「雪がたくさん 西和賀町へ」
  2011.02.05-06   2013.02.23-24
topへ
 
「よかったところ」topへ
 2013年の2月下旬、東北地方各地では積雪量の最高記録を塗り替える雪が降りました。岩手県内では西和賀町で265cmという最高記録が出てしまいました。前回と同様、お邪魔にならない程度に通行して見学しながら、地元へでの消費にも貢献してこようというツアーです。
 最初の寄り道は、岩手産業文化センター(アピオ)で土日の二日間開かれている「スイーツフェア」です。イチゴとかケーキの大好きな私としては、入場無料ということもあって見逃せません。ほとんどは普通に販売しているのですが、試食コーナーもありまして、盛岡の菓子店タルトタタンではイチゴミルフィーユ?の配布に列が出来ています。
 各テレビ局の取材もたくさん来ていて、それの写真を撮るのがまた楽しみです。
 そしてステージではさんさ踊りを上演していましてミスさんさのお姉さんもお話、踊りと活躍していました。


 盛岡を経由して沢内村(現西和賀町)に向かいます。南下するにつれて積雪は深く、降雪や地吹雪による視界不良もひどくなってきました。時々徐行して視界が回復するのを待ちながら進みます。
  状況を映像でご覧ください。 ↓
 いつものドライブインおよねに入ります。このときは残念ながらおよね定食は品切れで、親子丼とおよねそばにしました。濃すぎず、好みの味です。親子丼だけでも大盛りなのに、手打ちそばと煮物と漬物2種もついてきます。私たちから見るとものすごい量なのですが、おいしいのでほぼ全部食べきりました。
 湯田町の温泉街の中にある、スーパーオセンで夕食の買出しをします。ついでに家でいただく食品も何個か購入します。内陸部のスーパーなのですが、お魚がお買い得で鮮度も良いです。購入したのは、刺身で食べられる赤えびが10本以上入って300円くらいと、真鱈の生タラコ数百グラムあるでしょうか、200円くらいです。
 ふだん、辛子明太子や味付タラコとして食べているのは助惣鱈の子なのだそうですが、真鱈の子は粒はあまり変わらないものの一袋がものすごい量です。子供の頃からたまに、煮て味付けしたものや、生で味付けしたものを食べていたのですが、最近は自分で煮て調理できるようになりましたので、割安なタラコを見つけるとすぐ買うようになりました。
 この日のお風呂屋さんは、旧湯田町内に何箇所かある町営温泉の一つ、穴ゆっこです。冬季で放熱が大きいせいか、内風呂は大丈夫ですが、洞窟風呂のほうはぬるいので足湯だけにしました。シャワー・シャンプー・ボディーソープがあって、料金はなんと300円で、町内の人は180円だそうです。天然温泉のあるところはうらやましいです。
 そして今日のお宿は道の駅錦秋湖です。18時までの営業時間ですが、その少し前に入って、漬物などを購入しました。
 右写真は翌朝の入り口付近ですが、除雪後にまた吹き溜まりが出来て看板も見えなくなってしまっています。

 積雪の多い地方の道の駅では、スキー場の駐車場と同様に真夜中から除雪を始めます。私たちのほかにも1台、Pキャンしている車がいましたが、除雪車が来たので、一時移動して、完了後にまた元の位置に戻りました。このような作業が冬は毎日続くのでしょう。ご苦労様です。

←場内の作業は、ホイールローダの先端をバケットではなく除雪用のブレードに付け替えた機械です。
 さらに翌朝にはロータリー車がやってきて、狭い部分の通路幅確保や、積みあがった部分を遠くに飛ばしてくれました。
 でも、早朝に風雪注意報が出て、せっかく除雪したところにもまた新たに数センチの積雪になっていました。
 私も若いときに山形県米沢市に住んでいて、市内で積雪量が160cm台という日が2ヶ月近く続くのが普通でした。雪はたまに行って楽しむ分には良いのですが、そこで生活するとなると負担も大きくとても大変なものです。もう少しの期間、雪下ろしなどが必要な期間が続きますが、皆さんには元気で暮らしてほしいと思います。


2011年2月のレポートです ↓
 2010年から2011年(平成22〜23年)の冬は各地で豪雪が続き、1月に気温の低い状態がやってきました。年末には会津の国道49号で、1月には鳥取や北陸で大量の車が国道で動きが取れなくなって通行止めになるほどの大雪が積もりました。岩手の内陸部・奥羽山脈沿いや、秋田県の内陸部でやはり奥羽山脈に沿った所では毎年多くの雪が積もりますが、今年は抜きん出ているようです。
 私の住んでいる三陸沿岸では真冬にはあまり雪が降らないので、観光を兼ねてその雪の状態を見学に行って見ました。やや不謹慎な気もするのですが、
現地では普通に生活しておりますし、なるべく現地のお店なども利用するようにしておじゃまします。
 
 西和賀町の旧沢内村から湯田町に向かう(岩手)県道1号です。道の脇に除雪車用の目標となる赤白の柱が立っています。たいていは全高が2mくらいですので、ここでは1.5m位の積雪であるのがわかります。
 雪下ろしが済んでいないところでは屋根の上にこんもりと積もっています。おおきなつららが垂れ下がっている所もあります。
 碧祥寺の向かいにあるおよね食堂に着きました。こちらのおそばはやや味が濃いのですが、手打ちで私好みです。今日は天ぷらそばとおよね定食を頼みました。天ぷらにはえびと舞茸があります。どちらも600円です。定食は750円です。小食の私たちにはやや多かったのですが、全部きれいにたいらげてきました。
座敷もあって広い店内ですが、弱点はトイレが外で昔風なことです。



 再び県道を
南下して、西和賀町を構成する旧湯田町の中へ入ります。このような豪雪地帯でも郵便配達業務はバイクで行われているようです。この時点では路面に雪はありませんが、積もったときのご苦労がしのばれます。
 どちらの町でもそうですが、主要道路を道なりに進むとバイパスに導かれて、繁華街は通過してしまいます。湯田の温泉街も同様ですので道標に注意して町の中に入ります。

  今回の立寄りポイントの一つは スーパーマーケットのオセン西和賀店です。オセンは北上店を以前にアップしたことがありますが、こちらの方が発祥の地のようです。キャンプ用の食料のほか、真鱈の卵(いわゆるタラコより十倍くらいは大きい)が、とても安かったので、購入してあとで家で煮て味付けして、しばらく皆で美味しくいただきました。
 次にほっと湯田の駅前にやってきました。駅舎向かいの物産館でイベント等の案内チラシをいただきますが、ほとんどは次週の3連休に合わせたものが多いようです。飲むヨーグルトが欲しかったのですが、錦秋湖道の駅で売っているものと同じものはありませんでした。
 足湯(左写真)もありますが、次の温泉に入る予定ですので省略してまた国道107号を西に向かいます。


 県境を越えた所で
左折して三又温泉への近道に入ります。昔であればこの道は冬期閉鎖で、横手市内に近いほうから回ってこなければならないのでしょうが、現代は岩手方面に出やすいようにロータリー車による除雪が行き届いています。
 南郷地区に至ると(下の写真)また道は太くなって、方々で雪下ろしをしている集落を奥に進んでゆきます。
 日本各地の家屋には屋根の形を工夫してあって、こちらでも屋根の急傾斜で雪を自然落下させるものや、屋根の中央に左右に雪を切り分ける鋭角がつけてあるものなどあります。(右下写真) 後者の形式は ほくほく線沿いでよく見かけました。でもうまく行かない例もあります(RO)。
 三又温泉はあまり通ることの無い街道沿いにあって、今まで見た旅のレポートの中では、賀曽利さん(バイクでのレポートが多い)のお気に入りの温泉のようです。
 私もだいぶ前にバイクでここを通り過ぎて、奥羽山脈の名も無い峠を越えて、また岩手側の湯田町に至ったことがあります。もちろん未舗装の難路で、峠付近で転倒してしまいました。


 さて集落が途切れて少し行くと温泉の看板がありました。左は冬期通行止めでくりこまスキー場方面へ至る道です。右下へ下りてゆくとこちらでも屋根の雪下ろしをしていました。

↓宿正面入り口から外の雪原までの180度
 駐車場はほとんど雪が無くて、濡れた状態です。温泉の排水を流して除雪(融雪)に利用しているようです。
 食堂も営業しています。館内は意外に現代風の構成になっています。少人数で集まって炊事が出来るようなスペースもあります。
 温泉は大きな窓から外の雪景色を楽しみながら入浴できます。(右下写真)

※ こちらの温泉は残念ながらH25年の11月に閉館したようです。泊まりに行こうと思っていたのですが、夢はかないませんでした。
 
↓ 脱衣所の180度画像 誰もいない時に撮影しますが、浴室は他のお客さんがいましたので画像はありません。
 実はこちらの温泉は2011年3月号の「東北じゃらん」に掲載されていて、入浴割引券(100円で入浴可)を切り抜いて使えます。1枚で2人有効なので、400円×2→100円×2 となって、600円オトクでした。本代の元をこれでGETしておつりが来ました。いいお湯をいただいて気持ちよくなった後は横手市の十文字へ向かいます。

 横手市内に入るとますます雪は深くなったような気がします。(普通は山間部のほうが深い?)

 

 今夜の宿の「道の駅十文字まめでらが」に着きました。まめでらが とは元気ですか?という意味とのこと。秋田の隣県岩手の私なりの通訳をしますと・・・
 「まめ」はもちろん食べる豆ではなく、「労苦をいとわず物事にはげむこと」という意味。 「でらが〜?」は「でいましたか?」が次のように変化したもの。
  →「でいたか?」→「でいだが?」→「でいらが?」→「でらが?」
 東北以外の人に難解な変化は多分「だ」が「ら」になる部分でしょうか。これは音が似ているのと、濁音では発音が疲れるのでらに置き換えることが多いためだと思います。他に遠野の民話に出てくる表現の変化例に、「〜だったということです」が(中略)「〜らったずもな」などがあります。
 館内正面にはコタツが4台ほど用意してあって、誰でも利用できます。何やら本を読んだりくつろいでいる方も居ました。
 もちろん食堂・産直・情報スペースもありますが、情報端末はタッチパネルだけで、キーボードが無いのとあわせて、データベース内容が十分では無いようで何でもわかるというわけには行かないようです。

 雪の深い地域の道の駅は、除雪(排雪を盛り上げておく)スペースに十分な配慮が必要です。屋根からの落雪部分には安全対策もされなければなりません。当然駐車可能台数は少なくなりますが、普通は冬期の利用者は無雪期よりは少なくなるのでなんとか間に合うという感じでしょうか。

 翌日は市内のかまくら館(上写真)の冷凍室で本物を見学しました。こちらも主要イベントは第二週の連休にあわせたものが多いようで、それ以外のものを楽しんできました。
 雪深い地域の皆様、お邪魔様でした。