家を建てる際に考えたこと
我が家では平成10年(1998)の秋にセキスイハウスで家を建てました。不便なところはできるだけ改良して自分や家族が納得できるようにしたい。でも費用はなるべくかけたくない。この相反する要求を満たすには、とにかく工夫して無駄を省き、その分を必要なものに振り向けるしかありません。実際にそこに住む人、費用を負担する人の立場から、建築にあたって考えたり悩んだりしたことをまとめてみました。よく家作りは二度三度と建て直してやっと満足のいくものが出来ると言われますが、我が家では今のところ後悔しているところはありません。やや独断と偏見に満ちたところもありますが、「これから考える」方々に、予備知識や参考になる部分もあるかも知れません。
●対面キッチンはほんとにいいの?
○あなたのリビングとダイニングは広さが有り余っていますか?
今時の住宅では対面キッチンじゃないと売れないんだそうです。対面キッチンでは、当然部屋の中央に向かってカウンターが張り出して、それに加えて食卓テーブルを置けばさらにせまくなります。それじゃ、ずっと少人数家族でいて、広さに余裕があるのでしたらいいのでしょうか。いわく、「料理や後片付けをしながら家族と対話ができる」ことは一番大切なことでしょうか。一人で一生懸命食事の準備をしているお母さんと、テレビを見ながらお皿をたたいている子供。なんかちがうんですね。本当に家族の思いやりとか成長を願うのだったら、子供も一緒にお手伝い後片付けをするようにしたらどうでしょうか。つまらない流行のためにもっとも重視するべきスペース効率を犠牲にしていませんか。
同じような流行に居間から2階に上がる階段があります。暖房との兼ね合いはよく検討しましたか?暖気が階段を通ってみな2階に行ってしまいます。この対策をしないと寒い、又は経費が増大します。
「今までと違う流行のスタイル」はただはやっているから真似をするのではなく、自分の生活実態とよくすりあわせるべきでしょう。
○キッチンで他に気をつけることは
電気器具はどうでしょうか。意外と台所では大きな電気を使うのです。電子レンジ・炊飯器・オーブン・トースター・ミキサー・食器洗い器・冷蔵庫。消費電流の大きな器具は分電盤から分けた専用のコンセントが必要です。オーディオ機器やパソコンと違って、熱を発生する器具は電気を多く使います。
収納は十分ですか。何人家族でどれだけの食器を使いますか。お客さんが来たときは何を使いましょうか。冷蔵庫を置く場所は?右利きのドアの冷蔵庫を左隅に置くことになりませんか?冷蔵しなくてよい食品を置く場所はありますか。ワゴンテーブルに満載にして部屋の隅に置いてはかわいそうです。
リビングとの境はどうしましょう。食事時間にお客さんが来たら間仕切りを素早く引いて家族の食事を済ましてしまいたいですね。子供が友達を連れて来て自分たちだけでお菓子作りをするときにも、お互いに遠慮なくくつろいで自分のやりたいことに没頭できます。帰りが遅くなって一人で食事をするときも仕切りを開けておけば孤独ではなく食事画出来ます。暖冷房も必要に応じて効率的に使えます。明かりが取れるようにカスミガラスの面積が大きな引き戸がいいようです。でも小さな子がいる場合は引き戸に指を挟んだり、ガラス面におもちゃをぶつけて割ったりしないか気をつけないといけません。
○換気扇は
我が家では魚を焼くことが多いので油煙が多く出ます。この油煙をうまく取り除く機構が換気扇の吸い込み口に備わっていて、二重のアルミ格子が左右の吸い込み口についています。つかまった油分は各格子内部を下のほうへ垂れて行き、最終的には取り外し洗浄可能な受け皿に溜まるようになっています。格子自体は油煙だけなら詰まることは無いようなのですが、綿ぼこりなどの繊維分が混じると1〜2年で詰まって音がうるさい割には吸わなくなります。取り外しは簡単で素手で分解できますので掃除に挑戦してみました。お湯や台所用洗剤も試したのですが、良かったのは灯油です。格子を浸せるような平らな容器に入れて歯ブラシを使用して洗い落とします。写真の右側が掃除後。左が掃除前です。実はこれは汚れの酷くない内側の格子ですので、目詰まりしている部分は70%くらい閉塞していました。 便利にはなっていますが、最後は手をかけてあげないとうまく機能維持できない部分が結構あります。
●トイレ
○やっぱり小便器がほしい
男性はやはり専用の小便器がほしいですね。家は数十年以上の単位で使うもの。家族構成の今後の変化や年齢の加算までの将来の可能性を見据えて、中途改造が適しているのか、初めから作り付けておくのか決めたい。「専用便器を付けるとなるとトイレが2部屋となるし、2階にも付ければ3部屋。そんなにトイレばかりに場所を取っていられないよ」…もっともです。私が見学したお宅でも、レイアウトの関係で妙に奥行きの細長い男性専用トイレを配置した家もありました。そこで勧めたいのが、やや広い一室に大小兼用便器と小用便器を2つ取り付ける方法です。これだとドアは1枚ですむし、介助が必要なときも介助者が作業できる余裕が生まれます。あまり場所を取りたくなければ細長いスペースに向かい合わせで2種類の便器を付けてはどうでしょうか?
○手洗いはどうする
兼用便器に手洗いが付いているタイプもあり、スペースと金額の節減に役立ちます。でも専用の手洗い器もちょっとした汚れ物を洗ったりするのに、トイレ内にあると便利です。最近の衛生機器メーカーのカタログを見るとカッコよくて高価な器具がこれでもかと並んでいます。安くてよいものはないのか?…ありました。昔ながらの機能的な衛生水栓。蛇口を閉めるときにまた汚れが付いてしまうことのないように、小さなシャワー状の出口の下に止水ハンドルが付いています。これならしっかり洗う気になります。カタログは頼めば見せてくれますので、組み合わせを考えながらゆっくり水回りの器具を選ぶのもおもしろいですよ。
○便器選びの要領は
水洗式にするかどうかが先ず分かれ目になります。下水道の処理区域になっているか又は浄化槽を使う場合には当然水洗用の便器になります。また、現在は下水道が入っていないけれども、2〜3年のうちに入れそうだという場合には、簡易水洗と水洗の兼用便器も発売されているので、短期間汲み取り料金が高くなりますが、改造費用が少なくて済みそうです。
大小兼用便器を機能で分類すると、流下方式・暖房便座・おしり洗浄の有無・乾燥付き・手洗い付き・脱臭付き・フタと便座の自動開閉・凍結防止方法・色・排水方向…などなど多くの種類があります。自分にとってどれが必要な機能なのかしっかり見定めて選ばないと、全てに最高の機能を持たせようとすると当然価格も高くなります。便器一個の定価が30万円なんてのもざらです。我が家で採用した機能は暖房便座とおしり洗浄だけにしました。
○トイレの床は
こども・老人・病人などいろんな使われ方を想定して、床は全面洗浄可能なタイル張りにして、排水口を設けました。中が「修羅場」になっても安心です。注意点としては、入り口に段差が無いので洗浄時には外に漏れださないように気を付けます。室内の配色は白からベージュ系で上から順に暗くなるように配色したつもりですが、床のタイルはもっと暗い色でも良かった気もします。床が白っぽいと毛髪などのゴミが目立ちます。タイル目地も台所で採用したように始めから暗い灰色等のほうがよかったかな。残念ながら2階のトイレの床は施工上の困難さからタイルの採用は見送りました。
○換気は
セキスイハウスでは全館常時換気がなされていて、トイレにも吸い出し口が付いています。しかし一般のトイレファン程には強力でないので、瞬時に匂いを消したい場合には、専用換気扇を設置するか、便器を脱臭式(活性炭フィルターを通すのが主流)にするのが良いと思われます。窓を開ける手もありますが、気流の向きに気をつけないと室内に臭気が逆流することがあります。
○安全対策や収納は
一階は手すり付きでドアは車椅子も入れる幅のものを付けました。ドアは内部で倒れた場合でも助けに入られるように、外開きが基本のようです。ペーパーや洗浄用具を置くための小さい収納設備が必要です。トイレはほっと一安心できる個室です。永く座っていても快適なように雑誌を広げられるくらいの明るさとスペースがあればいいかな。
●洗濯流し
○何を洗うかって? (写真左奥が「洗濯流し」)
すぐに用途が思い浮かばない人は、家事への積極的な参加が足りません(失礼!)。今は紙おむつが全盛ですが、子どもが小さいうちはどうしても汚れ物を洗う機会が多くなります。学校に通うようになって毎日靴下を真っ黒にして帰ってきます。クラブをいっしょうけんめいやればウェア類は毎日泥だらけ。介護が必要な場合はどうでしょうか…。
我が家でも改築前は外に流しを置いて洗っていました。でも。冬は寒いし、凍ってしまう。夏はいいかというと、蚊に刺される。暗くて汚れ落ちがよくわからない。お湯は出ない。洗剤を置く場所もない。お風呂場で出来るじゃないかとも思われますが、家族が多いと同時作業ができないし、前かがみで不必要に疲れます。 屋内に洗濯流しを付ければこれらの悩みは一挙解決です。
注意点は… セキスイ純正部品の「洗濯流し台」は病院などにあるタイプで、底が斜めだし、バケツを置く場所もないし、狭い、小さい。 つまり役に立たない。そこで、ごく普通の流し台を持ってきて取り付けてみました。前の家で使っていた中古品ですが、快適です。 設置時の注意としては、お湯が出る蛇口がほしいのですが、その高さを低くするとバケツが入りません。流し台の高さと使用する器具の大きさを想定してから配置を決めたいところです。
家を支える基礎的な機能にも目を向けて、家事が楽しくなるような配慮をしましょう。それは自分を含めて作業をする人への思いやりです。カッコだけでは裏側でひずみを生じるのです。
●ルーフバルコニー
○何に使うか
物の本によると、物干しとしての利用が一番多いそうです。またそれ以上の用途に使えるバルコニーはあまり無いということです。せっかくだからビアガーデンをしたり、テントを張ってみることが出来るくらい、奥行きもとりました。ただしこれも値段が高い。手すりだけでも1mあたり六万円もします。迷ってしまうところです。結果は、我が家の空中ビアガーデンで周囲の山々を眺めながら飲むビールの味に勝るものはありませんでした。
4人がけのレジャーテーブル椅子が3組と、バーベキューコンロ、配膳テーブル等を置いて余裕です.。写真は縦方向の奥に並んだので狭く見えます。↓
次に有効な利用方法は布団干し。手すりにかけるだけで一度に10枚程度の布団が干せます。取入れも簡単です。そして大きなシートの洗浄。子供のクラブで使った大きなブルーシートなどは物干し竿にかけても垂れ下がって洗うのが大変です。清潔で広い床のあるバルコニーはうってつけでした。
新築なされた家の殆どは、入居当初は雨模様の日に洗濯物を干す場所として軒下を使っているようです。そのためにも物干し竿をかける器具は必要です。高級マンション等では外から洗濯物が見えるような干し方は禁止という所も有るようです。そのようなところではフェンスの内側に専用の器具を取付けて、手すりよりも高くならないように竿をセットする器具を利用するようです。バルコニー部分の廂の延長も考えましたが、社外品を使用しても取付が困難ですし、屋根の勾配からいって、うまくまとまりません。
○もう少し工夫すれば…
もし水道設備を取り付ける余裕があれば、バルコニーにあれば最高です。流行のガーデニングも簡単。ビアガーデンでのちょっとした洗い物、前記のシート洗い等々に大活躍します。マル秘…我が家ではバルコニーの排水雨樋の中に細いホースを通して、1階の散水栓につないで水道を引き、使っています。
●階段
@斜め曲がりの階段をやっつけろ!
家のなかでの怪我がいちばん多く発生するのは意外にも居間なのだそうです。床にあるものにつまづいたりするそうですが、いる時間が長いので事故発生率も高くなります。でも利用率の割には怪我が多く、重大事故になりやすいのが階段ではないでしょうか。危険な階段の条件は、長いこと・急なこと・斜めの段があること・手すりが無いこと・滑りやすいこと・暗いこと等が考えられます。私もはじめは斜めの段(階段の曲がり部分で45度や30度位に切った段差)を無くすために、一階から二階まで一直線の階段を考えました。これを実現するために某メーカーと相談したところ、構造上の制限で東西方向にしか設置できないとか、割り増し費用がかかるとかいうこともありました。この一直線の階段というのがよく調べてみると危険度が高い。時代劇の階段落ちではありませんが、上で転ぶと下まで一直線にゴロゴロ。脊髄損傷の危険性大です。階段の途中に平らな踊り場を付けて、さらに直角に曲げることで一度転倒しても短い距離で止まることが出来ます。年配の方でも昇る途中で一休み出来ます。踊り場にクリスマスツリーを飾ることも考えられます。寝ぼけていても安全に下へおりて行けます。SEKISUIであれば設計の自由度が割合に高いので難なく希望のデザインに出来るようです。
A階段下収納
掃除機や古新聞など毎日出し入れするものをしまうのに最適です。ですがメーカーにお任せにしていると、真っ直ぐに入ってゆく部分しかスペースを取ってくれないので、その奥から横に曲がって階段の下に回り込む部分まで収納に活用できればGoodです。我が家ではその部分にちょっとした収納タンスを置いています。窓が無いので照明も必要です。入り口近くに取り付けたいところですが、入り口付近はドアを開けただけで明るいので、もう少し奥に付ければ死角なく照らすことができます。ここの壁には掃除機のホースやはたきを懸けるフックを取り付けたいので、中の木材の位置を割り出すことが必要になります。
B照明
就寝途中に起きて階段を使う場合は、天井吊りの照明を付けるとちょっと眩しくて目がすっかり覚めてしまいます。常夜灯のかわりに階段に足元照明をつけると1・2階の廊下ともほんのり見えていいです。コンセント付だと階段の踊り場に置いた装飾品や前記のツリーの電源にも使えます。明るさ感知式だと夜明けが早い季節でも無駄な電気を使わなくて済みます。
●屋根裏収納
○屋内に3坪の物置
この収納はグルニエ、ロフト等メーカーによって呼び方が違うようですが、長く住んでいたお宅から引っ越して入居する場合には、ものすごい量のがらくた(失礼!)が捨てきれずに残ります。思い切って整理処分できればいいのですが、思い出の品々を手に取って眺める度に捨てる決意はぐらついてしまうのです。3年使わないものは捨てろとも言われますが、我が家では10年目に物置の奥から引っ張りだして使うものも有るぐらいですから、収納場所が有って取っておけるに越したことはありません。
使用頻度はそう高くないので押し入れや壁面収納に入れるほどではないが、外の物置では埃や湿気が気になるもの…それらをしまうのには屋根裏が最適です。季節物の衣類やアルバム、古い本や教科書、引き出物でいつか使おうか迷っている鍋やタオル、マル秘の書類等々、床面積も収納場所としては破格に大きくとれるので相当な財産が入ります。
○出入りは?
我が家の場合、出入りは梯子をかけて行います。場所はとらなくて良いのですが荷物を手に持ったままの昇降は困難なため、2人での作業となります。また2階と屋根裏の間が吹き抜けとなっていて常時開いているため、暖房の熱が上に逃げてしまいます。カーテンの仕切り等が必要となります。天井の一部を引っ張り下ろすと階段が現れるタイプも見たことがありますが、設置する場所と費用があればこれもいいかな?
○電気設備は
照明は必要です。夏には、屋根に断熱材が入っているとはいえ熱気が籠もりますので、換気扇と、暑くなると自動で回るように温度スイッチを付けました。ところが冬に外の寒気が逆流してくることがあって、今「一方通行」にできないか部品を探しているところです。なんとなく秘密の部屋のような雰囲気があって、ついアルバムなどを覗き込んで長居してしまうのです。そうなるとコンセントもつけて炬燵など置くのもいいかも。
○換気扇の改良 こちらに記載します
●換気
○SHESSU
常時全館換気のおかげで四季を通して結露やこもった臭気は発生しません。ですがビルの空調設備等のように、各部屋からの吸気量のバランスをとったりはできません。またトイレの臭いをサッと無くしたり、レンジファンのように調理の匂いを出すまでの能力は有りませんので、その場所の用途に応じた換気が必要です。被介護者の居室等では熱交換型の換気扇が有効ですので、高価ですがお勧めします。
○給排気口の位置は
各部屋には、外部から新鮮な空気を取り入れる吸気口と、部屋の中の空気を排出する排気口があります。吸気口の高さは2m近くあるので背の高い家具を置くのでなければ取付場所の制限は少ないようです。排気口の場所は、部屋の換気効率を考えて吸気口から離れた位置に付けました。でもよく見ると各ドアの下にも1〜2センチの隙間が有るので、そこからの空気の流通も考慮にいれた換気計画が必要なのかも知れません。
○排気口の手入れ
天井にある排気口のカバーの中には、ほこりがダクトやファンに入り込まないように網が付いています。調理場や居室では2〜3ヵ月でほこりがたまってきますので、掃除が必要です。天井高は2.5mあるので、カバーを外して掃除するとなると、数もあるし結構大変です。そこで面倒がり屋の私がやっているのは、掃除機の先に毛ブラシを取り付けて下から吸い取ってやる方法です。若干ほこりが残りますが、簡単な方法で回数を多く清掃したほうが効果があります。逆に吸気口のフィルタは割合に汚れないので1年に1回程度の点検で済むようです。
○空調との関係
せっかく冷暖房をしているのに、「全館換気」をしては無駄なんじゃないかとも思いましたが、他の部分の機密性が良いので大丈夫でした。ただし開放式の燃焼器具(ファンヒーター等)の使用に必要な空気を全量まかなう程の換気量は無いようです。ファンヒーターをある程度の時間使用してみたところ、頭の痛くなる人も出てきました。(詳細空調の項目参照)
●冷暖房はどうする?
○「全館暖房・パネルヒーター」にすべきか?
「快適さ」からSEKISUIさんでは暖房はパネルヒーターを勧めています。展示場等を見ても確かにどの部屋でも適温・快適でした。屋内にいるかぎり廊下、トイレ、何処に行っても安心です。高齢者が冬に気温差の大きい所へ移動して倒れるという心配も少なくなります。でもいいことばかりではありません。欠点をあげてみます。@設備設置費用が高い(金額は担当セールスの方に聞いて下さい)。A運転経費がかかる(館内全部を暖めるので当然)B冷房はできない。C放熱板設置箇所には物を置けない。
人間にとって「温度差」は必ずしも悪いことばかりでは無いはず。皮膚に対する寒暖の刺激は自律神経を活発にするそうです。我が家の「高齢者」に相談したところ、外に出るときは寒いのだし、寒暖の差でコロリと行ったらそんないいことはない…との答でした。居間とか寝室とか必要な場所だけで暖房はよいのではないでしょうか。快適なことと健康に良いことは違うと思います。
○我が家では
暖冷房には、エアコン3台(うち中古1)、FF石油温風ヒーター3台(うち中古2)、電気こたつ1、ファンヒーター3、を使用しています。次に個々の使い勝手を報告します。
○エアコンは
最近性能が飛躍的に向上してきており、暖房経費は私が細かく計算したところ、灯油の2割増程度で収まりますし、能力的にも我が家では断熱・気密性が良いので、2.8kwクラスの機種一台でLDK(21畳)全体を暖めて余力があります。そしてエアコンの最大の特徴は、家庭用空調機器としては唯一冷房もできるということです。取り付け場所も天井近くの壁面で邪魔になりません。欠点としては、FFヒーターより設置費用と燃費が高い、空気吸込口の掃除が割と頻繁(2〜3ヵ月)に必要といったところでしょうか。購入の際の注意としては、エネルギー効率の良いものを選ぶことです。私が販売店で全カタログを集めて能力と効率と価格を一覧表にしてみたところ、見事に「低価格機は効率が悪い」という分類がなされました。高効率機は電熱器で熱を出すより5倍程の高い効率で熱を出してくれます。値段は張りますが電気代が安く済むので4・5年で元がとれます。また電源は100Vと200Vがあります。契約電力に余裕を持って使うため200Vの配線工事を取付予定箇所にしておくことをお勧めします。
○FFヒーターは、
ご存じのとおり壁に給排気筒を取り付けるため、空気を汚さずに高い効率で暖めることができます。注意が必要なのは燃料である灯油の補給方法です。カートリッジ方式だと灯油が無くなるたびに(ほぼ毎日)手を汚しながら補給が必要ですが、別置きタンク方式だと、壁面に設置されたコックにホースをつなぐだけで人力での補給は必要ありません。戸外に設置したホームタンクから必要箇所までの配管工事が事前に必要です。2階以上でもオイルサーバーという機械があって、自動的に各部屋のオイルコックまで灯油を配達してくれます。
○電気こたつ〜(居間の項参照)
●配線・配管
配線や配管は後から施工するとせっかく仕上げた壁が台無しになってしまうので、多少無駄になる可能性は有っても、使用するかも知れない場所には極力施工当初から埋め込むのが理想のようです。
○電気
コンセントは家具や器具の影にならないように位置を決めます。大きな部屋なら4ヵ所、小さくても3ヵ所以上あると使い勝手がよいです。出入り口や収納等で壁面が区切られる場合には各区切り毎に必要です。使用する器具が前もって分かればコンセントの位置や高さをそれに合わせます。調理場には大きな電力を使う器具がそろっています(オーブンレンジ・電気釜・魚焼き・トースター・ミキサー・冷蔵庫等)ので、分電盤から分けた専用の差込み口も有効です。屋外にも、温水ボイラー・冷凍庫・浄化槽・自家水ポンプ・洗濯機等に使用できる数が必要です。洗面台の形状・型式でも位置と配線方法が決まります。
○電話線
かつては2ヵ所以上で電話を使うにはそれぞれの場所に配線を延ばしていく必要がありました。近頃の電話はコードレスが主流になっているので親機だけの配線で済みそうです。でも例外があります。パソコンにADSLやISDNのターミナルアダプタ(TA)を付ける場合には、TAのある場所までは電話の宅内配線を持っていく必要があります。電話の親機やファクスを別の場所に置く場合にはTAからさらに親機の所まで延長が必要です。最近は複数のパソコンを家庭内に設置する場合があります。LANで繋ぐにはあらかじめ「カテゴリなんとか」のケーブルを引いておく必要があります。無線LANのアダプタを付けるといろんなことが自由にできますが、まだ価格が高いようです。
○テレビアンテナ線
テレビを使う可能性のある部屋にはアンテナコンセントを付けて置くことが当然必要になります。変わった所では、トイレや浴室、キッチン等も考慮に入れてはどうでしょうか。家庭内の多くの場所でテレビやFMを受信する場合には、アンテナを建てるにしろ、ケーブルテレビを入れるにしろ、分配器だけではなくブースターが必要です。施工担当の電気屋さんにその取り付けまで頼んでしまうのが安心です。DIYショップで購入したブースターを自分で取り付けてもうまく映りにくい場合が多いようです。 ※屋根の項も参照ください
○給水・給湯・排水配管
当然蛇口やトイレのあるところに必要になります。屋外では後からの改造も比較的簡単にできますが、屋内は壁や基礎を貫通する必要があるため、基礎設計の時点までにプランを確定しなければなりません。老後を考えて寝室内にトイレを設置出来るように配管だけを通しておく方もいるようです。1階と2階でトイレを全然別の場所にすると、工事費が膨らみます。また万一の水漏れの際に食堂や寝室に汚水が降ってくる可能性も有ります。見積書をご覧になる際に、つい面倒になって読みとばしてしまう項目の一つに水道関係があります。蛇口や立ち上がり、給湯箇所の数、水栓器具の種類等が図面と合っているかよく見ましょう。1箇所違うだけも3・4万円です。
○灯油配管
普通、灯油の配管を使用するのは、風呂とパネルヒーター用や床暖房用のボイラーですが、前述のFFヒーターを採用するのであれば、各部屋に燃料補給口をつけておくのがお勧めです。1階は灯油タンクから直接、2階はオイルサーバーという汲み上げポンプから配管します。銅のパイプで勿論配管は専門家によります。
●屋根
○形は?
価格だけからみると単純な形状の切り妻屋根が安価(のはず)です。でも個人的には洋風家屋には切妻は似合わないような気がします。我が家の屋根形状決定の要件はただ一つ、隣地への落雪方向による制限でした。隣の家屋と距離が無いと、積もった雪は境界を飛び越えて、ひどいときには隣家の窓ガラスを割ってしまったりします。3方向の隣地との距離を考慮しました。前後には落とせるが、左右にはまずい。寄棟屋根ではこれは出来ません。 また屋根面積はなるべく小さい(つまり正方形の総二階に近い)ほうが経済的なのは言うまでもありません。屋根だけではなく家屋全体に言えることですが、奇妙な凹凸が多くて奇をてらったような家は、はじめはおもしろいかもしれませんが、すぐ慣れて飽きてしまうのではないでしょうか。それに床面積当たりの単価・建設費が高くつきます。資金が余っている方以外は、まず実用面を優先させてはいかがでしょうか。
○材質は?
毎年のように世界各地の大地震が報じられています。耐震性能を少しでもアップするには屋根を軽く作ることはたいへん重要です。また落下・倒壊時の被害は耐食鋼板と比べるまでもありません。
○テレビアンテナは?
せっかくの優雅な佇まいに、無粋なアンテナが4本の針金支線を従えて頂上に君臨する姿に違和感を感じるのは私だけでしょうか。ケーブルテレビにすれば解決しますが、車のアンテナにプリント式の物があるように、美観を損ねないで良好な受信ができるものはないのでしょうか。なければ今後の開発に期待したいところです。
●出入り口・開口部
○玄関ドアは
断熱性や強度を考えた製品で、重量感・開閉操作・安全性等はほぼ満足です。今のところ採光性にやや不満が残ります。光を通す部分が小さいので中が暗いのです。我が家では玄関土間の脇に採光・換気を考えて窓を付けて有りますが、それでも暗く感じます。今まで住んでいた家ではほぼ全面ガラスで欄間付きだったので比較に無理があるのかも知れませんが、「これであたりまえ」にならないように、SEKISUIさんには奮闘を期待したいところです。
○入り口は玄関ひとつ?
近所のおばちゃんが気候のよい季節にお喋りに来た場合なんかを考えると、玄関から入るよりは、和室の縁側や居間の出入口に腰掛けたほうが居心地がいいのではないでしょうか。子供たちが花火をする時なんかも居間から外の様子を見たり直ぐに出入りできる機能も大切だとおもいます。台所からの生ゴミはどこから外に出しますか。洗濯物はどこに干しに行きましょうか。近所の人や親戚・来客が気持ち良く入れる家、そこで暮らす人が不便を感じない家。それを実現するには、それぞれの生活に伴う行動の場面を思い浮かべて、必要な機能を選びだして行くのが基本だと思います。これは出入口だけではなく、家の設計全てに丁寧に当てはめて行かないと、結果としての思い通りの我が家は望めないでしょう。
○大きな2枚戸の出入口はカッコイイ?
リビングや和室から外に出る引き戸は、大きな2枚戸にしている場合が多いようです。見栄えは良いようですが実用性はどうでしょうか。機密性がよいぶん、大きくなるほど開閉は重くなる傾向があります。開けた時の出入口は2枚戸だと端か、片側からしか出来ません。これが4枚戸になると開閉は軽いし、真ん中から開くので、腰掛けられたりして使いでは良好です。ただし適用できる幅がある程度広くないと規格品が無いかもしれません。
写真は二階寝室のバルコニー側出入り口です。
○窓の種類
お住まいの地域がどういう防火区域の分類になっているかによって、金網入りの二重の金属サッシになるか、ペアガラスの樹脂サッシでよいか規制がかけられます。使い勝手は後者のほうがよいようです。前者は戸を2枚開けないと外気に触れられません。結露することもあるそうです。また開き方の形式が各種あります。網戸が固定で内倒し内開きのできる窓は、トイレや浴室にピッタリです。
○庇は必要か
二階の窓は、屋根のすぐ下なので雨の入り込む心配は少なくて済みます。問題は1階の開口部です。最近建った家を見ると壁面をスッキリ見せるためかどうか、ちょっとでも雨が降ると窓を開けていられないような、窓や1階の出入口に庇の無いのっぺらぼうな壁が多いような気がします。隣家が近接していて雨が吹き込む心配が無い場合等を除いて、開けておくことが多い所には庇を付けてはどうでしょうか。我が家ではルーフバルコニーの張出を、和室縁側と玄関の庇になるようにしています。また居間からの出入口には庇を取り付けました。これに欄間付きのサッシが組み合わせできれば、夏の夜も雨や防犯上の気遣いをせずに開け放って寝られてGOODなのですが、残念ながらセキスイさんの建具のバリエーションにはそれは有りませんでした。ライバルの某社には有るのですが。次のお客さんのためにも開発されることを願っています。
●照明
○玄関灯のイメージは?
外から帰ってきてほっとする瞬間。それは我が家の明かりが大きく見えてきたときでしょう。でも来客からすると、玄関灯が直接目に入るのは眩しくて気恥ずかしいのではないでしょうか。玄関こそ光源が見えないダウンライトが最適です。暖かく包み込むような光、ステージに立ったようなときめき。ダウンライトを取り付けるには天井(庇)の懐が深くないと取り付けられません。我が家ではバルコニーの一部が庇を兼ねているのでうまく付けられました。問題点としては器具の隙間から夏の虫が入ることがありました。対策が困難で、結局網戸用の網で包んで再度とりつけなおしました。
○器具の種類
大きく分けて蛍光灯と白熱灯があります。点滅の回数が大きいところには蛍光灯は不向きです。点灯時間があまり長くないところも白熱灯のほうがいいでしょう。うちでは階段の吊り下げ灯に蛍光灯(ボール球)をつけてみましたが、1年半で切れてしまいました。こまめに消せば白熱灯のほうが有利なので今は交換してあります。
●ウォークインクローゼットはいいの?
○衣類の収納には何がある
押し入れ、壁面収納、箪笥に加えて最近流行のウォークインクローゼットといったところでしょうか。あいている壁面がないのならともかく、人間が通る部分には物は置けないのですからウォークインの一室は無駄です。出入りするたびに埃も積もって行きます。中の棚やハンガーを適切なものを選択して壁面クローゼットを部屋の周囲に設置するのがいいと思います。隣室との防音効果も期待できます。衣類の他に、登山用品・バイク用品等趣味のものまで何でも入ります。
閉じた状態と開けたところ ↓
○靴の収納は玄関脇クローゼット
大量に入ります。数えると72足くらい。一番下には長靴・ブーツ等隠して置きたい物も玄関ホール内に置けます。ただし上のほうの段は届かないので、普段使わない登山靴とかいれてますが、専用の脚立を用意できればいいかな。端の方には縦長の仕切りがあって、傘やヘルメット・犬の散歩用のウェア等を入れとくのに最適。下の写真の鏡は後付けです。ホームセンタで探したところ、同じ色調の木目ものがありました。外出直前に身だしなみのチェックに有効です。取付は相手がガラスですので、裏側に通したボルトでとめてあります。
○移動式間仕切りは有効か
確かに有効でしょうがマイナス面は無いのでしょうか。間取りの形態にもよりますが、せっかく1軒屋を建てるのですから1部屋に2面の窓を取れれば通気・採光とも満足行くはず。防音性能はどうでしょうか。下部には隙間は無いでしょうか。窓とは重なりませんか。出入り口や電源・照明の位置関係は?これらをクリアできないと「間に合わせ」の感じが残るのではないでしょうか。
●浴室暖房乾燥機
浴室の天井についているこの機械は何かといいますと、換気・暖房・乾燥・送風の四つの機能を持っています。このような機械があるのを知ったのは、安比高原スキー場にあるホテルにスキーパックで泊まった時です。このときはスキーの季節にも関わらず雨降りでしたので、濡れた衣類を浴室内に吊るしてスイッチを入れて置いたら朝までにみんな乾いていました。 家にもあったらいいな〜ということになりました。 従兄がこの機械を作る会社にいましたので、新築祝いにいただくことができました。 風量調節とタイマー設定ができ、時計表示もありますので、給湯風呂釜とあわせて入浴時の時間把握にも役立ちます。
○乾燥機能〜熱源は電熱ですので若干費用はかかるのですが、大量のかさばる衣類を乾かす必要があるときなどに活躍します。
○暖房モードは、冬期に一番風呂に入る時など、室内をあらかじめ暖めておくのに便利です。このときは下の床暖房と併用します。
○換気は入浴の後に、我が家では室内の壁についた湿気をふき取って置くのですが、さらに換気をすることで効果的に湿度を下げることができます。
○送風(涼風)は夏の蒸し暑いときにシャワーを浴びた時など、扇風機の代わりになります。
右の写真の下部は浴室床下暖房のスイッチで、温度調整が出来てパイロットランプがついています。
●外周りについて
○フェンスはどんな形式にしましょうか
家の本体を建てるだけで精一杯で、外構工事までは手がまわらない…かもしれませんが、本体が立派であればそれに相応しい塀やフェンスを必要に応じて作ってあげたいものです。ですから予算計画には給排水衛生設備・電気器具・カーテン・家具調度品などと並んで外構工事の分も見ておく必要があります。 いろんな形式の塀やフェンスがありますが、フェンスについて言えば主に縦じまと横じまに分けられるのではないでしょうか。私のおすすめは縦じまです。理由はいくつかあります。
@中を覗かれにくい。写真のように横じまでは外を通る人から、家の様子がよく見えます。縦じまでは真正面に来るまではまったく中は見えません。
↑横じまのフェンス例。中が見えます ↑縦じまの我が家のフェンス。横からは中がまったく見えない。
↑同じく正面からだとむこうが見えます。
A強い。たとえばフェンスの上に人が乗ったことを考えると、横じまでは一番上の部材で全重量を支えなければなりませんが、縦じまでは下部の部材にも応力が分散されて支えることができるので、同様な材料を使った場合には強度がアップします。
B汚れにくい。ほとんどのフェンスが黒色系ですが、横じまではほこりが積もりやすく、汚れが目立ちます。掃除も大変です。
写真のようなフェンスではなくもっと経済的な塀と兼用のものもあります。その場合の色についてですが、黒色系はフェンスの向こうが良く見えます。逆に白色系はむこうが見えにくくなります。これは動物園のオリなどで経験することですが、黒い檻の中にいる動物は見やすいのに、白っぽい檻ではとても見にくいのです。 自分が外を良く見たいのか、外の人から見えにくくしたいのかによって色の明るさを選んではどうでしょうか。外側が白で内側が黒のフェンスがあればいいのですが。
塀についてですが、これも各種の構造・素材があります。見栄えと金額はほぼ比例するのですが、その他に汚れの着きにくい構造にすることをお勧めします。ブロック積みの表面に吹き付けをして仕上げるのですが上から雨だれが伝わる場所に汚れの筋ができます。これが数年の間に濃くなって薄汚れた塀になってしまいます。こうならないためには塀の頂部を少し横に張り出す構造にして雨だれが直接塀を伝わって落ちないようにするといいようです。
○家の外壁は
メーカー製の規格住宅だと外壁の選択はカタログに載っている中からしか選べません。ウチの場合は、1階はレンガ積み風(3階調)とコタタキ柄(3階調)の2種類があり、2階はコタタキ柄(3階調)から選ぶことになりました。 家を建てる検討を始めた頃はよくわからないので、「レンガ造り」というとスッゲーと思ったのですが、今時本物のレンガ積みで作った家はめったにありません。同様に石造り風の外壁の住宅もよくみかけますが、これもパネルを張っただけです。 どうせ中身は軽量鉄骨や木造なのですから、「虚栄」を張ってレンガや石造り風はいやだな…というのが私の意見です。また汚れ対策として、初めから「汚れ色」に一番近い、最も濃い色のコタタキ柄を1・2階とも採用しました。流行もあまり関係ないし、飽きが来なくていいです。
木造住宅なのに無機質な石組み模様の外壁を貼り付け、屋根は純和風の瓦屋根。その石の外壁から張り出した玄関は木材を露出させて和風の神社風の庇。あまりのアンバランスに見てる方が困ってしまうような造りは避けたいと思います。(これも具体例の写真を用意できるのですが、建て主の勝手だと言えばそのとおりなので掲載は見送ります)
●その他いろいろ
1.地震だとこうなる
2003年5月26日の夕方、岩手から宮城にかけて震度6弱の地震がありました。相当数のけが人が出ましたが建物の被害もかなり発生したようです。積水ハウスはつぶれることは無いのですが、軽量鉄骨が「柔軟に」揺れますので屋内のボードの張り合わせ面境界部分にずれが生じます。その結果表面に張ってある壁紙の一部が破れる被害が我が家で発生しました。でも隣の大船渡市などでは内壁がひどくやられた家も多かったそうです。また瓦屋根仕様の家では古い型だと落ちたりの被害があったようです。地震保険を考えたのですが、先ず契約期間を確認する必要があります。そして約款をよく読むと、補償は建物評価額の3%以上の被害金額が発生しないと該当しないことが書かれています。つまり時価1000万の家だと30万円以上の被害が出ないと補償は無いということになります。ま、軽い被害でよかったよかった。
階段脇の壁紙破れ箇所 1階ホール壁ドア上部の裂け目
1-1 地震その2
2011年3月11日 東日本大震災では、震度6弱の揺れとともにその後の津波で甚大な被害が発生しました。津波については別項に譲るとして、再度壁紙の被害と補修についてみます。
2階で10箇所くらい、1階でも数ヶ所、ドアの上などを中心に壁紙の破れや剥がれが発生しました。強度上問題は無いとはいえ、破れたままにしておくのもかわいそうなので補修を試みました。その前に積水ハウスの担当のY氏に見てもらいましたが、同じデザインの壁紙は廃番で無いので、壁面の区切りの良い所までを新しいデザインの壁紙で貼り替えるしかないという判断でした。家具の移動やら費用もかかりそうなので自前補修としました。
ホームセンターに行って、壁紙とボードの接着性があって、充填も出来るタイプの接着剤を購入しました。注意点は色を合わせることです。とはいっても見本色カタログが置いてあるわけではないので、記憶を元に「ニューベージュ」という、白とベージュの中間くらいのものを選択購入してきましたが、まあまあ近い、目立たない色に落ち着きました。施工は隙間に沿って適量の接着剤を細長く塗ったあと、指先で隙間に充填し、壁の模様の凹凸に沿って撫で付けてゆくと、元の形をほぼ復元できるようです。
ただしウチのこの部分は縦溝の形状をしたモノカラーのデザインの壁紙でしたが、格子状であったり色模様がある場合にはより精巧な工作が必要になりそうです。
2.蛇口の改良
水道の出る量を調整する蛇口の取っ手は、台所や洗面台はシングルレバーで水温と量の調節が楽です。しかしながらサーモスタット付の蛇口が必要かとなると、実際は給湯器の温度設定で適温(40度くらい)を設定していますので、湯と水が別々でも使用上の支障はありません。 サーモ付の蛇口の値段はご存知でしょうか?ホームセンターでは1万円台で買えますが、建築時の見積書を良く見ると、驚かれるかも知れません。
我が家では湯と水が個別ハンドルで、出口だけが一緒という所が2箇所あります。温度調整は上記のように困らないのですが、開閉を手先ではなく手首や肘で行ないたい場合がよくあります。 たとえば手を少し濡らしたあとに石鹸をつけて、よくこすった後にすすぎをする場合。途中で一度水を止めてこすれば水の無駄がありませんが、閉操作と開操作が1回ずつ増えますし、泡立った手でハンドルに触れるとそこの洗浄作業も必要になります。 これが写真のようにレバー開閉ハンドルを取り付けておくことによって、手洗い途中でも手首で開閉が簡単にできるようになります。 ハンドルは当初ホームセンターで数百円(1個)を出して購入してみましたが、最近は百円均一でも扱っています。ハンドル長さにはロングとショートがあり、お湯用と水用、さらにはメーカー別対応アダプタも付属しますので困ることはありません。
洗面台には少し不向きですが使用はできます。 お湯用が数百円。水用が105円。ほとんど同じデザインで違和感ありません。
3.洗面台照明スイッチの修理 2009.06記入
スイッチが時折接触不良となり、ついにはほとんど入らなくなってしまいました。まず採った対策はスイッチを引っ張り出して、裏面の隙間から接点回復スプレーを注入してみました。ジジジ・・・と何やら音がしていましたが復活は出来ませんでした。応急対策として端子間を針金でショートさせて、つまりスイッチが入りっぱなしの状態にして、プラグの抜き挿しで制御することでしばらく使用してみました。 ですが濡れっぽい手で触るのは好ましくありませんので、使えそうで安価な部品を探しました。
当初はここにぴったりと埋め込めるものを探しましたが、見つかりませんので、あとで廃家電から見つかったときに取り外すこととして、ホームセンターの電材売り場から200円あまりの露出型スイッチを買ってきて、木ネジを使ってパネルに取り付けました。大きくて操作性良好です。それにしても汎用の器具は安いですね。
4.計画換気のお手入れ (2010.01.12 記入)
新築から11年を経過しての手入れ箇所です。建築当時は一般家屋では計画強制換気は義務付けられてはいなかったのですが、現在は必須のようです。
各部屋にはこのための吸気口がありますが、その入り口にはアミが取り付けられています。樹脂製の三次元構造(体心立方格子状・下写真)をしたものです。
これが目詰まりしたり、自然劣化で脆くなってきました。特に目詰まりしやすいのは台所で、油煙が上がるためにベトベトになります。詰まらないところでも脆くなって軽くつまんだだけで崩れる状態になっています。 また清掃する間隔が長かったりすると写真のようにびっしり目詰まりしてしまいます。
以前に防虫アミに交換したところも、しっかり目詰まりしています。右下は油煙でぼろぼろになった純正のアミです。
そこで採った対策は廃棄・加工がしやすい材料として、レンジ換気扇用のフィルターをサイズをあわせて切り抜いたものを貼り付ける方法です。片面に粘着力もあるので、作業が楽にできます。でも少し目が細かいので、すぐに目詰まりしそうな気もします。継続して観察する必要がありそうです。
ともあれ、住まいの各所に注意して、機能をきちんと発揮させるようにする必要があります。
●FAXを買おう!
○百聞は一見にしかず
間取りや構造の変更に関することはいくら電話で話しても相手に伝わりにくく、誤解が生じやすいものです。家の図面に好きなように書き込んで送ればすぐに分かってもらえます。
毎日セキスイハウスの営業所に通うほど時間に余裕のある人はいいのですが、細かい打ち合わせは家から電話ですることも多くなります。電話でだけ話してもこちらもあやふやになってしまうことが多くあります。細かいことでも思い立ったら書き留めておいて、それを担当の営業マンにFAXしましょう。先方も人間ですから文書に留めておくに越したことはありません。 また、電話を架けたときに相手がいないと再度架けるのが面倒になって、あとは忘れてしまったりします。相手が不在でもFAXしておけばあとで見てくれます。ウチでは担当の方が夜中の2時に回答のFAXを送ってくれたこともありました。その熱心さも信頼できるかの判断材料になります。
大切な打ち合わせが間違いなくできれば、FAXをこのためだけに買っても十分に元が取れます。
●モジュールの選択
モジュールとは、物を構成する要素の基本単位です。たとえば歯車の歯の大きさを表すのには、モジュール4ミリでpcdは・・・といったような表現になります。
日本の家屋のモジュールは古来1間(けん)=1.82mで構成されて来ました。もちろん半間(=0.91m)という単位での構成も多く取り入れられます。最近はメータモジュールの家も多くあります。セキスイ系もそうです。つまり柱や壁の間隔(心間の距離)が1m単位となっています。居室についてはどのモジュールで構成されていても広さが同程度になれば使用上大差はありません。差が大きく出るのは階段と収納です。階段の幅を従来の半間(=0.91m)で構成した場合には、曲がりのある階段で物を運ぶのは困難になります。高齢者に必要な手すりを付けるとますます狭くなります。これを避けるには半間に1尺を加えて1.2m幅にしたりすることがありますが、家全体の柱の構成に影響が出ます。 メーターモジュールの場合には手すりを付けて余裕とは行きませんが、必要な幅は確保できます。途中ですれ違うこともできます。
もう一つ布団を収納する場合、つまり押し入れですが、敷き布団を皆さんはどうやって押入れに収納しているでしょうか。たぶん三つ折にしないと入らないと思います。二つ折では奥行きが足りません。幅はどうでしょうか。一間あれば何とか2枚並べて入りますが、半間の押入れには両端を曲げてコの字にしないと入りません。これがメーターモジュールだと二つ折の敷き布団が半間の押入れにすんなりと入ります。他の既存の家具との折り合いもあるので一概には言えませんが、メーカー・工務店を選ぶ段階で考慮しておく必要があります。下の写真は半間の押入れに二つ折りにした布団を入れたところ(RO・上段)です。
●ホームシアターの構築
一昔前までは、ホームシアターはとても高価で手が出しにくいものであり、上映する内容も通常のビデオやテレビ画面を拡大したものなので、画素数が荒くて(640×480)とても映画館のような満足の行く画質には程遠いものでした。でも昨今世の中はハイビジョン時代。この画質であれば80〜100インチ程度のスクリーンに投影しても耐えられそうです。プロジェクターの価格も飛躍的に下がってきました。
@どこで見るか〜遮光の重要性
平成20年で新築から10年が経過します。できれば間取りを考える時点で将来を見据えた「シアター」の場所を確保するのが良いようです。居間というテもありますが、家族団らんや食事をしたりする場所は、明るくしておくのが普通で、開口部からの採光や家具・出入り口・こたつといった配置を考えると、スクリーンとプロジェクターの設置場所を確保するのが困難です。 ウチでは既述のように2階のホールを家族団らんの場として、パソコン・テレビ・オーディオ・エアコンといったものを配置しましたので、その空間をシアターにも使うことを考えました。
プロジェクターの性能が向上してきているとはいえ、十分な暗さを確保できるに越したことはありません。いくら光量の大きいプロジェクターがあっても、部屋が明るいと「黒」を出すことができません。映画によっては暗い部分の描写が多いので周りが明るいスクリーンでは雰囲気が出ません。
昼の使用も考えて、開口部からの入射光を遮るために遮光カーテンが必要です。光を遮る能力の段階で1級から3級まであります。1級の遮光率は99.99%以上。2級は99.80%以上です。「たった0.19%の差」のようですが、これは数字のマジックで、実は漏れてくる光は0.01%と0.20%の比率になりますので倍率で言うと20倍も違ってきます。明るい昼に使用するためにはより高性能なものを選ぶのが良いようです。
写真は我が家の普通のカーテンと、「シアタールーム」に設置した遮光カーテンです。
遮光カーテンその2
その後、日中の直射日光がカーテンに当たる状態で上映してみたところ、遮光カーテンから結構な明かりが漏れてきます。家を建てたときの「純正カーテン」は、どうやら1級ではないようです。プロジェクターもあまり光量に余裕があるわけではないので、日中の上映を考えてカーテンのグレードアップをすることにしました。
市内のホームセンターを探したところ、遮光1級かつ防炎のものが、100×200cm×2枚で、4000円台でしたので購入してきてかけかえました。このカーテンの脇にはFF暖房機がありますので防炎機能も必須です。 色は明るいものを選びました。というのは、カーテンの役割は夏季の日中に閉めきっておいて室内に太陽光線による熱がたまらないようにする役割もあるためです。日中に室内にいないとき(出勤時など)は、窓を開けておくよりもカーテンと窓を完全に閉め切っておくのが室温上昇を防ぐのに効果的です。暗い色だとカーテン自体が熱線を吸収して熱くなります。
ストロボ無しでの撮影。左半分が従来の遮光、右半分が1級遮光です。当然右の方が光を遮ります。
ストロボを点けての撮影。生地そのものの色の明るさは右の方が明るい色をしています。
Aスクリーンの選定と設置
白い壁があればとりあえず見ることはできますし、壁は幕と違ってゆがみが出ないので壁紙の選定時にそのままスクリーンに出来るようなものを選ぶこともテかもしれません。当然ながら移動はできませんので設置場所を十分に吟味する必要があります。
壁以外の投射面は(スクリーン)各種市販されています。これも自作や白布の流用も可能ですが、結局満足いかなくてやり直したりすることが多いので、良く検討して安くてよいものを選ぶのが良いかと思います。 選定項目はいくつかあります。
A.投射方向〜背面から投影する場合には半透明の幕を使用します。プロジェクターが邪魔にならずに良いのですが、一般には光量の損失が大きく、解像度も下がります。ですので、背面からの遮光性に優れたものを選ぶのが良いようです。作りが安易なものでは背面からの光漏れが悪影響を及ぼすことがあります。
B.投影面の材質〜光回帰性の素材を使用したものは正面から見る限り明るくてよいのですが、横の方から見た場合には暗くなります。また値段も飛躍的に高くなります。最近はプロジェクターの性能も良くなってきているので、白マットのものが良いかと思います。
C.吊り下げ方法〜タペストリー(ただぶら下げたもの)、スプリングローラー(ばねで天井に巻き上げる)、チェーンローラー(チェーンで巻き上げる)、電動などがあります。瞬時に出し入れできるのはスプリングローラーです。紐をつけておけばいちいちフック棒で引きおろす必要はありません。 タペストリーは価格が低いのが魅力ですが、収納のたびに天井から外してくるくる巻いて…と、利用が面倒になってきそうです。チェーン式もやや面倒そうです。 電動はカッコいいし、雰囲気も最高なのですが価格も最高で、電源の施工も必要ですし、事業所でもなければ必要ない機能と思います。というわけでオススメはスプリングローラーです。
D.縦横の比率と大きさ〜ビデオソフトの縦横比は従来の4:3とハイビジョンの16:9の2種類があります。それらに合わせたサイズを選べばOK!・・・・とはいきません。スクリーンの取り付けは天井になさるかたが多いでしょうが、投影面の上縁はどの辺に設定しましょうか。天井まで目いっぱい使うと、見上げるような位置になり、首が疲れてしまいます。縦横比が1:1のスクリーンを天井から下げて、下の方に16:9なり 4:3の画像を映すとちょうど良いようです。 大きさは、より大きいほうが迫力はあるのですが、間取りの中で配置できる限度と、後段で述べるプロジェクターの特性とあわせてちょうど良い大きさに収まるかを確認する必要があります。一般的には幅が180cm程度が限度かと思います。○○インチという呼び方は、画面対角線の長さをインチ単位で表したものですが、16:9と1:1では同じ幅でも高さと有効面積が違ってきますので注意が必要です。
以上のようなわけでウチではスプリングローラー式のホワイトマット、幅180cm、縦横比1:1のものを使用しています。設置場所は階段ホールの上がりきったところです。
(↓ROで下ろした状態、中央の線は引き下ろす時の紐、センタースピーカーはこのあと設置)
E.スクリーンの取り付け〜これも本体購入時に取り付け構造の仕様を確認する必要があるのですが、タペストリータイプ以外のスクリーンはメカ部が付属しますので結構な重さがあります。私が使用しているものは、壁面に引っ掛けるか天井から吊るすか、どちらの方法も可能ですので、この場所に合わせて天井から吊ることとしました。
問題は天井の構造と強度です。多くのお宅では天井に石膏ボードが貼ってあります。あまり重くないものであればボードに取り付ける大きな木ネジ状の物が売られていますので、小型スピーカーはそれで取り付けました。でもこのネジも中には構造材質に難があるものがあります。写真の製品は、取り付け後にタッピングビスをねじ込むと、先が割れて広がって強固に取り付けられるというふれこみのものですが、ごらんのように本体をボードにねじ込む途中で先割れ部分が折れてボードの中に残ってしまいました。メーカーと交渉中です。
さて、スクリーン本体はボードではなく強度のある部分に取り付ける必要があります。ボードにはシャックルを付けた針金を通す穴だけをあけます。本体はそのシャックルに通すネジで留める(右下写真)だけです。 天井裏に通した針金は屋根下のそこそこ強度のありそうな部分に止めた木ネジに巻きつけます(右下写真RO)。
屋根裏に入るところは、昔の家屋ですと押入れや天袋の上でしたが、最近の家屋は四角い点検口から入ることが多いようです。我が家の点検口は屋根裏収納室(グルニエ)の側壁にあります(左下写真RO)。ここを通過するのが人によっては困難かもしれません。先に片足を入れるとうまくいきます。下足持参を忘れないようにします。 また天井ボードに穴をあけることに抵抗があるかたもいるかもしれません。大工さんに頼めばそれなりに格好良く仕上げてくれるので外注するのも良いかもしれません。その場合は「このようにしてほしい」というプランを十分考えて提示すると行き違いが少なくてすみそうです。
Bプロジェクターの選定
A.オフセット投影機能
プロジェクターの機能にもいろんな分類がありますが、画素数や明るさに隠れて見落としがちなのがオフセット(投影位置のずれ)を補完する機能です。
以前は「台形補正機能」というものがありました。これは低い位置にプロジェクターを設置して、やや見上げる位置のスクリーンに投影すると、スクリーンの上のほうが拡がってしまって上辺の長い台形になってしまいます。この上方を絞って長方形にするのが台形補正機能です。
この機能を進化させたのが「レンズシフト」機能です。これは投影面を平行なままで上下左右に移動させても、画像の歪みなしに映像を鑑賞する機能です。
普通の設置方法は次の2種類ですが、部屋の中央にプロジェクターを置くのは、会議など一時的な場合には良いのですが、リビングやシアタールームでは見る人が中央に構えたくなります。天井から吊るすことも考えられますが、プロジェクターの更新などをする場合には設置の前後位置や取り付け金具の形状が変わる恐れがあります。また部屋の壁沿いに置いてスクリーンを斜めに設置する方法もあります。これは今回プロジェクターをレンズシフト機能のあるものに更新するまで実施していた方法ですが、鑑賞する人の視線が斜めになります。またスクリーンの設置が困難になったり見栄えがよくありません。
プロジェクターがじゃまにならず、鑑賞者が正面から見られるようにするにはこの機能が役に立ちますので、設置状況をイメージして機種選定の条件に入れるかどうか決めます。
B.基本機能
プロジェクターの基本機能とは、明るさと画素数でしょうか。明るさは10年少し前までは数十万円の機種でも100ANSIルーメンという状態でしたが、今では3000くらいが普通になっています。ただし現在でも価格と明るさは比例するのでコストパフォーマンスを考えれば、遮光が十分な状態で映画を観るのであれば、数百くらいでも我慢できるようです。そしてもう一つの要素が画素数と映像規格です。 プロジェクターは以前はハイビジョンというものが無かったので、XGA(1024×768)やSVGA(800×640)の解像度の機種に、通常のビデオ信号を読み込ませて間に合っていました。ですが現在はパソコン用の解像度(主流はXGA)ではハイビジョン映像(1280×768より高精細)を再現することはできない状態になりました。
ビジネスユースに向いた、やや明るい会議室でもパワーポイントなどのパソコン映像を投影できる機種は、とても明るくて小さくてカッコいいのですが、入力可能な信号としてハイビジョン映像が付属していないものが多くあります。HDMIやD4入力端子が無ければいかに高価で明るいプロジェクターであってもハイビジョン映像を楽しむことは出来ません。
下の2列の機種はビジネス用のプロジェクタ2機種の前面と背面ですが、PC用と従来規格のビデオ入力しかありません。
今回ウチで選んだのは予算の制限もありますので上記レンズシフト機能とD4入力のある中古のものです。
現在のところはハイビジョンを記録するレコーダの普及はおもわしくありませんが、2011年を境にハイビジョンレコーダの普及も進んできているようです。
となりのトトロが地デジ(=ハイビジョン)で放送されたものを録画しておいて、90インチのスクリーンで見ると・・・最高でした。
C.フルハイビジョン 3000lmのプロジェクターへ
ハイビジョンの規格にもいろいろあって、大雑把に見ると、横方向の解像度が1980ドットあるのがフルハイビジョンとこの記入時点では呼ばれています。
すると、これまで使用してきたものは1280ドットしかありませんのでフルではなく、映像の情報量でいうと半分以下しかありません。また液晶テレビの画面と同時に見比べると、解像度・明るさともはっきり言って「安く購入できたので我慢しないといけない」というレベルのものでした。ネット上に出回っている中古価格も1万円を切っています。
最近の機種と価格について調査を始めました。フルハイビジョン機種の評価記載欄を見てゆくと「テレビよりも鮮明」という記載が目に止まりました。これまでに業務上ですが会議室用の100lmの機種を数十万円で購入して暗かったという時代から、何種類かプロジェクターを見てきていますが、テレビより良く見える・・・などという話しは聞いたことがありません。本当でしょうか?実物を試写できればいいのですが、そのような環境はかんたんには得られませんので、例によってヤフオクで程度の良い中古を探して使ってみて、満足の行かないものであれば再度ヤフオクで売却しようということで準備を始めました。 リサイクルショップを通した場合には当たり前ですが、購入価格より売却価格が安くなります。でもヤフオクの場合、特別欠陥等が無ければほとんど同じ価格で、またはうまくすると買った値段より高く売却することが可能です。
価格と性能のバランスを見て行きます。
必須条件は 1.フルハイビジョン。
出来れば 2.小型 3.PC入力あり 4.D端子入力あり 5.明るさ1200以上 そして 6.レンズシフト(上下左右) があることです。
選択したのはAcer社の H6510BD です。価格は中古で6万円弱。使用時間も50時間に満たず、明るさはビジネスユースにも十分な3000lmあります。入力端子もHDMI2系統は当然として、D端子もあるので、BDレコーダーからのHDMI出力を切り替えずに、テレビとプロジェクター両方を接続したまま、表示機器をリモコンで操作するだけで切り替えが完了します。レンズシフトだけが、左右方向について出来ません。少し悩みましたが、プロジェクターの設置位置をこれまでの壁寄り棚の上から、スクリーン正面の天井吊りに変更することで決断しました。出来れば国産のものを選びたいのですが、性能対価格比で予算制限もあるのでやむをえない選択です。
専用の天吊り金具を購入すると高額で時間もかかるので、ありあわせの材料で天井に取り付けます。
ベースプレートを天井に固定した後、サブフレームを長い木ねじを利用して適切な伏角になるように調整固定します。サブフレームとプロジェクターの間はアルミ板とゴム紐を使って載せておくだけにしました。
接続は電源コードと、D端子ケーブルです。プレーヤー側は1本ですが、プロジェクター側は3本に別れたものです。このケーブル規格はアナログ方式なので消え行く運命にあるようですが、前述のようにHDMIとの切り替えの手間が省けますので使用しました。
さて、取り付け結果です。「テレビよりきれいに映る」というのは本当でした。テレビと同じくらいかも知れませんが、周囲が十分に暗ければ遜色ありません。またこれまでの機種では映像の明るい場面になると、スクリーンからの照り返しで室内が明るくなり、それがまたスクリーン面を明るくして、結果として映像がしらけた感じに見えましたが、今回はそのようなことは無く、さらに明るく投影しますので、色合いが損なわれたりしらけることがありません。
さてお気に入りのソフト「千と千尋の神隠し」と「不思議の国のアリス」を見ましたが、これまでより極鮮明で大満足でした。
今後テレビの4k、8k化につれてプロジェクターも画素数がアップしてくるのかもしれません。しかし視力の良い人でなければ画面との適正な距離を保って見る限りは、現状の2kで十分でしょう・・・というのが私の考えです。まだ従来規格からハイビジョン2k規格に切り替わったばかりなのに、メーカーのペースに踊らされて不要な高機能の物を買い換えるのはもったいないです。産業の振興に繋がるというのであれば、もっと予算とパワーを振り向けるべき分野があるのではないでしょうか。上記機種変更と一見矛盾しているようですが、コストパフォーマンスの高いものを選択して行くのが賢い消費者だと思います。
(プロジェクターの修理 2019.11追記 )
この時点までに改良を加えたところが各種あります。
1) 天吊りスピーカーのさらなる大型化 PS-S550B(定価38000円税別) から PS-S552B(定価48000円税別)へ前の左右2本を交換。
2) 前中央のスピーカーをミニコンポ用のデザインが合わない物から PS-S550Bに交換。
3) アンプをHDMI入出力切り替えができるものに交換。関連してプロジェクター接続を入出力両側がHDMI接続に変更。
4) スピーカーケーブルを専用材質品に交換して天井裏で引き直し
5) スクリーンの巻き上げスプリングローラーのメカ一部が破損したので、専門メーカーの
OS 製で一回り大きい物に(90→100型)交換
などです。
某集会施設で投影しようとプロジェクターを持ち出したところ、開始準備をしている間に「ファン故障」と表示が出てダウンしてしまいました。持ち帰って調べると、2段になっている冷却ファンのうち、奥側に取り付けてあるシロッコファン(カタツムリに似た形状をしている)が作動していないようです。このため冷却導風路にある温度センサーが高温を検知して止まってしまうようです。
進化の激しい分野の機器を利用していて故障が発生すると、修理が得か、その後に価格低下を含めて進化した物に買い換えるかを検討します。中古品も検討します。その結果プロジェクター分野の価格低下グラフはは数年前にほぼ横ばいに近くなっていて、あまり変化は無いようです。ただし無名のメーカーが製造した5000ルーメンとかの明るさをうたっている機種(実際は暗いらしい)が1万〜3万円位で多く出回るようになっていました。これらの実性能が良好であれば検討対象になるのですが、現代の通販では購入者(たまにサクラの投稿もあるので要注意)による評価を参考にすることが出来ますので、低評価をチェックしてゆきます。やはり明るさや像の歪みなど不安な書き込みがありました。またサクラの人が良評価を書き込んだと思われる(投稿内容・様式が類似している)物もありました。 やはり怪しい新興メーカーの物は避けて、とりあえずは自力修理を行い、ダメだったら中古品(約3万円〜)を検討することで進めます。メーカー修理は技術費が15000円で、部品代が1万円前後、税・送料も考えると選択外になりました。以下はプロジェクターの自力修理の記録です。
ネット情報を見ると先人が H6510BD の同様症状に対応した記録がありましたので、参考にさせていただきがら分解修理に取り掛かりました。
ランプ交換用のフタをスライドさせて外し、前面グリル内のネジを緩めたあと、底面各所の矢印マークが付いたネジを外してゆきます。
筐体の構造は、底面が基台になった上に、前面パネル、背面パネル、それから上面と左右が一体化したコの字型パネル の合計4枚で構成されています。順次ネジを緩めながらパネルの隙間に精密ドライバーのマイナスをねじ込んでこじりながら外してゆきます。こじる際の注意として、ひねるのではなく上下にあおらないと傷跡が残りやすいです。リモコン受光部のコネクタ(右下写真)等も 断線に注意しながら外します。
背面端子群は、外力に耐えるようにネジで固定されています。 内部の基盤や金属有孔板も、頑張って、無理な力が加わらないように気を付けて外します。
前面にある、扇風機を四角い枠に入れたような普通のPCファンとは、違った形状をした(シロッコファン)が、放熱板に隣接して取り付けてあります。外してみると PBT−(GF30) との文字があります。これを頼りに検索をかけると何点か出てくるのですが、どうやらこれは型番ではないようで、ヒットした商品は厚みが適合しないものがほとんどで、ありそうでも価格が一万円以上したりと、同型置き換えはあきらめました。 もちろん分解後に結線だけした状態で試運転をしてみますがこのファンは回りませんでした。
上述の先駆者様の対処に倣って、外部にプロペラファンを固定して、通風孔から内部に冷却風を送り込むことにします。筐体高さに木ネジで固定できそうな大きさで、□70mmの物を注文します。夜間注文でしたが、未明に発送して翌々日午前に到着しました。選定注意点は、厚みがあまり無くて(今回15mm)、結線が3本(速度監視が出来る)なことです。接続端子形状が違いましたので、旧機の物を長めに切断してハンダ付、熱収縮チューブで包んで繋ぎます。組み立て前に試運転を確認して良好でしたので復旧作業にとりかかります。試運転をする際の注意点としては、上面パネルが組付けられていないと起動できないようにボタンスイッチがありますので、それを押しながら接続操作します。
組付けは小ねじが多く出ますので、元のところに戻せるようにうまく整理しておくのが大事です。新しいファンを外側に木ネジで3か所(対角2か所でも間に合いそう。4か所は困難)を止めて完了です。下左写真は、改良後の状態と、古いファンを比較に上に置いてあります。
実投影試運転をしてみます(右上写真)。室内は通常の照明がありますが、床に置いて、正面が木目調のドア、左右が白壁クロスのところに投射して、十分な明るさで元の作動状況が復活しました。1時間ほど連続投影しましたがダウンすることはありませんでした。夏場にも大丈夫かは暑くなったら試してみる必要があります。 ファンによる騒音は、元々本体前面に内蔵してあったファンに比べるとほとんど気にならない程度です。
今回は分解にやや気を遣い、あきらめたほうが良いかも?とも一時思いましたが、結果的には2,000円台の材料費で機能復活出来ましたので良かったです。
C 音響システムの強化
これまで使用していたスピーカーは、サラウンドセット(アンプ・サブウーファ・5個のスピーカセット)に付いて来た物を使用していました。あまり大きくはないのですが、ある程度の重さがあり、サブウーファとの連携も純正品なのでうまく取れていましたが、音質的にはあまり余裕があるわけではありません。取り付けもボードに直接1本のねじで止めてありましたので、震度5以上の地震のたびにボード部分がこわれて落下していました。
この「音質」と「取り付け方法」の2点の改良に取り組みました。
天井取り付け型のスピーカーを探します。BOSEやJBLから出ている小型スピーカーが手軽そうですがやや値が張るのと、小さいため中低音が従来より改善されるか微妙なところです。せっかく手を加えるのでもう少し大きな、飲食店のカラオケなどにも使われるクラスで、幅350ミリ前後のものに絞って探していると、業務用の天吊りで取付金具つきの手ごろなものがありました(上記カタログ写し)。中古ですが機種は現在も販売されている型で、本体重量は6.8kgと十分な重さがあります。本体1個と金具1個の合計希望小売価格は約48,000円です。それがなんと2,500円で売りに出ていました。6本購入しましたので定価合計は30万円近くになりますが、送料込み2万円弱で済みました。これだからネットオークションはやめられません。・・・と脱線が長くなりましたが、取り付け作業にかかります。
まずスピーカーを天井に取り付ける方法の改善です。石膏ボード直接では6.8kgの重量は支えられません。ボードを吊り止めてある材料が木材のようでしたので、その位置を針が突き出す器具で割り出します。その裏材の配置間隔にあわせて、アダプタとなるボードの必要サイズを決めて購入します。天井の色が白系ですのである程度強度もある白い棚板1枚、180cm、幅30cm、厚18oのものを用意しました。右下写真は
けがいたり、加工用の試験穴を開けたところです。
スピーカーステーについては、付属してきたものが壁取り付け用でしたので、天井取り付け用に長さの調整を行いました。主軸を詰めて再度連結するためにパイプを用意しました。パイプの内径を対象材料の外径よりも0.1〜0.3ミリ程大きなものを選定します。構造用鋼管(STK)と機械構造用鋼管(STKM)の中から選定しましたが、ホームセンターはおろか、鋼材商社でもでちょうど良いサイズを売っているはずも無く、割高ですが通販可能な店を探しました。必要な長さで切り売りしてくれます。STKのパイプで右下写真のサイズのものを用意できました。ひとつ見落としがあったのですが、管種が電縫鋼管であったため、内側に少し出っ張ったところがあります。結果としては適合しましたが、内径利用の際には注意が必要です。
手持ちのサンダーで元材を切断します。
購入した鋼管の長さを合わせて、通し穴を開け、6ミリのビスで止めます。部材に力がかかって振り回される危険があるので、垂木に仮止めして固定した上で加工を進めます。
スピーカー本体の取り付けは最後として、アダプタの取付を行います。脱落防止用のワイヤを取り付けて完了です。
結果は・・・さすがにいい音がしてプロジェクターを使用した映画鑑賞では、映画館に負けない迫力を楽しめます。
●火災警報器の設置
人が集まる施設などでは、火災報知設備等の設置が義務付けられていて、消防署による定期的な検査等があります。一般家庭においては今まで義務付けられていませんでしたが、法令の改正で当地でも取り付け義務期限が平成23年に迫ってきましたので、選定から始めて、取り付けを行いました。
詳細は調べていないのですが、どうやら寝室と廊下に付けなさい・・・ということのようです。その他に火災発生源となりやすいところとしては、調理設備の消し忘れや、居間の暖房の消し忘れが考えられます。廊下は我が家では階段部分で1・2階が繋がっていますので、2階に設置をします。また、台所は熱感知式で、他は煙感知式とします。
ホームセンターなどにも安価なものが多く出回っています。安価でも認定を通ったものであれば基本機能については問題ないと思われます。でも、「高い」物は何が違うのでしょうか?
私が調べた所では、無線通信を行うかどうかで値段が相当違ってきます。家庭内に火災報知盤や監視室があるわけでないのに、何のための無線かというと、建物内に設置された複数の感知器について、どれか一つでも以上を検知すると、同じグループ(建物)にある装置が一斉に鳴るように出来るようです。つまり2階に寝ていて、1階の寝室で発火しても、大きな音で知らせてくれるわけです。これが単独動作だけの器具ですと、冬などドアを締め切った状態では他の部屋に聞こえない恐れがあります。
さて、具体的な購入器具の選定に入ります。ラインアップが最も充実しているのはパナソニックのようです。
選定項目としては、(無線の)親機が一つと、子機が4つ、子機のうち1台が熱感知式で、他は煙感知式という条件です。
パナソニックの品番は、一般小売店で販売する系列の品番と、主に工事店経由で流通する系列の二つがあるようです。
それから同一グループ内に7個までのものと14個までのものがあります。それらの理解をすすめてから選定に当たったほうが良いようです。もっとも取り付けを業者さんに全て任せる場合には一切考える必要はありません・・・が、取り付け費用は1個3000円から と掲示されている所がありました。
5個のセットで約19000円弱でGET。 電池を取り付けて、無線リンクの設定とテストを行います。
ベースプレートを天井に付けた後、本体をまわして固定します。取り付ける位置は説明書にありますが、壁からの距離と照明器具からの距離に制限があります。つまり、あまり部屋の隅に付けると、煙や熱がうまく接触しない可能性があるということのようです。
天井は材質が石膏ボードのところが多いので、下地の木材を探したのですが、センサーやら針式の試験を行いましたがうまく見つけられませんでした。結局あまり重いものではないので化粧木板と石膏ボードそのものに止めることにしました。
電池の寿命は10年程度ということで、完全に切れる前にお知らせをしてくれるそうです。その頃にはまた技術情勢などが変化しているかも知れません。ともあれ一安心です。
●屋根裏収納の換気設備改良
当初に設置した屋根裏部屋に熱気がこもらないようにする換気扇は径が10cmのものでした。
これに温度を検知して自動発停するようにサーモスイッチをつけてありますので、暑くなるとファンが回り始めます。
しかし実際に夏の時期にこの部屋に入ってみると、ファンは回っているものの、暑くて大変でした。
要するに換気風量が足りないために、十分に熱気を排出できていないようです。
そこで換気扇のスケールアップを行いました。流体機械や配管の口径を選定する際には、
流速を一定範囲に設定して、必要流量で割り算をして口径を決めます。
逆算で口径を10→20センチにした場合には流量は4倍になり、25センチの場合には 6.25倍、
30センチでは9倍 の流量を得る計算になります。
まず収納部屋から点検口を出て本当の屋根裏から取り付け予定部分の観察をします。
↓ 室内側 「室外側」で屋根裏の換気ダクト出口 ↓
調査の結果、25cm程度が適当と判断して器具の手配をしました。
直径以外の選択項目で重要なのは、操作方式です。台所などの引き紐で操作する場合には、
シャッターも紐を引く力で連動して開閉させることが出来ますが、ここは普段は人が居なくて階下(2階)のスイッチ又は
サーモスイッチで発停する形式ですので居室用を選定します。シャッターは風圧で開くものとしました。
シャッターがあることで、停止時には逆流防止になります。室内側には接触事故防止のために格子がつきます。
当初設置の換気扇にはアルミダクトが接続され、屋根裏空間を通って外壁の外まで排出されるようになっていました。
しかし逆流防止機能が無いために、西風の強い時には寒風が入ってきたりします。
このため少し前にはダクトを切断して、排出先は屋根裏空間内としてありました。
今回取付する換気扇の排出先も同様に、屋根裏空間内に直接としました。
その先の屋外への排気が十分になされるかどうか心配ですが、下の写真2枚をご覧いただければわかるように、
屋根裏空間と外部の間には相当の隙間・空気流通スペースがあることが隙間から漏れて来る光でわかります。
↓ ストロボ使用の屋根裏撮影 同所をストロボ無しで撮影。通風に十分な隙間があることがわかる ↓
↓ 換気扇本体、風圧シャッター 取り付け後のファン、サーモスイッチ ↓
取り付け過程については撮影する余裕がありませんでしたが、換気扇交換前の室温が高い中で
石膏ボードに穴を空けたり補強材の切断・取り付けを行い、掃除機をかけたりするのは結構大変でした。
出来上がりは右上の写真のようになりました。古い換気扇の開口部はありあわせの板で塞ぎました。
これまでの気温の高い日の運転結果です。
2階の窓を全部閉め切っておくと、温度が上昇した屋根裏部屋では換気扇が自動で回り始め、
2階の暑くなった空気を排出し、1階からはもっと温度の低い空気を引っ張ってきます。
ですので多少の暑さではクーラーをつけなくても扇風機ですごせそうです。
又は冷房をしてもあまり電力を使わないで済みそうです。
(換気扇の機種変更)
しばらくの間、風圧式のシャッターを使っていましたが、当初に比べて風量が下がったように感じました。
換気扇を直接観察すると、風圧で開くはずのシャッターが少ししか開いていません。
換気扇の種類に「有圧換気扇」というものがありますが、家庭用には無いので、
ほとんどは有圧でないというか、風圧がごく小さい物しか売られていません。
なのでその弱い風圧でシャッターを開閉することは荷が重く、設置後しばらくすると
リンクの動きが渋くなって全開が困難になるようです。
そこで、シャッターを電動で連動して開閉する機種に交換することとしました。
上の写真の右下が開閉用モーターです。
交換とは言っても同じメーカーの同径機種なので、共通部分もおおくあります。
安全ガードも、新しい機種には付属しませんが、前の物を流用出来ました。
外枠の取付穴もほぼ同じで、無事に交換完了しました。
シャッターは残念ながら完全密閉ではありませんが、用途上は十分な機能が復活しました。
●便器の交換(2階トイレ)
この項では、便器の交換工事に伴う器具の選定検討経過について記載します。
2階のトイレで使用していた便器は、INAX製ですが製造から十数年が経過して洗浄機能が不安定となってきました。具体的には温水ではなく冷水が出ることが多く、冬は厳しいものがあります。また噴射水流も調整が利きにくく、流れが断続することが多くなりました。脱臭機能もついているのですが、におい除去は十分でなく機能しているかが疑われました。
普通であれば以上の不具合は、便座部分を交換するだけで済む内容なのですが、問題がありました。これまで使用していたものは、便器(下半分)とタンクと便座(洗浄機能等)とが一体設計となっている物でした。このため汎用の便座を取り付けることができません。脱臭機能についても、最近のものはフィルターを通して脱臭するのですが、これは配水管に臭気排出用の副管が付いていて、φ100のVU管に直接臭気を排出する方式のものでした。なので排水アダプタも一般的なものとは構造が違いました。
一体型の良い点は、タンクからの流下機能までもが自動もしくはリモコンで制御できることと、デザイン的にまとまりが良いことがあります。しかし今回のように便座部分だけに不具合が発生した場合でも全部を交換しなければならないという弱点があります。価格面(器具代金・施工費用別)で見ても凍結防止ヒータ付きで節水型の便器は、中級クラスの便座より高額のようです。両方あわせた費用(機器費のみ)は今回約9万円でした。我が家では約15年程度の使用で不具合のため交換となりましたが、この先15年後にまた交換するとして、その際に便器まで交換するのは機器費ベースでお金が2倍以上かかりますし、第一資源の無駄使いになります。そのようなわけで、今回の更新は汎用の便座交換ができるタイプを選定購入し、機器支給での施工としました。
(1) 必要機能の抽出 |
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前提条件として、洋式・大小兼用・洗浄機能付き ということになります。これを元に各メーカーのサイトで情報収集をしました。上記基本機能のほかに、省エネ(節電・節水)・凍結防止機能・現状との互換性・材質・色・便器と便座の異なるメーカー互換・蓋開閉の自動 など、比較項目が多くあって、適した組み合わせを探し出すのにほぼ丸一日かかりました。
↓ 左から更新前、同蓋と便座を外したところ、更新後
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(2) 整合性の検討 |
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最重要の適合必要条件は、排水口(建物に付いている配水管)の位置と整合が取れるか・・・です。
大抵は背後の壁面から200ミリというのが基準で、それに沿って設置されていますが、さらに古いものには違うサイズもあるようです。 仮に大きく違う場合には新規購入する便器の規格がまったく変わってきます(更新対応型)。
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(3) 器具の要項 |
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器具を選定するにあたって、便器本体とタンクの選定要素は次のものです。
1.配水口位置が壁から200ミリ(以上)
2.凍結防止の方式はヒータ内蔵式(タンクも)
3.JIS規格による、汎用便座が取り付け可能であること。
4.タンクは結露防止
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そして便座の選定要素は次です。
1.暖房便座(節電)
2.温水洗浄装置(節電)
3.人感自動蓋跳ね上げは不要
4.脱臭(フィルタ方式)
人感センサー兼用のリモコンです →
ドアを開けて人の体温を感知すると便座を暖め始めます。
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上記の節電について説明します。まず暖房便座の節電とはどういうことかについてです。福島別荘で取り付けた器具について観察したのですが、トイレのドアを開けて人が来ると、それを感知して急遽便座を暖め始めるものです。つまり常時電流を流しておいて便座を保温するのではなく、人が来てから着座するまでの数秒間で適温まで暖めるわけです。当然瞬間的に大きな電流を必要としますので、ヒーター定格は1.3kw程度になっています。 稼働時間は短いので、常時予熱方式よりはだいぶ節電できます。ただし当初設定では立ち上がり時間を短くするために常時弱く電流を流して立ち上がりを短くするようになっています。これを切っておくこともできますが、立ち上がり時間が10秒程度に長くなります。使ってみると切で十分な感じです。
そして温水洗浄の節電についてです。これも常時お湯をタンクに沸かしてそこから噴出させるのが従来の方式です。これに対して節電型は電気ヒータによる「瞬間湯沸かし器」になっています。これも1.3kw程度のヒータを使いますが、予熱をしない分節電になることと、連続して長時間洗浄使用してもお湯が切れることが無いという特徴があります。
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←やや複雑になっているタンクの水量制御機構。故障すると汎用品での修理が困難かも知れません。
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便器本体とタンクはTOTO製、洗浄便座はPanasonicを選定し、トイレはまた快適になりました。 |
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●エアコン室外機の防振工事 |
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新築から16年を経過して、エアコンを増設しました。検討事項やトラブル対策について記入します。 |
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室内空調には各種の方法がありますが、一番使いやすいのはエアコンです。また家庭用空調器具としては唯一冷房も出来ます。2階の一室に必要があって設置を検討しました。
一番の問題は電源です。一般家庭としては最大限の容量60Aで契約しているのですが、たまにブレーカーが落ちます。 ブレーカーが落ちるのはたいてい朝です。我が家ではエコキュートを何年か前に設置したので、朝7時までは割安な「夜間電力単価」であるため、自動のほかに沸きましをする場合に手動でエコキュートを作動させます。 |
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それに加えて冬の朝は居間の暖房でエアコンをつけたり、掃除機をかけたり、調理用の電子レンジ、電気IHポットなどを使うと、総容量が60Aを超えて全部停電になってしまいます。居間のエアコンは200V電源(単相三線式)にしてあるのですが、これまで大きな勘違いをしていました。200V器具では、同じ出力でも100Vの器具に比べて電流は半分になるので、ブレーカーが落ちにくくなる・・・? でも調べてみるとそうではなくて、リミッタは100vも200vも同じ電力で働くのでした。 |
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電力供給の補助になりそうな太陽光発電も数ヶ月前に取り付けましたが、冬は日の出が遅く、7時前にはほとんど稼動しません。
というわけで、結局使うほうで対策をとろうということで、ソーラーパネルに付随する電力量の現在値を見ながら、機器を選択使用することにしました。エコキュートが止まっていれば大体はクリアできそうです。
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エアコンの室外機は、これまでにもあった一階・居間用のものの近くになるので、2段ラックで取り付けてもらいました。
←下が1階用、上が2階用。ブランドは下がNationalで、上がPanasonicです。一階用の器具は、少し前に交換設置したのですが、型落ちを安く購入したので旧ブランドです。 |
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実際に使用してみると壁からうなるような低周波音が発生しました。気にしなければ大丈夫な気もしますが、壁や建物の傷みが心配なので対策を講じることにしました。
←は対策後のものですが、壁面にアンカーを取ってラックが倒れないように金具で押さえてあります。振動は、室外機→ラック→金具→壁面と伝わってくるようです。 |
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室外機とラックの間には振動吸収ゴムが挟んでありますが、その取り付けネジがきつくしまっていたので、弾力性を発揮できる範囲に緩めて、ナットの脱落防止のためダブルナットで留めました。それでも振動が来ますので、壁面に繋ぐ金具(ステー)を途中で切断して丈夫なゴムシート(繊維入)の切れ端で中継してあげました。
結果は壁まで振動が来なくなり、うまくいきました。 |
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●勝手口ドア網戸の改良 |
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新築から18年を経過して、基本部分には不具合がありませんが、設備や建具に修正・修理したいところが何箇所か発生して対応を進めています。 |
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洗面・脱衣所の外部ドアは片開きのスイングドアです。この場合セキスイ純正の網戸は、左写真のように室内側上部に巻き取られているアミを、細いチェーンをぐるぐると引っ張ることにより下まで降ろして閉じる構造になっています。開けるときもスプリング等は無くて、反対側のチェーンを何度も手繰らなければなりません。 |
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この方式には3つの欠点があります。
1.開閉が面倒。チェーンの左右(開側と閉側)を選んで数度にわたり手繰らなければならない。両手を使って時間もかかる。
2.外側から開閉操作ができない。操作チェーンは内側にしかありません。窓ならそれで良いかも知れませんが、出入り口ではとても不便です。
3.壊れやすい。斜めになったり少し無理な力が加わると受け枠との張力がかかる部分で網のほつれが発生します。この影響で上限まで巻き取らないようにストッパの位置を変更して使っていました。 |
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もっと使いやすいものは無いか探しました。前提として現状の戸口に取り付け可能なサイズ・構造であることは絶対ですが、その他の条件として、開閉が簡単で、ある程度耐久性がありそうなものが理想です。選んだのは川口技研の「ノーカットロータリー網戸」という製品です。
ノーカットというのは、網の部分についてですが、戸口の横幅に合わせるためにアルミ製の受け枠は金切ノコで切断調整する必要があります。(私は電動工具で切断しました。ねじ止めもインパクトドライバが便利です)
左写真は取り付け完成後に、網戸を開いたところです。高さは180cmを確保して、幅は既設ドア受け枠より小さくはなりません。
(90度首を左に倒してご覧ください) |
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この製品には高さにおいて何段階かのサイズがあります。幅は上下の受け枠長さカットによる調整でたいてい適合させることができます。室内側の木枠に奥行きが40ミリ以上の余裕があれば取り付けできます。
左写真は本体の取り付けが終わって網戸を閉めたところです。このあと上部の隙間を付属の部材を使って埋めると出来上がりです。念のためセキスイ純正の網戸も残しておきます。またドアクローザを取り付ける可能性もありますのでスペースを保存しておきます。 |
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幅が可変であり、かつ開けたときに邪魔にならなく収納できるという原理は、縦の中間軸が巻き取り構造になっていて、軸の左右の網を常に捻りバネで引っ張っていることによります。 この構造はマイクロUSBケーブルやイヤホンの巻き取り式のものが百均にありますが、あれと同じです。
それから強化のためか、閉まっていることを見えやすくするためか、5cm間隔くらいで網に縦スジが入っています。 |
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開ける操作は、受け枠にあるボタンを軽く指先で押し下げるだけで、1〜2秒で自動的に開いて収納されます。閉めるときも片手でただ横に引いて軽くロック部分に押し当てるだけです。洗濯カゴを持っていても片手で短時間に操作ができるようになりました。
それから今回改良のもうひとつの大きな利点は、外側からでも同様に網戸を簡単に開閉できるという点です。何かの用事で表側から外に出て裏口から入ろうとする場合、これまでは網戸が閉まっているとまた表に回らなければなりませんでしたが、その無駄がなくなりました。 |
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ある程度の摩擦が生じますので、動きがスムースで部品の消耗も少なくなるように潤滑剤をスプレーします。潤滑というと液状の油系製品を思い浮かべますが、スプレーの後はすぐに乾いてすべる機能だけが残る乾性の潤滑剤を使用しました。
使ってみて、非常に開閉が簡単で大満足です。 |
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●子供用食卓椅子の改良 |
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子供用といっても、使うのは孫です。ウチにいる時に食事をとる際に大人と同じテーブルに大人用椅子では厚めのクッションをかませたりする必要があります。高さ調節が何段階かで出来る椅子を用意しました。
組み立ててみて困ることが何点か出てきました。
左下写真は椅子の底の四隅に取り付けられているアジャスターです。高さが違ってガタつくのを防ぐためにあるようです。仮にこれを使うとした場合に、ロックナットが付いていませんので、椅子を引くとクルクル回って高さが変化してしまいます。事務用のテーブルなどにあるようにロックナットを装備しなければ意味がありません。全長をねじ込んで締めて使えば回らないでしょうが、それでは高さ調整ではなく、ただの突起になります。
大抵のお宅ではこの椅子を使う部屋の床は、フローリングだと思いますが、そこにこの椅子を置いて毎日使用や掃除のために横に動かせばかなり固いプラスチック製なので床面に傷が付くことが予想されます。毎日床をきれいに雑巾がけしている身としてはキズは見たくありません。
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まずアジャスターは装着せずに、椅子本体の中にある埋め込みナットを抜き取ります。その近くにカーペットの切れ端をクッション材として貼り付ける方法を考えました。最初は底面に貼り付けて、木ねじも底面からねじ込んでみましたが、木ねじの頭が床に擦れてかえってひどい傷が付きます。
そこで左写真のように合板を加工して抑え板を合計8個作って側面から緩衝材を押さえるように取付しました。
多少の高さの違いは吸収してくれますし、椅子を引いても音もなく床も傷つけません。
これで完了! とおもいきや…
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この椅子は安定性を重視しすぎているためか、足の前後の幅が大きすぎます。つまり歩いて邪魔になり、蹴躓きそうになりした。
そこで安定性を損なわない範囲で余分に張り出した足を切除しました。切った後はグラインダーで木の角を丸めておきます。先に取り外した埋め込みナットも切断位置にかかりますので外して正解でした。
これでだいぶ使いやすくなりました。でも自分で思い通りの椅子を作ってあげたいと少し考えてしまいました。その要件としては
1.座面と踏み面の高さ調節ができる
2.折り畳みができる
3.床を傷つけない
4.占有スペースは必要かつ最低限
5.座り心地を良く
などがあります。でも時間がかかりそうだし、きれいな仕上がりの自信はないし、そのうち機会があったらやってみることにします。
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●ふすま紙の張替え |
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和室の続間の間にふすまがあります。今回手入れしたのは、ふすま紙といいましても、本当のふすまに貼りついているものではなく、廊下との境のスイングドアについているものです。和室の入り口なので和風の模様の紙になっています。
十数年居住して、開閉の度に触れるくせのある所が汚れたり擦れて薄くなってきました。来客があったりすると格好が悪いので張替え(貼替え?)を検討しました。
最初に作業性を考えて戸板を外します。構造は片丁番で乗っているだけなので、90度ドアを開いた状態で上方に引っ張り上げると、スポンと抜けて全体が外れます。(左下写真)
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戸板を外して横に立てかけた状態で作業を始めます。最初に取っ手を外して、平らで障害物が無い状態にします。
この部分は普通のドアと同じなので、目立たない位置にあるビスを外し、フタを取れば隠れた止めねじが現れて、すすめて行くと両側の取っ手が外れます。(左下と下の写真)
今回手こずったのが、最初のビスの抜き取りです。(上写真)サイズの合った#2のドライバを使ったはずなのですが、緩みません。なかなかうまくいかないので、電気ドリルを引っ張り出してビスを除去しようかと考えました。しかし念のためドライバ先端を各種(左写真)あてがってみたところ、ピッタリするものがありました。最初に使っていたドライバーの先が少しナマっていたのと元々の加工精度がよくなかったことが相まって回せなかったようです。ちなみに悪かったものも良かったものも皆百均製品です。
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さて肝心のふすま紙ですが、各種売られています。特に違うのが接着方法です。中には表具屋さんが使うような紙だけというのもあります。アイロンで付けるというものが多いです。多少単価がアップしても、簡単施工でかつ確実にきれいにくっつくものを探しました。ホームセンターによっては取り扱いが無いのですが、粘着剤が付いていてシールを張り付けるようなものがありました。
既設のふすま紙を剥がさなくてもその上から貼り付けることができます。事前に下地に凹凸が残らないように調整する必要はあります。古い紙が浮いているところがあったので糊を塗って押さえた後に新しい紙を施工します。
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紙は仕上がり寸法よりも数センチ大きめに、裏面のガイド線を元に切ってしまいます。この手の施工では皺が寄らないように仕上げるのがポイントになります。場合によっては紙の中央付近から外側に向けて始めることもありますが、この場合には上の辺に沿って貼るところから始めるのが良いようです。上辺を貼ったあと、裏紙を下辺に向かって少しずつ(10〜20cm)引っ張って剥がしながら、空気が入らないように押さえて行きます。
最後に余った部分を注意深くカッターで切り取って完了です。
この「シールタイプ」のふすま紙は、他の物に比べて2倍以上の価格がしますが、材工込みで外注した場合を考えると1000円台で1面が完了するのはありがたいです。 |
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●郵便受けの交換 |
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わが家の朝は、この郵便受けに新聞が配達されて、フタが締まる音で始まります。たまに配達員さんが変わると巡回順序が違うためか時刻がずれて少し困ったりします。
私も町内会の配達物を各戸に入れることがあるのですが、その時に郵便受けの特徴を観察していました。一番困るのが容量が小さくて新聞一日分でいっぱいになりそうなもの、次に新聞のサイズだと小さく折りたたまないと入らないもの、次にやたらにモダン過ぎて入れ口の開け方が分からないもの、どこに郵便受けがあるのかわからないお宅・・・ 数々ありますが、中には郵便受けが無いご家庭もあります。(多分玄関わきにベランダボックスがあってその上に重石が載っているのがそれのつもりだとは思うのですが)
さて、その郵便受けが新築時から18年経過して見栄えが落ちてきたのと、宅配物のうちハンコが要らない投函するだけのものが増えたので、内容積の大きいものが必要と考えて更新することにしました。
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ネット上にも様々な機種が売られています。値段も数万円するものから5000円から相当お釣りがくるものまであります。でも大きさや質感、使いさすさや発生する音などは、現物を見て決めたいところです。ホームセンターの売り場であれこれ見ました。その結果選定したのは、その名も「ネット通販ポスト」です。(下写真)
左写真は取り付け過程ですが、少し厚みのある壁だとそのまま下穴を開けて、木ねじ3本で止めるようになっています。
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他の郵便受けに比べて、オールプラスチック製品なので安っぽいのですが、わが家の壁の色と同系色なのと、実用第一、それから価格が一番安かったので大満足です。
郵便会社では郵便受けに受取人の情報を表示するようにお知らせしているようです。製品には記入用のシートが付いてきます。でもサインペンで書いた程度では退色するし、第一うまく書けません。そこで、PCでフォントと枠を工夫してレーザープリンタで印刷したものを、ラミネーターで加工・切り抜いて貼り付けました。
これで、年始などに新聞の拡大号や折り込み広告が大量に入った場合や、大きめの通販購入品も余裕で受取出来ます。
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●LED照明器具への交換 |
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一階のダイニングと居間は、仕切り戸により続き間にもなりますが、照明は約10.5畳×2室のそれぞれに付いています。平成10年の建築当初からの器具を使用してきましたが、蛍光管は比較的交換頻度が高く、明るさ調整も2段階+常夜灯しかできないので、LED照明器具への交換を実施しました。ダイニング側は2年ほど前に済んでいますので今回はリビング側です。
原状はカバーを外した写真のように、30w型丸型蛍光管を4灯使った方式ですが、一部黒ずんで光量が落ちてきています。 |
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LED照明器具にも種類があります。
1.明るさ 〜広さに応じて、今回は10畳を超えるので、5000lm以上。
2.調色機能 〜電球色を基本としたいので、調色機能付き
3.調光機能 〜明るさ可変も必要。
4.リモコンと壁スイッチ操作
〜どちらでも全光量・調整・常夜灯・切りの選択ができること
5.取付形状・デザイン・大きさ 〜大抵は引っ掛けシーリングに対応。
デザインと大きさは二の次。
従来器具の大きさに対して、今回購入した器具は、明るさはあるものの器具カバーの外径でも、左写真の左下のように面積比で半分以下しかありません。でもまあ実用第一で気にしないで交換作業を始めました。 |
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ダイニング側の器具は、天井直付けの角型引っ掛けシーリングが付いていたのですが、こちらはカバーを外してみたら、シーリングは配線でぶら下がっていて、器具は別のネジによって支持取付されています。作戦変更です。
原状器具の取り付け部分とカバー等はそのまま再利用し、新しい器具の機能部分だけを置き換えることにしました。器具自体は軽いものですので、既存の蛍光管を外して、その支持枠にぶら下げることにしました。経年劣化や熱に対する耐久性のあるもので取り付けました。
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発光素子は写真ピンボケですが、2色がランダムに配置されています
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元のカバー(木調外枠付き)を取り付けたところです。光源がやや狭い範囲に偏っていますが、実用上は支障がないし、昼はわからないのでこれにて安価に交換完了となりました。ちなみに 5200lm、調色・調光、リモコン付きで税込7000円を割ることが出来ました。
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〇LED照明器具リモコンの改修 |
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その後も順次照明器具の交換を進めて、2階で4室、一階で2室、玄関ホールも明るく便利になりました。
ところが最後に更新した一階和室に於いて、壁スイッチによる操作と、リモコンを手持ちしての操作には問題なかったのですが、部屋の出口近くにリモコンホルダーを付けてそこにリモコンを入れて操作しようとすると、反応しないのです! ほんの数センチずらすと作動することもあるのですが不安定です。
左写真は裏蓋を外したところですが、リモコンの発光部は3個とも上に向けて取り付けられています。 これを部屋の天井中央部に向けて傾けてあげれば反応が良くなるかもしれません。
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リモコンのボディは軟弱な樹脂でできていますので、穴を広げて発光レンズを傾けてあげました。結果的にはうまく作動させることが出来るようになりました。
念のためリモコンの送り出し信号(人の目には見えない光)がきちんと送出されているかどうかを、デジカメでなら感知することが出来ますので見てみます。(左写真)う〜ん… 他のテレビ等のリモコンに比べて光が弱いような気がします。
同じメーカーの器具を結構取り付けましたが、他の部屋ではもっと厳しい角度でもきちんと受信作動してくれます。もしかするとこのリモコン個体が弱い発光なのかもしれません。可能性としてはもう少しで不良品に入ることも考えられます。現状で作動しますので、しばらく使ってみることにします。
← 傾けた発光部から出る光は弱いような… |
●アンテナ系統の改良 |
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家を建てる際に、電気や電話線(光ケーブル)の引き込み場所などと同様に、場所を考える必要があるのがケーブルテレビです。わが家ではとりあえず電話の場所と近い所から引き込みました。
色々情勢が変わりまして、自前の地デジ(UHF)アンテナとBS/CSアンテナを取り付けて使うことになったのですが、これらは1階屋上のベランダに取り付けました。この場所の選定理由は、UHFの送信アンテナが見通せることです。
左図は当初の系統図ですが、1階で引き込んだ放送信号を1階の天井裏にある分配器で、1階と2階の全部の部屋に送っていました。2階のAVコーナーにはテレビの他にレコーダーなどがあるのでこちらでも分配器を使っています。
CATVから自前のアンテナに変えたことにより、左下の図のような構成に変わりました。従来からあった天井裏の分配器まで、新しく自前アンテナで受信した信号を持ち込むことで、大規模な改造や侵入困難な天井裏には潜り込みたくないところです。
そこで、これまで天井裏ブースタから2階のAVコーナーまで引いていたケーブルの方向を逆に使って、分配器へ信号を送り込むことにしました。
天井裏の分配器にはCATV用のブースターを取り付けて使っていたのですが、アンテナ変更後に一部の部屋でケーブル長が負担となって映りが悪くなりました。そこでベランダに屋外用のブースターを取り付けてしばらく使っていました。
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ところが送信アンテナ方向にある樹木が伸びてきたせいか、また受信状態が崩れてきましたので、UHFアンテナに直付け出来るラインブースターを取り付けることにしました。しかしこれまで使っていたブースターでは、BSアンテナへは電力を供給できるのですが、UHFアンテナには供給できません。
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上の2枚はこれまで使っていたブースターですが、FM放送もあつかえるものの、アンテナへの給電はBSCSしかできません |
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上は新しいブースターです。FM放送は使えませんが「前置ブースター用給電」(=UHF用)が出来るので、右のようなラインブースターを使うことができます。さらに4K8Kへの対応もうたっています。これでひとまず家中にある9か所のアンテナコンセントには十分な信号が届くことになりました。
余談ですが、私的には4Kが普及するにはまだまだ大きな壁が立ちはだかっていると思います。(2018年時点)その理由は次です。
1.価格が高い 2.BDレコーダーに代わる記録装置が見当たらない 3.必要と感じている人が少ない。
特に3ですが、眼鏡をかけたりしている人が、店の売り場の2Kと4Kのテレビから適正な視聴距離を保って比較して見た場合、どれくらいの人が見わけが付くでしょうか。虫眼鏡などを持参して比較すれば違うでしょうが、ほとんどの人には区別がつかないと思います。もちろん産業分野(測量・医療遠隔診断等々)においては開発が必要なことはわかりますが、一般家庭の普及は、費用負担(放送局等の供給側や、視聴者側の双方)に見合った効果があるのかどうか、はなはだ疑問です。焦って対応機器を揃えても、家電品は劣化します。十分な量の放送ソフトが4K化される頃にはそのテレビは壊れているでしょう。私の良く行くトライアルでは、50型4K受信テレビが49999円(税込み)でしたが、メーカー品でもこれくらいまで値段がこなれて来てから買うのが得策です。
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● 食器洗い乾燥機の交換 |
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食洗器の宣伝文句では、湯水の節約をうたっていますが、それは沢山洗う場合で、少数だと手洗いの方が早くて安く済みます(のはず)。
十数年使用した食器洗い機が、蓋がきちんと閉まらなくなって、作動もしなくなりましたので交換しました。普段少数の食器を洗う際にはあまり出番がありませんが、帰省客やイベントがあって食器点数が増えると忙しいので省力化のために使うことが出てきます。
大方の部分はステンレスやプラスチックで錆対策がなされていますが、右写真のように直接濡れないはずのところは素材を手抜きしてあって、多分ここからのトラブルです。
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上の写真は、上部が食洗器で、その下は流し台の扉を開けたところです。ビルトインではない食洗器の場合、普通は蛇口周辺にアダプタを噛ませて給水・給湯を取り出すのですが、わが家の場合にはシンク下にある配管にT字管を取り付けて、耐圧ホースで食洗器まで引いてきます。
この辺りは水圧が3〜4k(≒0.3〜0.4MPa)ですので、網入りの10k耐圧で、バンドもしっかりした適合サイズであれば大丈夫です。十数年使いましたが特に劣化や不具合はありませんでした。交換に当たり、バンドのクセが付いた部分は切り落として再利用します。
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据え付けで問題になるのが、置く場所で他の家具に干渉しないかどうかですが、吊り戸棚が危険な範囲にあります。乾燥温風拭き出口の詳細な位置がわからなかったのですが、現物を見たら戸棚への干渉はクリアできました。戸棚の扉を削っただけで済みました。
ついでにこの近くにある窓の手回し式開閉ハンドル周辺が錆びていましたので、分解塗装して組付けました。仕組みがよくわからなかったので、分解にはやや苦労しましたが、カバーの表面だけが劣化していたようで、塗装で済みました。。
新しい食洗器は、音も静かで収納点数も多くなり、快適です。扉は上下に2枚あって、下に開くのですが、開いた状態では2枚がうまく重なるような不思議なリンク構造になっていました。 またしばらく活躍をお願いします。
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↑ 窓開閉ハンドルリンクのカバーを外したところ |
↑ カバーの錆具合。このあと錆取り塗装をして取付 |
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●室内引き戸の戸車修理 |
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一階の間取り図にありますように、ウチではダイニングキッチンと居間 の間に引き戸を設けてあって、全部開けて通し間としたり、閉めて来客用や冷暖房節約用に仕切ったりという使い方をしています。一日に最低4往復くらいはしますので、20年余りが経過して戸車に異常が出てきました。
だいぶ前から走行時にゴロゴロといった音がして、二階に居ると雷が鳴っているのと区別がつかないことがありました。音だけなので我慢して使っていましたが、動きがとても固くなってきたので、あきらめて戸板を外して戸車の状況を確認しました。 |
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やはり樹脂製のライナーが損傷して割れが入っているのと、加えて一部が剥がれてレールとの間に挟まり、動きがとても悪い状態になっています。
← 写真ピントが少し甘くてすみません |
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さて、取り外した戸車ユニットは、市販されていそうにない形状をしています。ハウスメーカー部品だと値段も高そうだし、もし高かったら、3枚の引き戸のうち1枚だけ変えようかとか、移動量の少ないドアとローテーションしようかなどと思案しながら、あきらめて積水ハウスのカスタマーサービスに電話をしてみると… ホームセンターでも「積水ハウス用」として売っているということでした! えーっそうなのか と思いながらもっと話を聞くと、部品供給であれば、ホームセンターより安く、1個500円(税別)でできます、ということでした。また機能アップで、高さ調整の他に左右にも移動設定できるようです。
工事費込みだとだいぶかかるかもしれませんが、腕力があれば(1枚20kgくらいはありそう)さほど交換は難しくありません。喜んで購入して交換完了となりました。その代わり滑りが良すぎて、閉めたはずが少し開いてしまいます。 磁石やクッションテープを使って改良予定です。
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●玄関ドアの修理 |
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玄関ドアも毎日最低数回は開閉されます。これまでにあった不具合では、ドアクローザーの作動が悪くなってうまく90度開の位置で止まらなくなってしまいましたが、分解調整で直りました。それから屋外側の取っ手の塗装が剥げて外観と手触りが悪くなったので、内側のと交換をした事があります。
今回の故障は、内側からハンドル(縦の丸棒)を押して開けようとしても、引っかかって開かず、あれ?
と思ってもう一度押しなおしてみると、やっぱり開くな〜、故障じゃなくて押し方が足りなかったのか…ということが重なって、自分でも何回か引っかかって、やはりこれは不具合だなということで、覚悟を決めて分解調査・整備に取りかかります。
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まず、屋内側にあるビス4個を抜くと、二段上の写真のように取っ手と付帯するリンク機構が抜けてきます。これらに曲がりや破損が無いか見ますが、特に無いようです。 以前にあった別の建具での故障では、アルミダイキャスト合金(?)部分が破損して原状復旧を諦めたことがありますが、今回はそれは無いようです。給脂して別の部分点検に移ります。
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上の写真は、扉の側面(建築建具の用語があるのかもしれませんが、ラッチがある幅の狭い部分)ですが、これもネジを緩めて破損点検と給脂をします。ですが、イマイチ作動原理がよくわかりません。ドアノブの棒を押すと、なぜドアを止めていたラッチ(左写真)が解除されるのでしょうか?
組み立てなおした状態で、内側のノブを押して開けようと操作すれば、普通はこの三角形をしたラッチは奥へ引っ込んで引っかかりが外れ、ドアは開くのですが、やってみてもこのラッチは奥へ引っ込みません。
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ところが開操作をしながらこのラッチを右へ押してみたら、右写真のように、首を振るように室内側へ動きました。この状態でドア開方向の力が加わるとラッチは奥へ引っ込んでドアを開けることができます。
結局特に悪いところは無くて、給脂だけで作動は回復しました。ただ次回の給脂までの間隔が延びるように、バイクなどのチェーンに使う、剥がれにくいスプレー(CRCスーパーチェーンルブ)を使いましたが、やや粘度が高いのでラッチの戻りが遅れてしまうことがありました。なのでこの部分には追加でCRC556を吹いて完了となりました。
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● 自家用井戸の更新に向けて |
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左は使用中の井戸ポンプです。二十年以上使った前のポンプが性能が落ちてきたような気がしたので、知り合いから使わなくなったけどまだ新しくて程度の良いポンプを譲っていただいて設置した物です。 ですがここ一月くらい、自家水の使用先である一階の水洗トイレや洗濯用水に、しばらく停止したあとで使うと気泡が混じってむせるようになってきました。
配管は、井戸自体が30年くらいになるかもしれないので、内部に錆こぶがだいぶ出てきているようです。ストレーナーも円筒型の物が付いていましたが、点検ふたを開けると閉塞が進んでいるので、何年か前に予備に購入してあった
Y型ストレーナーに交換しました。また吸い込み側配管もメンテンナンスや設置施工のしやすさからつぶれないホース(サクションホース、商品名はVSホースカナライン)でつないでありましたが、接合部にゆるみが出て、これらから空気を吸い込んで、停止中に井戸の方に水面が戻ってしまっているのではないかと想像して、この区間も更新しました。
ところが症状は改善しません。となると井戸自体が劣化してきているかもしれません。井戸本体のある場所は左写真の奥がコンセントの左下で保温テープで巻かれている部分に、打ち込み井戸の管が出ています。
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わが家の立地は、元は川原だったところです。河川が大きく増水すると、流路が変わってウチの隣までがかろうじて建物が残るという状態だったそうですが、先の大戦で当地に抑留されていたオランダ人捕虜の方々によって堤防が作られ、よほどのことが無い限りは氾濫することは無くなりました。
そのような場所ですので水利としては打ち込み井戸のパイプを2〜3mも入れれば地下水面に到達するはずです。何年かに一度の大雨では付近のの地表から水が吹くこともありました。
井戸工事を外注すると、最低20万くらいはかかるという記載もあって、ここは自分で何とか施工できないかと、手段を考えます。
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地下水位が高いことから4mを目標に、SGP(配管用鋼管)ではなく、足場用単管を使って打ち込んでみることにします。外径は40A(1
1/2B)のSGPと同じですので、ネジを使わないLAソケットで配管接続できます。
打ち込み前の準備として、管の下部80cm位には集水用の小穴を数百個あけます。先端には「ミサイル」と呼ばれる円錐キャップを付けます。
掘削する場所は、現在の井戸管の近くであれば大きな石に当たる危険も少ないだろうと踏んで、50cmほど離れた屋根のかかった部分にします。打ち込みの負担が少なくなるようjに、ハンマードリルでΦ25、長さ1mほどの下穴をあけます。
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4mの長さのパイプを打ち込むには、もっと高い位置から叩く必要があります。そんな足場を架設したり、吊り櫓や三脚を立てる作業は省略したいということもあって、ポリカで屋根のかかった部分を選んで、ポリカを一部くりぬいて、予定地の真上に配管を支えるサドルを取り付けました。(屋根は作業終了後にまたコーキング材で塞いでおきます。
小屋屋根の高さが約2.5m、下穴に入る部分が50cm、屋根の上に出る部分が約1mで、合計4mになります。
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はじめは大ハンマーで人力でたたき込みます。約50cmくらいでしょうか。ただし直接ハンマーとパイプが接触するように叩くと管が変形しますので、専用のキャップを被せて叩きます。
電動ハンマーを載せられる高さまで叩いた後、単管打ち込みアダプターを噛ませて、電動での打ち込み作業に切り替えます。
これで1m近く打ち込んで、電動ハンマーが屋根につかえ始めたところで、中継ぎパイプ(約80cm)を入れます。接続は継ぎ足しアダプターを噛ませます。
再度電動での作業を始めます・・・が、数センチメートル進んだところで全く入らなくなりました。大ハンマーに切り替えても全然ダメ。
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結局地下に入った長さは約2mだけです。これでも集水孔が地下水位より下に入っていればいいのですが。、確認のために管の上部に接手を付けて息を吹き込んでみました。
結果は残念ながら息は スー と無抵抗で抜けて行ってしまいます。残念ながら今回の場所の打ち込みは地下の大きな石に当たって失敗に終わってしまいました。
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水道メーターを検針してみると、洗濯と水洗トイレを上水道に接続替えして使った分、いつもより使用水量が多くなっています。
試しに井戸ポンプを回してみると、空気混入は無いようです。再度自家水側に接続して使ってみたところ、むせることも無く、水量がやや落ちた気もしますが、実用上は問題ないので、また元に戻して使い始めました。復活した原因は不明ですが、工事の振動で水脈等に変化があったか、地下水位の変動で渇水時期を過ぎたか、配管の不具合箇所が塞がれたか、といったところでしょうか。
大掛かりな道具を揃えても、結果は出せなかったのですが、偶然今は復活しています。また症状が悪化したら、既設井戸管の中を清掃錆取りして再利用するか、諦めて外注にしたいと思います。
ちなみにそろえた道具等はヤフオクでの中古なので、必要な人に譲って終わりとなります。
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ここで、少し諦めきれずにもう一手ためしてみることにしました。
まず打ち込む場所を変えます。ハンマードリルで下穴を探りますが、なかなかそれさえも入る場所が少ない状態です。
またここまでは呼び径40ミリの単管足場用パイプでしたが、少しでも抵抗が少なくなるように同32ミリのSGP(配管用炭素鋼鋼管)を使います。一度に長い管を打ち込むのではなく、分割した管を継ぎ足しながら打ち込む方式とします。継ぎ足しは通常の配管接続と同じねじ込みで行います。手元にネジを切る設備は無いので、予め切断とねじ切り加工してあるものを長さ指定で購入します。
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先端部を入りやすいように加工します。切断砥石で三角に切り込みを入れて、叩いて円錐形に整えた後、40A用のキャップを上ににかぶせます。それよりも大変なのが、集水用の小穴を多数開ける作業です。
電動ハンマーも、漏電して家のブレーカーが落ちてしまいますので、ヤフオクで下取りに出して、打撃力のスペックがもう少し高い中古を再度GETして臨みました。 |
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強い打撃力で最初のうちはいくらかずつ進んで入って行きましたが、前回と同様に2mを超えた辺りで進まなくなりました。それでも力任せで打撃を続けていると、ついに管がネジ山で薄くなった部分から折れてしまいました。
左下写真は管の折れ口、下の写真は管の上端で叩かれた部分です。このくらい変形する力を加えても入って行かないということは、下に大きな石がここにもあるということです。
外注すると何十万円もかかるということで、DIYの努力をしてみましたが残念ながら完全撤退です。水の入手が自家水道しかできないような災害が来ないように祈るだけです。
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●椅子の脚底修理 |
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食卓のテーブルは、最大8人程度で囲める大きさがありますが、毎日の掃除では椅子を出しいれするために、床板の上を引きずることとなります。購入したままの状態でも、足底にはキズ付き防止でプラスチックにフェルトを張ったものが付いています。
そのフェルト部分が摩耗して、プラスチックが直接床面に当たって、ワックス面に傷が残るようになってきました。以前に布にクッションが入ったカバーを両面テープで貼り付けて使ってみていましたが耐久性がありません。
純正の底当ては、金属付きで打ち込んでありますが、汎用品でどのように復活できるかしばらく素材を探しました。
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固めのフェルトが良さそうなのですが、ある程度の厚みが必要なのと、価格もあまり高くなく、耐久性もあって、取り付け加工が楽なものが見つかりました。粘着テープも付いています。
これで足先を包むように、木ネジで留めます。サイズは3ミリで長さ10ミリの物がぴったりでした。
適度な滑りがあり、音も立てずに移動できます。あとは耐久性がどれくらいあるか使ってみることにします。
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● トイレ換気扇の抜本改良 |
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現代の住宅においては、常時少量強制換気が普通です。ウチでも概ね各部屋には排気口があって、天井裏のダクトファンを通って屋外に排気されます。
このシステムの他に換気設備があるのは台所のレンジ排気と、浴室に取り付けた換気・暖房・乾燥兼用ファンです。またウチでは屋根裏収納の換気を建築当初から取り付けて、その後に強力なものに交換しています。
ところがトイレには専用の換気扇が付いていません。 |
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設計段階で気になったので担当に聞いてみたところ、通常は標準の全館換気で間に合うということでした。
ですが普通に大人だけが暮らしている状態ではあまり問題は無いのですが、幼児や高齢者がいて、排泄物処理等の機会が多いと臭気が他の部屋に漏れたりすることが多くなり、何らかの対策=排気能力強化 が必要となりました。
一応標準状態の換気系統を調べてみると、3台ある常時換気扇のダクトは、1台が1階の便所と脱衣室、2台目が1階の他室、3台目が2階のトイレを含む全室 に接続されていました。 |
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試しに脱衣室の排気吸い込み口にレジスター(と言っても紙片)を入れて、トイレ側吸気量配分を増やしてみましたが、効果は認められませんでした。
トイレに別の強力な換気扇を取り付けることを画策しました。
ですが壁に穴を新たに開けることもためらわれます。窓のガラスを外して、そこに換気扇を取り付けるのも抵抗があります。
ウチのトイレの窓は、内側へスイングして全開することと、上部だけ内側に倒して少量開けておくことが可能です。この少し開けた状態で、外側の網戸部分に換気扇を取り付ければ良いとの方針が決まりました。 |
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窓を全開にしたところですが、外に面して網戸枠がありますので、この枠を加工して換気扇を取り付ける作業を行います。 |
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取付後に外側から見た状態です。網戸の枠を一度外して、防虫網の外側に1×4材を利用して、電動シャッタースキの換気扇をネジ止めします。 |
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ただ取り付けただけでは、網戸の他の部分から循環逆流して排気が戻りますので、換気扇以外の窓枠部分にはポリカの平板を貼り付けました。これで窓の明かり取り機能も確保できます。
←わかりにくいのですが、換気扇以外の隙間には透明板が張ってあります。 |
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電源と人感センサーは室内側にあります。「電気工事」にならないようにプラグの抜き差しだけで接続が完了するものを探しました。
センサー感度や、明るさ感知、接続時間タイマーなどの設定が出来ます。 |
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大きさは直径25cmで、センサー連動で起動し、退室後はタイマーで停止します。純正のΦ100ミリ足らずの換気扇とは迫力が違います。なお、ウチでは排気先にも雨風を防ぐ屋根がかかっていますので、簡単な取り付け構造になりましたが、状況によっては耐水素材で枠を作ったり、隙間対策を吟味する必要があります。
これで快適に家事ができます。
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