「小又峡・三階の滝」 2007.09.15      
topへ
 今年(07)は台風が結構いいコースで近寄ってくるので、最近自分は晴れ男なのかなと考えていた私もちょっと心配になってきて、9月の1回目の三連休は福島を考えていたのですが、3日間ともすっかり雨の予報でしたので隣県の秋田、森吉山麓にしました。予報は少し回復して土曜日は秋田は晴れのマークも出ています。
 コースははっきりとは決めていないのですが、泊まるところだけは森吉山麓の親子キャンプ場に決めてあります。今回は当日の朝早めに出発して盛岡で次女を乗せて、そこから田沢湖経由にするか東北道鹿角経由にするか、ナビを眺めながらしばらく迷いましたが、ナビの案内では東北道を十和田インターまで北上して、かなり遠回りのコースを示しています。鹿角から大葛へ抜けるトンネルがしばらく前にできましたので、そこを経由して曲がりくねっていますが太平湖に直接至る道を通ることにしました。
 

「よかったところ」topへ
 森吉山周辺のレポートではすでに、「桃洞の滝」「花の百名山森吉山」にも記載してありますが、他にもHPを開設する前に小又峡へ行ったことが2度ほどあります。
 また子供たちが小さい頃に2度ほど、5月の連休に阿仁町経由でレストハウスまで来たのですが、当時は鹿角へ抜けるのには大葛からのトンネルがありませんでしたので、六郎沢を詰めて、夜明島渓谷へ抜けていました。
 当時の車はキャラバンロング4WDでしたが、5月の連休時点では未舗装路の除雪はブルドーザで押しただけの状態で、通過は時々腹をこすりながら何とか可能でした。
 上の写真の太平湖グリーンハウスは5月連休には営業しておらず、そこから数分坂を下ったところに小又峡へ向かう遊覧船の乗り場がありますが、これも5月連休にはまだ運行していなくて、湖の流れ込みのあたりの倉庫にしまったままです。。
 同行の2人が行ったことの無い小又峡へ向かうことにして、あと10分で出発(11:30発。1時間毎)の乗船場へ急ぎます。標高差は約100mですが、転ばないようにいそぐと5分ほどで到着します。
 このときは水位が下がっていたので、乗船場の階段はかなり下の方を使っていました。十数人ほどのお客さんが乗りました。
 湖岸には左のような柱状節理も見えて、このあたりが森吉山の火山活動による地形であることがわかります。
 この湖は、昭和28年に山を越えた鹿角にある尾去沢鉱山に電力を供給するためと、水害防止のために作られた、森吉ダム(右写真)による人造湖です。
 下流には現在さらに大規模な森吉山ダムが建設中です。
 小又峡の船着場に近づくと森林鉄道が通っていた跡なのか、橋脚が朽ちています。
 浮き桟橋に隣接してあるのは、トイレです。こちらも浮体構造になっていますので、汲み取りは曳航していって行うことが可能で、とても合理的な構造です。
 ここからは渓谷に沿っていろんな流れの形を楽しみながらのんびりと進んで行きます・・・と行けばいいのですが、遊歩道の最奥にある三階の滝までは1.7km、案内では片道45分とのこと。船の間隔は1時間ごと。がんばって片道25分程度で往復できれば次の便で帰ってこられます。
 船を下りたのが最後でしたので、幅が一人分しかなくて落ちると岩盤の急斜面の下は水面という道路を追い越しもできず、そろそろと歩いてゆきます。千畳敷きと呼ばれる広場(水が多い時期は河床)に来るとみんな流れを覗き込みに行きますので、私たちは帰りに覗くことにして先を急ぎます。

 落ち込みにあるストッパには泡が積もっておにぎりのようになっています。(RO)→ 
 この沢の上流である桃洞の滝の周辺では、平らで幅のある流れが多いのですが、やや勾配のきついこのあたりは流れによる侵食でいろいろな表情を見せてくれます。
 大きさがわかりにくいのですが、左の写真で人の大きさと比べると結構大規模なのがわかります。
 ノロ川牧場方面への道(やや本格的な準備が必要)を左に分けて(右写真)、遊歩道の最奥にある三階の滝に22分ほどで到着。写真は上部の2段です。この下にやや小さな1段と滝つぼがあります。上段では水しぶきから霧が発生したようになっています。
 前回見たときは夕暮れ近くでしたので、今回は後方から日差しが当たって美しさが引き立っていました。
 数分間楽しんで帰りはすこしゆっくりと眺めながら戻りました。
 やや余裕で船着場に帰着。船で戻って坂を上って、13時半ころに遅い昼食にしました。

 この日のお風呂は国民宿舎「森吉山荘」にしました。近くに杣(そま)温泉もありますが、宿泊も含めて何度か露天風呂にも入ったことがあります。森吉山荘はまだ入ったことがなかったので利用してみました。改築からあまり経っていないので露天・サウナもあって快適です。
 ノロ川牧場の中の、まだ通ったことのなかった道をぐるぐると眺めて、野外活動センターでキャンプ場のチェックインをします。(16時ころ) この日のお客さんはウチを含めて3パーティだそうです。
 ここではauの圏内でしたが、キャンプ地では圏外になります。ことしから衛星公衆電話(右下画像の左下)が付いたということです。
 別項でもこちらのキャンプ場については記載していますが、ボーイスカウトの日本ジャンボリーが開かれたこともあるくらいの規模と設備があります。トイレと炊事の共用棟が三棟離れて建っています。それぞれのまわりには駐車スペースとテントを張る十分なスペースがあります。
 ←入り口方面
 ぐるっと回って高台に近い場所に決めました。 見える範囲には他のパーティはいませんし、リビも用足しを済ませてきたので放してあげました。(遠征の得意な攻撃的なわんこだとこうはいきませんが)

 ほんとうにこんな絶好のロケーションで、空いているキャンプ場がタダで利用できていいのでしょうか?と毎回考え込んでしまいます。
 晴天で、澄んだ青空が広がっています。・・・が、よく見ると飛行機雲が成長しています(下の写真)。天気は予報どおり下り坂のようです。
 明日の朝も外で食事ができるようにテーブルと椅子は出しておこうかとも思いましたが、風雨が強くなったりすると困るので一切をしまいこんで車中泊にしました。これは賢明な判断でした。
 今晩の映画は、まずゲド戦記を見ました。時間がそれでもまだあったので、十数年前に録画したダンボのアニメを見ました。映りが良くなくて中断してしまったのですが、次女は気に入ったようで、後日DVDを借りてきて続きを見たようです。皆さんも小さい頃出会ったお話で、名前は知っていてもどのようなストーリーかは思い出せないというものが多いのではないでしょうか。
 20時頃には霧雨でしたが、夜半からやはり断続的に雨が強くなってきました。
 このようなときにキャンカーではテント泊と安心感がまったく違います。雨漏りはありませんし、撤収も車内で着替えてそのまま走り出すだけで済みます。 雨の間隔が次第に短くなり、職業柄で雨量を推定すると、時間20〜30ミリくらいに強くなってきました。
 ここは山奥です。土砂崩れが少しでもあると孤立してしまいます。時計を見ると午前4時半。通行止めになる前に山を下ることにしました。途中、多分関係者の方だと思いますがダンプとすれ違いました。
 その後30数時間ほど経って、ニュースを見ると北秋田市内の阿仁川氾濫で、避難勧告が出たり、車が流されたりする災害になってしまいました。いつも利用している駅前の食料品店のあたりも人の背丈ほども冠水したとのことです。お見舞い申し上げます。
 ↑ 阿仁前田駅近くの産直・インフォメーションセンターによりましたが、道の駅ではないのでまだあいていません。

 左上の写真はだいぶ完成に近づいてきた森吉山ダムの様子です。まだ暗くてわかりにくいのですが、左が堤体です。高さはほぼ完成して周辺設備の整備を進めているようです。
 南へしばらく走って、西木村の、冬に紙風船(熱気球)の祭りをする広場の隣の?センターまで来て朝食としました。リビも雨だとつまらなそうです。
 今回も晴れ間をうまく使ってよいキャンプができました。