「青森・蔦の七沼と八甲田丸」  2011.09.
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 十年以上前に、蔦温泉に隣接する七つの沼を巡ろうと計画したことがありましたが、その時は天気が思わしくなくて断念しました。今回は小雨模様でしたがしっとりとした佇まいと栃の実を拾いながら巡ることができました。そのほかに青森市の青函連絡船(記念館)の見学、東北B級グルメ、翌日には陸上自衛隊岩手滝沢駐屯地の見学などをしてきました。
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 前泊は、比較的
静かにすごせる湯瀬PAです。朝起きると移動して、十和田湖に向かう樹海ラインにある七滝で朝食としました。こちらは手元の道の駅ガイドブックには載っていないので、ここ1・2年に指定された道の駅「こさか七滝」のようです。
 蔦温泉はけっこう大きな宿です。歴史のありそうな建物と、デザインに配慮した新しい建物があります。宿のほかに独立した売店と公衆トイレもありますので安心して駐車できます。
 駐車場北東側に遊歩道の入り口(出口)があり、ビジターセンターのような案内施設があります。

 雨が降り出してきそうでしたが、栃の実を拾い集めたりしながら、それぞれの沼を巡ってゆきます。
 ↓ クリックで動画です。3'24"
 八甲田山の北東山麓にある田代平へ向かいます。このあたりは細かい地形図を用意していなかった、30年ほど前の春に目指したことがありましたが、場所がよくわかりませんでした。全国の2.5万分の1地形図が容易に閲覧できるようになったことで、探検できる範囲が広がりました。
 いくつかの池塘がちりばめられているようですが、全部巡るにはこの後の昼食をとる場所の予定に影響しそうなので、メインの展望ベンチがあるところで八甲田の山並みをしばらく眺め、次に向かいました。
 動画はこちらでご覧ください。
 次に向かったのは、田代元湯です。辺鄙な温泉が好きな方々には人気があるようですが、私の自宅からは遠方にあり、いままで来てみることができませんでした。
 めざしたのはよいのですが、八甲田温泉側からの道はまもなくキャンピングカーでは通過が限度に近いやぶこぎ状態の道でした。何とか通り抜けて交差点から舗装された道になったのですが、私有地の別荘地だとの看板がありましたので、こちらからの到達は断念しました。またの機会に、西側からのアプローチを試みたいと思います。
 右画像クリックで藪漕ぎのようす→

 昼食時間が近づいてきましたので、山を下りて青森市内へ向かいます。お目当ては「北海道・東北B1グランプリ」です。
 前売り券での購入が基本のようですが、当日券もあります。ボリュームは各店とも少なめで、はしごを何件かしても食べきれるくらいの量です。価格は300円から400円が多いので、1000円単位のチケット購入で無駄が出ないような価格配分で選びました。河北冷たい鳥そば と 神代あいがけカレーなどをいただきました。 ゲストとして全国チャンピオン?の甲府とりもつなんとかも出店していました。さすがに食べたものはみなおいしさで満足でした。
 B1グランプリの会場はアスパム横の広場でしたが、港の少し西側には青函連絡船の記念館(実物展示)があります。
 今年日本機械学会が認定する機械遺産に選定された八甲田丸と付帯する列車積載施設等です。
 たまにフェリーに乗ったりするとそのメカニズムがどうなっているのか興味があるのですが、客室以外は普通見ることができません。
 見学コースを、妻にあきれられながらくまなく見て回ります。列車をそのまま船に積み込むという発想とそれを実現するための機械的な構成の取り組みに感心します。
 それから興味があるのが船舶模型です。単なる組立のプラモデルではなく、素材から全て自分で構成しなければならないので、すごくやりがいがありそうです。いつか挑戦してみたいものです。




 青森市内の
スーパーで食材を仕入れたあとは、東北道に乗って少し南下し、温泉つきの道の駅が2箇所あるのでどちらかでPキャンとします。碇ヶ関インターから下りると少し北に道の駅碇ヶ関、R7を南下すると同じく矢立峠があります。最初に距離が近い碇ヶ関を覗いてみましたが、規模が大きくてPキャンには不向きそうですので、南下しました。

           道の駅矢立峠に隣接する温泉旅館→
 
 青森から秋田に県境を越えてすぐのところにある道の駅矢立峠は、すぐ隣に温泉旅館があって、もちろん外来入浴可となっています。快適な設備です。 到着してまずお風呂に入ります。青森・秋田の入浴施設は一般に安くて、こちらは250円です。それに高速利用割引で200円にしてもらえました。二人でも400円です。
 どちらかというとこの宿がメインの施設で、近くに駐車場とトイレつきの案内施設を開所したという感じでしょうか。道の駅自体には売店や休憩のための設備はありません。


 駐車場に移動してビールと夕食にします。 雨が降っていますが駐車場の奥のほうは谷地に面していて、森の中でキャンプしているような環境です。静かに寝られる道の駅としては、私が知る限り右に出るところはありません。上段ベッドの枕元にある窓を少し開けて、しとしと降る雨音を聞きながら、ゆっくりと休むことができました。
                  宿の入浴脱衣室→
夕方と翌朝のようす↓
                    道の駅の施設(右下)


 翌18日の主目的地は
陸上自衛隊岩手(滝沢)駐屯地の一般公開です。普段は入ることができないこと、メカに興味があること、そして今回の震災でお世話になったこともあり、日程がちょうど合いましたので見学に入らせていただきました。

 場内の奥にある自動車練習コースに車を止めたあと会場に向かいます。広いグラウンド?にすでに集結していて式典が始まっていました。中には椅子を持参しているベテランの方もいました。
 式典は一般的に、エライ方々の挨拶がおおくてつまらないのですが、周辺を歩き回りながら聞いていると、やはりそのとおりで議員諸氏の個人的な震災体験談などが始まりましたので、体育館の中でパネルと写真で今回の震災における活動状況などが展示されていましたので、見させていただきました。あゆの応援メッセージ(自衛隊あて)原版などがありました。
  発売されたばかりの「ありがとう自衛隊」(盛岡タイムス刊)という記録写真主体の本を購入しました。 この基地のトップの方の「災害派遣は自衛隊の中心の任務ではなく、国防が主である」というようなコメントが、現地で活躍した様々な体験談とともに印象に残りました。確かに「有事」の際には、今回の災害よりさらに過酷な状況がありえます。それに備えた社会の体制は十分でしょうか。
 外に戻るとまだ挨拶が続いていましたがだいぶ時間を有効利用することができました。
 始まった観閲パレードではなんと、初めて見る戦車の実写走行を見学することができました。
 観閲行進の終わりに戦車が二台、グラウンドの東端に移動して、中央を向いて止まりました。このあと何をやるのかわからないので、とりあえずそちらのほうに移動してみました。どうやら戦闘訓練展示(公開)を行う上での敵軍の役割のようです。
 発炎筒などを運搬してきた道具がリヤカーでした。町の中ではあまり見かけなくなりましたが、人力で小規模の運搬をするのには有効な手段であることには変わりありません。
 女性自衛官の方が耳栓代わりに使う、小さく丸めた脱脂綿を配っています。この後の発砲(空砲)で大音響が出るので着けていたほうがよいものです。
 訓練展示の内容は上のビデオでご覧いただけます。これが実戦に生かされるような事態が来ない事を願うしかありあせん。
 展示終了後には戦車・装甲車の試乗会があります。しばらく並んで待ったあと乗ることができました。後部に専用のケージを取り付けて立ったまま走行しますので、しっかりつかまっていないと振り落とされそうです。74戦車は油圧で車高・バランス調整ができるようになっていますが、滑らかに曲がる・・・というわけではありませんので、ひざを曲げててうまく対応します。オフロードバイクに乗っているような感じでしょうか。
 
 今回は自然2箇所、食べ物1箇所、メカ見学2箇所の楽しい旅とすることができました。