「焼山湯の沢 その2」 2003.10.12 
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 数ある温泉の中でもイチオシの焼山湯ノ沢。私が「発見」したあとも何度か通っています。今回は久々に夫婦+1匹で行ってみました。
 
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午後からの出発ですので、
八幡平到着は夕暮れ時になります。
八幡平は夕日を見るにはオトクなところです。
まず源太岩〜茶臼岳付近にさしかかると
岩手と秋田の県境稜線に隠れるオレンジ色の
夕日を見ることが出来ます。
モッコ岳がシルエットになって映えます。



そして県境稜線を越えると
今度は日本海方面に沈む
真っ赤に染まる落日を見ることが出来ます。
左は夕闇に浮かぶ鳥海山、
右は水平線?地平線?に沈むところ。
ここ(見返り峠駐車場)よりは落日の方向に
高いところはありませんので
水平線だと思います。


そして翌朝、同じ駐車場に居ながらにして反対方向から日の出を見ることが出来ます。
地面の下を太陽が一周してきたのでしょうか?
八幡平頂上レストハウスの工事は、
10月時点で屋根がかかったところです。
新年度のいつ頃から利用できるでしょうか。
陵雲荘は03年の7月から利用できていますし、
裏岩手縦走路の大深山荘は10月末に
改築工事が完了しているようです。

さて、焼山湯ノ沢への道は5本くらいあるのですが、
今回は一番変化に富んでいる
後生掛温泉から周回するコースをとります。
季節は秋。
この時期にはあまり山に入ぅたことはないのですが、
今回は紅葉狩りの観光客で
日中のアスピーテラインはごったがえしていました
でも一歩山道に入るとご覧のとおりの静けさです
後生掛温泉から1時間ほど登ると
ガンコウランを敷き詰めたような毛氈峠に出ます。
焼山は火山で複雑な形をしています。
向こうに非難小屋が見えてきました。
その右奥に火口があり、ここ50年くらいの間に
3回ほどの噴火や水蒸気爆発を起こしています。

非難小屋のすぐ脇には火口跡湖があります。
手持ちの水が少ないときは煮沸して利用できそうです。

多雪地帯の山小屋は
2階にも出入り口が付いています。
窓も木製の保護板が付いていて、
普段はそれを閉めておく構造になっています

10年程前にはこの前の古い小屋が
倒壊した状態でありました(新聞コラム参照
その後長男と一度、次女と一度この小屋に泊まって
今日と同じコースを歩いたことがあります。
小屋の裏の鬼ヶ城を越えて名残峠への道を行くと↑
←白い湖が現れます。
向こう岸では噴気の音が響いています。
風向きによっては有害ガスが来る可能性もあるので
注意が必要です。深呼吸はしないようにします。
20年程前に近くの叫沢で事故がありました。
今回は噴気の他に、湖底からブクブクとガスが
沸きあがって来ているところがありました。
8回ほど通っていますが初めてです。
火山は状況が変わりますので
そのたびに的確に把握しながら進みます。
あくまで自己責任で行動ください。
硫黄採掘の跡、
人が暮らしていたらしいところを過ぎて行くと
遠くに噴気が見えます。→
このあと通る澄川地熱発電所です

焼山湯ノ沢への最短アプローチは
この地熱発電所脇にある
東北電力のPR館付近からの道になります。
湯ノ沢まで約40分です

←右の稜線のガンコウランのすきまを
縫うようにしてトコトコ下って行きます。
下りは気持ちいいのですが、
逆にコースを取ると結構きつい登りです。

中央奥の枯草色のあたりから
左に峰を巻いて行くと2番目にらくちんな、
曾利の滝バス停からのコースにつながります。
ここも途中まで地熱発電の試掘をした
広場にいたる車道がありましたが、
今は多分雨で掘れて全行程歩きになります。
湯ノ沢までは約60分です。
湯ノ沢に到着です。
やはり昔人が暮らしていた(働いていた)
石垣の跡があります。
ただのにごった川に見えるのですが
手を入れるとあたたかいのです。
沢は2つが合流していて
その前後に複数の湧き口があります

合流点から下流に少し跳ねながら行くと
温泉の川がほとばしっているところがあります。↓
この地点でちょうど良い湯加減の時もありますが、
少し熱いので指を入れながら下流にたどります。

少し流れが静かになって広い「湯船」があります。
火山レキが集まって出来たような岩の陰で
しばしゆったりと2人で入浴の時間。
世の中にこんな気持ちのいいことがあるでしょうか。

このコースの回り方ですと、
後はほとんど平か、ゆるい下りなので、
湯上りでも体力的には負担になりません。

薄黄色になった林間の道をたどります。
このコースは2万5千分の1地形図には
細い点線で描かれているのですが、
登山ガイドブックには記載がありません。
行く度に藪が深くなって
そろそろ今回でここへ来るのも終わりかな・・・
と心配しながら道を分けて行くと
向こうから話し声が聞こえてきました。

なんと登山道の刈り払いを委託された2人の方が
休んでいたのです。
聞けば湯ノ沢までを刈るということで
又しばらく安心して通うことが出来ます!
鮮やかな紅葉を縫って
澄川地熱発電所の縁を通り、
やがて草紅葉の野原に出ます。

ベコ谷池といわれるこの湿原には
まだ通行量が多くないため木道はありません。
でも私が通い始めてからだけでも
トレースの本数が増えてきたような気がします。

息子と雨の中、ここでかえるを見つけたことや
娘と休んでいて足元の草がモウセンゴケで
あることを見つけてもらったことが思い出されます。
後生掛温泉へはもうすぐです。
そして今回のおまけは、
八幡平山賊祭りが開かれていて
ヘリコプターの遊覧飛行をしていたのです。
いつか八幡平の空中散歩をしてみたいと
思っていた私は
嫌がる妻を説得してビデオとデジカメを分担して
乗ってみました。
時間が短いので大沼(岩手側)まででしたが
満足でした。
でもいつかは八幡平一周も飛んでみたいですね。

世の中にいろんな温泉がありますがこんないいところは他にありません。
行き方が分からない方には親切に教えますのでどうぞお問い合わせください。
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