「岩手県北・八戸のあたり」  2021.12
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 特に大きな目的地は無いのですが、岩手県の盛岡以北から八戸までの、これまでに行ったことの無い所や、何度でも繰り返し行きたいところを巡ります。宿泊はいつものクレソンジャーニーと、Goto関連割引が有効な宿も活用します。
 2021年の最終ツアーは、昼に雫石町の日本そば屋さんで昼食をいただいた後、町内のお菓子屋さん、中村屋で切り落とし弁当というものすごくCPが良くて私好みの美味しいクリームたっぷりのケーキ(といっても弁当風のパックに詰めてある)を2個買い求めて、夕刻前に小岩井農場の駐車場に着いて開園を待ちます。
 16時の日暮れが迫る頃には結構バスや家族連れが集まってきます。広い牧場園をぐるっと回るコースいっぱいに電飾が施されています。 一部の動画はこちらからご覧ください
 右は光の迷路です。小岩井での迷路は雪まつりでも経験がありますが、結構難しいです。紙上の迷路は得意ですが、全体の壁を見渡して障壁の先端を見極めるのが基本ですが、光の迷路はそれが困難です。挑戦して迷っているうちに雨が強くなって無念のリアイア(ギブアップ出口がある)となりました。
 この日は雫石プリンスホテルへの宿泊としました(Goto関連割引あり)。スキー場には少し来たことが有ってその時に食堂は入っていますが宿泊利用は初めてです。写真左の岩手山は雪に煙って鞍掛山のあたりだけ見えます。
 岩手県立博物館にやってきました。展示室の窓越しに、南東側から望む岩手山の雪霧も上がってきました。
 こちらの博物館は約30年ぶりですが、駐車場から入口に至る通路の周りのレンガ貼りが傷んで相当範囲が立ち入り禁止になっています。巨大な陸橋のアーチもくぐりますが、時間の問題で危険になってきそうです。公共施設の老朽化対策は各地で共通の課題です。
 孫たちが喜びそうな恐竜の骨格や、生物に関する展示も多く、今度連れて来ようと思います。
 岩手県内で3か所目の世界遺産となった 北海道・北東北の縄文遺跡群 構成個所の 御所野遺跡 に来ました。
 同群の中では 秋田県の伊勢堂岱遺跡 も見学しましたが、これとほぼ同様の展示イメージで臨んだのですが、失礼ながら意外にかなり充実していました。 
 駐車場からの入り口は小さな谷をまたぐ木造風の覆いが付いた橋を渡ってゆきます。遠い縄文の世界へ渡るタイムトンネルのようでワクワクします。
 展示・研修・研究を兼ねた建物の中に入って見学しますが、明暗を巧みに使い分けて照明も適切。ホール全体をプロジェクションスペースとして立体的に利用しており、中央の大画面スクリーンと相まって効果的なイメージ創出がなされています。
 動画はこちらからご覧ください (フォーカスのずれが多いですが、ご了承ください)
 矢じりの制作過程(上写真)など興味のある展示物も気に入りました。博物館的な静物の展示と解説を良く読みたい人も満足できる内容です。岩手県内にある展示施設の中では規模的にはさほど大きくありませんが、一番充実しているのではないでしょうか。
 屋外にある竪穴式住居の実物復元も、中に入ってみることができて興味津々です。半地下構造なので、水はけが気になるところですが、夏は涼しく、冬は暖かいという理にかなった構造です。
 少し北上して二戸の短角亭で焼肉の昼食をいただきます。AとBのランチがあって、580円と780円(税別)です。飲み物まで付いてこの価格と味とボリュームは他に知りません。
 満足・満腹のあとは さらに北上して青森に向かいます。
 県境を青森側に越えて少しのところにある青葉湖左岸農村公園に立ち寄りましたが、シーズンオフなので雪が積もっていて誰もお客さんは来た跡がありません。(写真もありません) また夏に来てみたいところです。
 今宵の宿は広くて静かな道の駅なんごうですが、夕食をいただくには少し早いので、すぐ近くの八戸市立南郷図書館 でひと時を過ごします。
 新しい施設のためか各種設備がきれいで充実しています。covid19対策もされています。右写真は閲覧テーブル上に仮設された遮蔽版ですが、プラダンの両側にブックエンドを、ダブルクリップを使って取り付けただけの簡素な構造で、安価で効果のある工夫がなされていました。
 一度手に取った本を直接棚に戻さず、一度滅菌するための「一時返却ボックス」もありますが、この時点ではあまり使われていないようでした。(この記事の記入時点では青森県内は急激に感染者が増えています)
 翌朝は、八戸市内の朝市(国内最大規模との評価もある)と、入浴・朝ラー朝食の後、市立博物館を見学します。(下段以下の写真は博物館ではなく根城のもの)
 八戸市内の入浴施設に共通しているのですが、石鹸・シャンプーの備え付けが大抵ありません。これは青森県内でもこの地区だけかと思います。無くてもよいのですが、入り口付近にも掲示がされず、不親切と感じます。市内の人は常識なのでしょうが、観光客や外来者は戸惑い、評価がマイナスになります。
 八戸は岩手県遠野市と清心尼公を通してつながりの深い所です。学校で習う歴史の授業は、現実感の無い丸暗記で嫌いでしたが、このような所で学ぶ史実は頭に入りやすく興味がわきます。
 博物館に隣接する 根城(ねじょう)には、場内入り口近くのプレハブに地元のボランティアの方々が詰めていて、生垣の手入れをこの日はしていました。場内のガイドももちろん行っていて、お願いして城内外を案内してもらいました。このような施設では地元で知識のある方の案内があるのと無いのでは大違いです。でもこの日は今年の案内最終日ということで、ギリギリ助かりました。
 根城(ねじょう)は平城(ひらじろ)という構造で1300年代からのものですが、水の入った堀や大規模な石垣などは無いもののそれなりの守りの工夫はされているそうです。また信長の時代(1500年代末)から始まった天守閣を持つ構成でもありません。 
 震災以降に、用務のついでや観光で訪ねた各地の城は、佐賀城・名古屋城・首里城・岐阜城・岡山城(兼六園)・福井城(跡=県庁)などありますが、それぞれ地元の方々の思いを感じました。特に前の3か所は史実に忠実に復元する努力が進行中だったり過程の説明が充実していました。でも残念ながら首里城は焼失してしまいました。再度の復元を願っています。
 次に立ち寄ったポイントは八戸キャニオンです。巨大な、標高差のある石の壁が見渡せる展望台がありますが、採石場の社有地を昼の間だけ一般に開放しているようです。

ダムの工事現場等にもあるような普通の道路は走れないサイズのダンプカーなどが小さく見えます。

 この日のお宿は、新装移転した道の駅田野畑です。夕暮れからしばらくの間は室内灯や外部電飾が点いています。場所的には以前の駅があった思惟の大橋近くの方が、子供も遊べる公園が近くてよかったような気もします。
 こちらの道の駅には駐車場が何段かに分かれて設置されていますが、一段低い静かな所で休みました。他には一時的に止める車はあっても夜通し宿泊した車は無かったようです。道路からも離れていて静かでよい所です。
 電源の付いた有料のPキャン用区画(RVパーク?)もありますが、出入り口に近いあまり落ち着かないところです。他にも三滝堂にもRVパークがありますが、こちらも出入口真正面でうるさい場所で、周囲からジロジロとみられそうな所に区画があります。せっかく車中泊用に企画されたものなのに、実際に泊まる人の意見を顧みない場所の選定に難があります。
 また昼の道の駅従業員が勤務中にしか受付ができないというのも、夕刻以降に到着する利用者には意味がありません。そして電源だけではなく、排水やごみの受付も、もちろん有料でよいので可能になれば、欧州などの車中泊(キャンピングカー)先進国に近づくことができます。利用者の声を吸収した制度にしてほしいものです。
 翌日は朝焼けを眺めながら三陸海岸沿いに南下します。
 宮古市の海沿い北部にもビューポイントがいくつかありますので、震災と大雨災害からの復旧が徐々に完了した場所から見学します。中の浜メモリアルパークにはトイレが出来上がっていました。特筆すべきは冬季も開放・利用可能(この時点で)なバイオトイレ?ができたことです。津波に注意すれば車中泊に良いかもしれません。

浄土ヶ浜からの観光船は、この執筆時点ですべて休止となっていますが、以前には右写真の日出島まで往復する船が震災後も運行されていました。そのだいぶ前には真崎までの航路とか、山田湾と田の浜を結ぶ航路もあってとても充実した海の旅を楽しむことができましたが、現代は娯楽の多様化のためか、観光船は縮小傾向にあるようです。

陸路から潮吹き穴に行ってみました。30年ぶりくらいでしょうか。当時はワンボックスのキャラバン(ロング)で親子5人で車中泊を楽しんでいましたが、ここの入り口駐車場でも一泊したことがあります。当時はまだ工夫が未熟で、食事は後部の平らな床に置いて食べていましたが、その後革新的な道具を思いつきました。足を折りたためる「ちゃぶ台」です。場所の有効活用ができ、姿勢も楽になり、使わないときは最小限に収納できます。

右写真のように潮が噴き上げますが動画はこちらからご覧ください。このあと浄土ヶ浜ビジターセンターに立ち寄ります。夏季はこのセンター前駐車場からレストハウス前まで歩くことになりますが、オフシーズンには直接乗り入れが出来るのでセンター利用者はあまり多くありません。でも内部の展示施設は充実しており、図書コーナーなどもあって、またいつか来てみたいところです。下図は複写ですが三陸海岸から眺めた岩手の観光図です。左端の島は金華山、右上は岩手山です。その要所抜粋と表示技術に感心します。三陸自動車道の全通により、八戸から宮城県北までが身近な所になりました。

 ※上図の撮影は、カメラのパノラマ撮影機能を使いました。横に歩きながら撮ります。
・・・おわり