「荒湯地獄 2006.10.14 
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 岩手・秋田・宮城の3県が境を接するあたりにはたくさんの温泉が集まっています。須川・小安峡・泥湯・秋の宮・鬼首・鳴子と連なるそれらの中には私の好きな「宿なし」の自然にできた露天風呂がいくつかちりばめられています。中でも秋田泥湯温泉の近くにある川原毛大湯滝はすばらしいところです。他にも渓谷の遡行を何日かかけてたどり着くようなところもあるようですがまだ行ったことはありません。
 今回行ったのは(といっても昨年の報告が遅くなったものですが)、鬼首地熱発電所の近くにある荒湯地獄(あらゆじごく)です。近くではお湯の滝つぼに混浴露天風呂が隣接した吹上温泉もあります。荒湯地獄の場所はこちらです。
 
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 ←鬼首にはスキー場もあって夏もゴンドラが遊覧運行をしています。フィールドアスレチックのコースや、急で長くてトンネル状のこわ〜い滑り台もありました。(こどもたちが小さい頃にキャンプ場泊をしたことがあります)
 岩手から秋田経由で鬼首方面へ向かうには、しばらく前に仙秋鬼首トンネル(R108上)ができましたので、まだ一部に細い部分があるものの快適な道路で到達できます。鬼首と鳴子の間にもダムを迂回するトンネルが建設中のようです。
 
 吹上温泉の裏手にある地獄谷には遊歩道があって、いろんな温泉の噴出形態を観察することができます。
 すぐそばには間欠泉(見学有料)もあります。
 ←荒湯地獄へやってきました。露天掘りのあとでしょうか、広いくぼ地がありますが、そこから東へ水抜きで掘ったと思われる溝があり(左下写真)、熱湯が噴出しています。
 リビも連れてきましたが、「裸足」なのでだっこしてあげました。 その熱湯のたまりに持参したものを入れます。(下の地図の「熱湯噴出」のところ)↓

 掘割を下流へ進むと、やや急な斜面になります。ほとんど岩盤の上を降りてゆきますが、私の靴はトレッキング用なのですが、氷や濡れた場所ではゴム質が合わずにとても滑りやすいので何度か転びそうになりました。
下から斜面を見上げたところ→
 ←本流をせき止めたやや大きな湯船があります(下の地図の湯船1)。
 来るたびに違った場所や形になっているので、「有志」の方が手入れをして作り変えているようです。

 今回はこちらは熱すぎて入ることができない温度でした。
 周りを見渡すと、何か小屋のようなものがあります。近づいてみると、なんと脱衣所までついて、入浴適温に流入を調整した湯船がこしらえてありました。(RO、下の地図の湯船2)
 雨天時用に屋根も張ってあります。
 
 ここまでは来る人が結構いるのですが、ここから滑滝風の枝沢を少しさかのぼったところにも泉源があって、こちらへはあまり人が来ません。
 地図の湯船3が下の写真です。
 こちらも有志の方が立派な湯船を作ってくれています。湯船の中に腰掛けるのにちょうど良い石があるので、座って両手両足を漬けるととてもいい気持ちです。
 リビも入りたそうに覗きに来ますが、硫黄系の泉質なので、入れてしまうと臭いが大変になりそうなのでがまんさせました。
 帰りに、源泉に入れておいた卵を回収します。走る別荘に戻って昼食といっしょにゆで卵をおいしくいただきました。
 荒湯地獄のあとは片山地獄へ向かいます…とはいっても、この地獄一帯は鬼首地熱発電所の敷地内になっています。地形図を頼りにアプローチを試みました。ここから雄釜雌釜への歩道もあるのですが、人通りのない通過困難な廃道しかなく、あきらめました。
 発電所の広報用施設を見学して、別の方向から雄釜雌釜に向かってみることにしました。

 ・・・ですが、事前の情報収集不十分で、活動は現在はしていなくて、途中の道路も崩落して落石等の危険がありあきらめることにしました。
 栗駒山周辺のこのあたりにはまだ未知の世界が広がっていますので、機会を見てまた訪れようと思います。

この地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図を使用したものです (刊行物等に少量の地図を挿入する場合・出所の明示

 2008年6月、栗駒山の周辺で大きな地震が発生し被害を受けました。お見舞い申し上げますとともに、近くにお出かけの際には十分ご注意くださるようお願いします。