「水沢と登米のあたり」  2020.01.11-12
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 岩手県水沢市(現奥州市)には、緯度観測所がありました。現在は 国立天文台水沢VLBI測所 となっています。緯度観測所で記憶している方は私を含めて高齢者かもしれません。県内に住んでいてもこれまで見学したことがありませんでした。 そのあと「水澤懸廳」(水沢県庁)記念館へも回ってきました。

 岩手県奥州市から、焼石岳山麓や秋田県東成瀬村を経て横手市等へ抜ける国道397号は、冬季には通行止めになります。秋の閉鎖は11月ころと他の山岳道路などと同期ですが、「春」の開通は積極的な除雪を行わないためか、6月が予定されています。

 岩手側の冬季最奥は、こちらの胆沢ダム付近になります。焼石岳登山口への林道分岐付近まで除雪されているようです。
 以前にも見学したことがありますが、ゆっくり見て回りたいので案内施設の中を見学します。大抵のダムには近くに見学施設や、やや大規模なダムだとトイレ等の休憩施設が付属します。訪れるお客さんはほとんどいませんが、暖かな室内でゆっくりと、上流にあった石淵ダムの戦後の建設等も含めて解説を見ることが出来ました。
 水沢市内に戻って旧水沢緯度観測所 現 国立天文台水沢VLBI測所を見学します。小中学生のころからその名は聞いていましたが、どこにあるのかわからないのと、専門機関であって一般人が行ってもしょうがないんじゃないかと思っていました。
 場所は中心市街地付近にありますが、ナビや道路標識で探しても、一般用入口にはなかなかたどり着けなくて、2周くらいしてやっと北側の入り口から入ることが出来ました。
 ちょうど子供たちの団体も来て見ていました。コンテンツは一般や子供たちでもわかりやすく親しめるように工夫されています。宇宙そのものだけではなく、宮沢賢治関連や、実験・経験設備、3.11の津波を ここ水沢で空気観測から把握できたことなどの展示もあります。
 映像による各種の解説もあります。偏光眼鏡をかけて立体映像で星空の成り立ちを解説する映像を見ました。左右両眼の視差を利用した立体視を前提に作られているはずですが、開始前の映像の題名とレーザーポインターが立体視できただけで、本編の多数の星が立体視できるかというと、まったくそのようには構成されていませんでした。これまでに他所では偏光による立体視は経験しているので期待していたのですが、3Dと銘打っているものの、肩透かしでした。これが小学校の先生が解説しているのならわかりますが、科学専門機関の展示で「3D」として上映していることには疑問を感じましたので、係の方に進言申し上げてきました。
 現在の名称に含まれるVLBIはなじみのない言葉ですが、次の意味のようです。
「VLBIとは、Very Long Baseline Interferometry(超長基線電波干渉法)の略で、天体からの電波を利用してアンテナの位置を測る技術」
 記憶に新しい、全世界の観測施設ネットワークでとらえたブラックホールの観測にも、ここにある20mパラボラアンテナが活躍しました。左下の黒い板にブラックホールの写真がありますが、なんとこれが 顔出し看板 になっています。早速入って家族に写真を送りました。
 登米市内に移動して、翌朝にまだ陽が上りきらないうちに伊豆沼に向かいます。目的は鳥たちの「出勤飛行」です。前日の夕暮れ時にも「帰宅飛行」を道路を走りながらでも多数観測できましたが、夜明けにはもっと一斉に飛び立ちます。池のほとりには撮影ポイントがあるらしく、車が道路にはみ出るほど、カメラマンも一直線に肩が触れ合いそうに並んでいました。
 出勤飛行は空が白んでくるとだいたい終わって、伊豆沼には鳥の姿はまばらになります。鳥インフルエンザが話題になる前にも来たことがあって、その頃にはまだ白鳥へのえさやりが一般的でした。現在では(以前からもそうだと思いますが)、白鳥たちは昼は田んぼや農地に「出勤」してあちこちでグループを作って過ごしているようです。
 宮城の明治村中心部にやってきました。以前に教育資料館になっている旧小学校は見学したことがありますが、まだ見たことが無かった、水沢県庁記念館・警察資料館・懐古館を観ます。 県庁の文字が写真のように読み慣れない字体なのですが、そのことよりも「水沢」(現奥州市)=県 というのが良くわかりませんでした。登米は宮城県ですが水沢は岩手県です。 廃藩置県の経過は一律に移行したわけではなくて、岩手県南と宮城県北の一部を合わせた水沢県という区切りがかつてあったのでした。
 県庁としては、その行政区域範囲に比べて建物の広さ(旧庁舎も含めても)が小さいように感じました。多分現代ほどには行政需要が広範ではなかったためと推測します。
 警察資料館には留置場などもありますが、ぞっとします。まして、昔の未熟な捜査で、でっち上げの冤罪も多発したのではないかと気の毒です。
 登米懐古館は、かの有名な隈研吾氏の設計のようです。例によって展示物は撮影禁止ですが、なぜなのかの説明や解説は有りません。気仙大工の技術は昔から評価されていたということなどが内容の、隈研吾氏のインタビュービデオも流れています。
 昼食はグルメマップがありますが、あまり遠くない範囲でこちらのお店に入ります。地域の名物は 油麩丼で、土産物などにもなっていますが、はっと汁も美味しかったです。こちらでは麺類も各種あるようです。

 歴史のある街並みは見ていて学ぶものや楽しみが沢山あります。
おわり