「樹氷をめざして、阿仁へ」
  2011.02.11-12
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 2010年から2011年(平成22〜23年)の冬は各地で豪雪が続いておりますが、前週に引き続き秋田の内陸、今回は北部の北秋田市を目指しました。 実はせっこきをしながら樹氷を見に行こうと調べていたのですが、宮城蔵王、山形蔵王、八甲田あたりが有名な所です。でもあまり遠くない秋田の森吉山でも樹氷が楽にみられるらしいのです。
 田沢湖のほとりを通って向かいます。
 
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 今回は3連休ですのでゆったりした日程で向かいます。まず盛岡で少し早い(11時)のですが、昼食にします。立ち寄ったのは、ふれあいらんど岩手(施設説明はこちら)の中にある、雲の信号 というレストランです。 とんかつ定食555円!という価格に引かれて入って見ます。2人でメニューを見て、もう一品は野菜ラーメンにしました。

 そして游悠という情報誌の切り抜き券を持参するとコーヒーorソフトドリンクが無料で付きます。
 天井の高い広大で静かなスペースで窓の雪景色をみながら食べ始めます。とんかつ定食もさることながら、特筆すべきは野菜ラーメンの美味さでした。白濁スープは濃すぎず、味はしっかりで、ラー油と粗引き胡椒が効いて、最後まで美味しいと思ったまま食べ終わりました。ふつう最初のスープ一口はうまくても、あとのほうで少しおなか一杯・・・と思ったりするのですが、食べるのがゆっくりで小食の私でも満足でした。
 雫石あねっこのいつもの道の駅で、おなかがこなれて少し眠くなったのでしばしお昼寝をします。そのあとには仙岩峠を越えて田沢湖に向かいます。
 

 田沢湖町(現仙北市)にあるスーパー スズフクユーマートはこちらに出かけるとバイクで来たときも含めてほぼ必ず立ち寄ります。ここで今夜と明日朝の食材を仕入れます。
 ナビの案内では46号をこちらの交差点まで進んでから北上するのですが、せっかくなので冬の田沢湖畔を辿ります。この方が30分短縮でした。
 下の写真で湖畔に生える立ち木の黒い点はヤドリギでしょうか。右下のように湖畔の道を進みます。先のニュースでご存知のように、田沢湖で絶滅したとされていた クニマス が遠隔地で生き残っていたということで、その剥製展示会があるとの看板がありましたが、経路から外れるため割愛しました。
 十何年か前にバイクツーリングでやってきて宝仙湖の下流広場でキャンプ(テント泊)をしていて、近くにいた地元キャンパーの方に声をかけられてご馳走になり、お話したことがありますが、当時の話題でこのクニマス発見にはたしか100万円の懸賞金がかけられていました。
 左の写真が絶滅の原因となった玉川から導水して発電した水路の放流口です。

 西木へ出てからはしばらく秋田内陸縦貫鉄道と交差しながら北上します。(左写真RO)

 上桧木内駅の近くに産直・コミュニティ施設があり、隣接して紙風船広場があります。(右は看板、右下が広場前写真)場所は下図です。
 こちらでは毎年2月10日に熱気球の原理で紙風船がいくつも上げられて、毎年1万人くらいの人が見物に訪れるそうです。(地区の住民は600人あまり) ですが日付指定の行事では、土日の休日に重なることが少なく、いままで本物を見たことはありません。今年も、なんと昨日終わってしまったばかりです。広場の皆に踏み固められた雪を横目で見ながら先へ進みます。
 でも今年は秘策があります!最終行に掲載予定です。

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 国道沿いの家も途切れて、仙北市から北秋田市への境にさしかかります。ヘアピンカーブやスノーシェッドの道が続きますが、路面は除雪されているのと、硬い凍結は無いので快適に進みます。
 今日の宿泊予定地、道の駅 阿仁 がある、比立内の集落に近づくと、ロータリー除雪車と、その前にロングアームを取り付けたショベルカーで枝の雪を下ろしているのに追いつきました。交通誘導で、ずっと歩いている人もいます。おかげさまで安全に通行できます。ありがとうございます。



 夕闇が迫りつつある17時少し前に、
道の駅阿仁に着きました。雪はますます深く、建物も半分くらい埋もれているような感じです。道の駅ですのでトイレは24時間利用可能ですが、売店は17時で閉まります。秋田の美味しいものの一つに、あまり目立たないのですが漬物があります。今回は蕪を甘酢漬けを110円でGETしまして、おかずに加えます。

 団体を乗せた観光バスが休憩に立ち寄りました。 ・・・かな?と思ったらやはり中国語を話す方々でした。売店でもおばさんたちが何かにぎやかに話しながらみやげ物を買っていました。トイレに中1・小2位の兄弟が来て、お兄ちゃんは先に戻ってしまって、弟の方が手洗いの水(自動)を出そうと手をかざしたけどなかなか出ないで待っていたので、センサーの位置を手振りで教えてあげました。大人の団体は良く見かけるのですが、子供たちはめずらしいです。

 駐車場も例によって規模を縮小して周囲に雪の山を作っています。その高さたるや、向こうのワンボックスカーの2・3倍はあります。
 翌朝は曇りですが薄日が射して来ました。風もないようです。インフォメーションコーナー(夜間は閉鎖)でいただいた案内にも森吉山の樹氷が記載されていて、期待できそうです。朝食のあとゴンドラの始発9時前には余裕を持って着くように進みます。

 阿仁合の町に入る前の交差点から右折して阿仁スキー場に向かいます。ますます雪は深く、電柱の上にも熊棚のようにつもり、斜面の雪崩防止柵もせいいっぱいがんばっているようです。

 スキー場までやってくると、車が集まり始めていて、リフトに乗って次々に上がって行く人が見えます。ゴンドラの発券所に行って見ました・・・。係りの人のお話では、頂上駅は強風のためゴンドラと上部のリフトは運行休止とのこと。風が止めば運行するとのことで、1時間ほど待ってみましたが見込みが立たないのであきらめて次のポイントに向かうこととしました。
 左写真は阿仁前田の交差点から森吉山を振り返ったところです。頂上周辺はやはり吹雪のようです。これではあきらめるしかありません。非常時に備えてビバーク用のテントまで用意していたのですが、また次の機会にします。
 樹氷ツアーから催し物ツアーに切り替えまして、次に道の駅鷹の巣に立ち寄ります。各地の道の駅では冬が一番深くなるこの季節に各種イベントを行います。
 こちらでも地元の食材を使った出店がたくさん賑わっています。お目当てのコーナーは無料のおしるこです。予定時刻に100人分を配布しますので列が出来ます。係りのおじさんが大体数えてくれて、この辺で終わりかなーといってくれますが、最終的には予想より少し多めにありつくことができます。
 それからこれも秋田で多く見かけるのですが、油で揚げた団子です。(こちらは購入しました)

 この日のお風呂は、大滝温泉にある湯夢湯夢の湯(とむとむのゆ)です。お風呂代はなんと!250円です。公営の施設のようです。受付は何処かのナースステーション風です。介護職員的なスタイルのおばちゃん(といっても私よりは若いかもしれませんが)が2人いました。
 ↓コインロッカーや広報誌、自販機などがあるカウンタ
 女湯はカウンタ(番台ではない)のすぐ向かいですが、男湯はなぜか一度地下の廊下を渡ってまた階段を上がったところにあります。他にお客さんがいたので浴室写真は撮れませんでしたが、露天風呂もあります。浴槽も2つあって温度が違います。シャンプー・石鹸等は持参の必要があります。
 ↓地下の廊下を渡って行きます。でも写真左は雪避け覆いのようにも見えますのでもしかすると冬以外は外が見えるのかも知れません。
 右下写真はまた階段を上がった先にある男湯の入り口です。

(この間震災の影響に因りましてしばらく更新が止まりましてすみません)

 入浴して気持ちよくなったあとは尾去沢を通って道の駅鹿角に向かいます。
 駐車場は、第二駐車場で後述のイベントが行われるため、本館の前と中庭だけに規制されていました。夜のイベントに対して昼前に到着したのが幸いして、中庭に止めることが出来ました。 こちらでも無料の豚汁や甘酒がありまして、他に出店から昼食を購入していただきました。そのほか花輪ばやし実演などのイベントもあります。(左)
 そして夕闇が迫るころ、お目当ての最大イベント、西木の紙風船が始まります。既述の様に本来の実施場所である西木では、日付指定行事のため今まで見ることができませんでした。
 ぜひ見たかったので、出張展示するこの機会は貴重でした。原理は熱気球なのですが、大きさや質感や熱源やバランスと言った面で具体的なイメージが湧きませんでした。
 自力で浮き上がるまで、老若男女の大勢で取り囲んで下の枠を持ったり、表面に触れてみたりしています。先に妻が、私も輪に加わって触ってみました。何かいいことがありそうです。
 ・・・このことは一月後の震災時に二者択一の判断をした際に「良い方の判断を選択」することに現れたのではないかと思っています。

 紙風船の生地は、古来は和紙だったのでしょうが、現代のものはより強度や耐火性に優れた合成紙が使われているようです。紙風船の打ち上げの後は、花火も打ち上げられました。
 そのままの駐車位置で一泊した後、早朝に東北道を南下して岩手山SAまで移動し朝食にしました。安比高原スキー場のある前森山と西森山(右下写真)に旭が当たり始めます。まだ岩手山の頂は白銀に覆われていました(左下写真)。

 厳冬期に行われる道の駅イベントを満喫できたツアーでした。