「古い音楽の取り込み」  
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 アナログで撮り(録り)貯めた資産をディジタルに変換保存する作業のうち、08年末時点で、写真のネガは30%ほどデータ化したところで、作業に使用するPCが貸し出し状態になって、3月まで中断となりましたので、別の作業を合間を見て進めることにしました。 レコードやカセットテープからMDへ録音した資産を、今度はMP3などのファイルに変換しようとするものです。
 実はこの作業は以前から必要な一部の曲について作業を完了していて、CDに焼きこんであり、車のCDチェンジャー(MP3再生対応)で聞いています。この作業を今までは ONKYOの SE−U55X というプロセッサでPCに取り込んでいました。ですがこの組み合わせでは曲の区切りが入りにくく、波形を見ながら一曲ずつ分ける作業が必要になりました。 他に残っているMD化していないカセットテープのままの曲や、FD関係の1000曲あまりをディジタル化しようと考えています。 そのためには今までの方法では効率が悪くて途中で挫折しそうです。

 そこでボーナスで新兵器を導入しました。HDDコンポです。特徴としては
1.豊富な容量と検索整理能力
2.MDやアナログ音源から、楽に、区切られたMP3ファイルなどに変換できる。
3.FMの予約録音がきれいに簡単に大容量でできる
4.曲名・アーティスト名がネットに繋いで自動で取得できる(アナログ音源でさえも!)
といったところでしょうか。
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 実はこのコンポの購入目的の半分以上はFMエアチェックにあります。

 40年ほど前にカセットテープが普及し始めるまでは、音楽を聴くのはレコードが主体でした。当時の小遣いの額と、レコード1枚の額を較べると、ほとんど補充はできません。そこでこれもそのころ始まったFM放送の音楽を録音することを始めました。 「FMエアチェック」といって、1〜2週間分のFM放送番組が載った雑誌を見て、ほしい曲が放送される時間に合わせて予約をするものです。
 カセットテープレコーダーも、当初はメカだけで動いていましたが、後にタイマーに対応して自動で録音を開始するものが出てきました。現在はカセットはMDへ、そしてHDDに変わり、本体にタイマー機能を内蔵するものが普通になっています。 

 HDDコンポは現時点で調べたところでは3社から出ています。SONY・ONKYO・PANASONICです。他にHDDを持たない、メモリーカードを利用できるものがVICTORにあるようです。結論は機能面でSONY製品を選んだのですが、比較項目を述べてゆきます。

 ここで少しまた横道にそれますが、車で再生する場合の設備を物色していました。左のものは送料を除くと980円で入手できました。この機能は、メモリカードを装着してシガーソケットに差し込むと、メモリ内のMP3音楽データをFMトランスミッタで飛ばしてくれるというものです。リモコンもありますので、指で操作を覚えれば視線を運転に専念できます。
 電源は12vでも24vでも対応できます。FMの周波数は、外国のバンドですが国内と重複する部分(87.5〜)を利用できます。
 入力(音源)は、SDカード、USBメモリ、ライン入力の3種類です。マイクロSDは標準SDアダプタに取り付けるか、USBアダプタにつけて利用できます。
 小さなディスプレイもあって音量操作・曲送り・曲名表示(英字)・音質切り替え等ができます。
 SDは実際に試したところ8GBのmicroSDHCも再生可能でした。これでカンペキ・・・と言いたい所ですが、次のような制限がありました。

 8GBあれば何千曲か入りますが、フォルダに入っているものは拾うことができませんでした。ということは曲名で探し出すしかありませんが、表示は日本語ができません。
 それから音質がイマイチです。イコライザの切り替えがありますが、FLATが一番まともで、他のポジョションはますます薄っぺらな音質になります。やや雑音が入ります。

 つまり音質の点と、曲を探し出すのが困難なので利用をあきらめました。



 音楽を保存するデータ形式にも各種あります。最近は複写を繰り返しても音質が劣化しないデジタルダビングが普通になってきましたので、著作権保護の面から、ダビング回数に制限がかけられる形式が増えています。
 紛らわしいのがPanasonicの「SDオーディオ」というものです。SDカード(ミニ・マイクロ含む)さえあれば何でもコピーして聴取できそうな感じがしますが、mp3と形式をうたっていながら、他の一般的なmp3プレーヤでは再生できません。
 一般的なmp3だけが今のところダビング制限が無くて一番実用的な形式ではないでしょうか。ですので複写を作業を行う場合や、他のプレーヤとの互換性を考えた場合にはPanasonicはオススメできません。
 ONKYOは私の好きなメーカーです。その名のとおり音響機器の専門メーカーで、その音は他社と一線を隔しています。これまで使っていたMD・CDシステムもONKYOの製品です。ですがHDDコンポとなると、音質だけで選ぶわけにはいきません。機能が最優先ということになります。
 FMのエアチェックと並んで重要な任務は、MD資産のmp3化です。そのためにはMDデッキを内蔵していてHDDとうまく連携をとる必要があります。  というわけでMD内蔵でUSBメモリに自由にmp3形式のファイルが出力できるという条件を満たすのはSONYだけという結論になりました。
 SONYのHDDコンポでMD内蔵の中堅機種を発売順にならべると、NAS−M7HD、 同M70HD、同M75HD、そしてH20年11月発売のM700HDとなります。最初HDD容量が40Gだったものが現行機では160Gになっています。しかし喫茶店や放送局でもやるつもりでなければ個人で160Gの音楽資産(mp3形式での場合ですが)を管理する人はあまりいないのではないでしょうか。あとM75と700は表示・操作パネルが上面になります(多少チルトアップします)。前の2機種は前面にあります。つまり置く場所に応じてふさわしい機械が違うということになります。 オークションでは前の機種でも在庫品や展示品で程度の良いものが出ることがありますので、M70をGETしました。

 上の写真はフォークダンスの資産を取り込んでいるところです。MDは80枚くらい、曲数にすると千数百曲ほどあります。
 まず60から70分で20曲あまり入ったMDからHDDに落とします。1枚に付き10分ほどで完了します。次に分類フォルダ毎にUSBメモリ経由でPCに移します。PCでは曲名を検索しやすいように付け替えたり 整理統合します。たとえば数百曲を一つのフォルダに入れて、五十音順に検索できるようにします。これをしないと対照表を見ながら入っているフォルダを探し回ることになります。
 またM75以降の機械にはないのですが、メモリースティックのスロットがあり、直接再生も出来ます。しかしマジックゲート対応に限定されますのであまり実用性はありません。
 左は今まで使っていたONKYOのコンポです。 HDDコンポがうまく動いたら下取りに出そうと考えていたのですが、残すことにしました。理由は三つあります。
 一つは、MDの編集能力がSONYのHDDコンポでは貧弱なことです。普通はMD録音ができる機械ですと、分割・結合・移動・消去ができるのですが、このうち分割と結合ができません。HDD上では編集できなくもないのですが、9分の曲を二つに分割する場合、普通の録再機なら瞬時にできるのですがこちらのコンポでは2〜3分かかってしまいます。
 二つ目は、入力と出力に時間差があることです。テレビのスピーカー補強に使おうとすると、0.5秒くらい遅れて出てきますので、我慢できません。
 三つ目は同時作業をすることがあることです。というのは、テレビの音声を聞きながら、HDDからUSBにダビングだけ行うとか、MDからHDDに取り込みながら、別の曲を聴くとか・・・です。 最近のHDDビデオレコーダはツインチューナーの機種が多いので、録画しながら別の番組を見るとか、追いかけ再生などができますが、音楽コンポにおいては今のところ2台用意するしか対処方法がありません。
 というわけで新旧二つのコンポを並べて使いこなすこととなりました。さらにいうと、ホームシアター用のアンプとスピーカ、サブウーファ、PC用のスピーカ等もありますので、時々自分でもどのように繋がっているのかわからなくなります。
 HDD上で編集できるということはとても能率があがります。左写真はビデオをDVD/HDDレコでチャプター編集しているところです。分割・結合・削除が確認しながらできます。書き換え型ディスク(DVD+RWなど)でもPCで専用ソフトを使って可能なのですが、速度が違います。

再生装置編です。
 今回の利用先は、自動車内での再生ではなく、フォークダンスの例会等での使用です。求められる機能としては次の2点があります。
@たくさんの曲(1500曲程度)を収容できる
A
DVDビデオも再生できる
 このほかにあればより良い機能としては、
B日本語で曲名表示ができる
C表示部を回転させて折り畳んだ状態でも再生表示できる
Dディジタル放送を記録したCPRMのビデオディスクも再生できる
Eメモリカードも再生できる
 といった項目があります。

@を満たすにはmp3形式のデータを記録したしたDVDディスクが再生できなければなりません。「mp3を記録したCD」が再生できる機械もありますが、千曲以上を一括して扱うにはDVDに記録する必要があります。
Aは講習会や交流会の記録を見ながら練習するためですが、画面一体型であれば接続や準備が楽です。
Bは曲に番号をつけて管理・検索しますので、数字が表示できれば最低限はOKです。
CDは他の用途に使う場合にはあったほうが良いという程度です。
Eは、音楽とビデオを切り替えて聞く場合には、カードで曲を、ビデオはDVDで、という使い分けが出来るのであれば便利です。

 ポータブルDVD(液晶画面付き)の再生専用機が最近安くなってきました。2〜3年前までは3万円近くしたものが、海外製ですが7000円前後で入手できます。しかし日本の大手メーカー製と違って、取扱説明書をネット上からダウンロードして事前に細部の仕様を確認するなどということは出来ません。
 @の認識できる曲目数が最重要事項ですので、メーカーサポートに電話をして聞きました。左の上から2番目の機種、TMY社のDVP−VS02について尋ねたところ「制限無しで何曲でも認識できる」ということでした。ところが実際に入手して試してみると、600曲あまりまでしか認識できませんでした。
 同様にSTYLE ZERO社の「RV-DVD02」(写真上)については、日本語表示はできるものの、500曲までしか認識できませんでした。一つのフォルダ内ではなくディスク全体でそれしか把握できません。
 3個目はTMYの「PDVD-802」です。これは日本語表示は出来ない(数字は出来る)ものの、数量は千数百曲を認識しています。カードスロットもあり、試したところではマイクロSDHCの8GBのものも認識できました。
 次は実際の活用で障害になった事項です。
  (つづく) 
 スピーカーのサイズが小さいので、音量と低音は期待できません。ダンスに利用するとなるとまったく不足です。そこで別のアンプ・スピーカーに接続するための準備をしました。
 本体の出力端子は、AV出力(音量固定)とイヤホン(音量可変)があります。まずAV出力に左写真の右側のケーブル(手持ちの4極)を使用して接続してみました。 結果は雑音に混じってかすかに聞こえる程度でした。色々試しましたがだめでした。
 家に帰って元箱を見ると同梱のケーブルがあるのを見つけました。ためしにこれを使って再生してみると、うまく音が出ました。

 左から、このプレーヤ「純正」の4極ケーブル、市販の国内一般的な規格の4極ケーブル、音声用の3極ケーブル です。 これらの違いをテスターで調べました。
 「ミニプラグ」と呼ばれるものですが、AV用にはこのほかに2極のものがあります。使い分けとしては、
  2極はモノラルの音声伝送
  3極はステレオの音声伝送
  4極はステレオの音声伝送+映像伝送
となります。つまり送れる信号の数でいうと、2極では一つ、3極では二つ、4極では三つということになります。各プラグでは共通極(コモン)があって、そこと他の各一つの組み合わせで信号を送ります。2・3極のものでは一番下がコモンであることは国内のケーブルの常識です。4極のものでも、一番下側がやはりコモンであるのが常識で、テスターで当たってみた結果もそうでした。国産の4極ケーブル(写真中央の黄色いプラグ)の極は上から、映像信号・左音声・右音声・コモン となっていました。
 これに対して写真左端の「?国」製ケーブルでは、上から順に左音声・映像信号・コモン・右音声 となっていたのです! これではまったく互換性がありません。特にコモンの位置が違っては、変換アダプタを入れる余地もありません。海外製AV機器を使用する際にはこの違いに十分注意する必要があります。 
 ちなみに今回使用したテスターは市内の「衣料品店」で999円で売っていたものです。レジの近くのカゴの中に、電池などと一緒に売られていました。トランジスタのテストモードらしき端子もありますが使うことはなさそうです。直流を10Aまで計れるモードがあるので車いじりには役に立ちそうです。
 三つのフォルダに分けて二千曲以上のmp3ファイルを入れたDVDを再生してみたところです。フォルダ名や曲名のカタカナは英文字に化けていますが、曲名の通しナンバーは把握できますので実用上は使えます。(出来ればここが日本語表示できてほしいところでした)
 またSDカード(8GのマイクロSDHCをアダプタ変換)も同様にうまく再生できました。
 音楽はSDで、ビデオはDVDでと、モードスイッチで切り替えて利用できますのでダンスの練習には強力な道具になります。



 再びカーオーディオの再構築をめざして、こりもせずに怪しいプレーヤを購入・試験してみました。前回の不満事項であった、
@フォルダに入った曲を再生できない
A曲名を日本語表示できない
といった点は、販売仕様を読んだところではクリアされています。
 再掲になりますが、現在使用しているシステムは、mp3ファイルを記録したCDを読み込み可能なCDチェンジャー(10枚)とヘッドユニットです。カード型ではないリモコンで、運転中の視線を逸らさずにディスクチェンジや曲送りができます。
 実際試したところでは仕様の表示に偽りはありませんでした。また8GのマイクロSDHCカード(アダプタ付き)から読み込みができました。しかしながら操作性はイマイチです。リモコンが付いてはいるものの、主要な切り替えは本体のボタンで操作しなければならず、それもモタモタしているとクリアされて元に戻ってしまいます。この辺の作りこみは甘いといわざるを得ません。
 さて肝心の音質がどうかはこれから試してみます。