当地からの東北新幹線最寄り駅は新花巻駅ですが、これまで出かけるのは首都圏方面への上りでスタートすることが普通でした。
 今回は函館が目的地ですので、下り列車に乗ります。ホームに入ってきた列車は、秋田行きの「こまち」と新青森行きの「はやて」が連結されています。左の白い車体がこまちですが、一見車高があって大きく見えます。でも幅はやや小さく、座席も4列になっています。
 鉄道マニアではないので詳細はわかりませんが、はやてのこの形式の車両に乗ったのは初めてです。これまで見たことのない設備としては、ヘッドレストの高さが上下に移動できて座高にあわせられるようになっているのと、足元にノートPC等が使えるように100Vのコンセントが付いています。(右写真RO)
 反面、ほかの車両で見かけたことのある、座面が前後にスライドする機能は無いようでした。
 現在の東北新幹線の終着である新青森駅で、函館駅へ向かう特急白鳥に乗り換えます。実際に行ってみるまで状況が良くわからなかったのですが、この二つの線路はほぼ直角に交わっています。8分ほどの乗り換え時間で皆さん走るように連絡通路を移動します。そして特急白鳥は車内の席の後方に向かって走り始めます。数分の後、青森駅に到着しますが、そこで進行方向が変わり、函館へは席の前の方向に向かって進むことになります。青森駅も函館駅も現在は行き止まりの線路になっていますが、以前は青函連絡船が運航されていて、鉄道車両を船に載せて航行し、北海道と往来していましたので、海に向かって線路は繋がっていたことになります。 
 特急白鳥という名称は私の記憶では青森から日本海側を通って関西方面に繋がっていた列車のものだったような気がします。
 座席の前のテーブルの裏側には、トンネル断面と上下線の列車の通過時刻が表示されています。 また青函トンネルはもちろん、前後の小さなトンネルもその通過時には車内の掲示板に名称が表示されます。
 二箇所の海底駅は枝線のトンネルなどがあって照明も多く配置されています。トンネルの最深部には青と緑の照明が点いていてこれも通過時に車内に表示されます。カメラで撮ろうとしましたが、すぐに通過してしまいますので撮れませんでした。
 函館駅はきれいに整備されていて駅前広場や周辺の建物・ホテルも充実しています。用務までの間に市内を少し歩いて、某ホテルのレストランで昼食をいただきます。
 
 用務と意見交換会に参加させていただいた後の宿泊はスマイルホテル函館です。 (左写真中央の高い建物)
 
 私たちが使えたツインの部屋は最上階9階の角で2面に窓があり、広さも十分です。朝食のバイキングも一品ずつに味わいがあっておいしくいただけました。(他にも種類がありましたが食べきれないので全部は取っていません) これで宿泊料は○○円です。キックバックはありませんがこちらで内容を確認できます。オススメです。


 駅レンタカーで
予約をしていましたので、荷物を積み込んで出発します。朝の受付は8時からですが、皆さんアサイチで出かける人が多いようで多少混雑します。
 レンタカーを借りるときに悩むのが免責の扱いです。賠償額を聞くとたいていの人が入ってしまいますが、これまで40年間近く運転してきて、自損事故は一回だけ凍結路スリップでありましたが、お金でカタを付けられるなら、要らないと考えて、契約したことはありません。
 今のレンタカーは全てナビとETCが標準なので助かります。車種はヴィッツでした。難を言えば2WDの契約でしたが借りた車は4WDでした。貸し出し単価は高いのですが、燃費はよくない可能性があるので心配したのですが、計測したところ16km/Lくらいでしたのでまあまあで安心しました。

 さて、函館市の隠れた名所「恵山(えさん)」に向います。道もあまり広くなく、夜間は通行止めの急坂を登って展望台に着きます。晴れれば本州青森の尻屋崎が望めると思われます。
 展望台から少しで広い駐車場と東屋・トイレのあるところに至って車道は終点になります。売店などはありません。事前の情報収集では恵山とはどんなところなのかよく掴めないでいました。写真もあまり多くありません。で、来て見てびっくり!すごい火山地帯ではありませんか。遊歩道も野趣に富んでいて、結構自由に歩き回ることが出来ます(あくまで火山性ガスもあり自己責任ですが)。 
 私の好きな観光地の要素の一つに「できれば人があまり来ないところ」という条件があります。もちろんその土地の景観や構成がすばらしいことは前提条件として必要ですが、この恵山は北海道内の他の観光地に比べても決して劣ることのない場所だと思います。なのに人はまばらで、いわゆる観光地らしくありません。
 人によっては観光地にはみやげ物店とソフトクリームを売っていないと気分が出ないという人もいるかもしれませんが、本末転倒です。
 多少霧雨が降りそうになったりしましたが、このあと帰るまで持参の傘を使わないで済ますことができました。このときには台風が沖合いを通って結構全国的に荒れた雨模様でしたが、台風VS晴れ男×晴れ女ということで、何とかものにできました。
 遊歩道はできればくまなく回って、恵山の頂上にも行きたいところですが、1日半の日程では無理でしたので、またいつか来ようと思います。

↓ 遊歩道と噴気孔の近くを散策
 次にやってきたのは、椴法華(=とどほっけ、海獣のトドとは違います。合併後の函館市内)にある、海辺の温泉「水無海浜温泉」です。八幡平周辺でも自然の中にある温泉に入るのが好きなので、海辺にあるということで、行ってみました。恵山からは岬先端を周回する道はありませんので、一度R278に戻ってから向います。
 海辺にあるため、潮の干満により海水が流入する時間帯があって、椴法華支所のHPには入浴可能時間帯が記載されています。

 現地訪問予定時刻には入浴可能らしい・・・ということで向いましたが、来て見ると海が荒れていて高波が時々湯船に流れ込んでいます。そばには脱衣所などもありますが、まず湯温はどうなのか、近づいて手を入れて・・・その前に湯船の底の方をよく見ると、生きた魚が泳いでいます。 ということは少なくとも30度以下です。濡れた岩で滑って着衣のまま入浴しないように気をつけながら手を入れてみると、20度もあるかどうかというくらいで、入浴はあきらめることとしました・・・・残念。こちらもまたいつか来たときに楽しみましょう。

 北海道内でも高速道路網がどんどん拡がりつつあります。次の目的地のニセコまでは道央自動車道を利用します。途中で昼食時間になりましたので、八雲PAに入ります。
 こちらのPAは一般道からの利用も出来るようになっていて、噴火湾パノラマパークとの併設になっています。子供たちが屋内で遊ぶスペースもあるので結構にぎわっています。 窓辺で景色を見ながら昼食をいただきました。
 今日の宿泊予定は、ニセコノーザンリゾートアンヌプリというホテルです。やや私たちから見ると高級そうなのですが、直前割引でうまく予算にあわせて見つけることが出来ました。その内容は後述ですが、その近くに冬はスキー場となるところのゴンドラが夏季運行されていますので、乗ってみました。
 時間があって天気がよければニセコアンヌプリ山頂まで楽勝で行けそうなのですが、頂上駅は霧の中でしたので遊歩道を展望台までとしました。
 その分の時間の余裕で翌日に考えていた神仙沼へむかうことにします。
 神仙沼へは峠を越えてゆくのですが、さっきの頂上駅より少し標高が低いので、霧の中には入っていない(=雲の底に出ている)という予想で行きましたが思惑通りで、青空は望めませんが、視界は大丈夫な状態でした。
 10年以上前にも訪れたことがあるのですが、その時は小雨模様で、周りを見る余裕が無かったのですが、今回はあとは宿に向うだけで暗くなっても良いので比較的じっくりと見て回ることができました。
 ホテルは先ほどのゴンドラ乗り場のすぐ近くですので、戻る途中にある大湯沼を見学してゆきます。火山活動に由来する土地では昔は硫黄などの鉱物採取が多く行われたようですが、現在は多くの地点で自然公園化されて、保護の観点からも採掘しているところは見たことがありません。こちらも以前は何らかの活動があったようです。遊歩道をほぼ一周してきました。「ほぼ」というのは、5%の区間で陥没のため通行できませんので、途中から川を飛び石で渡って斜面を登って戻ってきました。
(時期がずれた更新になりますがご容赦ください)
 ニセコノーザンリゾートアンヌプリにチェックインします。いつもキャンピングカー以外で泊まる所は、寝られればいいやということで価格で選んだビジネスホテルが多いのですが、トラベル検索サイトで探したところ、この地域ではそのようなところは無くて、リゾートホテルか比較的安価な公共の宿しかありません。その中でも部屋選択不可の条件でお得に予約できました。ホールや部屋はさすがに余裕たっぷりで、フロントから部屋まで荷物を運んで案内してもらえます。露天風呂などもあります。

 翌朝は食事の前に周辺の散歩にでかけます。空模様が怪しいのでホテル備え付けの傘を借りてゆきます。すぐ隣の宿は、たしか前回北海道に来た際に泊まったところでした。奥に遊歩道があって渓流や庭園を楽しめます。
 外部からホテル2階の窓を見ると何やら電飾が見えます。部屋に戻った後に、朝食会場は2階なので向うと、途中に星空のような空間が作られていました。
 量・種類・質とも十分なバイキングの朝食をいただきます。目玉焼きや卵焼きはオーダーが入ってから焼き始めます。窓の外に昨日登ったゴンドラを眺めながらおいしくいただきました。

 名水を汲めるところがありましたので、ペットボトルに詰めて次の大沼に向います。
 レンタカー利用なのであちこち寄り道をしながら進みますが、帰りの列車という時間制限がありますので大沼だけに立ち寄りました。
 メロンソフトをいただきながら遊歩道の方に向いますが、だんだん雨が強くなってきました。いつかは登ってみたい駒ケ岳の頂が少しだけ雲間に見えました。大沼自体には前回来たときにカヌー(カヤック)を浮かべたことがありましたが、かなり観光地化が激しいので、見るなら人が少ない穴場を探したいところです。

  ↓ 駒ケ岳頂上
 レンタカーを返して函館駅に戻ってきました。列車の予約がやや遅くなったためか、二人で別々の離れた席になってしまいました。全席指定で満席です。
 
 帰りの電車もこのような形式ですが、これが先頭車両です。ところがこの運転席の付いた「先頭車両」が、列車の中間部で繋ぎこんである所がありました。確かに運転席の下にはドアが付いていて連結後も通路として使用できるような構造にはなっているようです。

 でも、この車両の連結部を歩いて通る場合に、運転席と干渉してしまわないのでしょうか?通路は天井が低くて、しゃがみこまないと通過できなかったり、アタマをぶつけることはないのでしょうか?・・・発車まで少しありましたので、わざわざその連結部分に入って通過を試みました。

 まず右の写真の右手前のドアから入りました →

 
 ↑ この写真は連結部を後方に向って見たところです。
 先頭車両になったときにはしまっているドアが、ここでは開いていて、運転席と思われる部分は正面の壁の中にあり、通路は左側を迂回しています。

 ↑ こちらは通過後に振りかえって見たところです。
 開いて固定されたドアの左側壁内部が運転席です。奥の明るい部分は前側車両の通路です。
 さらに後方に進んで、前側を見たところです。通路が曲がっているのがわかるかと思います。

 用務で訪れた多分6度目の北海道ですが、プラスα(自己負担≒地元への還元)で見落としていたところを楽しんでくることができました。掲載完了が遅くなりましたが、お世話になりました皆様、どうもありがとうございました。
「函館とニセコへ」                  2012.09.29
 北海道へはこれまで多分5回ほど渡っています。つまりカーフェリーに乗って、道内は車で移動して各所を見てきました。今回は函館市内で用務がありましたので、当地からだと最短時間で往復するにはJRで海峡線をくぐって行くことになります。つまり青函トンネルを通るわけです。新幹線と特急を乗り継いで行って来ました。
 用務の後は道内に経済的にも還元するために観光もしましたのでその報告です。