「夏の秋田を楽しむ」
  2011.08.05-06
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 2011年夏の「取材」から季節が反転しての記載開始になりますがご容赦ください

 毎年何度か秋田にはでかけますが、今回はあまり見たことが無いところや、途中にある目立たないけど行ってみたかったところに立ち寄ります。
 
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 岩手から秋田へ向かう道は何本かありますが、平和街道(秋田県鹿郡と岩手県賀郡の間のため?)と呼ばれる国道107号沿いに進みます。遠隔地が目的の場合には高速道を進みますが、今回は途中下車での楽しみも目的です。

 まず北上線の岩沢駅に立ち寄ります。北上の西部にはいろんな鉱山のあとがあります。こちらについても以前ここで働いていた人のお話に基づく絵本を読んだことがありました。(H21ころ)
 夏の日のローカル線ディーゼル列車が走り去った無人駅のホームというのも趣があります。
 駅の待合室にはたぶん地域の人たちが思いをこめて飾ったり磨いたりしているいろんなものがあります。

 待合室のとなりに水澤鉱山展示室がありますが、通常無人のため施錠されていて中を見学させていただくことはできませんでした。(右写真ROで内部)またいつか予約して見せてもらいにこようと思います。
 キャンプ場や近くの山への登山道などもあります。古くからある曲がった道を通ってまた国道にもどります。

 湯田ダムの人造湖は錦秋湖と命名されています。多くのダムにはその解説のための展示が付属しています。中を見学して、堤体の上も出来るところは歩いて見学します。ロックフィルダムだと見下ろすようなところはないのですが、アーチダムだと見ごたえがあります。



 道の駅ゆだ錦秋湖で
昼食をいただきます。こちらでは漬物バイキングで、各種の漬物を好きなくらい取って食べることが出来ます。ROのセットの他にラーメンもいただきました(2人で)。
 西和賀町に入ります。旧湯田町の踏切を渡って町の南側にある湯川沼を目指します。岩沢の駅ともつながっている北上線で、また列車に会いました。ほっとゆだの駅前の交差点から南下して湯川温泉の旅館街を通ります。
 こちらの温泉街は、アクセス道路がやや細くて何度か曲がるので、知らない人はこんな山奥にたくさんの旅館があることが意外に思えるかも知れません。
 右写真ROで同温泉街の一番奥にある奥の湯の大きな旅館です。この横を通って舗装された道をさらに進んでゆきます。(前回来た20年程前には未舗装だった気がします)
 曲がった山道をしばらく行くと、湯川沼へ至る歩道が2箇所あって、入り口に案内看板が立てられています。 


 おなかもこなれてきたので、「登山道」の入り口の駐車場で休憩小昼寝をしたあと、山道に入ります。
 20分ほど、たまに階段状の山道を登ってゆくとだんだん前方の空が低くなってきました。

湯川沼は以前に来たときと変わらず、静かに水面を開放しています。↓クリックで動画にリンクします。
 前回には沼の中に金魚が泳いでいるのを見ましたので、今回もいないかどうか探しました・・・すると、いました!写真は撮らなかったのですが、ビデオに写っていますので、YouTubeを視聴可能な方は上の写真をクリックしてご覧ください。

 で、肝心の浮島なのですが、これも前回と同じく確認することができませんでした。どこかの岸に寄っていて、島だと区分できないのでしょう。安比の浮島だと沼が狭いのですぐにわかるのですが。
 沼には睡蓮系の花が咲いています。野生の睡蓮は日本ではヒツジグサしかないという投稿をいただいたことがありますが、けっこう大きな花だったので、これも誰かが栽培種を移植したのかも知れません。

 GPSの地形図を見ますと、池を一周する道があるようです。せっかく来たので周回してみました。 ふみあとは北側ほどは多くなく、倒木も何箇所かまたぎます。途中から池を望むこともなく戻ってきますので、あまりお勧めではないかもしれません。
 歩行中は他の方に会うことも無く戻ってきて、林道を通って再び107号に戻り、横手方面に向かいます。
 この日はもう山歩きの予定が無いので、国道脇にある日帰り温泉でおふろをいただきます。今回は峠の湯です。
 横手市から13号に左折し、湯沢市に向かいます。途中十文字町の道の駅で次のポイントの情報を入手します。
 湯沢市では毎年七夕絵灯篭祭りを開いています。なかなか日程が合わなかったのですが、やっと来ることが出来ました。
 道の駅でもらったパンフレットで駐車場を把握するのですが、方角など良くわからないうちになんとなく進んで、湯沢市役所の東側にある駐車場に入ることができました。

 よくわからないまま、あちこち歩いてみます。露店が多い繁華街もあれば、食通にも満足そうな食のエリアもあります。
 でももちろんメインはその絵灯篭です。大小さまざまな、子供が描いたものから、大作まで、主にきれいなお姉さんを表現したものが多く飾られています。皆様はどの絵が気に入りましたでしょうか。
 そしてこちらは「しょうゆソフトクリーム」です。当地にも「しょうゆロールカステラ」がありますが、共通した風味があります。初めての夜の祭り、趣があって楽しめました。
 この日はいつもの道の駅雄勝まで移動して一泊としました。



 夏の道の駅を
利用するのは車だけではありません。オートバイや自転車でツーリングする人たちも使います。閉店後の屋根付き通路などを利用して、サイクリストたちが休んでいました。朝も早めに次のところに向かったようです。
 いつものルートで、R108を進んで次の道の駅鳥海へ寄って朝食にします。次の目的地は鳥海山麓にある「獅子が鼻湿原」にある「あがりこ大王」です。道は最短ルートではなく、最も曲がりくねったコースとして、鳥海山の登山口あたりを経由して向かいます。
 
歩き始めはこのあたりで、中島台自然休養林のキャンプ場や駐車場・トイレ・管理棟があるところです。


 遊歩道の経路は、残念ながら最新の2万5千分の一地形図には掲載されていませんが、案内図に従えば特に迷うようなところはありません。なぜ道を記さないのかは不明です。このような例は他の登山道でもありますが、そこは利用率が落ちてきているところで、新しい版では削除された所でしたので、ここのように大勢のハイカーがやってくるところで表示を省略しているのは珍しいと思います。

 このあたりは自然エネルギーである水力発電に使う水をうまく利用しているところです。歩き始めのコースを東よりに取ると、左写真のゲートから分水した水路に沿って歩いてゆきます。水は冷たいので表面から霧が出来ています。左への枝道に入るとまもなく「あがりこ大王」に会うことが出来ます。



 湿原へと
向かう道に戻り、周回する歩道をたどります。大小の湧き出口がありまして、小さな泉でのどを潤します。
 火山の断面を想像するに、滑らかな山の表面に、溶岩が上の方から流れてきて固まりました。溶岩は水を通しやすいので、元の滑らかな表面との境を地下水となって流れてきます。溶岩の下の方で途切れたところから水が表面に流れ出てきている・・・といったところでしょうか。
 周回コースを時計回りに回って、後半に車が通りそうな道に出ます。そのまま進むと向こうから水が流れてくる水路に出ます。放水切り替えゲートの前には青く澄んだ水が渦を巻いています。水が流れ出る元の方には「鳥海マリモ」があります。
 
 水温はとても低いので、表面には霧がたちこめています。豊富な水が一年中流れ出ていますので、水力発電の水源としては好適なのだと思われます。
 でも鳥海マリモなどの貴重とされる自然形態を保護するという観点からすると、現代では水源開発の対象とはされないと思います。当時は貴重なものだと判断されなかったのか、電力開発の方が重要視されたか・・・ですね。ともあれ現在の形態でバランスが取れていますので、ここからまた変化を与えないほうが良いのかもしれません。

●↓下の画像クリックで全編の動画にリンクします。

 歩道起点に戻って、出店で地産のアイスクリームをいただきます。その後昼食をいただいてから麓へ下りてゆきます。
 鳥海山の北麓のなだらかな坂を象潟に向かってゆっくりと下りて行きます。

 象潟の道の駅「ねむの丘」でお風呂をいただいて、展望台から海の方と山の方を眺めます。

 沖合いの左手(やや南方)には山形県酒田市の飛島が見えます。山側の南東方向には鳥海山のなだらかな裾野と、東にはいつも通る仁賀保高原の風車郡、その手前には九十九島が田んぼの中に浮かんでいます。
 にかほ市から秋田市まで、高速道を通って夕暮れに間に合うように向かいます。今日は秋田竿灯が行われますので、これまで出張展示しか見たことがありませんでしたので本場で見させていただきます。
 キャンカーの駐車場所はいつも探すのに苦労するのですが、自動式でも出入り口のゲートのところに庇が付いていて、その高さや左右の幅が影響して入れないことがあります。今回は少し歩きますが駐車可能なところを見つけることができました。

 たくさんある出店の中で腹ごしらえをして会場に移動して待ちますが、多くのお祭りで言えることは、通りの左右で混雑の具合に差があることと、途中での横断はかなり制限されることです。また「上流と下流」でも見所や混雑具合が変わります。エスケープルート(裏通り)などもできれば事前に把握しておくと安心です。
 というわけで念願の秋田市内での竿灯をたっぷり楽しむことができました。あのお囃子もいいですね。

 ↓下の大きな画像クリックで動画が開きます。