金曜の午後に出発して福島市内で夕食としたあと、東北道・磐越道と進みます磐越道に来たのは一昨年に三春の桜を見にきたとき以来です。
 磐越道は災害の影響か通行量が少ないような気がします。その夜は三春のパーキングエリアで一泊とします。こちらは本線と高低差がある上、お客さんも少なくて静かにすごせるところです。
 日立南大田で一般道に移り、太平洋岸を南下して銚子に向かいます。途中の東海村では さくらまつりの のぼりが立っていましたが、だいぶあかみがかってはいるものの、花見が出来るほどではありません。関東でも北の方ではまだのようです。
 初めての道路を通るとわくわくします。次に見えてきたのは鹿島スタジアムです。信号で止まった時にきょろきょろと観察します。
 そして道は利根川河口にかかる銚子大橋を渡ります。震度5以上では通行止めなどと書いてありますが、やはり津波対応でしょうか。隣に古い橋の跡があって基礎の取り壊しをしているようです。
 銚子・犬吠埼は海に突き出していて風が強いところなのでしょうか、風車が結構並んでいます。
 ナビの目的地は「地球が丸く見えるナントカ」で、灯台の近くに設定していましたが、せっかくなので裏道に入り、海岸沿いに進みます。さすがに大きな漁港だけあって設備も充実しているようです。岸壁で出港準備をしていて、今まで見たことが無い構成の船がいたので車を止めて見させてもらいました。

 親亀の背中に小亀が乗っています。小亀の下にはかなり大きそうな網が積んであります。漁場に着いたら網を広げるのでしょうか。小亀のスクリュウにはアミが絡まないように格子で囲ってあります(右写真RO)。
 さらに右写真で、わかりにくいのですが孫亀2隻も積んであります。こちらは母船のクレーンで上げ下ろしするようです。

 漁法などについてはまったく無知なので、船名は 第六十三惣寶丸とありましたので、帰宅後に調べました。まき網漁船のようです。こちらに紹介がありました。このような働く「のりもの」も機能美でカッコいいです。HPの写真と名前は同じでも私が見たものは新しいようでしたので、更新されたのかもしれません。
 左の写真でわかりますでしょうか。籠に小鳥を飼っているようです。


 最東端の犬吠埼にやってきました。灯台がありますが、中には入らずに周辺の遊歩道を回りました。たまに「本州最東端」とされることもあるようですが、本州最東端は岩手県宮古市のトドが崎になります。
 閉店になったホテルなどもあり、そこの駐車場に車を止めたのですが、あまりお客さんも多くないようです。

 灯台のある高台から海辺へ降りてみました。変わった形をした岩が広がっています。三陸海岸と比べると、海草が少なく、イソギンチャクなども、採られ尽くしているのかあまり見かけませんが、ツブ貝はけっこうありました。
 三陸では商品価値が無いため採捕に問題の無い種類なので煮て食べたいところですが、こちらではこの貝の扱いがどうなっているのかわかりませんので見るだけとしました。それと河口に近いせいが海水が濁っているので心配です。
 遊歩道を南西方向に歩いて行くと歩道のトンネルがあり、さらに海水浴場やホテルの方にむかって行きます。すると駐車場に上がる前の階段のところに黄色い立ち入り禁止のテープが張られていました。その向こうを見ると、千葉県警の鑑識の方々が、ドラマでやっているような格好で(本当はドラマがまねをしている!)数人がなにやら作業をしています。
 後で調べたところでは盗難事件があったようです。で、通行止めでしたが、全部戻るのも大変なので通させてもらいました。

 「銚子ドーバーライン」を通った出口にイオンがありましたのでこちらで昼食にしました。私は海鮮丼屋さんで、まぐろ・ネギトロ・いか・たこ丼が 日替丼で680→500円でしたので、それを注文すると、係りのおばちゃんが味噌汁もどうですかというので、プラス50円なのでそれも付けて計550円となりました。 妻は瀬戸うどんというセルフ盛り付けのうどんとしました(価格は忘れました)。イカの入ったてんぷらが付いています。海の近くに来たので、海産物の入ったものをいただきました。味も価格も満足です。
 スーパーのフードコートなのですが、窓際のカウンターには水平線を眺めることの出来る席もあります。地場産品からお土産を購入して次のところに向かいます。
 立派な展望台のある刑部岬や九十九里有料道路、道の駅オライ蓮沼、いつものミニストップでダブルベリーパフェをいただいたりしながら、南下します。
 国道128号は結構トンネルが数多くありますが、短いものが多いせいかほとんどの車はライトを点けません。勝浦・鴨川と、もっと時間があれば立ち寄りたいようなところもありますが、房総半島は意外に広く、移動に時間がかかるようですので先をいそぎます。いつも福島市で行っている「トライアル」の大きな店舗もありましたが、我慢しました。今夜の宿、道の駅ローズマリー公園に着きました。
 
 道の駅というと、接続する道路に面した広い駐車場と産直施設などがあるというのが多いパターンですが、こちらは違うようです。到着してからしばらくの間裏口へ回ったりしなががら、「中心施設」がどこになるのか探したりしました。
 結局あまり大規模でない24時間使用可能なトイレと10台あまりの駐車場が、いわゆる道の駅で、周辺に広がる庭園や日中に有料で開園するシェークスピアにちなんだ施設の方がこちらではメインのようです。
 夕方で人もほとんどきませんが、二人で園内の無料部分をしばらくみてまわりました。
 隣接して大規模な宿泊施設の跡があります。その敷地も散策してみると、人気の無い場内の一角に動物の囲いがありました。よく見るとヤギが一匹寝転んでいます。見ていると、何かください!と言いたそうに近寄ってきました。食べ物をもらっているのか心配でしたが、すこし食べ残しの野菜があったようなので安心しました。囲いが壊れて脱走すると困るので離れました。
 夜はあまり立ち寄る車も無く、静かに過ごすことができましたが、耳をすますと…潮騒の音が聞こえます。
 
 昨年、岩手に来たレベルの津波が来たら、逃げる高さの土地も周囲には見当たらず、近くには高層マンションと何かのタワーもありますのでそこに逃げるしかありません。そんなことを少し考えながら朝になりました。

  直接太平洋から寄せる波を、長大な砂浜で受けているところです。また比較になりますが、リアス式海岸の湾奥で暮らす私には日本の海岸線は多種多様です。
 防潮堤と道路の間には緑地帯があって藪になっていますが、歩道が自然に出来て、その脇や海辺に花が咲いていました。
 


 房総半島の南端
を回ってゆきます。道の駅やフラワーパークを眺めながら花を楽しみますが、菜の花などは岩手より1ヶ月以上早いようです。
 道の駅千倉(ちくら)に隣接して、お花摘みの出来る花畑が広がっています。そこで姫金魚槽やポピーを株でいくつか購入してきました。


 向こうの海辺の岩の上にたくさん居るのは海鵜でしょうか。

 半島の南端を回ったあたりで、磯子別荘管理人と連絡がとれました。待ち合わせ時刻までやや間があるので、道の駅富浦の中を見学します。
 こちらも道の駅では評価が高いようで、散策しても楽しめるし、店や建物も充実しています。裏手には小川と飛び石があって、桜が花盛りです。イチゴ狩りの出来るハウスもあります。いちごは大好きなのですが、費用の元が取れるくらいは食べられそうもないので省略しました。
 
 アクアラインを通って予定より早く着きそうだとの連絡があったので急遽ハイウェイオアシスの富楽里とみやまへ向かい、合流して昼食にします。
 これもいつか来て見たかった、鋸山にのぼります。頂上付近までは有料道路があります。ロープウェーもありますが、3人だと割高なので道路で登りました。別荘管理人の案内で、東京湾を挟んで見える神奈川の目標物を眺めます。
 名物の地獄覗きの岩まで行ってみます。有料道路終点駐車場からお寺の境内になっていてその先に見所があります。ところがその先が急な石の階段が延々と続きます。ヒイコラ上がったかと思うと、今度は大仏のある広場までずーーっと階段を下ってゆきます。そしてまた駐車場まで長ーい階段を登ることになります。そして、こちらには野生の猿が暮らしているようです。

 次にマザー牧場に向かいます。駐車料金800円+大人3人分で1500×3=4500円の料金を覚悟して向かったのですが、JAF会員だとこの類の施設では割引になることが多いので、チケット売り場の掲示をみましたがそれらしい掲示はありません。でも窓口で会員証を出して聞いてみると、モギリの方で聞いてみてくださいと言われました。
 3人でモギリへ行くと、「3名様ですね、どうぞ・・・」とそのまま入ることが出来ました。なんと!無料で入れたのです! たぶん終園時刻少し前だと入場が大幅割引又は無料になるようですが、JAFだとその時刻を1時間ほど繰り上げるようなのです。少し早かったのですがおまけしてもらったということでしょうか。
 
 園内には各種の動物の他、これまで20万人が飛んだというバンジージャンプ設備もあります。ジャージー種牛乳の大瓶を買って三人でいただきました・・・が普通の牛乳でした。
 君津インターの近くにある、やや高級な回転すし店で3人で夕食をとったあと、磯子の別荘管理人とは別れて千葉市内にある今夜の宿泊地に向かいます。
 福島別荘管理人が手配したこちらの宿も、やはり何かの限定割引で、三部屋限定ですが、一泊一名2400円だということです。
 部屋の設備や消耗品も標準以上です。有線ですがLANも使えましたので翌日行動の調査が出来ました。
 そして朝食のバイキングも充実しまくっていて、これだけ食べても2400円くらいしそうです。
 
 千葉市内で目的の用務を達成したあと、夕刻に首都高速を通って常磐道に入りました。千葉から常磐道へ抜けるにはETCゲートを細切れに何度か通らなくてはなりません。おのぼりさんとしては首都高速は緊張しまくりで、何とか通り抜けることが出来ました。そして スカイツリーも期せずして見ることが出来ました。
 常磐道友部SAで夕食としましたが、改装されていて高級な雰囲気になっています。複数店のフードコートで呼び出しも合理化されて味も良く、満足して帰宅の途につきました。

「千葉・房総半島へ」                  2012.04.07-10
 つくばへ通わなくなってから、茨城以南へはごぶさたしていましたが、首都圏に近い観光地である房総半島も一度は回ってみたかったところです。 別の用事が9日に千葉市でありましたので、その前に楽しんできました。