「安比温泉 その3 2009.11.21 
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 前週の草の湯に続いて、冬季に安比温泉を目指しました。今回の目的はNHKの年末番組「とれたてマイビデオ2009〜笑いと感動のこの1年」への取材協力です。(取材・放映は完了しました。ご覧いただいた皆様、ありがとうございました)
 NHKでは毎年年末に、一年間に全国のアマチュアビデオカメラマンカラ寄せられたビデオをもとに番組を制作・放送しています。本年も私の作品もとりあげていただきました。
 どこかに出かけたり、好きな場所・物にふれると写真とビデオで記録してきますが、その中から特に気に入ったところや、皆さんに紹介したいところを選んでビデオをNHKに送ります。同じNHKの送り先でもローカル局と、東京渋谷の放送センターがあります。後者は全国からの応募が集まりますので数量も多く、採用される率はあまり高くありません。また、一口に「アマチュアビデオ」と言っても、芸術作品と同様に、それを見る人の評価は千差万別です。採用担当の方の波長とぴったし合った時でないと採用していただけません。それでもこの十数年間で年末特番で作品を取り上げていただいたのは(記憶にあるもので)5回、そのうち本人が取材されたりインタビューを受けた出演が今回で3回目の出演になりました。この項については別途ビデオ記録を紹介するコーナーを開設予定です。
 
 さて、八幡平周辺に湧く秘湯は、私の好きな順に
 @ 焼山湯ノ沢 こちら
 A 草の湯 こちら
 B 安比温泉 こちら
  そのほかに 玉川湯の沢   ・・・・といったところですが、
 冬季の到達の厳しさもこの順に厳しくなります。当初取材予定は@とのことでした。しかしここはアプローチが長いのと、標高が高いところを通るため、11月下旬の取材は本格的冬山になる懸念がありました。実際下見に11月上旬にスタッフの方が現地に向かわれましたが、やはり既に雪が深く、ルートも不案内なために(私は案内には同行できませんでした)到達を断念され、取材も今期はできないということになりました。
 そこで第二候補の草の湯への取材をすべく、私が準備偵察に向かったのがこちらの記録です。ところがそれも偵察後の六日間で2回の大量の降雪と、取材予定当日の朝も強い降雪となり、高速道も通行止めになるような状況で断念せざるを得ませんでした。
 そして最終的な代替案として安比温泉に向かうこととしました。以下はその記録です。

●番組名   とれたてマイビデオ2009〜笑いと感動のこの1年〜
●放映日時 
平成21年12月23日(水) 14時〜14時45分
   (再放送)平成21年12月30日(水) 朝7時20分〜8時05分

    
〜(放送は完了しました。ご視聴ありがとうございました)
●放送局  NHK総合(全国共通・NHKオンデマンド・海外向け放送)

 また、当日リポーターとして雪の中をがんばっていただいた浜口順子さんの関連ブログがこちらこちらにありますのでぜひご覧ください。
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 当日の朝は吹雪で、ぶなの駅出発時点で10時でした。200mほど進んだところでまだ枝に雪が着いています。
 3板のプロ用ハイビジョンカメラと、さしのべ用マイクと、しっかりした三脚を2人のスタッフの方が持って、所々で撮影しながら進みます。左端の袖は、リポーターの浜口さんです。

 林道(未舗装車道)を、ぶなの駅から赤川砂防ダムまで約3km、その先安比歩道(登山道)を安比温泉まで約2kmあります。目標所要時間は2時間ほどでしたが、当初20cmほどだった積雪は、砂防ダムで膝ほど、その先では70cm以上になっていました。
 
 (この稿もだいぶ間が開いてしまいましたが以下で完結となります。)
 上の写真の雪原は夏には駐車場になっているところです。
 そこから砂防ダムの水深数センチの所を渡って行きますが、半分近くが雪に覆われていて、みぞれ状になっているところもあります。スタッフの方がそこでも三脚を立てて周辺を撮影しています。
 砂防ダムを渡ってから雪はさらに深くなり、移動が困難になってきました。先に2人の方がスノーシュー(MSR製)の試運転とかで進んでいましたのでその跡をたどってゆきます。こちらのメンバーはツボ足なので、踏みあとでも結構もぐります。出発から4時間ほどが経過し、歩き詰めですが、まだ温泉までは1km近くあります。川に近づいた所で、先行していた2人の方が休憩しているのに出会いました。
 聞いて見ましたところ、ここからは川の中を進んでみたが、日没までに帰着できる見込みが無いので引き返してきて、安比温泉で食べる予定だったホルモン鍋をここで作って食べているとのことです。
 急遽ホルモンを浜口さんがいただく設定になり、食べている所の撮影となりました。左の写真はその撮影前に浜口さんがカメラのレンズ曇りを拭いてあげているところ、下は美味しくいただいている所です。

 しかしながらこのシーンは放映には至りませんでした。他の全ての番組に言える事ですが、テレビで放映される陰には膨大な量の取材データが隠されています。その中から厳選して、制作者の判断で取捨選択された映像がON−AIRされることになります。
 なお、タレントさんをわかるようにHPに掲載することは出来ませんので、わからない範囲のアングル・サイズとさせていだだきましたのでご了承ください。
   ウチのパーティも、帰着時間を考えると戻るべき時刻となりましたので残念ですがここで引き返すこととしました。
←やっと車道(といっても雪に覆われた)まで戻ってきてホッとした計4人でした。
 この日は午前十時の出発から、飲まず食わずでの雪中行軍となりまして、ぶなの駅に置いた車に帰着したのはとっぷりと日が暮れた17時ころでした。月明かりの雪原は風が出てきたために先に帰ったはずの2人の足跡は地吹雪で消えてしまってたどることが出来ませんでした。私が最高齢で、他の方は若さもあり、まだ余裕だったようです。
 そしていつもの岩畑の湯に立ち寄ります。この中でも許可をいただいて撮影・ロケをしましたが、こちらも放映とはなりませんでした。、
 計画としては、温泉に2人(私と浜口さん!)で入りながら、熱燗で一杯・・・の予定だったのですが、例年に無く早い雪に阻まれて到達は出来ませんでした。これも自然のサイクルの一部ですので、それに合わせてこれからも通わせてもらおうと思います。
 安比をあとに、朝からの通行止めが解除された東北道を盛岡まで戻り、駅前でツーショットの記念写真を撮っていただいて、今回のロケは完了となりました。

↓下記は番組ホームページのコピーです。