ワゴンRへのキーレスエントリー取付  
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 ウチの2号車、ワゴンR(MH系、H15〜H20型)は、「燃費が悪くならなくてエンジンブレーキが良く効いて思い通りに走る」マニュアルシフト車です。トラックまでオートマになっている世の中なので、貴重なのですが、キーレスエントリーが付いていません。オプションにはあるようですが登録済み新古車で購入しましたのでそのまま使ってみていました。でも次のような理由で後付けのキーレスエントリーユニットを取り付けることにしました。
 @鍵穴の周りに傷がついてきた
 A鍵のギザギザの消耗が進んできた
 B鍵穴が1箇所しかない
 もちろん普通の理由である、簡単に開けられるようにしたいということもありますが、最大の理由はBです。
冬には寒冷地では鍵穴が凍結することがあります。キーが差し込めなくなった時にまず実行するのは助手席側からは入ることができないか試します。ところがこの車はキーレスエントリー仕様の車種が多いせいか、助手席にはキーを差し込む穴が付いていません。もちろんバックドアにもありません。冬の夕方に雨が降ると翌朝は乗車できなくなる確率が高くなります。家の近くであれば解氷スプレーやらお湯をかけることができますが、外出時には打つ手が無くなる危険があります。

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 さて、準備した材料は発信機2個・受信とコントロールユニット・アクチュエータです。総額送料込みで4600円ほどでGetしました。
 ウチのワゴンRは集中ドアロックはありますが、キーレスが無いので、運転席ドアのロックノブを動かすガンモータ(アクチュエータ)が1個必要です。他のドア3枚は手をつける必要がありません。それから今回の購入先では車種別の取り出し配線図を提供していましたので活用する予定です。

 アクセルペダルの右から後方にかけてのカバーを外すと数十本を束ねたワイヤーハーネスが現れます。この中から必要なもの選んで配線接続することになります。
 配線図に記載してあったケーブルを選んで色々と試してみたのですが・・・
 結論から言いますとドア側のアクチュエータへ至る経路との判定がうまくできませんでした。
 ウチの、純正ではキーレスエントリーが付いていない車種の運転席ドア内には、スイッチのみがあるのかアクチュエータもすでにあるのか、電流の流れ方向などもわかりませんでした。(すみません) ディーラーへ行って調査すればよいのかもしれませんが、それも手間なので省略しました。
 そのため電源の取り出しからコントロールユニット前後の配線、アクチュエータ(ガンモータ)への接続まで全部、敷設換えをすることとなりました。
 作業の中心は運転席ドア内部へのガンモータの取付に移ることになります。
 ドアの内張りを外して内部状況を確認することから始めます。ねじを外す必要があるのは3箇所です。取っ手ポケット内、内張り前端、開閉ノブケース内…ですが、3番目はRO写真のように、枠がうまく外れればねじを緩める必要がありません。
 ねじを外した後は、パネルの下のほうを力任せにひっぱりますとはめ込みボッチが外れてきます。
 全部が引き抜けたら、パネル全体を上方にずらしますと全体が外れます。
 ウィンドウ開閉のスイッチ用のケーブルコネクタをストッパのつめを押しながら引き抜くとドアとパネルは完全に分離されます。
 スピーカーがこの段階で現れますが、意外とまともな、コルドバンクスよりは質の良いスピーカーが付いています。これなら交換も簡単そうです。

 防水用のビニールシートが貼ってあります。粘着結合シールの機能を再利用できるように注意しながらはがして、内部に至ります。
 ドアロックのノブとスイッチに至るコネクタです。ここの配線の色と、アクセルペダル右下の配線と、内部の構成が把握しきれませんでしたので、既設利用をあきらめて、全て新規取付敷設することとなりました。

 配線は大量に、ぎっしりと詰まっています。わからなくなってしまったり、傷を付けると大変ですので、単純な機能のものについては別途配線したほうが安心かもしれません。

 
ドアの内側パネルにはなにやら黒いクッション材のようなものがあります。3枚上の写真のビニールの内部には「ドアビーム」が入っています。20年程前には国産車ではこれが入っておらず、輸出仕様車だけに取り付けられていて、人命軽視だということで槍玉に上がり、今ではほぼ全ての車についているのではないでしょうか。
 黒いクッションもたぶん衝突時に乗員の越のあたりを保護するものだと思います。

 電波→受信機→12V電気信号→アクチュエータ(ガンモータ)と指令は流れてきますが、最後のガンモータを適切な位置にステーを使って取り付けます。

 ドリルで下穴を開けて、鉄板ビスで留めます。多少角度が付いていても、ロッドがうまく動けばOKです。
 受信機はアクセルペダルの上方、普段は見えないところに落ちてこないように取り付けます。狭いので片手での作業になります。
結構大変ですが、これでウチの車もキーレスエントリーの仲間入りをすることができました。

●取付から10年程か経過して、補修作業です。  2018.11
 症状としては、キーレスリモコンから開閉作業を行っても、閉鎖に失敗することが多くなりました。運転席ドアのアクチュエータ(ピストルみたいな、銃身が伸縮するやつ)は少し動くのですが、他のドアまで連動しなくなりました。
 多分動きを伝えるリンクロッドのずれや、ゆるみで遊びが多くなったためだろうと判断して、新しい部品は特に購入することなく作業にとりかかります。
 例によって内張をはがしてリンクロッドの接続部を見ると、2本を締結している部品(三段上右の写真)が、下写真のように割れてしまっていました。正確にはこの点検を行うまでは何とか繋がっていたようです。
ついでにアクチュエータを点検すると、下写真のようにゴムのブーツが裂けてしまっています。元々が安価な部品なので、仕方が無いのと、多少ホコリが入っても壊れるまで使おうということで、そのままにします。
 そして補修完了形が下の写真です。
 材料は、百均に売っている穴あきの細長鋼板で、長さは300mmほどありますが、何かと使い道があるので、いつも何本かストックしています。それの3分の1ほどをさらに半分の2枚にして、5mmのボルト通し穴をあけます。3か所の穴のうち、両端は最初から開いているものを利用し、真ん中だけドリルを使って開けます。穴の位置は正確には決められないので、両端の穴にボルトを通して固定しておいてから、2枚一緒に貫通させます。ネジはありあわせの物なので、形が様々です。5mmだとスパナとドライバー両方が使えるものが多いです。
これでまた元通り使えるようになりました。 ちなみに二つあったリモコンキーは、一つが不良になって、現在は一つだけで間に合わせています。 装置の元が安かったので、価格分の働きは十分に使わさせてもらっています。