「田代湿原から八甲田赤倉岳へ」  2024.06      「よかったところ」topへ topへ

   

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八甲田周辺に出かける前に、岩手の安比高原にも寄りました。そのあとに二戸で昼食・十和田市を経由して、グダリ沼へ。田代平にあるキャンプ場で一拍して翌朝田代湿原。八甲田山のお手軽コースで赤倉岳までの往復を楽しみます。

 ほぼ毎年通っている安比高原(人工リゾート施設ではない中の牧場と奥の牧場)ですが、今回はこの区域で初めてモリアオガエルの卵とオタマジャクシを観察できました。場所はこのあたりです。
 沼の畔から伸びた木々の枝に卵塊がたくさんぶら下がっています。この時期でないと見つけられません。下の写真で中央付近で下向きの矢印のように見えるのがオタマジャクシです。
 奥の牧場の遊歩道を散策します。毎年草刈りをしてくださっている皆様、ありがとうございます。
 他の所ではみかけないトンボもいます。 Googleの画像検索によれば、belted white face dragon fly ということのようですが、顔(口の辺り)が白いかどうかは確認できませんでした。
 →別の写真で顔が白いことが見えました。和名はカオジロトンボのようです。あまり多くは無いけど希少種ではないようです。
 レンゲツツジやアズマギクは大体終わりの方で、2・3株ほどヤナギランが咲き始めていました。ミツガシワのある池も葉だけです。
 これも今回多分初めての池で、安比高原の中・奥の牧場では最大かも知れません。場所はこの辺りです。写真画面だとよくわかります。アクセス歩道がきちんと除草されています。
 オダマキの群落もありました。
 散策の動画がコチラにありますのでご覧ください。
 岩手の内陸北部を平日昼に通過する場合の昼食は短角亭にしています。左は短角亭セット「短角牛カルビ丼&半冷麺セット 1078円」、下は短角亭ランチ「日替わり焼肉ランチB 968円」です。638円のランチもメニューにあります。
 どこかのうたい文句ではありませんが うまい・やすい・はやい で焼肉昼食をいただけます。
 名川チェリーセンターや十和田市を経由して、八甲田山群の東にあるグダリ沼にやってきました。
 前回は晩秋でしたので、水辺は寒々として枯草の中にあり、あまり趣は感じられなかったのですが、今回はバッチリです。案内道標も更新されていました。
 沼というと澱みを想像しますが、こちらは年中定温の湧き水が直接こちらの沼の水源となり、緩やかに数十メートルの川幅で流れてゆきます。水底にはバイカモ(水草で小さな白い花が水面に咲く)がゆらいでいます。
 水底にはバイカモ(水草で小さな白い花が水面に咲く)がゆらいでいます。夕方が近づいてきましたので、熊と蚊が心配です。今日のお宿に向かいます。
 付近に何か所かPキャンスポットはあるのですが、こちらの「田代高原・田代キャンプ場はリストアップされていませんでしたので、立ち寄って適地かどうか環境を調べます。
 無人・無料のキャンプ場で、広大な駐車場と水洗トイレがあり、テントサイトは多少凹凸があるものの車両乗り入れ可能になっています。熊が潜むことが出来そうな森と車道の間に広大な平原があって、どこでもテントを張れそうです。 トイレと水の便はありますが、それ以外は何もありません。水も洗面台の蛇口から出ますが、飲用可能かどうかはわかりません。(残留塩素を測る試薬を持っているので測ればよかったですが) 
 トイレ棟の中に看板が置いてあって、このキャンプ場の名称を知ることが出来ました。ともあれ、快適な環境の中でPキャンをさせていただきました。後にGooglemapにもポイント登録してあります。
 翌朝は田代平湿原の散策からです。 こちらの入り口向かいには八甲田温泉があるのですが、どうやら長期休業中のようです。湿原入り口にはトイレと駐車場があって、Pキャン可能ですが、上記キャンプ場の方が私は好きです。なお近くに有人・有料のキャンプ場はあるようです。 
 コースは上の案内板の中央を進み左側をまたって戻って来ます。湿原に出る前に竜神沼があります。数メートルの深さで底が見えて、白い硫黄質のような感じもしますが、水面には藻が多くあります。きれいなのか、そうでないのか表現に迷います。
 木道を進むと、トキソウ・モウセンゴケのほか、咲き残っているレンゲツツジとニッコウキスゲもたくさん見られます。
 これから向かう八甲田の残雪と花の対比がきれいです。

 グダリ沼と田代湿原散策の動画はコチラにありますのでご覧ください。
 ロープウェイ乗り場に着くと、仕事装備の人たちがたくさんいて、朝イチの便より先に出発したゴンドラに乗って行きました。多分コースの維持にあたる方々のようです。
 第一便に乗って上を目指します。一般の観光客とある程度の登山客が入り混じっています。前者が周回する8の字型のコース(ゴードライン)沿いでもたくさん高山植物がみられます。 (ツマトリソウ・イワカガミ・イワイチョウ)
 開けた湿原や池塘を眺められる展望デッキもあります。
 遊歩道の東端から登りに入って、赤倉岳を目指します。以前にはほとんど登りは無しで、下りだけの「登山」コースで、上下毛無岱を通って酸ヶ湯温泉に下るコースを秋に通ったことがありますが、ロープウェイより高いところの「八甲田山」に登るのは初めてです。
 赤倉岳へ向けて勾配はだんだんきつくなってきましたが、標高差は200mほどで、山登りとすればごく簡単なコースです。道端にはシャクナゲのつぼみ、オオバキスミレ、ムシトリスミレなどが現れてきます。
 火口壁に近くなると深山オダマキが増えてきます。火山は急斜面が多く、残雪も残りやすく、景色に変化があって楽しめます。
 岩木山も望めますが、天候が下り坂で、この後下山時には見えなくなってしまいました。以前に一度だけ登ったことがあります。
 当初目標は赤倉岳だけでしたが、もう少し先へ皆さんが歩いてゆくので付いて行ってみることにしました
 井戸岳の火口を覗き込むところまで来ました。登山道を辿った向こうには八甲田大岳が望めます。
 鞍部には避難小屋もあって見学もしたいのですが、体力的と時間的に余裕が無いので、また鍛え直してから来ることにして、パンと水分をいただいて戻ります。
 大岳の頂上には人が多くいて、途中の雪渓では注意しながら登降しています。
 短いコースでしたが、山容の変化や花たちや残雪も眺められて、意外というと失礼ですが、良い歩行が出来ました。
 ただしこの日の前後に酸ヶ湯温泉近くの登山道付近で山菜取りの方が熊害にあってしまい、間もなく登山道は遊歩道のゴードライン以外は立入禁止になってしまいました。
 十和田市を経由してお風呂をいただいたあと、翌日の舘鼻岸壁の朝市に備えて会場隣接のPキャン適地を探してこのツアーを終えることが出来ました。