「うちの近くの バイクツーリング」 2003.6
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 私の住んでいるところは都会の人から見ると「観光地」らしいのです。ということはすぐ近くにいいところが沢山ある。私もそう思います。陸中海岸国立公園に住んでるわけですから。でも海はあまり行きません。というのは泳げないから…というばかりではないのですが、海にもカヤック(いわゆるカヌー)を漕いで繰り出すことはあるのですが、危険性が高い。山でも遭難する可能性はあるけど、海では即生命の危険に曝されます。
 リアス式海岸は山と谷がそのまま沈下して岬と入り江になった地形ですから、海のすぐそばに山が迫っています。そこで身近な野山にでかけることもよくあります。北郊にあるY高原と南のA山付近に午後からバイクに乗ってでかけてみました。
 井上ひさしの小説「新釈遠野物語」に出てくる、「栗野」(仮名。ほんとは似てるけど違う地名)という集落から県道をはずれてY集落に向かいます。路面は未舗装で凸凹の1車線ですれ違いは待避所まで出来ません。倒れかけてる木もあっていつも乗ってるキャンピングカーなどではとても来られません。やがて道はT字路に行き当たります。そこには児島○○さんの句碑の案内標柱が立っています。「あと1300m」とあるのですが、どちらの方向かわかりません。歩道を山奥へ入っていけばいいのかな? とりあえず北東方向へ右折して、だんだん道におおいかぶさる木々が多くなり、左右に急カーブを重ねて路面は泥濘となるころ、その句碑は現れます。Y街道として昔は岩手の内陸と三陸沿岸を結ぶ要衝だったようです。
行き当たったT字路。どっちにしようかな
若葉の木漏れ日にハルゼミの声が染み渡る句碑のまわり
牧場を通って稜線に出ました。知る人ぞ知る(?)スリーグリーンラインは、いま風力発電の基礎工事でにぎわっています。完成すると数十基の風車がまわり、日本最大規模とのことです。
むこうは北上高地の最高峰、早池峰山
足元には小さな花。この他にもつつじや黄色い小さな花がたくさん。
工事用車両もたくさん入っています。
西隣のT市へいったん山を降り、農道を走り繋いでS町、そしてO市へ入り、また山道へ進みます。G山麓ではダムを建設しています。堤体の上をダンプが走り回って少しずつかさあげして行く工法です。
A峠を越えて少し南へ走ると鹿の遊ぶ楽園があります。  この季節は九輪草がきれいに咲きそろっています。ここ数年は毎年その群落を見るのが楽しみで通っています。でもおととしが一番多く咲いていたかもしれません。
鹿が多く生息する区域では下草が食べられるため、歩きやすい気持ちの良い林床が広がっています。
平坦な地形の小さな流れのほとりにはピンクの小さな花が次々と開く、九輪草が群落をなしています。
九輪草にも種類があって、花の色が違ったりします。この地域の花は半透明のピンクがさわやかです。
ここからまたN牧場を経て1時間で家に帰れるのですが、林道が通行止めなので早めに群落を後にしました。
この日は昼前に家を出て、日の長い季節なので、夕方5時でもまだ十分に明るいうちに家に戻ることができました。もう少し余裕があるときは、海の見渡せる牧場の端まで行って、1時間もボーっと眺めていたりするのが大好きですね。オフロードバイクのツーリングが好きな方も、ちょっとは未舗装路が楽しめます。5月から11月までは森の学習館(水洗トイレあり)が開いていますので、雨のときにも森のいろんな本を読んだりしてすごしてみようと思っています。


2005年5月 楢の木平から五葉林道、赤坂峠を経由して元山へ行って来ました。

 コナラの見本林に躑躅が映えます             小さなスミレもアップすると違う表情が。
いつもの九輪草の時期には早いのですが、少しだけ咲き始めています。
元山の入り口ゲートは、放牧の無いときは開いていますので入っていつものスポットへ。やませの季節ですので海沿いは綿のような霧におおわれています。
向こうが元山の頂上です。躑躅には少し早いかな。
 高原の牧場から海を眺めて牧道に戻ると、なんと入り口ゲートがしまっています。
 でも鎖をかけてあるだけなので出ることができました。