります。夏だったら蚊にさされます。冷蔵庫の中のものが痛むこともあります。それではどうしたらよいのでしょうか。
 最近、時折暖房機の立ち消えが発生しました。ボンベを点検すると(手に持ってゆすってみる)まだ空ではありませんでした。ボンベに付いている調整器の使用期限が切れていました。以前にも別の調整器で立ち消えを経験していましたので交換を検討しました。1個4千円以上します。しかも1個では切り替えるために上記のような問題が発生します。
 例によってネットでいいものが無いか探しました。Yahooの検索から「プロパンガス、調整器」でみると、通販している会社がありました。ボンベも安いようですが、お目当ては自動切換え機能内蔵の調整器です。
  使い方は、この器具に常時2本のボンベを接続しておきます。本体のコックでどちらのボンベを先発使用するか選択します。しばらく使用して先発側が空になると、インジケータが赤に変わって、自動的に後発のボンベに切り替わってくれます。その状態からコックを予備側に切り替えて、空になったほうを取り外して充填に回します。
 これで、夜中に寒くて困ることや冷蔵庫が止まってしまうこともありません。ですが一つ問題があります。ボンベが途中で切り替わったのを知らずに、2本とも空にしてしまうおそれがあります。 さらに上級機になると警報発信等もあるようですが。 私の使用方法としては、通常は後発側の元栓を締めておいて、器具にガスが来なくなったら手で元栓を切り替えます。夜間等、途中で切り替えるのが困難なときには両方の元栓を開けておきます。残量が少ない方を先発にします。
 この調整器の機能としては、本来の調圧機能、自動切換え機能、残量の有無表示 の3つを兼ね備えています。地元の器具商社からも価格を聞いてみましたが、ここで見つけた送料込み6,000円にはかないませんでした。ソフトホース用の継ぎ手も付いています。高圧ホースと継ぎ手が付属しないこともあるようなので、比較時には要注意です。
 これで冬の夜も、夏の夜も安心して寝られます。


27 外部収納と収納物
 テラには大きな外部収納はありません。当初から付いているのは左側面中央部の、FFヒーター外側にあるものと、左後輪の後ろにあるもの(10の写真に見える)です。
 あとから増設したのが、温水ボイラーの付いていた部分に扉をつけて内部に床を張り収納庫件サブバッテリー設置場所にしたもの(15参照)です。扉はバンテックのパーツセンターから購入しました。それに先立って仙台で行なわれた東北キャンピングカーショーで、同社のブースに行って、係りの方から取り付け方法などの予備知識をいただいておきました。取り付け作業自体は、穴を大き過ぎないようにあけさえすれば、さほど難しくはありません。扉の開放方向は上に開くようにする例が純正には多いようですが、キャリアとの干渉や片手での作業性を考慮して下開きとしました。
 製品の扉には当初からシリンダー錠が付いていますがキーが一つ増えてしまいますので、第1項で紹介したように共通のキーで開閉できるように改造しました。既設のシリンダーロックを取り外して同じところに付けられればいいのですが、多分うまくいかないので、横に増設することとしました。下の写真の右が当初からの錠、左が加工して取り付けたタキゲン製の錠です。サイズを合わせるために2ミリ厚の鋼材を切り抜いて延長するために熔接と曲げ加工をしました。
 収納物が暴れて内部から押す状態になると壊れてしまいますので、外部に補助の押さえ金具を加工する予定です。


 あまり大きくない外部収納に何を入れておくかといいますと・・・ 上に述べた左後輪の後ろには、ぬかるみや深雪脱出用の鉄製スノーヘルパー、エアジャッキとホース、牽引ロープ、バッテリーブースターケーブル、長袖手袋などです。
 左側面には、写真のような直方体の木材と一辺を斜めに切った物を計7個。重ねてジャッキの補助や、駐車時の水平をとるのに備えます。残った隙間には長靴、サイドオーニングの補助に使えるサイズの大判ブルーシート、張り綱とペグ、雨合羽、車体の下に潜る際に使うツナギ服等を入れてあります。
 

29 これが非常脱出用具です。
 冬季以外で、舗装路しか走らないのであれば、このような道具は不要なのですが・・・。
 我が家では初めて自家用車を手に入れた30年ほど前から、機会があれば山道雪道を走っていますので、何度か脱出不能に陥ったことがあります。当時はジャッキアップしてタイヤチェーンを巻いたり、下に石を詰め込んだり、軽くするために積載物をぜ〜んぶ下ろしてみたりと大変な苦労をしました。
 その後4WDを選択するようになってスタックの機会は減りましたが、やはり「野外活動ではセルフレスキュー!」が我が家のモットーですので非常に役に立ちそうなものを積んでいます。
 パンタグラフジャッキやダルマジャッキはベースが狭くて不安定、揚程も小さいのでタイヤ交換以外の使用には向きません。 3センチの隙間があれば持ち上げられるのが排気ガスを利用したエアジャッキです。前輪付近でも使用できるように延長ホースもあります。 そして鉄製のスノーヘルパーです。これも使い方にコツがあります。

 さて、なぜ今になってこの紹介をするかといいますと、つい先日安比の山奥でハマってしまったのです。春先の林道は洗掘された溝が深く走っています。凸部はタイヤで乗り越え、凹部はまたぐのが普通の通過方法ですのでまたいで通過しようとしましたが、テラちゃんの重量を甘くみていました。右後輪の重さで路面が崩れ、溝に滑り落ちてしまったのです。車体は大きく右に傾き、運転席のドアもやっと出られるくらいしか開けられなくなってしまいました。 4WDといっても、右後輪と左前輪のように対角線上で車輪が浮いた場合、駆動力は前後のデフによってほとんど空転に費やされてしまいます。LSDやデフロックがあれば多少は違うかもしれませんが、路面は赤土の泥濘です。 エアジャッキで右後輪を少し持ち上げ、スノーヘルパーを噛ませて、ヘルパーが滑りぬけないようにさらに下に石を入れます。対角線上の左前輪にも噛ませてからエアジャッキを抜きます。あとは4駆ですので駆動力さえ伝われば脱出することができました。 

 直前にすれ違った車の方が様子をみてJAFを呼びましょうかと声をかけてくれましたが、道具を積んでいたので呼ばないで済みました。 このほかに「ルーパー」のようなワイヤー牽引具があれば安心かもしれませんが、使用可能な場面はあまり多くないと思われます。


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